加齢とともに増える角栓、「くすみ」の原因にも!角栓除去の洗浄新技術~予防ケアを解説

加齢とともに増える角栓、「くすみ」の原因にも!角栓除去の洗浄新技術~予防ケアを解説

シミ、くすみ、シワ、毛穴の目立ち、乾燥...etc. 肌悩みは尽きないけれど、年齢問わず関心が高いのが、毛穴の悩み。そんな毛穴悩みの原因となるのが、毛穴の詰まり、いわゆる角栓ですが、皮脂分泌が活発な若年層だけに起こるわけではないということが、近年明らかになりました。そこで、今回はそんな頑固な角栓とケア方法についてご紹介します。

    目次
  1. 1.角栓とは
  2. 2.角栓ができてしまう原因
  3. 3.角栓は年齢とともに増加する!?
  4. 4.頑固な角栓を除去する成分
  5. 5.角栓を予防するためのケア習慣

1.角栓とは

毛穴悩みのもととなるのが、繰り返しできる角栓。角栓とは、皮膚の表面や毛穴の中に詰まった角質や脂質、汚れなど、また、それらが酸化し黒ずんでできた塊を指します。皮脂が多い鼻やTゾーンなどにできやすいため、皮脂が詰まってできた塊だと思っている人も多いですが、実は角栓の約70%は古い角質(たんぱく質)で、残りの約30%が皮脂だといわれています。

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角栓は、一度できてしまうと自然にとれることはなく、だんだん大きくなっていきます。初期は白いぷくっとしたかたまりが毛穴から顔を出している状態ですが、そのまま放置すると、毛穴が黒っぽくなってさらに目立ってしまうこともあります。これが、いわゆる「黒ずみ毛穴」で、角栓に含まれる毛穴付近の皮脂が空気に触れ、酸化して黒くなってしまった状態です。さらに、年齢を重ねると、角栓が巨大化し『老人性面皰(めんぽう)』という状態になります。こうなってしまうと、たとえ皮膚科で角栓を除去しても、袋状に広がった毛穴は口を開けた状態で残ってしまいます。

適切なケアをせずに角栓ができた状態を放置していると、毛穴の開きが大きくなってザラつきや凹凸の原因となり、肌印象を大きく損なうだけでなく、塞がれた毛穴の中でアクネ菌が増殖し、炎症やニキビなどの肌トラブルを引き起こしたりします。

2.角栓ができてしまう原因

角栓ができる主な原因は、一般的に「過剰な皮脂分泌」、「毛穴の汚れ」、「ターンオーバーの乱れ」、そして最近では「肌の乾燥」も注目されています。
それぞれを詳しく見ていくと...

過剰な皮脂分泌

毛穴から分泌される皮脂は、汗と混じって皮脂膜を形成し、乾燥や外部刺激から守る働きを担っています。しかし、体質やホルモンバランスの乱れ、高温環境などによって皮脂分泌が過剰になると、行き場を失った皮脂が毛穴に溜まり、ほかの汚れと混ざり合うことで固まって角栓ができます。もともと皮脂が多いタイプの脂性肌(オイリー肌)の人は、余分な皮脂が角栓の原因になりやすいといわれています。夏の暑さ、マスクでの蒸れ、高温環境下での仕事など、皮膚への温熱ストレスで皮脂量は増えることが分かっています。できるだけ肌を涼しく保つ工夫も必要です。なお、脂性肌の方の中には、肌のベタつきを抑えようと意識して保湿を怠る人がいますが、水分不足が原因で肌が乾燥し炎症が生じ、角栓が出来やすくなるという悪循環に繋がる可能性があります。

毛穴の汚れ

毛穴は、皮脂や汗などの分泌物が排出される通路となっているため、古くなった角質や埃、メイク汚れなどが溜まって毛穴詰まりをおこしやすい状態です。特にファンデーションなど、油性成分が含まれるメイクが落とし切れていないと、毛穴に詰まりやすくなります。毛穴の詰まりが長期間続くと、油分が酸化して黒ずみやすくなったり、炎症を引き起こしてニキビの原因になったりすることがあるので、毛穴の汚れを定期的に除去するため、クレンジングや洗顔方法を見直すことが大切です。

ターンオーバーの乱れ・遅延

皮膚は一定のサイクルで古い細胞から新しい細胞へと入れ替わる「ターンオーバー」を繰り返しています。しかし、紫外線や摩擦などの肌への刺激、誤った洗顔、乾燥、ストレスや生活習慣の乱れ、加齢などによってターンオーバーが乱れると、古い角質が剥がれ落ちずに肌表面に溜まりやすくなり、皮脂と混ざり合うことで毛穴に詰まって角栓の原因になることがあります。

肌の乾燥

肌が乾燥すると、バリア機能が低下して肌の潤いが不足し、肌表面の弾力が失われます。その結果、角質層が硬くなって毛穴周辺の柔軟性が失われるので、余分な皮脂や古い角質などを排出できず、毛穴が詰まりやすくなります。また、乾燥によって肌のターンオーバーが乱れることで、角質がきれいに剥がれ落ちることができず、古い角質が肌に残り、毛穴が詰まって角栓ができやすくなります。

3.角栓は年齢とともに増加する!?

角栓は皮脂詰まりというイメージから、皮脂の分泌が盛んな思春期~若年層の悩みと捉える人も多いですが、毛穴の詰まり(角栓)は、皮脂分泌が活発な若年層だけに起こるわけではありません。むしろ、年齢が上がるほど、若年時に気になる鼻だけでなく、小さな角栓が顔全体(特に頬)に増えていくことが明らかになっています。

というのも、角栓ができる原因のひとつとして「ターンオーバーの乱れ・遅延」があげられますが、年齢を重ねると、ターンオーバーの周期が遅くなります。個人差もありますが、ターンオーバーのスピードは70代では20歳ごろの1/4程度になるといわれています。角層のターンオーバーは2週間ですが、40代以降は40日以上、さらに年齢を重ねると、60日近くかかるというわけです。加齢によって 古い角質が排出できずに皮膚表面に溜まり、皮脂と混ざり合うことで角栓が増え、少しずつ大きくなるという仕組みです。

また、角栓をそのまま放置すると、酸化の連鎖が起こり、くすみやゴワつきなどエイジングサインを招いてしまうこともわかっています。毛穴に詰まった角栓に紫外線やブルーライトなどの可視光線が当たると、酸化ダメージが発生します。酸化ストレスというのはドミノ倒しのように広がる性質があり、酸化した角栓が周囲の皮脂をさらに酸化させてしまいます。その連鎖が肌全体に広がって顔全体がくすんだ印象に変わってしまうのです。

4.頑固な角栓を除去する成分

そもそも角栓は、たんぱく質と皮脂との複合汚れですが、近年、単純に古い角質(たんぱく質)と皮脂が固まったものではなく、剥がれ落ちた角層(たんぱく質)と脂質がミルフィーユ状の層構造になることで強力にくっついて結びついていることが判明しました。複雑に絡まりあった頑固な角栓をきれいに洗い流すことは非常に困難で、さらに、従来の洗顔料では角栓の表面部分しか洗えず、毛穴の奥に詰まった角栓までは落とせませんでした。

そんな頑固な角栓対策に効果的と、今話題の成分が「トロメタミン(トリス)」です。K社の研究により、トロメタミンには、角栓に含まれるたんぱく質と皮脂の両方を溶かすことで、毛穴の中の角栓まで洗い落とす作用があることが発見されました。

トロメタミン自体は化粧品原料として普通に使われるもので、メイクやスキンケアアイテム、シャンプーやクレンジングといった洗浄系アイテムなど、幅広い製品に配合されています。ただ、角栓溶解効果はK社の独自技術です。そのため、K社の洗顔料にしかこの効果は期待できません。

5.角栓を予防するためのケア習慣

角栓を予防するには皮脂のバランスを整え、ターンオーバーを正常化させることが重要です。身体の内外からのケアを行い、老廃物を溜め込まないようにしましょう。規則正しい生活習慣、健康的な食生活、ストレスを溜めないなどの工夫をし、ターンオーバーを整えましょう。とくに睡眠は、肌ダメージを回復し、ターンオーバーを促す大切な時間です。十分な睡眠を心掛けてください。また、正しい洗顔方法と保湿ケアの習慣を身につけ、古い角質、皮脂の汚れが肌表面や毛穴に溜まりにくくなるようにしましょう。

なかでも大事なのが、毎日の丁寧なクレンジング・洗顔。基本的に、朝晩、洗顔料を使用して洗いましょう。洗いすぎると肌が乾燥すると、朝はぬるま湯ですすぐだけという人もいますが、極端に皮脂の少ない人以外は、洗顔料でしっかり洗顔してください。埃と汗は水で流せますが、皮脂やタンパク質汚れは水だけでは落とせません。また、夜に塗ったスキンケアの油類も時間が経てば酸化します。しっかりリセットしないと、成分が酸化して肌トラブルに繋がる恐れがあります。ただし、洗う際に肌をゴシゴシこするのはNG。クレンジング料や洗顔料を肌になじませるときに強くこすると肌に負担がかかり、乾燥など肌荒れなど思わぬ肌トラブルの原因になります。肌を傷つけないように優しく行いましょう。

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特別な洗顔料を使わなくても朝晩しっかり洗顔すれば毛穴詰まりには十分に有効ですが、毛穴が詰まって黒ずんだり、角栓ができたりした場合には、酵素洗顔やピーリングなど、スペシャルケアを取り入れるのがベター。選ぶ際には、自分の肌質に合わせ、また過剰に使用すると肌を傷つけることもあるため、使用方法や使用頻度にも注意しましょう。

角栓は、皮脂と同じく、体の代謝物のひとつで、加齢と共に増えていきます。ゼロにすることは難しいので、日頃から丁寧な洗顔やターンオーバーを整えるために適切な保湿をし、新たな角栓ができにくい肌に整えることを心掛けてくださいね。