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2013年3月21日

ヒアルロン酸注入

皆様、こんにちは。土屋佳奈です。

ようやく陽射しも暖かくなり、ぐっと春めいてきましたね。

春は、なにかと『はじめまして』の多い季節ではないでしょうか?お子さまの入園・入学や、お勤めの方ですと多くの新入社員が入社してきたり・・・その他にも冬の間寒さで家に閉じもっている機会の多かった方は、新しく習い事を始めてみるのも良いかもしれません。

そんな時に、お疲れ顔ではちょっと残念・・・ですよね。

お顔にシワがあると、実年齢よりも上に見られてしまったり、イヤになりますよね。

そこで先週、わたくしも早速ヒアルロン酸注入を行いました。以前より気になっていた法令線と、口角下に注入しました。

こちらの製剤は、麻酔入りですので施術に伴う痛みがかなり軽減されます。さらに、当院ではカニューラ針という先の尖っていない丸い針を使用しますので、注入時の痛みの軽減と、内出血がほとんど生じないという大変うれしいメリットがあります。

実際、わたくしはブロック麻酔の併用をせずに、カニューラ針刺入部の局所麻酔のみで注入を行いましたが、痛みはほとんどありませんでした。口角下のやや狭い部分に注入する時のみ、すこし押し広げられるような感覚がありましたが、ほとんど気にならない程度でした。

注入が終わると、その直後からすでに法令線がふっくら、シワが目立たなくなりました。これで5歳くらい若返って大満足です。

最近の報告では、注入したヒアルロン酸の周りに自己のコラーゲンが新生することが確認され、くり返しヒアルロン酸注入を行っている方が若々しいことが科学的に証明されていますので、皆様も是非この機会に一度お試しください。

<症例写真>

注入前

注入後

2013年3月19日

保湿のメカニズム

美しい肌の条件に「うるおい」は欠かせません。美肌効果を期待して、高価なクリームや美容液を次々と購入している方も多いのではないでしょうか?まずは「保湿の仕組み」を理解し、正しいスキンケアを行い、潤った素肌を目指しましょう。


【肌の潤いは、角質層(角層)で守られている】

角質層はわずか約 0.02 ㎜(食品包装用透明ラップと同程度)の厚さのなかで、角質細胞がブロックのよう. に 10 ~20 層積み重なり、外部からの水分の侵入を防ぎ、同時に内部の水分の蒸発を防ぐという役割を担っています。手のひらや足の裏などでは角層がとても厚く物理的な刺激に強くなっています。

例えば、お風呂に入った時に水が肌の中に入っていかないのはなぜでしょう。肌には外部からの異物の侵入をはばむバリア機能が備わっており、細胞同士を密着させることで、水や異物が肌の中に入り込むのを防いでいます。ですから、肌の外側から化粧水などで水分のみを補給しても、角質層深部に入り込むことはなくそのままにしておくと蒸発してしまいます。この時、角質層に含まれる水分を奪っていくので過乾燥となることもあります。

お肌はバリア機能で水や異物をはじいています

図1 お肌はバリア機能で水や異物をはじいています

【お肌の水分を保持するメカニズムとは?】

硬いケラチンタンパク質で出来ている角質細胞ですが、人の肌を触ると柔らかく感じるのは、角質層に約30%の水分が含まれているからです。このように十分な水分を含んでこそ、肌のハリ、なめらかさ、柔らかさを維持することができます。

一般に、皮膚のうるおい(水分量)は皮脂(ひし)、天然保湿因子(てんねんほしついんし)、角質細胞間脂質(かくしつさいぼうかんししつ)という3つの物質によって一定に保たれています。角質層に保持されている水分のうち2~3%を皮脂膜が、17~18%を天然保湿因子、残りの約80%は、セラミドという角質細胞間脂質によって守られています。

ところが、これら3つの保湿因子が加齢などの原因で減ってしまうと、角質層の水分も減少し、皮膚がひどく乾燥した皮脂欠乏症になってしまいます。

また、熱い湯に長くつかる、脱脂力の強いボディーソープで体を洗いすぎると、皮脂と角質細胞間脂質が流れ出てしまうため、お肌は乾燥します。さらに、外気や室内の乾燥も影響します。例えば空気中の湿度が50%以下になると角質層の水分が急激に蒸発しやすくなります。肌のつっぱりを感じた時には、すでに肌の水分量が10%以下になっていることもあり、お肌は外部の環境に非常に影響されやすいという特徴があります。こういった生活習慣や暖房の入れすぎなども皮脂欠乏症になってしまう原因の1つと考えられています。


【それぞれの保湿因子の働きを知ってスキンケアに生かしましょう】

保湿因子の重要性を上記で述べましたが、次はそれぞれの保湿因子を詳しく見てみましょう。

皮脂は水分を保つ大切な膜です

汗と皮脂(皮脂腺から分泌される脂)が混ざり合ったもので、天然のクリームとも言われます。天然の油膜として肌の表面を覆うことで、水分の蒸発を防ぐとともに、摩擦抵抗を減らし、表面をなめらかにしています。また、皮脂膜に含まれる脂肪酸によって弱酸性を保ち、細菌の繁殖を防いでいます。

皮脂と汗などが混ざりあい皮膚膜となります

図2 皮脂と汗などが混ざりあい皮膚膜となります。

皮脂の量と経皮水分蒸散量(TEWL)は、逆相関関係にあるために皮脂の量は多すぎても少なすぎてもいけません。皮脂の分泌が少ないと肌にザラつきやカサつきが出てバリアも弱まります。反対に皮脂の分泌が多すぎる、肌が脂っぽくベタつき、皮脂が刺激物質に変化し肌の炎症を招き、ニキビの要因にもなります。このように皮脂膜が重要な機能を果たすためには、適度な皮脂の分泌が必要です。

水分を蓄えてキープする天然保湿因子

Natural Moisturizing Factorといい、NMFと略されます。ケラチノサイト(角化細胞)が角化する過程でタンパク質から作り出されます。水分と結合する性質があり、アミノ酸、尿素、乳酸、塩基類などで構成されています。水分を吸着する性質が強く、水分を角質層に供給し、柔軟性と弾力性のある角質層の性質を保つ役割を担っています。

天然保湿因子

図3 天然保湿因子

角質細胞間脂質肌バリヤとなる細胞間脂質の働き

角質細胞の構造は、よくレンガとセメントに例えら
れます。角質細胞(レンガ)同士を角質細胞間脂質
セメント)が結びつけることで、内部の水分蒸発
を抑え、外部の刺激から守るという役割があります。

角質細胞間脂質は水を抱える親水基と脂質としての性質を持つ親油基があります。水分層と脂質の層が交互に重なる形のため、脂質二重層状構造(ラメラ構造)となり、上の図のように水を挟み込んでいます

水分層と脂質層が交互にあることで、まさに水も漏らさぬしなやかな防御壁になっているわけです。また比熱の高い水分層は、温冷刺激に対しても、優れた緩衝材となります。

この水と脂がキレイに並んだラメラ構造が崩れてしまうと、水分が抜けやすくなってしまいます。乾燥しやすい肌や敏感肌の方はラメラ構造を整えて保湿することがポイントです。

角質細胞間脂質はケラチノサイトの角化の過程で作られる脂質で、その成分はスフィンゴ脂質の仲間「セラミド類」が半分を占め、遊離脂肪酸、コレステロール、コレステロールエステルなど複数の脂質で組成されています。

セラミドには6つのタイプがあります。保湿に関係あるのはタイプ2とタイプ1で、タイプ2のセラミドは水分を保持する役割を担っています。角質層の特徴の1つバリアとしての働きをしていると考えられているタイプ1のセラミドは、必須脂肪酸のリノール酸が含まれています。リノール酸を除去した食事を与えられた動物実験では、リノール酸の代わりに非必須脂肪酸がセラミドに組み込まれることで、著しいバリア障害を引き起こすと報告されています。

ただ、コレステロールを増やさないことでも話題になったリノール酸(植物油・ゴマ・クルミ・高野豆腐などに多く含まれる)ですが、摂取しすぎると、善玉コレステロールを低下させ、動脈硬化を引き起こすことが最近報告されていますので、青魚に含まれるEPA、DHAなどのオメガ3の脂もバランスよく摂取する必要がありそうです。

オメガ3は健康だけでなく、美容にも大事な成分です

図4 オメガ3は健康だけでなく、美容にも大事な成分です

セラミドは、基底細胞のケラチノサイトのスフィンゴシンが素となっています。基底層(きていそう)から有棘層(ゆうきょくそう)、顆粒層(かりゅうそう)、角質層(かくしつそう)までの角化の過程でスフィンゴシンは代謝を繰り返し、角質層でセラミドとなります。これをセラミド代謝と言います。

アトピー性皮膚炎患者は、このセラミド代謝が正常に機能せず、正常の3分の1程度のセラミド量しかありません。この事が原因で角質層のバリア機能が低下することが、アトピー性皮膚炎発症の重要な因子となっていることが解っています。

このように、角質細胞内でNMFが水分と結合し、角質細胞間脂質がしっかりと水分を抱き込むことで角質の水分は保たれているのです。さらにその上にある皮脂膜が肌の表面を覆い、水分が蒸発するのを防ぐフタの役割をしています。この様な柔らかく、はかなげな成分で作られた構造に、肌の持つしなやかな強さと、美しさの秘密が隠れているのです。


【ニキビの予防にも保湿が大切】

ニキビもバリア障害が原因だということを、ご存知ですか?ニキビの始まりは「毛包漏斗部(毛穴の入り口)が詰まること」ですが、ニキビの患者さんは角層のセラミド量が低く、バリア機能が障害されていることが分かってきました。

毛穴が詰まってしまうイメージ

図5 毛穴が詰まってしまうイメージ

バリア機能が壊れると角質細胞からIL-αという情報を伝達する為のタンパク質であるサイトカインが放出され、それがきっかけとなりケラチノサイトを分裂させます(角質層と表皮を厚くして体を守ろうとします)。毛包内に常在するアクネ桿菌は、皮脂成分のトリグリセリドを遊離脂肪(FFA)に変えます。

このFFAが角質細胞間脂質の合成過程に組み込まれると、オレイン酸を外用した時と同じように異常なラメラ構造が出来、セラミドなどの角質細胞間脂質の合成を抑制し、バリア障害を持続させます。さらに、角質細胞の接着性を亢進させて剥がれにくくするので毛穴が詰まるのです。

毛穴が詰まると、アクネ桿菌は好脂性(脂が大好き)のため、溜まった皮脂により数が増え、好中球と好中球由来活性酸素(ROS)を増やし、炎症をもったニキビとなるのです。このため好中球由来ROSを減らす抗生剤がニキビに有効なことが分かってきています。

毛穴の詰まりを解消し、皮膚のターンオーバーを整えるのでケミカルピーリングはニキビに有効です。しかし、意味のないアクネ桿菌の殺菌・消毒や過剰な洗顔はバリア機能をさらに悪化させ、お肌の過乾燥を悪化させます。乾燥すると刺激から守るためにますます角質が厚くなり(過角化)、毛穴の入り口がふさがれ面皰(コメド)となり悪循環になります。


【実際のスキンケアで気をつけたい点】

まず、基本の洗顔は、洗い過ぎに要注意です。汗とホコリは、ぬるま湯で十分に落とせます。また脂分の多い所は洗顔料をしっかり泡立てて汚れを優しく包み込むように洗います。お化粧をした時は、自分の肌に合うクレンジング剤をたっぷり使い、擦らずゆっくりと乳化させ、水またはぬるま湯でやさしく洗い流しましょう。

次に、化粧水でお肌を整える方が多いと思います。アルコールが含まれ、保湿に有効な成分を含まない化粧水を高頻度に外用すると、水分が蒸発する際にかえって過乾燥を引き起こすことがあります。

化粧水で保水した後は、クリームなどの油分を含む化粧品を塗ってフタをする必要があります。バリア修復に役立つ成分が含まれているとなお良いでしょう。特に角質細胞間脂質の1つであるセラミド、あるいはそれに類似した保湿成分が配合されたクリームを塗ることをおすすめします。外用した脂質は角質層を通過し、顆粒層内で角質細胞間脂質の合成過程に組み込まれることが分かっているからです。

しかし、脂質なら何でもよいというわけではありません。脂質の種類(オレイン酸などのある種の不飽和脂肪酸)によっては、異常なラメラ構造(出来損ないのバリア)が作られてバリア障害を生じ、面皰形成(ニキビ)、過角化、表皮肥厚、落屑異常を引き起こすのです。「ノンコメドジェニック」というのはこのようなニキビ(コメド)を増やしにくい成分で作られているということです。

ラメラ構造と同様の構造と機能を持った微粒子(ラメラ構造脂質)が工業的に作られるなど、近年では保湿成分の開発も目覚ましいものがあります。


【乾燥肌で敏感肌になる】

乾燥すると大切な角質のバリア機能が低下し、アレルギー反応が出やすくなることも分かっています。反対に、バリア機能を高めるスキンケアをすれば、抗原が表皮まで侵入しなくなるのでアレルギー反応を生じにくくすることもできるのです。信頼できる皮膚科医に相談しながら、その時々でお肌の状態を見極め、うるおいのある状態に保つスキンケアをご自分で模索してみて下さい。

2013年3月18日

雑誌『美ST』5月号

雑誌『美ST』2013年5月号 (3月17日発売 掲載雑誌P77,P83)

【特集】

「コスメか?美容医療か?美白戦争2013」 で取材を受けました。

美STライターの右顔に当院のダーマローラー施術を1回お受け頂き、左顔は他社のコスメを1週間ためし、
施術前後で肌の黒ぐすみを検証しました。

今回の美STの検証で1回のダーマローラー施術で肌の透明度が10%アップし、
拡大写真でもお肌理が格段にアップしている結果がはっきりと出ました。

また、当院の院内専用化粧品も紹介されました。

刺激が少なく安定化されたハイドロキノンクリーム・ルミキシルは
デパートカウンターでは出会えない高濃度成分や新成分で高い美白効果が得られます。

特許取得製剤トレチノインナノエッグは、従来のレチノイン酸で生じる赤味と炎症反応を軽減し、
ニキビや小ジワにも有効です。

読み応えある内容になっております。是非ご一読下さい。

bst2013年3月号

乾燥肌とは

乾燥肌といえば秋冬の悩みでしたが、最近は1年を通じて乾燥肌に悩む方が増えています。乾燥肌とはどういう状態か、またどうしてなるのか?メカニズムとちょっとしたスキンケアのコツなどをご紹介します。

最近は乾燥肌に悩む人が増えてきました。
図1 最近は乾燥肌に悩む人が増えてきました


【乾燥肌とはどんな肌?】

乾燥肌(ドライスキン)は、皮脂分泌量の低下、角質細胞間脂質などの減少により角質の水分含有量が低下している状態です。皮膚の水分は、発汗、不感蒸泄(ふかんじょうせつ:皮膚または呼気から蒸気として自然に失われる水分)で減少し、体の内側または大気中の水分により供給され、皮膚の保湿は皮脂、天然保湿因子(NMF)、角質細胞間脂質によって保たれています。

乾燥肌では、表面のうるおいがなく、柔軟性がなくなり、脆くなっています。年齢、体質、気候、環境やライフスタイルなどの要因が関係しています。また腎不全・粘液水腫(すいしゅ)・栄養障害、ビタミンA欠乏症など全身の病気から生じることもあります。ネイルリムーバーに含まれるアセトンなどの脂溶性溶剤の接触で過剰な脱脂と角質細胞間脂質の破壊が生じることもあります。遺伝的に角質細胞間脂質の一種セラミドが少ないアトピー性皮膚炎や角化異常を生じる魚鱗癬も乾燥肌を生じる原因の一です。

外来診療では、必ずしも水分量をはかり「乾燥肌である」と診断するわけではなく、皮膚所見から判断します。乾燥肌は白く粉をふいたように見えますが、これは鱗屑(りんせつ)といい、角質層の結合性が弱くなり浮き上がってきた角質細胞が皮膚表面に付着したものです。ただ、ターンオーバーのサイクルが乱れ、角質層が厚くなりゴワついた「過角化」も角質細胞間脂質の産生が間に合わず白く見えることがあるので、類似の別症状ではないかを見極める必要があります。


【皮脂欠乏症とは?】

皮脂欠乏症(乾皮症)は、皮膚の表面の脂(あぶら)が減少することにより皮膚の水分が減少して、乾燥を生じてしまう病気です。中高年者の手足、特に膝(ひざ)から下によくみられ、皮膚がカサカサしてはがれ落ちたり、ひび割れたりします。

誰でも年をとってくると、程度の重い軽いはありますが、皮膚の乾燥が生じてきます。特に女性の方が男性よりやや早い年代から起こってくるようです。軽い皮脂欠乏症は、病気というより生理的な変化といえるかもしれません。

皮脂欠乏症は多くの場合痒みを伴うため、掻いてしまい、赤みやひび割れなどの急性湿疹を生じると皮脂欠乏症湿疹と呼ばれ、医師のもとでの治療が必要になります。放置すると、夜中に目が覚めるほどの痒みから、掻きむしるようになり、皮膚がごつごつした慢性湿疹に変化していく場合もありますので、かゆみが強く、赤みがある時は早めに皮膚科を診察するようにしましょう。

また、乾燥すると通常弱酸性に保たれている皮膚のpHがアルカリ性に傾き、細菌が繁殖しやすくなります。髪や衣服が触れる程度の軽い刺激でかゆみを感じる、使い慣れた化粧品で赤くなるなど、刺激に対して敏感になります。


【乾燥肌を引き起こす3つの要因】

皮膚は通常、皮脂がつくる皮脂膜、NMF(天然保湿因子)、セラミドなどからなる角質細胞間脂質の3つの物質がバリアを作り、紫外線などの外部刺激やアレルゲンなどから肌を守り、肌内部の水分が蒸発しない仕組みを作り出しています。

バリア機能が壊れてしまった状態のイメージ
図2 バリア機能が壊れてしまった状態のイメージ

しかし、乾燥肌は、このバリア機能が壊れてしまうことが大きな原因となります。それでは、バリア機能が壊れる主な理由を挙げてみましょう。

1.皮脂量の低下

皮脂膜となるべき皮脂の分泌量が低下すると、ダイレクトに刺激が角質層に伝わりやすくなります。皮脂は皮脂腺から1日に約1~2g分泌されますが、環境や体質で変わります。皮脂の分泌を促す男性ホルモンが少ない小児や女性、老人では皮脂量は少なくなります。分泌量のピークは男性で30代、女性は20代に迎え、その後は減少していきます。また血行不良などで代謝が低下すると皮脂の分泌量も減少します。また皮脂腺は体の部位により数が違い目の周りや口元は少なくなっています。

毛穴の皮脂腺から分泌された皮脂が汗などと混じり合い皮脂膜となります
図3 毛穴の皮脂腺から分泌された皮脂が汗などと混じり合い皮脂膜となります

2.天然保湿因子(=NMF)量の低下

角質細胞内に存在するNMFはアミノ酸類、乳酸、尿素、クエン酸塩などからなり、水分を抱え込む性質をもっています。このNMFによって細胞内の水分量は一定に保たれるのです。NMFは日焼け、加齢、睡眠不足、ストレスなどで低下してしまいます。

角質細胞内に存在するNMFのイメージ図
角質細胞内に存在するNMFのイメージ図

3.角質細胞間脂質の減少

角質細胞をレンガに例えると、レンガとレンガの間を埋めてセメントの役割を担っているのが角質細胞間脂質です。このセメントが足りない状態になると、雨漏りしやすくなるようなものですから、バリア機能が低下するのです。

角質細胞間脂質はセラミドが大部分を占め、他の脂質と一緒に立体構造(ラメラ構造)となり水を挟み込み保水します。角質細胞間脂質が足りなくなると保水機能も低下します

アトピー性皮膚炎の方は、セラミドの量が通常の量と比べて3分の1ほどしかないことが分かっています。これは穴があいた傘を差しているようなもので、刺激に対して非常に無防備で、種々のアレルゲンが肌に進入しやすいと言えます。

角質層での保湿のメカニズム(実際は角質細胞間脂質の部分は全てラメラ構造です)
図4 角質層での保湿のメカニズム(実際は角質細胞間脂質の部分は全てラメラ構造です)


【メカニズムを知れば安心】

肌を外的刺激から守るためにある角質層が乾燥して角質のバリア機能が損なわれると、肌を守ろうとして厚くなります。この際、急に角質層を作ろうとするために産生が間に合わず、未熟な角質細胞ができてお肌がごわついてしまうことがあります。

乾燥肌の原因やバリア機能が低下するメカニズムは複雑ですが、正しく知ることで、スキンケアもシンプルで効果的になるでしょう。

2013年3月 8日

新レチノイン酸「トレチノインナノエッグ」 

皆様こんにちは。高山有由美です。
クリニックに通っていただいている患者様はご存知かと思いますが、
昨年末より『レチノイン酸クリーム』がリニューアルし、
『トレチノインナノエッグ』に変更になりました。

レチノイン酸はシミ・シワに抜群の効果を持つビタミンA誘導体ですが、
赤みと炎症反応が出てしまうため、使いづらい点が問題でした。
主な作用は以前のレチノイン酸と同じですが、
ナノカプセル化をほどこしたことにより、
その副反応として出てしまう赤みや刺激感をぐっと押さえ、
低容量でも効果が出やすくなりました。

また、以前は不安定で分解が早く、冷所保存だったことから
なかなか使いきれずに終わってしまうことも多い製剤でしたが、
使用期限も長く常温保存可能となったことから、
基礎化粧品と一緒に置いて塗り忘れがなく、
ずっとお使いいただけるようになりました。

常温保存可能な低刺激の美白クリーム『ルミキシル』とセットで置いておくと、
毎日塗り忘れなく使用でき、美白対策は万全です☆☆

シミに部分外用していただくと、
1ヶ月後頃より徐々に薄くなっていくのが実感いただけます。
症状に応じて継続いただくとより効果的です。
使用法についてはクリニックで詳しくご説明いたしますのでぜひ御来院下さい。

レチノイン酸について
↓↓↓
レチノイン酸について

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