【唇の乾燥対策】唇荒れを招くNG行為と効果的なリップクリームの選び方・使い方

【唇の乾燥対策】唇荒れを招くNG行為と効果的なリップクリームの選び方・使い方

外気との寒暖差やエアコンなど、特に乾燥が気になるこの季節。唇の乾燥に悩まされる人も多いのではないでしょうか?唇の乾燥を放置していると、カサつくだけでなく、皮むけ、血色の悪さ、くすみなどにもつながるので、すぐに対策することが大切です。そこで今回は、唇が乾燥してしまう原因と正しいケアの方法について解説します。

    目次
  1. 1. 唇がカサついて荒れる原因
  2. 2. 唇の乾燥を招くNG行為
  3. 3. 唇の乾燥対策と正しいケア方法

1. 唇がカサついて荒れる原因

唇は、ほかの部位の皮膚と比べて角層が薄く、ターンオーバーが約3~4日と早いため、正常な角層をつくる準備が不十分になりがちで水分を保ちにくいことがあげられます。また、汗腺や皮脂腺がないため自ら保護膜を作り出すことができず、バリア機能が脆弱で、そもそも乾燥しやすい構造なのです。さらに、食事や呼吸といった外的刺激に常にさらされています。そのため、湿度が低くなるこの季節は乾燥がさらに進みます。

外的な刺激としては、食品、自身の呼気吸気の流れ、エアコンや紫外線、化粧品などがあげられます。とくに、塩分や香辛料のきいた食べ物や、合わない口紅など化粧品の成分の影響で唇が荒れることはよくあります。また、ほかの部位と比べメラニンをつくるメラノサイト細胞が少ないので、紫外線の影響を強く受けやすく、それが唇の乾燥の引き金となることも。さらに、過剰なダイエットなど食事制限による貧血や栄養不足など、内的要因もあげられます。

唇がカサつく主な原因

☑ 大気の乾燥
☑ 唇をなめるクセや薄皮をめくる行為
☑ ビタミンB群の不足
☑ 過剰なダイエット
☑ 胃炎
☑ 口呼吸
☑ 化粧品の成分による刺激

唇の乾燥が進むと、炎症が生じます。炎症が生じると、細胞の接着は悪化し、隙間から水分の蒸発が進み、乾燥がさらに激しくなり、ひび割れやただれ、唇全体が赤く腫れる口唇炎など、さまざまな症状につながる恐れもあります。さらに、炎症を繰り返すと、ハリが失われて縦ジワが増えたり、メラニンが少しずつ沈着してシミやくすみなどの原因にもなります。唇のトラブルや老化を加速させないためにも、リップクリームをまめに塗るなど、すぐに対策を行うことが大切です。

2. 唇の乾燥を招くNG行為

唇は角層が薄く、バリア機能の低い、非常にデリケートなパーツです。唇をなめる、浮いた皮をめくるなど知らずにやっている日常の何気ない行動が、唇の乾燥を悪化させている可能性があります。次のような行動には気をつけましょう。

● 唇をなめる

唇をなめると一瞬潤ったように感じますが、唇が唾液で濡れた後に水分が蒸発すると、余計に乾燥してしまいます。舌で唇をペロッとなめるクセがある人は要注意です。

● 薄皮をめくる

乾燥していると薄皮が浮いてきますが、めくると深く皮が剥がれて傷が深くなったり、出血することも。また、唇を嚙んだり、触ったりすることも刺激になり、乾燥が悪化する原因に。気になっても触るのは絶対にやめましょう。

● 調味料などの塩分をつけたままにする

唇は食べ物の刺激を受けやすく、スナック菓子や食事などの塩分をそのままにしておくと口唇炎の原因にも。食事の際は、できるだけ塩分などの刺激物が唇につかないように食べましょう。また、食事の後はきちんと洗うことが理想ですが、難しい場合は濡らしたハンカチなど丁寧に拭くこと。こするのも刺激になるので、水分で吸い上げるようなイメージで、必要以上にこすらないようにしましょう。

3. 唇の乾燥対策と正しいケア方法

唇を乾燥から守るには、リップクリームやリップバーム、リップ美容液などリップケア用アイテムが効果的です。というのも、前述のように、唇が乾燥する主な原因のひとつは皮脂膜がないこと。リップクリームを塗ることで、その油分が保護膜となって唇の水分の蒸発を防ぎ、乾燥を防ぐことができます。そこで、リップクリームの効果的な塗り方や選び方をご紹介します。

【リップクリームの塗り方】

● 2~3時間ごとに塗り重ねる

唇の乾燥を感じたら、こまめにリップクリームを塗りましょう。乾燥をそのまま放置すると炎症が起きるなど症状が悪化する可能性があるので、早めにケアすることが大切です。

● 朝晩のスキンケアの一環として唇も保湿する

就寝中の乾燥を防ぐ効果や、朝のメイク前に使うことで、唇のコンディションを整える効果も。毎日のスキンケアルーティーンに、唇のケアもプラスしましょう。

● 食事の前後にリップクリームを塗る

調味料などの刺激を受けにくくするため、食事の前後に意識して塗ると効果的です。

● 唇のシワに沿うようにゆっくり縦塗りする

縦方向にゆっくり成分を溶かし出しながら隙間を埋めていくように塗ります。唇の表面積の30~40%をシワが占めているので、シワに沿うように縦塗りするとしっかり塗ることができます。また、リップクリームが硬い場合は、唇の体温で温めて溶かしながらなじませると効果的です。リップクリームの主な原料は液体・固体・ペースト状など複数の油脂で、これらを調合して保湿成分が体温でとけるように工夫されています。ゆっくりと塗ることで、効果的に成分を浸透させることができます。

● UVカット効果のあるリップクリームを使う

唇の紫外線ダメージを防ぐため、外出時に顔用の日焼け止めを唇にも薄く塗ったり、自分に合ったUVケア成分入りのリップクリームを使ったりするのがおすすめです。また、わずかですが口紅に入っている顔料が紫外線防ぐ場合があるので、外出の際には、口紅を塗っておくことも対策のひとつになります。

【リップクリームの選び方】

刺激が少なく、皮脂膜の代わりに蒸発を防ぐワセリンやオイルなどのエモリエント成分(油分)だけでなく、天然保湿因子やヒアルロン酸、グリセリンなど、水分を抱え込む性質のある保湿成分(モイスチャライザー)を含むものがよいでしょう。

リップクリームの形状には、スティックタイプの他に、チューブタイプやジャータイプなどがありますが、形状よりも配合されている成分など機能を重要視しましょう。症状に合わせたリップクリームを使って、正しくケアすることが大切です。また、大きく分けると、化粧品、医薬部外品(薬用)、医薬品の3種類あるので、保湿目的ならば化粧品、唇の荒れやひび割れを予防する場合は医薬部外品、ひどく荒れてしまった唇の治療には医薬品のリップクリームを選ぶようにしましょう。

もし乾燥や炎症が起きていて、リップクリームなどを塗っても改善しない場合は、口唇炎を生じている可能性があるので、皮膚科を受診することをおすすめします。

唇は非常にデリケートで乾燥しやすいパーツです。気候以外にも紫外線や食品、化粧品といった、さまざまな外的刺激が要因となって乾燥を引き起こします。リップクリームでこまめに保湿ケアするとともに、唇を触るなど乾燥の原因となるNG行為をやめ、潤いのある唇を目指しましょう。

次回は、唇のお悩みで多い、シミ・くすみ・シワ・しぼみ対策として当院でおすすめの施術をご紹介するので、そちらもお楽しみに!