40代女性

他院修正(血流障害)

ヒアルロン酸注入による動脈塞栓による血流障害の治療:緊急対応

医師による症例の
解説

他院で国内承認のヒアルロン酸注入当日から、紫斑・疼痛が出現。当該クリニックでは内出血や感染症の可能性を疑うも、患者様ご自身が血流障害の可能性を訴え、溶解注射を受けましたが違和感と痛みが残存していました。また、紫斑の拡大傾向もあったため当日予約で当院を受診されました。

受診時、明らかな血流障害を認めたため、ただちにヒアルロニダーゼによる追加溶解と血流改善点滴を実施しました。受診時には網状紫斑、皮膚壊死によるコメド様皮疹、皮膚と鼻粘膜のびらんも出現していましたが、迅速な治療介入により最小限の瘢痕のみで回復させることが出来ました。患者様撮影の時系列写真と紫斑出現の時期から総合的に判断し、顔面動脈に鋭針でヒアルロン酸を誤注入したことによる動脈塞栓です。

今回の事例の問題点は、担当医が超危険エリアの鼻唇溝基部に鋭針を用いて注入したこと、動脈塞栓のサインを見逃したこと、翌日の再診時に血流障害と診断できず溶解処置が不十分だったこと、院内待機で複数回溶解が必要なのに処置を怠ったことです。患者様自身が当院での治療を希望し、事なきを得ましたが、主治医の指示通りに抗生剤内服のみで経過観察していたら、皮膚壊死の進行と醜形瘢痕は回避できなかったでしょう。このようにヒアルロン酸分解酵素による溶解治療にも知識と経験、高い技術力が必要です。 

施術内容

お悩み 他院修正
施術名 他院修正
施術回数 ヒアロニダーゼ2回、プロスタンディン点滴 3回  内服・外用:プレドニン・ファモチジン・ビタミン剤・プロスタンディン軟膏
費用 ヒアロニダーゼ2回 1回目5㏄¥187,000 1回、2回目1㏄¥55,000 プロスタンディン点滴 1回¥22,000×3回 内服・外用:プレドニン・ファモチジン・ビタミン剤(メチコバール・シナール・ハイチオール・ユベラ・トラネキサム酸・B2・B6)・プロスタンディン軟膏
リスク・副作用 内出血・紅斑・浮腫・アレルギー・溶解したヒアルロン酸製材が血行性に飛ぶことでの再塞栓による皮膚壊死など

この症例の施術

他院修正 ヒアルロン酸溶解注射

ヒアルロン酸注入後に発生する凹凸・しこり、チンダル現象(青白い透け)、過剰注入による不自然さ、血管塞栓による皮膚壊死や視力障害、感染などの合併症を総称します。原因の大半は解剖学的理解不足による誤層注入や過量注入、適切でない製剤選択です。当院では超音波診断とヒアルロニダーゼ溶解、必要に応じた再注入で安全に修正を行います。

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