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2011年7月 6日

ニキビ(尋常性ざ瘡)の治療について

  皆様こんにちは。暑い日が続いておりますが、お肌の調子はいかがでしょうか?今日はニキビの治療についてお話します。

前回もお話しましたが、ニキビは皮膚科学的診断名では「尋常性ざ瘡」といいます。皮膚科疾患ですから、スキンケアだけで何とかなるというものではなく、治療が可能です。まずはクリニックへいらしていただき、ご自身のニキビがどの状態なのか診察することから始まります。

①触るとザラザラする面皰が主体の方、②赤く腫れたり、膿を持ったりして、炎症が主体の方、③炎症のピークは超え、炎症後の赤みや、色素沈着が主体の方、④凹んだり、膨らんだりした瘢痕が主体の方、と様々なタイプがあります。多くはどれか1つということはなく、数種類が混在していますが、主体の症状をメインに治療し、+αでその他の症状にも治療を追加していきます。

①の治療としては「面皰」、毛穴のつまりを取ってあげることが大切です。前回もお話したとおり、ニキビの始めの段階がこの毛穴のつまりですから、②~④の症状が主体でも、ベースには毛穴のつまりがあることが考えられます。保険診療でも、レチノイド様作用を有し、ピーリングの効果のあるディフェリンゲルというよいお薬がありますが、赤くなって刺激感があったり、カサカサしてお化粧がうまくのらなかったりと副作用があるため使いにくいといったお声も時々聞こえてきます。

そこでおすすめなのが、そのような副作用のないケミカルピーリングです。当クリニックではグリコール酸を使用しています。皮膚表面の古い角層を除去し、ターンオーバーを整えます。1回の施術でも毛穴のつまりが軽快し、つるつるのお肌を実感できますが、即効性があるものではなく、ジワジワと効果を発揮する治療ですので、まずは2週間に1度の間隔で6回ほど継続すると徐々に数が減っていきます。その後も肌の状態に応じて1か月に1度程度のペースで継続すると、よい状態をkeepできます。ダウンタイムもなく、施術後からメイクアップも可能です。いつもよりしっかりと紫外線ケアと保湿ケアをするだけで、特別なこともありません。

さらにケミカルピーリングには嬉しい+αが・・・。シミを薄くする効果や皮膚をふっくらさせ、小じわを目立たなくする効果もあり、ニキビのみならず、美肌効果もあるのです。また、ご自宅でのホームケアとして、いつもの洗顔の後に毎日使用可能な低濃度のグリコール酸ローションでふき取りをなさるとさらに早く改善します。さらに、毛穴の引き締め効果のあるビタミンCをお肌にまめに与えることも有効です。当院では、ビタミンCに加えアミノ酸も配合し、保湿効果も高いVCAAローションを使用していただいています。いつもの化粧水から切り替えてお使いいただけます。また、毛穴のつまりと同時に皮脂の分泌も盛んなのがニキビの特徴でしたね。そこで、食事が偏りがちな方、生活が不規則な方は皮脂の分泌を整える、ビタミンB2B6も一緒に内服されることをおすすめします。

②炎症を持ったニキビには、抗生物質の内服、外用が有効です。ニキビの時に処方される抗生剤は風邪の時に処方される抗生剤と少し違っていて、菌自体に対する効果のほかに、炎症を抑える効果があり、風邪の時に処方される抗生剤よりも長期に内服することが可能であり、有効です。ただ、症状が軽く内服の必要性がなかったり、効果がないのに万全と飲み続けるのは耐性菌などの問題もありお勧めできません。外用の抗生剤は赤く腫れ始めたニキビや、膿を持ったニキビに有効です。炎症がひいた後の赤みや面皰には効果はありません。自己判断せず、定期的にクリニックで診察を受けることをおすすめします。

③炎症のあとの赤みや色素沈着は個人差にもよりますが、改善するまでに、1ヶ月から半年程度かかります。ただ、これは1のニキビがよくなるまでのお話なので、次から次へと新しい炎症の強いニキビができてしまうと、結局1年たっても2年たっても赤い状態がよくなりません!!という具合になってしまうのです。ですから、①+②の治療を同時に継続しておく、ということは、新たな赤みや色素沈着を作らないことになり、結果的に全体的に早く改善することにつながるわけです。炎症後の色素沈着を早くよくするにはビタミンCの内服と、VCAAローションの使用が有効です。さらに当院では医療用パルスライトを用いた光治療を併用しています。お顔にゼリーを塗って光を照射するのみで、痛みもダウンタイムも少なく、直後からお化粧も可能です。真皮のコラーゲンを刺激して、ハリのあるお肌、小じわの改善、また、表皮のシミを薄くする効果もあります。

④凹んだ瘢痕はなかなか治療が難しいものです。できればそうならないように早めに①~③の治療をしておきましょう。できてしまった場合は、浅いものであればケミカルピーリング、深いものであれば注入療法、ダーマスタンプ、など状態に合わせて治療をご提案いたします。盛り上がってしまったケロイドタイプの瘢痕にはステロイドの局所注射が有効です。

上記の症状でお悩みの方、ぜひ、クリニックにお越しください。まずは診察にいらっしゃることから始めましょう。

きちんと診察を受けているのになかなか治療の効果が上がらないという人もいらっしゃいますよね。そんな方は日々の生活態度も見直してみましょう。次回は生活指導編です。

 

2001年に作成された、日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドラインでもキビに対する有効性と安全性が示されているグリコール酸を使用しています。他の種類に乳酸やサリチル酸マクロゴールなども有効です。皮膚表面の古い角層を除去し、ターンオーバーを整えます。1回の施術でも毛穴のつまりが軽快し、つるつるのお肌を実感できますが、まずは2週間に1度の間隔で6回ほど継続すると徐々に数が減っていきます。その後も肌の状態に応じて1か月に1度程度のペースで継続すると、よい状態をkeepできます。ダウンタイムもなく、施術後からメイクアップも可能です。いつもよりしっかりと紫外線ケアと保湿ケアをするだけで、特別なこともありません。

 

  

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