銀座ケイスキンクリニック院長・慶田朋子のこれまでの経歴や診察に込めた想い、メディアに出る理由など、ロングインタビューとして患者さまへお伝えします。

back ground医師を目指した経緯

親族がほとんど医療従事者という家系なので、子供の頃から医師という仕事は身近な家業でした。患者さまに感謝されるという喜びだけでなく、重い責任や、苦労、報われなさも幼心に感じていました。さらに、内科医の父は、家族旅行の最中でも2時間おきぐらいに病院に電話をして担当患者さまの容態を確認したり、夜中に状態が急変すると病院に駆けつけたりするなど、医師の鑑のような人なのですが、子供だった私は「患者さんにパパを取られちゃう」とも感じていました。

若干マイナスのイメージが大きかった医師という職業への見方が大きく変化したのは、小学校3年生のころ。心酔していた担任の先生から「私、女医さんになりたかったんだよね。朋ちゃんならなれるんじゃないかな。」と言われたことがきっかけです。この素敵な先生が憧れるものなら、医師は素晴らしい仕事なのではと思い始めたのです。また、カトリック系女子校で育ち、「自身の能力は他者のために使ってこそ尊い」という教えから、世の中に役に立つ人間になって、一生働いていきたいと思っていました。「経済的自立と精神的自立は大事」という母の言葉の後押しもあり、当時、女性が差別されない数少ない専門職として医師を志しました。

reason皮膚科専門医から
美容皮膚科へ

手芸、工芸、料理などが得意で、手先の器用さを活かしたく、外科系に興味がありました。ところが、大学5年生の病院実習で、女子医大病院の消化器外科を1ヶ月間、週末も休みなく集中して研修したとき、体力も才能だと思い知りました。そこで、手術ができて、女性という性を活かせる専門科はないか考えたところ、皮膚科に至りました。皮膚科学は視診・触診・問診を駆使して病名を推理するという診断学の極致のような面白さがあり、皮疹を通じて内臓の病気を見つけ出すこともでき、手術を含めたいろいろな処置をして治療していく診療科です。また、私自身がアトピー性皮膚炎だったということも大きな理由の一つです。

美容医療に関しては、川島眞教授(現・名誉教授)が、1999年に私が入局した当初から、「皮膚科医専門医がきちんと美容医療を学ばないと患者さまが被害を受ける。今後は絶対にエビデンスに基づいた美容医療が求められる時代が来る」との考えをお持ちで、両方を学ぶように勧められました。学ぶうちに、保険適応の縛りを超えた新しいジャンルであり、創意工夫の余地があるという美容医療の発展性を感じるようになりました。

will"愛"をもって患者さまと向き合う

2006年に自身のクリニックを開業します。自費診療の完全予約制を選んだのは、患者さまのお話を、時間をかけてじっくり伺うためです。

新約聖書の中に「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない」という言葉があります。解釈によると、この命というのは生命だけでなく、時間も表しているそうです。自由時間は人生であり、それは命そのもの。友のために時間を惜しみなく使うことは、大きな愛であると。母校で学んだこの言葉を、今でもたびたび思い出します。患者さまには自分のもてる知識と時間を捧げ、自分なりの愛を尽くしたいと思って診療にあたっています。そのために学会への参加や論文を読み込む等、診療だけでなく知識を増やすことにも多くの時間を割いています。

自費診療において、とくに美容の場合は治療後にトラブルや訴訟へ発展するケースも少なくないようです。原因はさまざまですが、そのひとつに患者さまとのコミュニケーション不足があることは否めません。当院では、おかげさまで開業以来訴訟は一度もありません。もちろんすべての患者さまを満足させることは難しいものの、心は伝わっていると信じています。

heart心に寄り添う美容医療

美容皮膚医療は、同時に心のケアもすることが必要だと思っています。この考え方のベースには、大学時代に学んだ「リエゾン」という、精神科医と一緒に診察を行って患者さまのお悩みの奥にある真因に深くアプローチするという経験があります。最近は「ここにヒアルロン酸を入れてください」など治療法をイメージして来院される患者さまも増えました。もちろんそれが実際に適しているケースもありますが、患者さまの願いをかなえるためにどんな治療がベストなのか。じっくりお話を伺うことで本来の願いを見出し、それにふさわしい治療法をご提案することが大切だと思っています。これが、患者さまの魅力を高める施術プランをオーダーメイドで提案する当院のスタイルです。もちろんすべてを受けていただくのではなく、ご本人の希望や優先順位に合わせてお選びいただく形です。

患者さまには母親や娘、友人に向き合うように、愛情をもって、ちょっとお節介なくらいに。今必要がないもの、メリットにならないものは、たとえご希望があっても提供はいたしません。小さなプライドですが、医師として常に誠実な仕事をしていきたいという思いがあるからです。このようなスタンスでいると、通ってくださる患者さまとの信頼関係は強固になっていき、ありがたく感じるとともに、日々の励みとなっています。

mind見た目も心も、
年齢を恐れない

エイジングコンプレックスで自信をなくすのはもったいないことです。人生100年時代が近づきつつある今、心も体も見た目も、健康寿命を伸ばすことができれば何よりです。

Look younger,live longer.(若く見える人は長生きする)
Happy people live longer.(幸せな人は長生きする)

これは世界的なエイジング研究の常識であり、見た目と内面と寿命の深い関連性を示しています。美容医療が幸せで長く生きることのサポートになるのだとしたら、私にとってこれ以上の幸せはありません。そして、大切なお顔やお体を預けていただくからには、私自身研鑽を続け、最高の技術を、情熱をもって提供し続けるプロフェッショナルでありたいと思っています。

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