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2014年8月13日

「糖化」が引き起こす身体、肌の老化

以前「老化を促進する糖化とは?」の項目で、糖化全般についてお話ししましたが、

今回は「糖化が引き起こす身体の老化、特にお肌の老化についてお話しますね。

最近では、糖代謝のみならず、
酸化ストレスによってもAGEs化が進行することや、
AGEs受容体を介して逆に細胞に酸化ストレスが惹起されることも言われています。
また、糖尿病や高脂血症に代表される糖質・脂質代謝異常
炎症やストレスが増大する病気に伴って、
AGEsの蓄積が増加すると言われています。

AGEsの蓄積は体の至るところで起こり、
血管、脳硬膜、腎臓、肝臓、皮膚、骨など様々な臓器に及びます。

AGEsが蓄積すると、タンパク質は本来の働きを保つことができなくなるため、
各臓器で機能低下をおこし、
最終的には動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、アルツハイマー病、腎炎、骨粗鬆症、関節など、
加齢と結びついた疾患を引き起こします。

次は、皆さんが一番気になるお肌への影響についてです。

角質層はもともと透明ですが、その中に含まれるケラチンというタンパク質にAGEsが蓄積すると、
光学的な特性を変化させて皮膚の透明感が低下します。

また、真皮内にある糖化していないコラーゲン線維は白色ですが、
AGEsが蓄積すると(AGEsは褐色でしたね!)、
肌色が黄色~褐色調にみえ、黄ぐすみにつながります。

さらに、真皮内でお肌のハリ、弾力を保つのに重要な線維性タンパク質である
「コラーゲン線維」や「エラスチン」に糖化が起こり、AGEsが蓄積すると、
これらの線維成分が可動性を失い、硬くなって弾力性を失います。
そのため肌のハリがなくなり、ごわごわとした手触りになり、
しわやたるみにもつながると考えられています。

また、糖化により引き起こされる変化は、
紫外線暴露による光老化で増強されることもわかっています。
やはり抗酸化対策、紫外線対策は1年を通してしっかりと行ってくださいね。

皮膚科学的疾患の中には、
光老化によって変性したエラスチン線維が蓄積する「日光弾力線維症」や、

糖尿病や透析中の患者さんにみられますが、
変性したコラーゲン線維を皮膚の外に排出しようとして潰瘍ができる
「穿孔性皮膚症」という疾患があります。

実はこれらも、
光老化による糖化や、糖尿病、透析に伴う糖化現象が起こっていると言われています。

一度糖化し、変性したこれらの線維は、残念ながら分解されにくく、その変化は可逆的です。
そのため、治療には美容医療の手が必要になります。

「ピーリング+ジェントル/フォト」で角層、表皮のターンオーバーを促し、
それでも軽快しないくすみには
真皮の変性したコラーゲン線維やエラスチンを入れ替える
「CO2フラクショナルレーザー」がおすすめです。

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