【3月8日は国際女性デー】フェムテックのアイテムやサービスを紹介・デリケートゾーンのお悩みをサポートするクリニックでのフェムケアとは?

【3月8日は国際女性デー】フェムテックのアイテムやサービスを紹介・デリケートゾーンのお悩みをサポートするクリニックでのフェムケアとは?

みなさんは、「国際女性デー(International Women's Day)」をご存知ですか?毎年3月8日にあたり、女性の権利を守りジェンダー平等の実現を目指すため、1975年に国連により定められました。このように、近年、女性の地位向上を目指す活動が高まっていますが、なかでも世界中で注目を集めているのが、女性特有の心身の健康問題を解決する「フェムテック」。この記事では、私たちの身近にある具体例やケア方法などをご紹介します。

    目次
  1. 1.フェムテックとは?フェムケアとの違いや期待できる効果とは?
  2. 2.フェムテックの主なアイテムやサービスとは?
  3. 3.デリケートゾーンとフェムテック
  4. 4.デリケートゾーンに関するよくある悩みと解決法とは?

1. フェムテックとは?フェムケアとの違いや期待できる効果とは?

「フェムテック(Femtech)」とは、「Female(女性)」と「Technology(テクノロジー)」をかけあわせた造語のこと。「生理(月経)」「妊活・妊よう性」「妊娠期・産後」「更年期」など、女性が抱える様々な健康課題をテクノロジーの力で解決するための製品・サービスの総称です。

もともと海外で、市場を投資家に説明するために生まれた言葉ですが、近年、世界中で注目を集め、生理や出産、更年期などによる女性ならではの身体や心の悩みをサポートするために、様々な製品やサービスが提供されています。最近では、「セクシャルウェルネス(性の健康)」も注目されており、女性が使いやすいセルフプレシャー商品なども登場。生理関連やデリケートゾーンケア商品のほか、メンタルヘルスをサポートするアイテムなども数多く販売されています。

一方、「フェムケア(Feminine)」は、女性を意味する「Feminine(フェミニン)」×お手入れを意味する「Care(ケア)」、2つの言葉をかけて作られた造語で、特定のテクノロジーに依存せず、様々な方法で女性ならではの身体の悩み(主にデリケートゾーン)をケアする製品・サービスを指します。

何をテクノロジーとするかなど、フェムテックとフェムケアの定義は曖昧ですが、女性特有の悩みを解決する製品やサービスという点ではどちらも同じ。最近では、女性にとって働きやすい社会や環境のサポート、または生活の質(QOL)の向上といった広い意味でも用いられています。

生理、妊娠・出産、更年期など、女性のライフステージの変化からくる体調不良は、仕事の生産性にも大きく影響するものです。女性の社会進出やジェンダー平等の意識、#MeToo運動などを含むフェミニズムの潮流もあと押しになって、女性が生きやすい社会を目指す動きは加速しています。

2. フェムテックの主なアイテムやサービスとは?

女性の心と身体は女性ホルモンによって大きく影響されます。生理痛やPMSによるイライラなどはもちろん、妊娠・出産、更年期など、年齢や直面するライフイベントに深く関係し、抱える悩みもさまざまです。フェムテックは、そんな女性のライフステージ沿った身体の悩みや健康課題に応じて、以下の6つのジャンルに分類されます。

■ 生理(月経)

生理やPMS、生理痛(月経痛)などで不調を感じたり、においやナプキンでのかぶれなどの不快感も感じやすく、月経をネガティブに捉える女性は少なくありません。吸水ショーツ、月経周期管理アプリ、オンラインピル処方など、生理日のストレスを減らし、月経が少しでも快適になるようなアイテムやサービスが登場しています。

■ 不妊・妊活

近年、妊娠に関する知識を得たり、妊娠に向けて体調管理を心掛けたりする「妊活」がクローズアップされています。月経管理・妊活サポートアプリをはじめ、妊娠可能日を測定するデバイスや妊孕力検査キットなど、妊娠・出産を希望する人たちをサポートする製品が増えつつあります。将来の妊娠に備えて、若いときに卵子を凍結することができる「卵子凍結サービス」なども注目されています。

■ ウェルネス(女性特有疾患)

乳がんや子宮がん、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫瘍など、男性にはない子宮や卵巣、乳房などにかかる病気を女性特有疾病と呼びます。疾患検査キット、オンライン薬局など、気軽にセルフケアができる手段が登場しています。また、デリケートゾーンケア商品や膣内環境サポートサプリメントなど、デリケートゾーンを健全に保つアイテムも増えています。

■ セクシャルウェルネス

2005年に世界保健機関(WHO)が策定した「性の健康と性の権利に関する仮定義」によると、性の健康(セクシャルウェルネス)を維持するためには、単に疾病がない状態だけでなく、喜びや満足は幸福(well-being)にとって不可欠な要素だとしています。タブー視されていたこの分野への認識も変わりつつあり、女性向けのデザイン性が高いセルフプレジャーアイテム、性交痛軽減グッズなど、様々な商品・サービスが生まれています。

■ 妊娠・産後

妊娠中や出産後は、心身ともに何らかの不調を感じやすくなる時期。陣痛トラッカーやウェアラブル搾乳機、骨盤底筋トレーニング、オンラインで行う遠隔健康医療相談サービスなどがあります。また、ホルモンバランスが乱れやすい産後のママ向けのサプリメントや化粧品なども続々と開発されています。

■ 更年期

「更年期」とは、閉経前後5年を併せた10年間のことです。この時期は女性ホルモンが大きくゆらぎながら低下していく影響もあり、イライラやホットフラッシュなど、いわゆる「更年期障害」と呼ばれる不調に悩まされる人もいます。対策商品や更年期サポートアプリのほか、頻尿や尿もれなどの対策グッズなど、デリケート周りの悩みをサポートするアイテムもあります。

3. デリケートゾーンとフェムテック

フェムテック(フェムケア)のなかでも中心となるのが、デリケートゾーンに関する悩みのケア。デリケートゾーンとは、一般的に女性器とその周辺を指す言葉です。皮膚が薄くデリケートな部分なので、生理用ナプキンなどのこすれで刺激を受けやすかったり、ムレやすい環境にあるため、デリケートゾーンに何らかの悩みを抱えている女性は少なくありません。また、女性の身体は、女性ホルモンの分泌量により大きく影響されます。そのため、デリケートゾーンも年齢とともに変化し、ライフステージによって抱える悩みは異なってきます。

年代別に多い悩みを見てみると...

女性ホルモンの分泌が多くバランスが崩れやすい20~30代は、においやムレ、色素沈着などによる黒ずみを気にする人が多くいます。また、妊娠・出産を経験する女性も多いため、膣のゆるみなど、妊娠中や産後特有の悩みが生じる場合があります。

徐々に女性ホルモンが減少していくのが40〜50代です。また更年期後の60代では、女性ホルモン分泌がわずかとなり、デリケートゾーンを含め身体にさまざまな変化が現れます。女性器のたるみやシワ、痩せ、また加齢による筋力の低下が膣のゆるみとなり、尿もれの原因になります。

ちなみに、これまでデリケートゾーンと呼ばれていた女性器周辺を、最近は「女性」を意味する英単語「female(フィーメイル)」から「フェムゾーン」と呼ぶようになっています。フェムテックやフェムケアの流れからも、今後は「フェムゾーン」という呼称が一般的になるかもしれません。

4.デリケートゾーンに関するよくある悩みと解決法とは?

デリケートゾーンをケアすることは、コンプレックスの解消はもちろん、QOL向上にもつながります。クリニックで受けられる最先端の治療も含め、よくある悩み別に解決法をご紹介します。

■ においやムレ、かゆみが気になる。

☑ デリケートゾーン専用ソープで洗う

デリケートゾーンは、もともと汗や皮脂、おりものなどの分泌物が多く、湿っていてムレやすい状態になっています。さらに尿や月経血などが加わり、においの原因につながる菌が増殖しやすい環境になっています。とくに性成熟期である20~30代では、においが強くなる傾向にあります。

デリケートゾーンのにおいやムレを抑えるために必要なのは、清潔に保つことです。ウォッシュレットを活用したり、月経血はタンポンとナプキンをダブルで使用したりするとにおい対策になりおすすめです。なお、膣内で経血を溜めるので、経血が空気に触れず、においを抑える効果があるとされる月経カップは、感染症のリスクもあり皮膚科医としては推奨しません。それよりは、婦人科で、月経量を減らすミレーナ(プロゲステロン持続放出型の子宮内挿入具)を挿入してもらうのもおすすめです。

入浴時にはしっかり洗浄することが大切ですが、一般的なボディソープは洗浄力が高く、かえって膣の自浄作用を弱めてしまう可能性があるので、専用のボディソープを使用するのがおすすめです。低刺激で弱酸性など肌に優しく、黒ずみケアやにおいを抑える成分が含まれているものを選ぶとよいでしょう。もちろん、専用のソープを使用したとしても、絶対に膣内を洗ってはいけません。

☑ VIO脱毛をする

デリケートゾーンをお手入れする手段のひとつとしてアンダーヘアの脱毛、いわゆるVIO脱毛が一般的になりつつあります。様々なにおい成分が付着する毛をなくしておくことで、汚れによる雑菌の繁殖を防ぎ、ムレやにおいの解消、デリケートゾーンを清潔に保てるなど、見た目だけでなく衛生面の観点からも多くのメリットがあります。また、自己処理で発生しやすい埋没毛や肌荒れ、黒ずみなどの肌トラブルを軽減する効果もあります。最近では、年齢を重ねた人も、将来的な介護を見据えて脱毛する人が増えています。

VIOのレーザー脱毛は医療行為なので、医療機関でのみ受けることが出来ます。エステティックサロンでも脱毛施術が受けられますが、実は違法で、"肌を美しくする"という名目で行われています。使用機種のレベルも低いため効果が弱く、設定を誤るとデリケートゾーンなど色素の濃い部分は火傷のリスクが高く、おすすめできません。

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当院での脱毛施術は冷却ガスで冷やしながら行うため、痛みは格段に軽減され、ゴムでパチッと弾かれる感じがする程度です。脱毛と同時に、シミやくすみ、毛穴の黒ずみなどへの高い美白効果も期待できます。個人差はありますが、3~5回程度で毛はほとんど生えなくなり、多くの人が8回程度でほぼ完全脱毛を実感できます。

VIO脱毛

1回¥45,000 5回コース¥180,000(¥36,000/1回)

それでもにおいが気になる場合は、感染症(性病)や裾ワキガの疑いがあります。感染症の指針のひとつとしておりものがありますが、健康な女性ならば、おりものが乳白色から透明で、少し酸っぱいにおいがします。いつもと違った色やにおいがしたら要注意です。

一方、「裾ワキガ」は、「外陰部臭症」「下ワキガ」などとも呼ばれ、においのもととなるアポクリン汗腺が、女性器周辺にも多数存在するために、ワキガと同じく鼻をつくような強い刺激臭を発します。裾ワキガの簡単なチェック法として、耳垢がウエットタイプで、脇の下の腋臭がある人は裾ワキガの可能性が高いです。裾ワキガは、当院では裾ワキガボトックス注射での治療が可能です。いずれにしろ自己判断せず、医療機関を受診することをおすすめします。

裾ワキガボトックス注射

初回トライアル ¥104,000 

においに関する悩みについてより詳しく知りたい方は、「人には聞けないデリケートゾーン(フェムゾーン・VIO)の『におい』の原因を解説!裾ワキガの治療法も紹介」記事を参考にしてみてください。

■ こすれや黒ずみが気になる。

☑ 自分にあった下着やアイテムを使う

デリケートゾーンの黒ずみの原因の多くは、色素沈着によるものといわれています。とくに大陰唇は外部の刺激を受けやすく、メラニン色素の沈着が起こりやすい部分です。下着のサイズが合っていないことや、ナプキンの擦れなどによる慢性的な刺激が加わるとさらに濃くなることがあります。通気性に優れた下着や吸水ショーツ、オーガニックコットンを使用したナプキン、月経カップなど、自分に合った下着やアイテムを選ぶことをおすすめします。

☑ デリケートゾーンを保湿する

デリケートゾーンは年齢とともに自浄作用が減少し、乾燥しやすくなるといわれています。放っておくと、かゆみ・炎症などの肌トラブルの原因になります。入浴後に専用のクリームやオイルでしっかり保湿することで、若々しいデリケートゾーンの維持につながります。

☑ クリニックで美容施術を受ける

大陰唇の黒ずみや外陰部の色素沈着を改善するには、大陰唇レーザーが有効です。気になる部分にレーザーを照射することで、スキントーンを改善します。さらに熱によるコラーゲン線維のリモデリング効果で、シワっぽさやゴワつきなど、大陰唇の弾力性や質感も改善されます。

大陰唇レーザー

初回トライアル ¥30,000

ただし、施術後にダウンタイム(小さな点状の痂皮ができる)が生じる治療のため、もっと気軽に大陰唇のハリを高めたい場合や、アンチエイジング目的の場合は、ふんわり大陰唇照射という治療もあります。痛みもダウンタイムが一切なく、温かく心地良く大陰唇のタイトニング&若返り効果が実感できます。

ふんわり大陰唇照射

初回トライアル ¥20,000

■ 膣のゆるみや尿もれが気になる。

妊娠や出産を経て筋肉が弱まり、膣のゆるみや尿もれ症状が生じる場合があります。また、40代を迎えると女性ホルモンのエストロゲンの減少によって、膣の粘膜にあるコラーゲンが減少し、子宮頸部が痩せていきます。さらに加齢による筋力の低下が膣のゆるみとなり、尿もれの原因になります。そんな閉経による性ホルモンの分泌低下によって起こる、慢性かつ進行性のフェムゾーンの変化を閉経関連尿路生殖器症候群(genitourinary syndrome of menopause ; GSM)と言い、外陰部の乾燥やほてり、痒み、黒ずみ、膣萎縮・膣粘膜の菲薄化、性交痛や膣の不快感などの症状があげられます。

☑ 骨盤底筋トレーニングをする

骨盤底筋の筋力低下によって引き起こされる尿もれは、正しく「骨盤底筋トレーニング」を毎日続けると、2~3週間で尿もれの予防・改善に効果が期待できるといわれています。比較的症状の軽い方は骨盤底筋のトレーニングがおすすめですが、完全に治すことは難しいため、重度な方はクリニックでの治療がおすすめです。

☑ クリニックで美容施術を受ける

出産後に膣のゆるみや尿もれ症状がある方におすすめなのが、ヴィーナスハイフ(膣ハイフ)。ハイフ(超音波)のエネルギーを膣内に照射し膣壁の粘膜やコラーゲンを再生させることで、女性器(膣・会陰)のたるみを強力に引き締め、粘液分泌も回復させます。更年期によるエストロゲンの減少で、粘液分泌が減り、膣の乾きや性交痛、性交時出血が生じるようになりますが、このようなお悩みのある方にもおすすめの治療です。

施術直後から引き締め効果がありますが、新しいコラーゲン線維がつくられることにより、照射から3ヶ月ほどかけて膣内がふっくらして、緩んだ膣や膣口が引き締まり、さらに膣内に潤いをもたらします。深部まで強力に働きかけるため、尿漏れや子宮下垂の予防と治療にも効果的です。痛みや治療後のダウンタイム(赤みや腫れ、性交の制限など)がほとんどなく、多くの方が1回の治療でゆるみや尿もれ症状が改善します。

ヴィーナスハイフ(膣ハイフ)

膣1エリア集中照射コース照射エリア:膣奥or膣口
初回トライアル ¥80,000

大陰唇照射(大陰唇ハイフ)

膣内照射との同日オプション ¥20,000 
単体治療初回トライアル ¥35,000

女性ホルモンであるエストロゲンが減少するために起こる、膣萎縮症やGMS(閉経関連泌尿生殖器症候群)のさまざまな不快症状にアプローチするのに効果的なのが、膣レーザーです。顔たるみや毛穴治療に使用されるフラクショナルCO2レーザーのリジュビネーション技術を女性器に応用し、腟内及び外陰部、尿道口周囲に照射する治療です。

創傷治癒によりコラーゲンの収縮と生成を活性化。腟にふっくらとした厚みとヒダが戻り、血流が増加し、粘液分泌量も回復するので、潤いのある状態に改善します。その結果、膣の乾燥による違和感やかゆみ、痛み、性交痛などGSMのさまざまな不快症状が軽減します。

膣レーザー

初回トライアル ¥30,000

当院では、そのほか、大陰唇にハリとうるおいを蘇らせる大陰唇のヒアルロン酸注入、骨盤底筋を鍛えて膣のゆるみを解消するエムスカルプトαなど、様々なお悩みや症状に合わせた最先端のフェムゾーン医療をご提供しております。

より詳しく知りたい方は、「【フェムゾーンの最新美容医療】膣のゆるみ・尿漏れ・外陰部の乾燥・黒ずみ・シワ・たるみ・においのお悩みに!」記事をご参考ください。

デリケートゾーンのお悩みはなかなか人に相談できず、1人で抱え込んでしまう女性が多いものです。当院はドクター・スタッフともに全員女性です。安心してご相談くださいね。