WEB『ar』2022年7月28日掲載
WEB『ar』2022年7月28日掲載
BEAUTY特集「肉割れ、妊娠線の治し方を皮膚科医に徹底取材!レーザーの効果は?クリームに意味はある?クリニック選びのポイントも」に慶田院長の監修・取材記事が掲載されました。
実は多くの女子が悩んでいる肉割れや妊娠線。今回はその原因と治療法、クリニック選びのポイントなどを皮膚科専門医の慶田院長が解説しています。
肉割れの正体とメカニズム
Q肉割れとはどのような症状なのでしょう?
肉割れは思春期や急激な体重増加など、体が急速に成長、変化した際に表皮の下にある真皮が変化に耐えられずに断裂し、表面から真皮の断裂の痕が残り透けて見える状態です。
表皮は伸縮性があるので変化に対応できますが、真皮に伸縮性はないため断裂してしまうのです。真皮が断裂して肉割れが生じ始めてからしばらくは、赤々とした線ができますが、一年ほどかけて落ち着きやがて白っぽくなっていきます。妊娠時にも同様のことが起きやすく、これらは一般的に妊娠線と呼ばれています。症状には「皮膚線条」という名前がついています。
Q皮膚線条(肉割れ、妊娠線)はどのような人に起こりやすいのでしょう?
体型を問わず、思春期、成長期、妊娠時など、体が急激に変化する時期であれば、どなたでも体型にかかわらず自然に起きてしまう症状です。
Q皮膚線条ができやすい部位はあるのでしょうか?
太もも(外側、内側)、お尻、二の腕などです。妊娠中であれば、お腹やバスト(横乳のあたり)にもできます。体が大きく変化する時は、体のどこか一部だけが変化するわけではないので、どうしても皮膚線条の生じる範囲は広くなってしまいます。
Q肉割れ、妊娠線は自力で治せるものですか?
残念ながら、肉割れ、妊娠線(皮膚線条)は真皮が断裂し、深い部分で酷くダメージを負っている状態なので、自力で治せるものではないのです。既にできてしまった皮膚線条に美容液やクリームを塗る方もいらっしゃいますが、塗ったものは角層までしか浸透しませんので治療効果は全くありません。そもそも皮膚線条は疾患(病気)ではないので、皮膚線条を治せる「医薬品」にあたるクリームも存在しないのです。妊娠線クリームについても、塗らないよりはいいというのが正直なところです。
Qでは、肉割れ、妊娠線を予防するにはどうすればよいのでしょうか?
予防法としては、皮膚線条が起こるメカニズムからして体型管理しかありません。普段の生活において、急に十数キロ太ったとすれば皮膚線条はできやすくなりますが、成長期や妊娠中は自分自身の意志や努力でどうにかできるものではありません。成長期は体重が増えなくても肉割れができてしまうことも往々にしてあります。特に妊娠中は、胎児、胎盤、羊水などが加わって必然的に体重は増加します。体重よりもまずは必要な栄養素をしっかり摂取して、担当医の指示にしたがうことが大切です。最近は妊娠中に過度なダイエットをする妊婦さんが増え、胎児にも重大な悪影響が及ぶケースも多く問題になっています
。具体的には、産まれた児が糖尿病になる、低出生体重児、様々な成長障害などです。大切な我が子に自身の審美目的のダイエットで十字架を背負わせるようなことはくれぐれも避けて頂きたく心にとどめおきください。
万が一、妊娠線(皮膚線条)ができたとしてもそれはとても自然なことです。始めは赤々しくてショックを受けるかもしれませんが、一年くらい経つと白っぽくなって目立たなくなります。
Q既にできてしまった肉割れや妊娠線を消す術はないのでしょうか?
ダメージの程度がかなり強いので、効果的な治療は限られてきます。皮膚線条を完全に消し去るということはなかなか難しいのが現状です。ですが、目立ちにくくさせる治療はあります。主な治療法は、『フラクショナルCO2レーザー』や『ダーマペン4』などになります。
Qレーザー治療はどのような方にオススメですか?
レーザーは最も効果的な治療法といえます。一方で『ダーマペン4』と比較して、ダウンタイムに赤みやかさぶたができますが、効果をより重視する方にオススメです。
- 当院取り扱い施術:2種類のフラクショナルCO2レーザー治療があります。肉割れや妊娠線にはアルマ社のフラクショナルCO2レーザー『i-ピクセルローラー』がおすすめです。
『フラクショナルCO2レーザー』腹部・ヒップ各1部位:\48,000
炭酸ガスレーザーを小さなドット状に分割して照射することで、皮膚へのダメージを極力抑えながら、肌の入れ替えと再生を促進させ、「新しい肌にリニューアルする」レーザー治療です。
『アルマ社フラクショナルCO2レーザー i-ピクセルローラー照射』妊娠線、成長線1ブロック:10㎝×20㎝ \20,000
世界特許取得のピクセル化(放射状に分割)したレーザーを照射し、皮膚や粘膜に小さな細かい孔を無数にあけます。過度な熱ダメージによる侵襲を抑え、照射後の色素沈着のリスクを低減しながら、従来のCO2レーザーと比べて49倍高いエネルギーを作用させ、コラーゲンの収縮と新生を強力に高め、効率よく肌をリニューアルします。ローラー状のハンドピースを動かし、短時間で効率良く広範囲にレーザー照射が可能なため、従来の機器より料金が安く設定でき、腹部や大腿部の成長線や妊娠線の治療に効果的です。
Q『ダーマペン4』治療はどのような方にオススメですか?
効果ではフラクショナルCO2レーザーに劣りますが、ダウンタイムは比較的短く済みます。どうしてもダウンタイムが気になる方や、人目に触れる部位などを治療したい方にはオススメです。ただ、治療効果は状態により変わってきます。いずれにしても治療法は一人で吟味せずに、まずは肉割れや妊娠線の治療経験豊富な医師に相談していただきたいですね。
当院取り扱い施術
『ダーマペン4』顔全体:\38,000(施術範囲により異なるため詳細は医師と相談)
先端に16本の極細針が付いており、非架橋のヒアルロン酸を塗布した肌の上を滑らせながら、1秒間に120回という速さで上下の高速振動を繰り返し、あっという間に万単位の微小な穴を開けます。肌が本来持つ創傷治癒力により、針孔が修復される過程で多様な成長因子が放出されて新陳代謝が高まり、活性化した線維芽細胞がコラーゲンやエラスチンを大量に産生してハリのある滑らか肌へと導きます。
Qクリニック選びでは着目すべきポイントはなんですか?
必ず見てほしいのは医師の専門性と経歴。美容医療であれば、「日本形成外科学会認定形成外科専門医」または「日本皮膚科学会認定皮膚科専門医」を取っているかが大きなポイントです。「専門医」は箔の付いた信頼のある肩書きなので(※)、クリニックの看板でも堂々と標榜することができます。ちなみに○○学会所属とうたって信頼を得ようとするクリニックもあります。学会にはお金さえ払えば所属することができますから、それだけでは安心材料にはなりません。各学会のサイトには、全国の専門医一覧が載っていますからそこで確認するのが安心ですね。クリニックに直接電話して、医師の初期研修先、専門医資格の有無を確認してみるのもよいでしょう。
Q専門性に欠く医師も存在するのでしょうか?
残念ながらいます。なぜ、これほどまでに専門性と経歴の重要性をお話するかというと、最近は皮膚科や形成外科などの専門分野の研修を十分に受けずに大手美容クリニックに所属して美容医療に携わり、重篤な医療事故を起こす医師が増えているからです。美容医療といえども、命にかかわる重大な事故が起きるケースもあります。万が一、患者さんが皮膚がんを発症していたにもかかわらずそれを見落とし、そこにレーザーを当ててしまったとしたら...がんが転移することも十分あり得ますし、過去にそのような事例が発生しています。そういった意味で、一般的な疾患を診ることができる専門医のところで美容についても相談していただく方が絶対に安心です。
Q受診を考え直すべきクリニックの共通点などはありますか?
「カウンセラー」と呼ばれる人が在籍し、治療の相談に乗っているクリニックはまず疑った方が無難ですね。というのも、患者さんの治療方針を決められるだけの知識や技術を持っているのは「医師」ですから、カウンセラーが治療方針に口を挟むのはおかしなことなのです。また、本来、美容医療は絶対にやらなくてはいけないものではなく、個人の自由意志によって選択されるべきものです。それを踏まえると、無理に治療を勧めてくる医師も違和感があります。安値で治療を契約させ、オプションメニューを追加させてお金を儲けようとする商法もよく聞きます。最終判断を値段に頼るのはあまりオススメできません
。リスクやコスト、治療の限界点についても正直にお話してくれる医師がいいと思います。
是非ご参考になさってください。
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