2014年5月10日

汗腺

汗腺(かんせん)とは、汗を作って皮膚の表面に分泌する腺のことで、真皮深部~皮下組織に脂肪細胞に囲まれて存在し、エクリン汗腺とアポクリン汗腺の2種類が存在します。
エクリン汗腺は口唇や亀頭、包皮内板、陰核、小陰唇を除く全身の皮膚に分布し、場所によって密集度が異なり、手掌・足底・腋窩に多く存在します。いわゆる私達が汗と呼ぶのはエクリン汗腺からのもので、ヒトにおいては主に体温調節に関与しています。

アポクリン汗腺は、思春期以降に発達し腋窩や鼻翼、鼻前庭、乳輪、臍周囲、肛囲、陰嚢、包皮、小陰唇に存在します。エクリン汗腺よりも大きく、その分泌様式も異なり、アポクリン汗腺から分泌されるアポクリン汗は、エクリン汗と比べると、分泌量が少なく、脂肪・タンパク質・鉄分・アンモニアなどの成分を含み、乳白色で少し粘り気があるのが特徴です。

この分泌物が皮膚表面の細菌によって分解されると、独特な臭いを発します。適量であれば、フェロモンの本態とも言われており、魅力の一つでもありますが過剰の場合はわきがと呼ばれます。

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多汗症

活性酸素

活性酸素は、活性度が高く攻撃的な性質を持つため、本来は体内に侵入した異物や病原菌を退治するという働きをしますが、過剰に発生すると必要な細胞までも攻撃してしまいます。鉄が酸素によってサビつくことと同じように、細胞も酸化すると傷んでしまうのです。

例えば、切ったまま放っておくと錆色に変色するリンゴも酸化現象の一つです。活性酸素(フリーラジカル)が体内で大量に発生すると、これと同様のことが人体でも起こり、細胞や遺伝子を傷つけ、老化を引き起こします。私たちの体内には、活性酸素を除去するスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)やカタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼなどの活性酸素除去酵素類が備わっているため、健康のバランスを維持しています。しかし、これらの活性酸素除去酵素は加齢により生成力が減少し、活性酸素を除去しにくくなり、老化症状が顕在化してきます。

活性酸素を大量に発生させる主な原因として、紫外線や大気汚染物質、喫煙、ストレス、激しい運動、食品添加物や残留農薬に含まれる化合物などがあげられます。活性酸素は体の脂と結びつき、過酸化脂質となり、それによって、シミ、しわ、ニキビ、くすみ、乾燥と言ったような女性の大敵"老化"の原因のひとつになります。

人体に備わっている抗酸化力は加齢と共に衰えるので、活性酸素を除去しサビ止めの役割を果たす抗酸化物質を取り入れることで補うことが大切です。代表的なものに、種々のポリフェノール、ビタミンC、E、βカロチン(体内でビタミンAに変化)などがあります。ポリフェノールは植物の苦みや渋み、色系の成分となる化合物の総称で、ブルーベリーなどに含まれるアントシアニンや大豆に含まれるイソフラボン、お茶に含まれるカテキンなどがあります。美肌作りのために積極的に取り入れましょう。

銀座ケイスキンクリニックでも高濃度ビタミンC点滴を導入しており、発生した活性酸素を効率的に除去することが可能です。アンチエイジング効果も期待できるので、継続してお受けいただくことをおすすめしています。

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高濃度ビタミンC点滴(メガビタミン点滴)

炎症後色素沈着 

にきび、虫刺され、かぶれ、アトピー性皮膚炎、やけど、外傷など、皮膚の炎症が発生した後、色素が沈着して起こるシミで年齢に関係なく発生します。

通常は炎症が治まれば徐々に自然消滅するものですが、炎症部位において古くなった角質のターンオーバーがうまくいかず、排出されるべきメラニンが肌表面に残り続けるとシミとなります。多くの場合は一過性で、炎症が続かなければ半年以内に消失しますが、刺激が繰り返されて真皮内にまでメラニンが落ちてしまった場合は長期間消えないこともあり、また紫外線を大量に浴びた場合、更に濃くなることがあります。

炎症後色素沈着は基本的に何もせず保湿を心掛けていれば自然に消失しますが、早く治したい方には銀座ケイスキンクリニックではビタミンC・ビタミンE・トラネキサム酸・ハイチオールの内服、ハイドロキノンやレチノイン酸の外用を行います。

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院内処方外用薬・内服薬

角質

肌は表面から表皮、真皮、皮下組織の3つの層から構成されます。表皮の一番上を角質層(角層)と呼び、ケラチンというタンパク質で構成されています。

角質層は、「死んだ細胞」と言われていますが、外からの刺激から生体を保護する壁(バリア)として大切な役割があります。角質層の隙間を埋めるセラミドなどの角質細胞間脂質と共に、体内から水分蒸発を防ぎ、保湿の要となっています。基底層で作られた細胞が角質層まで押し上げられることにより、古い角質が外から順番に剥がれ落ちるのが肌本来のリズムですが、角質が剥がれにくくなり、余分な角質が蓄積して厚くなるとターンオバーが乱れます。

通常のターンオーバーが行われている場合には、メラニン色素を含んだ角質は、新陳代謝により剥がれ落ち、新しい角質になります。しかし年齢とともに、肌の代謝が落ちターンオーバーが乱れると、溜まったメラニン色素により、透明感が失われ、シミやくすみとなります。メラニン色素を含んだ角質は、そのままにせず、医師の行うケミカルピーリングなどで優しく取り除きターンオーバーを整えるのが望ましいでしょう。

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ケミカルピーリング

レチノイン酸(トレチノインナノエッグ)

レチノイン酸とは、ビタミンAの誘導体で生理活性はビタミンAの約100~300倍と言われ、別名トレチノインとも呼ばれています。

米国ではシミ・しわ・ニキビの治療医薬品として、FDA(Food and Drug Administration)に認可されており、日本でもシミ・しわ・ニキビの改善を目的に医師の診察のもとに処方することが義務づけられた外用剤です。

レチノイン酸は、表皮の新陳代謝を促進してターンオーバーを正常化し、古くなった過剰な角質を減らす働きがあります。毛包部の過角化を解消し、皮脂分泌を抑えることで、ニキビを出来にくくします。

また、線維芽細胞の働きを活発にしてコラーゲン線維の産生を促し、ちりめんじわが解消され、はりのある若々しい肌を作ります。レチノイン酸(トレチノインナノエッグ)を使用すると、皮膚の代謝、ターンオーバーを活性化することにより、一時的に、皮膚が薄く剥けて乾燥したり、赤くなったり、ヒリヒリしたりすることがあります。

そこで、聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センターで、上記のような副反応を抑えるため、レチノイン酸をナノカプセル化したトレチノインナノエッグが開発されました。トレチノインナノエッグは、レチノイン酸をナノスケール(直径15~20ナノメートル)の無機質コーティングカプセルにすることで、安定性や透過性が向上し、従来のレチノイン酸に比べ、炎症反応が軽減され、少量でもより効果的にターゲットとする表皮細胞へ到達できるようになりました。

トレチノインナノエッグは、シミ、くすみ、肝斑、ニキビ、脂漏肌、ニキビ跡の色素沈着、虫さされや熱傷後の色素沈着、ちりめんじわ、老化肌の改善に効果的で、シミ、くすみ、肝斑、色素沈着の治療には、メラニン産生を抑制するハイドロキノンクリームと一緒に使用するとより効果的です。

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院内調合オリジナル化粧品

レーザー脱毛・医療レーザー脱毛

医療レーザー脱毛とは、黒色にだけ吸収される波長のレーザーを照射することで、毛根周囲に存在する毛を作り出す組織(毛乳頭や毛包幹細胞)に、毛の黒色を伝って熱によるダメージを与え破壊することで脱毛する施術です。

よく『永久脱毛』と言われますが、一番歴史の古い電気脱毛については、米国電気脱毛協会により「永久脱毛とは、脱毛の施術終了から1ヶ月後の時点での毛の再生率が20%以下の場合」と定義づけられており、永久的な無毛状態を指す言葉ではありません。レーザー脱毛においては、電気脱毛と比べ歴史が浅く、永久脱毛ではなく永久減毛と考えられています。
しかしながら、レーザー脱毛は電気脱毛と比べ、施術中の痛みがかなり軽減され、非常にスピーディーに行える上に、簡便で火傷などのリスクも少なく、脱毛効果が高いというメリットがあります。

毛の生え変わるサイクルを毛周期と言い、成長期・退行期・休止期の3段階があります。表に見えている、いわゆる生えている毛は体にある毛全体の約20~30%と言われています。レーザー脱毛の効果は現在生えている毛(成長期)に対してのみ作用するため、何回か繰り返しレーザーを照射する事で、全体的に毛が減り細く軟毛化し、継続的に毛が生えづらい状態にします。個々の毛周期にもよりますが、適切な熱量・間隔で照射した場合、3回の照射で50%程度、5回の照射で70%程度を脱毛、減毛できると言われています。

銀座ケイスキンクリニックではジェントルレーズ(Gentle LASE)という、ロングパルスアレキサンドライトレーザーによる医療レーザー脱毛を行っています。レーザーと冷却ガスを同時に照射する事で痛みが格段に軽減され、ジェルなどを塗る手間もありません。外陰部(女性器周り)や肛門周りの生理的に色素の濃い部位には麻酔クリームを10分程度外用すると、ほとんど痛みなく治療できます。ジェントルレーズ(Gentle LASE)は高い脱毛効果に加え、シミやくすみ、毛穴の黒ずみにも効果的なため、同時に美白も得られます。

1ショットで径18mmの範囲を照射出来るため、施術時間もスピーディーに脱毛することが出来ます。お顔の場合は1ヶ月に1回、体の場合は1ヵ月半~2ヶ月に1回の治療を5~6回お受けいただき、その後は毛の生える期間や残っている毛量に合わせた治療ペースをご案内しています。

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レーザー脱毛

レーザートーニング

レーザートーニングとは、QスイッチNd:YAGレーザー「Medlite C6」による肝斑の治療方法のことをいいます。 一般的に肝斑にレーザー治療は禁忌とされてきましたが、QスイッチNd:YAGレーザーは1064nmと長波長のため皮膚に深く届き、肝斑を刺激しないように非常に弱い出力で照射することで、蓄積したメラニンを少しずつ減らし肝斑を改善していきます。回数を重ねるたびにメラニンの量が少なくなり、透明感のある肌へと導きます。

レーザートーニングの特徴は、フラットなビーム光での低出力照射にあります。通常、レーザー光のエネルギーは中心部がいちばん高くなり、端にいくほど弱くなります(ガウシアン型)。

しかし、パワーが弱すぎる端の部分では効果がみられず、強すぎる中心部では炎症が強く起こり、肝斑が悪化する可能性があるため、従来のレーザー機器は肝斑治療に適していませんでした。

しかしこの治療で用いるハンドピースでは、均一なレーザー光(トップハット型)で肝斑のメラニン色素を狙い撃ちし、効果を出すことができます。

銀座ケイスキンクリニックでは、ロングパルスNd:YAGレーザーを低出力で中空照射する方法「ジェネシス」にて肝斑の治療を行っております。

ビタミンC、トラネキサム酸の内服に加え、ハイドロキノンクリーム・ルミキシルクリームなどの美白剤、トレチノインナノエッグ(レチノイン酸)の外用を併用することで、肝斑の安全な治療が叶う時代となりました。

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ジェネシス

ルミキシル

米国のスタンフォード大学の研究チームにより開発された美白クリームです。天然由来のアミノ酸(ルミキシルペプチド)から構成された非毒性・非刺激性の成分なので、敏感肌の方も安心して長期間使用していただけます。

シミの元であるメラニン生成に関わるチロシナーゼという酵素の働きを防ぐことで、メラニン生成を40%阻害し、肌のトーンが明るくなります。また、シミ、そばかす、くすみ、肝斑、ニキビ跡の色素沈着などに対する美白効果が期待できます。

ルミキシル単体でご使用いただくのも効果的ですが、ハイドロキノンクリームやレチノイン酸(トレチノインナノエッグ)などの美白剤の外用や、フォトセラピーやジェントルレーズ照射などと組み合わせると、より一層効果が高まります。

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院内調合オリジナル化粧品

メラニン

メラニンとは、褐色ないし黒色の色素の事でメラニン色素とも言います。お肌の色や髪の色を決定する主な要素の一つで、シミやくすみもこのメラニンが増えたことによる影響です。大半が皮膚の表皮最下層の基底層や毛髪の毛母と言われる髪を作り出す組織などにあるメラノサイト(色素産生細胞)で生成されます。

メラニンの大きな役割は紫外線から生命の地図とも言えるDNAを守ることです。紫外線は免疫を低下させ、活性酸素を発生させDNAを傷付け人体にダメージを与え、皮膚においては水ぶくれや炎症、皮膚癌などを引き起こす原因となります。

メラニンは天然の日焼け止めとも言え、紫外線を吸収し、この紫外線が皮膚の深部まで入らない様、バリアを作り守ってくれています。日焼けして肌が黒くなるのは、メラニンが多く生成されるためです。生成されたメラニンは皮膚のターンオーバーにより排出され元の肌色に戻りますが、慢性的に紫外線を浴び続けたり、加齢と共にターンオーバーが遅れたりすると、お肌に沈着し、いわゆる「シミ」や「くすみ」となって残ってしまいます。

メラニンというと、シミを作り出す嫌なものというイメージが強く、現にシミやくすみの原因である事も確かですが、その反面私たちの体を紫外線から守る大切な防衛物質としての働きもある事を覚えておきましょう。

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くすみ

ポリフェノール/リコピン

ポリフェノールは、糖分の一部が変化した植物の苦みや渋み、色素の成分となる化合物の総称で、活性酵素を分解する抗酸化能力に優れた水溶性の物質として注目されており、自然界に5000種類以上存在します。

ポリフェノール同様、活性酵素を分解する強い抗酸化能力を持つリコピンは、カロテノイドの一種で、脂溶性の赤色の色素です。活性酸素が増加すると、細胞のDNAが傷つき、肌が酸化し、シミ・しわ・肌荒れ・くすみなどの原因となります。強い抗酸化力を持つポリフェノールやリコピンを積極的に摂取することで、活性酸素を除去し、透明感のある健康的な肌を保つことができます。

また、ポリフェノール、リコピン共に抗酸化作用のほか、生活習慣病の予防・改善効果、脂肪燃焼を促進する効果、血流を改善し血栓を予防する効果など、さまざまな健康効果があり、どちらも積極的に摂取したい栄養素です。ポリフェノールが豊富に含まれているものの有名なものに赤ワインがあります。

タンニン、カテキン、ケルセチン、シンプルフェノール、アントシアニン、フラボノールなどの多くのポリフェノールが含まれています。赤ワインのほかには、バナナ、マンゴー、ブルーベリー、春菊にポリフェノールが多く含まれています。リコピンが豊富に含まれるものは、トマトが有名ですが、トマト以外にもスイカ,ピンクグレープフルーツなどがあります。

ポラリス

ポラリスは、たるみ治療に利用されていたダイオードレーザーと、高周波(RF:ラジオ波)を組み合わせた機器で、表層を冷却しながら効率よく真皮層に熱を加え、皮膚の若返りを図ります。

しわ・たるみ、そして毛穴が大きく開いていくのは、皮膚のたるみが大きな原因です。皮膚のたるみは、表皮の下にある真皮層のコラーゲン線維の劣化と減少、配列の乱れによって弾力がなくなり、重力に逆らえずに垂れ下がった結果として起こります。
ポラリスは光エネルギーであるダイオードレーザーと電気的エネルギーであるRF(高周波)のダブル作用により、真皮層に効率よくエネルギーが浸透し、線維芽細胞を刺激してコラーゲン線維の生成を促進させるため、お肌全体にハリと弾力が戻ります。また、真皮内のコラーゲン線維に熱を加えて収縮させるため、即時的なリフトアップ、タイトニング効果により、同時に毛穴の引き締めや肌のキメを整えるといった相乗効果も期待できます。

冷却システムにより表層は5℃で保護されているため、皮膚の表面を傷つけない治療法で、高いエネルギー照射にもかかわらずダウンタイムはありません。効果を術後すぐに実感できる即効性、施術時の痛みが少ない点がポラリスの特徴です。ポラリスと同様に電気的エネルギーを皮膚の深部に与えてたるみを解消する治療には「スマスアップ」、「スカーレットRF」、「サーマクールCPT」などがあります。

(詳しくは「スマスアップ」「スカーレットRF「サーマクール」の項目参照)

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スマスアップ(SMAS-UP)

プロペシア

プロペシアとは、男性型脱毛症(AGA)の進行を抑制するための経口薬、飲む育毛剤です。一般名ではフィナステリドと呼ばれています。本来は前立腺肥大や前立腺がんの治療薬として開発された医薬品ですが、副作用として発毛をみたことから発毛剤として用途が広がりました。

すでに米食品医薬品局(FDA)では「飲む育毛剤」として認可されている医薬品で、日本でも2005年に厚生労働省の認可が下りました。男性型脱毛症は、男性ホルモンのテストステロンが5α-リダクターゼという酵素によってジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンに変わり、このジヒドロテストステロンが、毛母細胞の働きを抑えるたんぱく質を作ることによっておこります。

プロペシアの薬用成分であるフィナステリドは、5αリダクターゼタイプⅡの働きを抑え、テストステロンがジヒドロテストステロンに変換されるのを防ぐことによって、頭髪の脱毛と軟毛化、ミニチュア化を防ぐ働きがあります。プロペシアは医療用医薬品で、購入には医師の診断、処方が必要です。治療費は保険の対象とはならず、全額自己負担となります。プロペシアの服用は成人男性が対象となっており、女性は服用できません。

銀座ケイスキンクリニックでは、内服薬での治療の他に、薄毛の気になる頭皮にダーマローラーもしくはスカーレットRF(スカーレットS)にて細かい穴をあけ、育毛・発毛作用のある薬液(ダーマヒールやフィナステリド・ミノキシジル)を導入していく頭皮育毛メソセラピー療法や、ダーマシャイン®(自動式メソセラピー注入機)を使用し薄毛の気になる部分に育毛・発毛効果のある薬液を直接注入していく『育毛水光プラス』という治療方法もあり、確実な効果が得られる治療です。

関連治療

育毛・発毛治療

リンパ

リンパとは、一般に管状のリンパ管を指し、血管のように全身に張り巡らされ、中にはリンパ液という液体がゆっくりと流れています。
このリンパ液とリンパ管には、腸で吸収された脂肪を運ぶという重要な働きがあります。美容的には、体内で不要になった老廃物や毒素、余分な水分を運び出すという、ゴミを送り出すパイプのような役目があります。

そしてリンパ管が回収してきた異物が全身に回らないようせき止め、不純物を取り除くフィルターのような役割をしているのがリンパ節です。リンパ節は、顔の周辺、脇の下、足の付け根、鎖骨など全身にあります。

きつく締め付ける下着や靴下などを履くとリンパの流れが妨げられ、むくみの原因となることがあります。むくみはリンパの流れが滞った状態です。
このリンパの流れを良くすると、むくみや肌荒れの改善に加え、免疫機能を高め、夏バテや風邪の予防にも有効と言われています。リンパを流すポンプの役割は、筋肉の収縮です。特に心臓から遠く、重力の影響でむくみやすい足の筋肉は重要です。ウォーキングやストレッチの習慣がベストではありますが、一定のリズムで毎日5分足踏みをするだけでも、リンパの流れがよくなります。また、身体が冷えると血管やリンパ管が収縮し、流れが悪くなるので、食事、運動、衣類に気をつけ身体を温めることも重要なポイントです。高周波と電気刺激で血管やリンパの流れを改善し、デトックス作用のある「スマスアップ」照射はむくみ治療に人気の治療です。

関連治療

スマスアップ(SMAS-UP)

フラクセル

波長1,550nmのエルビウム・グラス・ファイバー・レーザーで、面ではなく極小のドット(点状)にレーザーを照射する、第一世代のフラクショナルレーザーです。ドットの直径は約0.08ミリメートル、1平方センチメートルあたり125ショットまたは250ショットのレーザー光が出ます。レーザーを照射し真皮をドット(点状)に熱凝固させることでコラーゲン線維に変性が起こります。通常8パスを行うので1平方センチメートルあたり1,000~2,000個の熱凝固点ができ、熱損傷(ダメージ)を受けた皮膚が創傷治癒の過程でコラーゲン線維を作り出し、結果的に皮膚の入れ替えを行います。ドットの一つ一つはマイクロ単位の小さなダメージなので、すぐに再生し始めます。熱によるダメージを受けた組織は排出され、新しい皮膚の新生を促進することで皮膚の入れ替え(スキンリプレイスメント)ができる仕組みです。皮膚を蒸散(穴を開ける)・熱凝固させるアブレイティブ・フラクショナルレーザーと異なり、フラクセルは皮膚を蒸散する事なく熱凝固のみを利用したノンアブレイティブ・フラクショナルレーザーです。

CO2レーザーの様な皮膚全体を面で剥離して再生する治療は1回で広範囲を入れ替えする事が出来ますが、表皮全体を剥離する為に長期のダウンタイムや感染、色素沈着などの副作用が起こります。それに対し、フラクセルの様な点での治療は、周囲に正常組織を残すため副作用が少ないという利点があります。また、蒸散しないノンアブレイティブ治療のため、バリア機能をもつ表皮・角質層を完全に温存して真皮を熱凝固するので、感染などのリスクを回避し、アブレイティブなタイプに比べて2、3日の赤みや1週間程度のざらつき等のミニマム・ダウンタイムで治療が可能です。1回の治療により12~20%の皮膚の入れ替えを行うことができます。

ハンドピースの先端がローラー状になっており、転がしながらレーザーを照射します。照射密度と強度を変えることが出来、たるみやシミ、ニキビ跡など肌トラブルに合わせた照射設定が可能です。その後、同じ1550nmの波長ながらレーザーの深達度を可変でき(最深深達度は30%増)、ヒートショックゾーン(レーザーによる熱ダメージを受ける領域)を少なくしたフラクセル2や、1550nmの波長と同時に、表皮へ作用する1927nmの波長を照射する事が可能になったフラクセル3、その他フラクセル・リペアやフラクセル・リファインなど、進化を遂げています。

銀座ケイスキンクリニックが導入しているのは、CO2レーザーで定評のあるレザック社製の国産機種【ユニクセル】という、アブレイティブタイプのCO2フラクショナルレーザーです。CO2レーザーは組織の水分に反応し、蒸散(アブレーション(皮膚を削る))と凝固を同時にできる波長10,640㎚のレーザーです。このCO2レーザーを利用したCO2フラクショナルレーザーは、熱凝固のみを行うノンアブレイティブ・フラクショナルレーザーに対し、ドット状に皮膚をアブレーションし肌の入れ替えを行う事と、熱凝固による止血作用およびコラーゲン線維の生成効果を得る事の両方ができるため、より肌質改善やたるみのタイトニングに効果的です。

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CO2フラクショナルレーザー

フォトRF(オーロラ)

PL(パルスライト=光エネルギー)と高周波(RF)を同時に照射する治療機器。フォト(フォトセラピー)は肌に照射すると、シミの原因になるメラニンや赤ら顔の原因である毛細血管のヘモグロビンに吸収され、光のエネルギーを熱に変えて細胞を活性化し、肌の再生を促進させます。

そのため美白効果がありシミ・くすみの改善、血管拡張による赤みや、炎症性ニキビを改善します。高周波(RF)は皮膚の深部に熱を加え、線維芽細胞を増やし、コラーゲン線維やエラスチン線維の生成を促進するため、肌のはりが高まり、たるみや小じわ治療にも用いられています。

フォトフェイシャルはシミ、にきびなどの治療が中心でしたが、「フォトRF」は高周波のエネルギーを表皮から真皮浅層に伝えることで、同時に肌のはりにも効果が期待できます。しかし「フォトRF」に用いる高周波は2電極(バイポーラ)であり、たるみに有効とされる真皮中層には届きません。たるみ目的の高周波治療器としては、1電極(モノポーラ)のサーマクールや3電極(トリポーラ)のスマスアップ(SMAS-up)治療が挙げられます。

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スマスアップ(SMAS-up)

ビタミンP(フラボノイド化合物、ヘスペリジン、ルチン、ケルセチン)

ビタミンPはビタミンに近い働きをするビタミン様物質で、ヘスペリジン、ルチン、ケルセチンの総称です。

また、フラボノイド化合物、バイオフラボノイドと呼ばれることがあります。みかん由来のポリフェノールで、特に柑橘類に多く(その中でもスジの部分は実の300倍含有)、ほかにタマネギ、そばをはじめ様々な植物に含まれ、黄色い色素として古くから染料としても用いられています。

また、壊れやすいビタミンCを安定させて、優れた抗酸化作用の発揮を助けるほか、毛細血管の血管壁を緻密にする働きがあります。そのため栄養素や酸素が血管に出入りする機能(透過性)を適度に調整し、細菌が侵入しやすい状態や出血を予防する効果があります。
血管の収縮をコントロールする酸化窒素が活性酸素と結合して動けなくなると、血管が収縮したままになり、血圧が上昇する原因のひとつになりますが、ビタミンPはビタミンCと共に活性酸素を除去する働きがあり、高血圧予防に効果的です。

また、中性脂肪の増加は善玉コレステロールを減らし、悪玉コレステロールを増加させて動脈硬化を起こしますが、ビタミンPには中性脂肪を減らす効果があるため、脳出血などの出血性疾患を予防する作用も期待できます。

ビタミンE

ビタミンEは強い抗酸化作用を持つ脂溶性ビタミンの一つで、体内で発生する活性酸素から、体を守り老化を防ぎます。また、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やすことでコレステロールを減少させるなど生活習慣病の予防にも効果があり、「サビ止めのビタミン」「若返りのビタミン」とも言われています。

ビタミンEは高い活性酸素除去力(抗酸化力)により、シミ、くすみ、そばかすを出来にくくする効果があります。ビタミンEはビタミンCと一緒に摂ることにより、相乗効果で強い抗酸化作用を発揮します。

ビタミンCだけでなくビタミンEもしっかり摂ると血行が改善され肌の代謝が整うことで、メラニン色素を多く含んだ古い角質がスムースに脱落し、シミのない肌を得られます。ビタミンEはアーモンドなどのナッツ類や、植物油に豊富に含まれています。その他には、うなぎ、たらこをはじめとした魚介類、かぼちゃ、アボカドなどにも多く含まれています。油と一緒に調理をすることでより吸収率が高まりますが、加熱や劣化でビタミンEが減少するため、新しい油を使うことが大切です。

また、ビタミンはEに溶ける脂溶性ビタミンのため、水洗いなどで失われる心配はありません。脂溶性ビタミンの場合、過剰症が気になるところですが、ビタミンEは体内で吸収量がコントロールされるため、とり過ぎになる心配は少なく、積極的にとりたい栄養素のひとつです。

ビタミンC

ビタミンCは、体を構成する重要なタンパク質の一つであるコラーゲン線維を合成する時に必要な補酵素として働きます。

コラーゲン線維は細胞と細胞をつなぐ接着剤のような働きをしており、肌に弾力やハリをもたらす美肌作りには必要不可欠な成分です。
また、ビタミンCは、抗酸化ビタミンとも呼ばれ、その強い抗酸化力により活性酸素の働きを抑え細胞や組織を守り老化を防止します。

さらに皮膚は、紫外線の刺激を受けると、アミノ酸のひとつであるチロシンがチロシナーゼという酵素の働きによってメラニンという黒い色素に変わります。シミ・そばかすは、このメラニンが沈着することによって起こりますが、ビタミンCは、チロシナーゼの働きを阻害することで、シミを防ぎ、透明感のある肌を維持する効果があるため美白剤として広く用いられています。

さらに、ビタミンCはリンパ球を活性化し、免疫力を高めることで、細菌やウイルスの働きを弱めるため、風邪の予防や治療にも有効です。ビタミンCは野菜や果物に多く含まれていますが、熱には弱く、水に溶けやすい性質があるため、生野菜を食べたり、加熱が必要な場合には煮汁ごと食べられるようにすると効率よく摂取できます。

ビタミンCが不足すると粘膜・血管壁、皮膚の弾力低下、骨や歯が弱くなる、免疫力低下などの症状が出やすくなります。ストレス時には特に多く消費されるので十分な補給が必要です。水溶性のため過剰症の心配もないため、ストレス社会に生きる私たちは積極的に摂りたいビタミンです。銀座ケイスキンクリニックでは、このようなビタミンCの有効性を効率よく発揮する高濃度ビタミンC点滴療法をお受け頂けます。

様々な美肌効果やアンチエイジング効果、疲労回復効果や免疫力アップにも役立つ月に1度のサビ止め点滴が賢い女性の常識となってきています。

関連治療

高濃度ビタミンC点滴

ビタミンB6

ビタミンB6には、ピリドキシン、ピリドキサ-ル、 およびピリドキサミンがあり、水溶性ビタミンに分類される生理活性物質です。

1934年にドイツの研究者ジエルジーによって、ビタミンB欠乏食で飼育したラットに起こる皮膚炎を予防する物質として発見されました。

肉や魚、卵などのタンパク質は、体内でアミノ酸に分解され、吸収されたのち人間の体に必要なたんぱく質に再合成されます。ビタミンB6はこのたんぱく質の分解(代謝)や結合に関わる酵素の働きを助け、皮膚や粘膜の健康維持に働きます。また、たんぱく質の一種である神経伝達物質や病原菌と闘う抗体などの合成にも関わっています。

さらに、ビタミンB6は、脂質を効率よく分解させることで、過剰な皮脂が一つの原因である脂漏性皮膚炎やニキビを改善します。脂肪やたんぱく質を分解してエネルギーに変えてくれるので、体に余分な脂肪もつき難くなります。
その他、妊娠期のつわりにも効果があることが分かっています。アミノ酸の代謝障害によって増える、キサンツレン酸がつわりの原因と言われていますが、アミノ酸の代謝を正常にするビタミンB6を積極的に摂ることでつわりの症状が緩和されます。

他にもホルモンバランスの崩れが原因である月経前のイライラや吐き気、頭痛などの症状を抑えるなど、女性にはうれしい栄養素です。ビタミンB6が欠乏すると、様々な代謝異常が起こり、特にお肌や粘膜にトラブルが起きやすくなります。ビタミンB6は魚(まぐろ、かつお)や肉(レバー、ささみ)等の動物性の食品に豊富に含まれるほか、にんにく、ピスタチオ、豆類や穀物にも多く含まれています。

水溶性のため過剰症の心配もないビタミンB6をサプリメントなども利用して積極的に摂り入れてみてください。 

関連治療

院内処方薬・内服

ビタミンB2

ビタミンB2 は、ラクトフラビンとも呼ばれ、水溶性ビタミンに分類される生理活性物質です。美容ビタミンといわれる程、美容と関係が深く、健康的なお肌を作るのに欠かせない栄養素です。

皮膚や各器官の粘膜を正常に保ち健康な肌や髪、爪を作り成長を促します。生体内においてはエネルギー源(糖質・脂質・たんぱく質)の代謝に補酵素として関与し、特に脂質の代謝に深く関わるためダイエットの際にも欠かせない栄養素です。

また、老化を促進させる過酸化脂質の分解を促進し、生活習慣病の予防・改善に役立ちます。ビタミンB2が不足すると、脂質の代謝が滞り、皮膚の場合は、脂性肌、ニキビ、脂漏性皮膚炎などの症状が現れ、舌炎や口唇炎、口角炎など粘膜のトラブルも生じやすくなります。また、結膜炎、目の充血、眼精疲労などの眼症状が現れます。過度な運動などエネルギーをたくさん使ったときや、夜更かしや飲酒、ストレス、日焼けしたときは普段よりも多量に消費されるため、注意が必要です。

ビタミンB2は、腸内細菌によって体内でも合成されますが、水溶性のため体内に蓄積しておくことができませんので、毎日摂取することが大切です。主に動物性の食品(レバーやうなぎに多い)に多く含まれますが、植物性食品の納豆にも多く含まれています。これは、納豆菌がビタミンB2を作り出しているからです。また、牛乳や乳製品、卵も効率の良い摂取源です。

美容のビタミンといわれるビタミンB2は、よくお酒を飲む方やストレスの多い生活をしている人はサプリメントなどを利用して積極的に摂り入れるようにしましょう。

関連治療

院内処方薬・内服

ビタミンA・レチノール・レチナール・レチノイン酸・プロビタミンA

ビタミンA(レチノール)とは、脂溶性ビタミンの一つで、肝油や卵黄、バターなどの動物性食品に多く含まれています。体内ではレチノール・レチナール・レチノイン酸といった3種の活性型で作用しています。

また、プロビタミンAというビタミンAの前駆体があり、プロビタミンAは主に緑黄色野菜に含まれ、赤や黄色の色素であるカロテノイドがよく知られています。 この植物中のカロテノイドは、体内でビタミンAに置き換わります。

ビタミンAは「目のビタミン」とも言われ、視力を保ちドライアイを改善するなど目の健康に深く関わっています。その他、皮膚や粘膜を正常に保ち、成長や細胞の分化に関与し、これにより免疫力を保つことが出来るため、不足すると皮膚や粘膜の乾燥・口内炎・夜盲症・成長障害などを引き起こす恐れがあります 。また、強い抗酸化作用を持ち、活性酸素の発生を抑え取り除くため、体の酸化を防止する作用もあります。

レチノールは油脂に溶けやすく、光や酸素、熱、酸によって壊れやすい性質がありますが、代表的なプロビタミンAであるβ-カロテンは、熱や酸には比較的強い性質があります。食材では特にレバーやうなぎ、緑黄色野菜(かぼちゃ、春菊、ほうれん草、にんじんなど) に多く含まれており、食事から摂取する際は様々な食材をバランスよく摂る事で、より効率良くビタミンAを体内に補う事が出来ます。

銀座ケイスキンクリニックではビタミンAの一つである、レチノイン酸の外用治療を行っております。従来のレチノイン酸の反応(紅斑や鱗屑など)を格段に軽減した、トレチノインナノエッグを導入しており、日光性色素斑、肝斑、そばかす(雀卵斑)などのシミやニキビ治療、小じわの改善にとても高い効果があります。

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院内調合オリジナル化粧品

パントガール

パントガールは、女性の薄毛や抜け毛を改善し、発毛を促す内服薬として世界で初めて効果と安全性が認められた薄毛治療薬(医薬品)です。

ドイツで開発され、びまん性脱毛症や毛髪構造退行性変化に対して非常に有効な治療薬です。これまで、薄毛治療の内服薬は、男性対象の製品(プロペシア・ミノキシジルタブレット等)しかなく、女性の薄毛治療薬としては外用薬や頭皮への注入法しか選択肢がありませんでした。

パントガールは、細胞代謝を通して堅固で弾力性に富む毛髪構築に必要なアミノ酸、たんぱく質、ビタミンB群などを特別に組み合わせた栄養成分を含み、健康な毛髪成長を刺激し、女性の脱毛症の減少、健全な発毛促進、髪質や抵抗力の改善に効果的に働きます。これまで副作用の報告も無く、安全性が高い薬のため、継続的・長期的にご使用いただけます。

銀座ケイスキンクリニックでは、内服薬での治療の他に、ホームケアとして薄毛の気になる部分に直接塗布する抜け毛抑制剤の『パントスチン』の併用治療をおすすめしています。
パントスチンの有効成分アルファトラジオールは、5αリダクターゼの活動を阻害し、脱毛因子ジヒドロテストステロン(DHT)の産生を抑制するため、遺伝性脱毛と加齢による抜け毛・薄毛を改善します。

また、薄毛の気になる頭皮にダーマローラーもしくはスカーレットRF(スカーレットS)にて細かい穴をあけ、育毛・発毛作用のある薬液(ダーマヒールやミノキシジル)を導入していく頭皮療法や、『育毛水光プラス』というダーマシャイン®(自動式メソセラピー注入機)を使用し薄毛の気になる部分に育毛・発毛効果のある薬液を直接注入していく治療方法もあり、確実な効果が得られる治療です。

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育毛、発毛


乾燥肌

水分が不足して乾いた状態になっていること、あるいは乾いた状態にすることを乾燥と呼び、空気中の湿度が低い場合にも使われる言葉です。

肌における乾燥は「ドライスキン」と呼ばれ、皮脂分泌量と角質の水分含有量が低下している状態です。原因として加齢による変化、体質、気候、環境、ライフスタイルなどが関与し、痒みを伴ったり、肌のしわの原因となることがあります。皮膚のうるおいは皮脂、天然保湿因子(NMF)、角質細胞間脂質の3つの物質によって一定に保たれていますが、特に温度、湿度の低下や加齢などが原因でうるおいが減少すると乾燥状態を引き起こしやすくなります。

皮膚が乾燥しているとバリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすく、物理的な刺激にも敏感になります。乾燥による皮膚疾患でよくみられるものには、かさかさする「皮脂欠乏症」、赤みを帯び白く粉をふく発疹ができる「皮脂欠乏性湿疹」、むずむずするかゆみがある「皮膚掻痒症」などがあります。

皮膚のトラブルや痒みなどはストレスを増やし、さらに掻いてしまうことで炎症が重症化する可能性があります。アトピー性皮膚炎患者では、角質細胞間脂質であるセラミドが健常人の3分の1程度しかないことが報告されており、乾燥肌、ドライスキンと湿疹の原因にもなっています。乾燥肌の一因としては、洗いすぎ、こすりすぎ、長時間の入浴といった生活習慣もあります。特に小児、女性、50代以降はドライスキンになりやすいので、皮脂膜を守るスキンケアが重要です。肌の乾燥には保湿剤の外用が有効ですが、湿疹化している場合には皮膚科専門医の指導の上、ステロイド外用治療を要します。

銀座ケイスキンクリニックでは正しいスキンケア指導と、ダーマシャイン®®による極水光プラスなど、真皮のヒアルロン酸を増やす治療で、潤いのある美肌作りをご提案しています。

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肌質改善

ハイドロキノン

「お肌の漂白剤」とも言われる程、美白効果の強い成分です。その効果は他の美白成分であるアルブチンやコウジ酸の100倍とも言われています。日本では2001年の薬事法改正まで皮膚科の医師だけが取り扱っていましたが、薬事法の改正により一般の化粧品への配合が認められるようになりました。

ハイドロキノンの美白効果は5%程度で発揮されますが、厚生省に認可されている化粧品類はハイドロキノンの濃度が2%程度に抑えられており、2%以上の濃度のものが欲しい場合は医師の処方が必要になります。

ハイドロキノンは、シミの原因であるメラニン色素を合成するチロシナーゼの活性阻害作用とメラノサイトに対する細胞毒性により強い美白効果を発揮し、お肌にあるシミを薄くするだけでなく、これから出来るシミも予防する効果があります。

その他、肝斑や雀卵斑、炎症後の色素沈着にも有効です。ただし、ハイドロキノンのみでは皮膚への浸透率が低いため、ビタミンAの一種であるトレチノインナノエッグ(レチノイン酸)の併用や、定期的なピーリングを行うことで浸透率がアップし、より効果が期待できます。

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院内調合オリジナル化粧品

デトックス・解毒・体内浄化

detoxification(解毒・浄化の意)の略で、体内の有毒物、老廃物を体外へ排泄させる事を指す際に使われます。とくに鉛やヒ素、カドミウム、水銀などの有害重金属は、私たちの身体の中にある酵素にとりつき、栄養の運搬や吸収を阻害してしまう性質があります。また、有害重金属を攻撃するため身体の中で活性酸素が活発に働く事で、血管や細胞をも傷つけてしまい、身体がどんどん錆びて(酸化して)しまいます。

毒素の75%は便から、20%は尿から、3%は汗から、2%は毛髪と爪から排出されると言われています。毒素の大半が便として排泄されるため、腸内環境を整える事は毒素排泄において最も有効な手段の一つです。

その他の有効なデトックス方法は、汗をかく事、解毒作用の高い食材(タマネギ、ニンニク、ネギ、アボガド、ほうれん草など)を摂取する事、新陳代謝を活発にし血流をよくさせるために適度な運動をする事、医療機関で行うキレーション(有害金属を尿として体外に排泄させるキレート剤という薬品を点滴する)治療を受ける事などが挙げられます。

にんにく注射

にんにく注射といっても、ニンニクそのものを注射するわけではありません。疲労や倦怠感回復にとても有効で、即効性があるビタミンB1が主成分で、このビタミンB1の構成成分の中に含まれる硫化アリルがにんにく臭のすることから、にんにく注射と呼ばれています。ハードスケジュールに追われる芸能人や、体が資本のスポーツ選手に愛用者が急増していることがマスコミで取り上げられ有名になりました。

ビタミンB1は美しさや健康を保つ上で非常に重要な役割を果たしています。具体的には、ビタミンB1は、摂取した糖質を分解し、体や脳が活動するのに必要なエネルギーに変える働きを助けます。ビタミンB1が不足していると、糖質からエネルギーを取り出せないので元気がでないばかりか、分解されなかった糖質はやがて脂肪になり、肥満につながってしまいます。

また、ビタミンB1は筋肉にたまる疲労物質である乳酸を除去する役割もありますので、不足していると疲れのたまりやすい体質になってしまうのです。

にんにく注射はビタミンB1の内服に比べ、血液に乗ってまんべんなく全身に行き届き、蓄積した乳酸を分解してくれます。血行が良くなって新陳代謝が高まり、美肌効果も期待できます。にんにく注射のビタミンB類は水溶性ですので摂取過剰、体内に蓄積することがなく過剰症の心配はありません。逆にいうと、すぐに体外に排泄されやすいので定期的に十分補充しておく必要があります。

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にんにく注射

タイタン

タイタンはメスを使わず、経皮的照射による熱作用でリフトアップを行うたるみ治療器です。近赤外線の熱により真皮層を活性化し、コラーゲン線維を長期的に生成します。タイタンの近赤外線光は1100-1800nmの幅広い波長を持ち、真皮中層から深層の水分を若返りに効果的な55~60℃に加熱することにより、即時的なコラーゲン線維の収縮を促し、強力な引き締め効果を発揮します。

即時効果として施術直後~3週間程度、真皮のコラーゲン線維が熱反応で結び付き、収縮することでリフトアップ効果が出現します。遅延効果としては、施術1カ月後から約半年間、コラーゲン線維の新生が続くため、長期間高い引き締め効果が得られます。特に緩みがちなフェイスラインやブルドック状にたるんだ頬、年輪のように段々になった首のタイトニング治療として選択されることが多く、たるみが解消されることで小顔効果も得られます。

また、コラーゲン線維の新生によりはり、小じわ、毛穴の引き締めにも効果があります。タイタンのハンドピースは熱を与える直前直後に冷却し、表皮のダメージを防ぐ安全なリフトアップ治療機です。施術中軽い熱感がありますが痛みなどもほとんどなく、施術後メイクをしてお帰りいただけるノーダウンタイム治療です。アンチエイジング目的だけでなく、年齢を若返らせる「切らないハッピーリバースエイジング(銀座ケイスキンクリニック商標登録済み)」を叶える機器のひとつと言えます。

高周波照射器のスマスアップと同日に照射する「タイスマ」は相乗効果があり人気です。

関連治療

タイタン タイスマ

ダイオードレーザー

ダイオードレーザーとは半導体を使用したレーザーで、小型で高効率な特性から、電子工学の分野で良く利用されています。美容医療においてはレーザー脱毛に用いられており、ルミナス社のライトシェア/Light Sheerが米国の厚生労働省にあたるFDAから永久的な減毛効果があると認められている機種です。

このレーザーの波長は800nm(ナノメートル)で毛根にあるメラニン色素のみに反応するため、表皮のメラニンへの吸収が少なく日焼けした肌や色素沈着の多い肌にも施術可能です。Light Sheerの最新機種であるLight SheerDUETは、吸引によって皮膚を伸ばし毛のメラニンにのみ選択的にレーザー照射が出来るので、効果的な脱毛作用が得られます。

銀座ケイスキンクリニックでは、ロングパルスアレキサンドライトレーザー(ジェントルレーズ)による脱毛を行っております。ジェルを塗布する必要がなく、1ショットの照射径が18mmと大きいので治療はスピーディーです。ジェントルレーズは高い美肌効果も人気の治療です。

関連治療

ジェントルレーズ

ダイエット・痩身・減量・やせる

ダイエットとは、英語の diet の音訳で本来は、適正体重にするための食事療法の事を指します。日本では、健康上、または美容上痩せるための食事はもちろん、運動や痩せるための行動全般を指すことがほとんどですが、食事療法以外を含めた痩せる行動は本来痩身と言います。

ダイエットとは「健康的な体になるための食事療法、または食事そのもの」を指す言葉なので、肥満体型の者が体重を落とすことのみを指すのではなく、痩せすぎの人が適正体重に戻す事も含まれますが、肥満から適正体重に戻すケースの方が圧倒的に多いため、『ダイエット=減量』のイメージが強いと思われます。

また、痩身とは食事療法や運動、手術、エステティックなどのあらゆる手段で、より健康的で、より引き締まった美しい体型を目指して痩せる、細くなる行動の事を指します。
銀座ケイスキンクリニックでは、プロモイタリア社の最高級カクテル『Revital Celluform(リヴァイタルセルフォーム)』を使用し、局所的痩身が可能な脂肪溶解注射や、代謝を上げ老廃物を排泄させたり、引き締めができる、スマスアップの照射を痩身治療で行っております。

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脂肪溶解メソセラピー

スマスアップ(SMAS-up)

スマスアップ(SMAS-up)は、イスラエルのPollogen社が開発した『たるみ治療機器』です。スマスアップに搭載されているRF(高周波)は皮膚を引き締める熱エネルギーで、Tripollar(トリポーラ)と呼ばれる3つの電極が交換しながら作用する強力なRFです。

有効な熱エネルギーを皮膚深部に届けて、コラーゲン線維が即時的に結びつくことによるタイトニングと、線維芽細胞を活性化し長期的にコラーゲン線維の新生を促すことによる若返り効果があります。

また、DMA(局所電気刺激)が筋肉層に作用して加齢によって弱った筋肉を活性化させ、筋肉レベルからたるみを引き上げ、基礎代謝をアップさせる効果もあります。さらに、ハンドピースを押し付ける圧力により脂肪が物理的に下部へ押し付けられる外的作用とDMAが直下の筋肉層に作用し、筋肉を隆起させることで皮下組織も上部へ引き上げられる内的作用により、老廃物や脂質の除去作用(デトックス)が促進されます。

RFとDMAのダブルの効果で、しわやたるみ・部分痩身にスピーディかつ即時的アプローチを行うアンチエイジングトリートメントです。スマスアップは、3種類のサイズの異なるハンドピースが備え付けられているため、頬~首・目元・ボディなど全身のあらゆる部位への施術が可能です。

関連治療

スマスアップ(SMAS-up)

シッピングスレッドリフト

皮膚を切開せず、髪の毛よりも細い極細の吸収性糸を皮下に挿入することでリフトアップを図る「スレッドリフト療法」の一種です。人気女性誌「美ST」で「治療後そのままショッピングに行けるほどダウンタイムが短い」と紹介されたことから、「ショッピングスレッドリフト」と呼ばれています。

「シッピングスレッドリフト」は毛髪より細い、長さ30㎜~50㎜の糸と一体化した極細針を、50~150本皮下に挿入して針のみを抜き、糸を残します。挿入された糸は約半年の期間をかけて分解吸収され、糸が解けて無くなるまでの間、ゆっくりとコラーゲン線維に置き換わります。長期的なコラーゲン線維の新生による真皮~皮下組織の活性化、代謝アップにより高い美容効果があります。特にコラーゲン線維の密度が高まることで肌のはりが出てフェイスラインが引き締まり、小顔になり、たるみが改善します。

最大のメリットは、メスを使わないので外科手術より格段に身体的負担が少なく、腫れや痛みといったダウンタイムも短期間である点です。また皮下に挿入した糸は時間の経過とともに吸収されるため、体内に異物を残さない安全な美容施術といえます。デメリットとしては鋭針を多数刺入するので、チクチクした痛みと、何か所かの内出血があることです。痛みに関しては高機能の外用麻酔クリームを密封療法で充分に効かせ、さらにブロック麻酔も併用しますので、一部チクチク感じる程度です。内出血が出た場合、発症直後は暗赤色ですが、徐々に色が淡くなり黄色に変化して、通常1~2週間程度で消えていきます。太くギザギザした長い糸を挿入する「ハッピーリフト」や「アンカーリフト」と比べ、細く短い糸を多数入れるため、引きつれ感や表情の違和感、開口障害などが生じるリスクはほとんどありません。

また、目周り、まぶたからこめかみ、フェイスライン、首~ネックライン、あご下の二重あご、耳の前後さらには頭皮にまで施術できる点も優れています。それぞれを「ショッピングアイリフト」「ショッピングネックリフト」「ヘッドスレッドリフト(商標登録済み)」と呼び銀座ケイスキンクリニックオリジナルの手術法です。 

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シッピングスレッドリフト

しわ

肌は、真皮にあるコラーゲン線維やエラスチン、ヒアルロン酸に支えられハリが保たれています。これらは、その生産工場となる線維芽細胞で作られ、20歳頃をピークに徐々に生産能力が低下し減少します。
加齢と共にコラーゲン線維やエラスチンが細く、ゆるくなり、基質であるヒアルロン酸も減少するため、肌のハリが失われ、しわとして現れます。しわの原因となるものには、加齢による老化の他に、紫外線(UVA)・乾燥・ストレス・たばこ・飲酒などがあります。これらは、ビタミンCを破壊し、バリア機能を低下させ、活性酸素を増やし、コ ラーゲン線維やエラスチンにダメージを与え、老化を早めてしまいます。

よく見られるシワには、皮膚や皮下組織の下垂によってできる法令線(鼻唇溝)やマリオネットライン(口角下)、ゴルゴライン(目の下から頬の中央にかけて)などのくぼみや影によるしわの他、表情ジワと呼ばれる額・眉間・目尻などのよく動かす部位のシワがあります。

銀座ケイスキンクリニックでは、くぼみや影を埋めるヒアルロン酸注入、表情ジワの原因になる筋肉の動きを緩めるボトックス注射、コラーゲン線維の産生を促すPRP、水光プラスなどの注入療法の他、溶ける糸を挿入するショッピングスレッドリフト、スカーレットRF(スカーレットS)、タイタン、スマスアップ、フラクショナルCO2レーザーなどのレーザー照射によるサーマルトリートメント、ダーマローラーによる針刺激、フォトセラピー、ケミカルピーリングなどでシワの改善・予防治療を行っていただけます。またVCAAローション(ビタミンC・アミノ酸配合)、トレチノインナノエッグ(レチノイン酸クリーム)、バリアクリーム(COQ10配合)を併用していただくとより効果的です。

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しわ

シミ(老人性色素斑・日光性色素斑)

シミとは、顔や身体にできたメラニン色素の蓄積のことです。いわゆるシミの中には、肝斑、雀卵斑(そばかす)、老人性色素斑(日光性色素斑)、脂漏性角化症、炎症後色素沈着等があります。

そもそもメラニン色素は紫外線から細胞の核を守る役割を持っており、表皮の最下層にある基底層という部分に存在するメラノサイトが作り出し、周囲の角化細胞に受け渡され肌色を作っています。
メラニン色素が蓄積してシミになるメカニズムは、皮膚が様々な刺激に対して防御機能が働き、メラノサイトが活性化し、メラニン色素が過剰に作り出されることで始まります。通常メラニン色素は皮膚のターンオーバーによって排泄されるのですが、作られ過ぎると表皮にたまってシミとなります。

加齢による代謝の低下で、ターンオーバーが滞り、メラニン色素が排出されにくくなることも、シミ、くすみの一因です。

誘因となる刺激には紫外線、女性ホルモン、火傷や湿疹、こすり過ぎなどの物質的刺激と様々で、最近では精神的ストレスも原因となる事が分かってきました。シミの予防には、紫外線対策に加え、こすらない、ストレスを溜めないことも重要と言えます。また、活性酸素が増えると、「メラノサイト刺激ホルモン」が分泌されシミを引き起こしたり、過剰に増えた活性酸素がコラーゲン線維やエラスチンを傷つけ、しわやたるみを引き起こします。私たちの体内には、活性酸素を除去する抗酸化物質が備わっていますが、30代以降、加齢によりその活性が減少していきます。

紫外線から肌を守り、抗酸化作用を持つビタミンA・C・E、ポリフェノール、βカロテン、DHA、EPA、CoQ10、ルテイン、食物繊維などを補うことがシミを予防するうえで重要なポイントです。銀座ケイスキンクリニックでは、美白作用の高い4種(シナール、トラネキサム酸、ハイチオール、ユベラ)の内服に加えて、肌の漂白剤と言われる程強力な美白作用を持つ「ハイドロキノンクリーム」、ナノカプセル化をほどこしたビタミンA化合物「トレチノインナノエッグ」の外用によるホームケアをご案内しています。さらにきめを整え、シミ、くすみのない透明感のある肌へ、ロングパルスアレキサンドライトレーザー「ジェントルレーズ」での低出力照射や、東洋人の肌でも安全に、肝斑や薄いシミ、全体的なくすみを改善させる、医療用パルスライト(フォトセラピー)フォトフェイシャルM22(光治療・IPL)での低出力照射とケミカルピーリングをセットにした肌質改善治療も人気です。また、濃い色のシミには「アキュチップ」での高出力照射が効果的です。

関連治療

シミ

ジェントルレーズGentle LASE(ロングパルスアレキサンドライトレーザー)

ジェントルレーズ プロ(Gentle LASE PRO)(ロングパルスアレキサンドライトレーザー)とは、米国キャンデラ社製の脱毛および皮膚良性色素性疾患治療に有効な厚生労働省の認可を取得しているレーザーです。宝石のアレキサンドライトを用いて、波長755nm、パルス幅(照射時間)20μsecの可視光と赤外線の中間程度の赤色光線を出し、皮膚に存在するメラニン色素に対し、選択的に吸収されやすい波長を発生させます。

スポットサイズも従来機種に比べ非常に大きい(最大18mm径)ため、乱反射による光エネルギーの無駄が少なく、レーザー光線は表皮の色素細胞や毛包のメラニンなど青・黒・茶系に非常に強く反応することから、医療レーザー脱毛に用いられているほか、シミやそばかす、脂漏性角化症、にきび、くすみ、小じわ、肌のはりの改善などの治療にも使われています。

メラニンは毛根と毛乳頭だけでなく、皮膚のいたるところに散在しています。ロングパルスアレキサンドライトレーザー装置『ジェントルレーズ プロ(Gentle LASE PRO)』は、黒い色素(メラニン)を有する毛根と毛乳頭に反応し、瞬間的に高熱を発生させますが、表皮に散在するメラニンの温度が上昇する前に、毛根のメラニンだけを燃焼させることが可能です。また、レーザーにより大量の熱エネルギーを短い時間で与えると、大量の熱エネルギーを一気に吸収したメラニン色素は温度が急上昇し、放熱する間もなく、皮膚に火傷を起こしてしまいます。

そのためにレーザー1発の持続時間は1000分の10秒以上と長めに、つまりロングパルスにする必要があります。例えば1000分の5秒程度だと皮膚に散在するメラニンまでもが燃焼してしまい火傷、さらには白斑となってしまうこともありますが、この点を改善したロングパルスアレキサンドライトレーザーは、持続時間1000分の20秒と長めであるため、肌に熱がこもることなく照射が可能となりました。また、レーザー照射直前の一瞬の間にDCD(Dynamic Cooling Device)という冷却ガスが噴射されることで、皮膚の表面を-21℃まで冷却し、より皮膚を熱傷から守ってくれることから、肌に優しい『ジェントル』というネーミングになっています。

銀座ケイスキンクリニックでは脱毛の他に、ケミカルピーリングと組み合わせて、薄いシミやそばかす、くすみ等の色むら、ニキビを改善したり、きめを整え、肌のはりを出す肌質改善治療が人気です。また、カーボンオイルを併用し、毛穴引き締め効果をより追求した治療も好評です。

さらに、濃いシミやほくろの色素に対し、ジェントルレーズ プロ(Gentle LASE PRO)の高出力照射による部分照射の治療も可能です。

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ジェントルレーズ プロ(Gentle LASE PRO)

サリチル酸

サリチル酸とは、BHA(β-ヒドロキシ酸の略)の一種で、医薬品として解熱や痛み止めに使われてきました。

その歴史は古く、皮膚科治療によく使われ欧米ではケミカルピーリングの処方に使われてきました。ケミカルピーリングの効果が高い反面、ピールが深くなりやすく、強い炎症反応を生じ、ダメージからの回復に時間がかかるなどの副作用に加え、中和を要するため中和熱が発生し、肌に負担になる点も問題でした。

溶剤にアルコール(エタノール)を使用するようになってからは、揮発すればピーリング反応が止まるため比較的安全なピーリング剤と言われていましたが、日本人の肌質に合わない事(刺激や炎症、回復期の長さ)が欠点となり、グリコール酸より効果が強いもののあまり使われてきませんでした。

ここ最近ではアルコールではなく、マクロゴールという溶剤を使用したサリチル酸マクロゴールという成分が開発され、日本人(アジア人)の肌にも安全に治療出来るようになった事から、日本でも広く使われるようになりました。サリチル酸マクロゴールは角質のみに作用し、強力な角質融解作用がありながら、表皮顆粒層より深部に達する事はなく、施術中・後の発赤、紅斑、落屑などの副作用がほぼありません。炎症性のニキビ、コメド(白ニキビ)、毛穴づまりに特に効果的で、その他小じわやシミ、くすみ、肌のハリにも有効です。

酸化

物質と酸素が結びつく事で、元の物質が変質、変色する化学反応の事を言い、鉄が錆びたり、果物が時間の経過と共に変色するのも酸化反応の一種です。

私たちは呼吸をする事で酸素を、食事から栄養素を取り入れ、その栄養素を燃やし生きる上で必要なエネルギーを作り出しているため、ある程度の酸化が必要ですが、必要以上に酸化すると活性酸素が作り出されます。

この活性酸素は全身の老化に強く影響し、シミやたるみ、くすみなどの様々な肌トラブルや、血液の酸化による動脈硬化等の疾患を招きます。私たち人間の体にはこの活性酸素をはねのける抗酸化物質が備わっていますが、加齢・老化と共に減少します。活性酸素が増える要因には、ストレス、過剰な運動、不規則な生活習慣や偏った食生活などの不摂生、紫外線、タバコ、排気ガス、食品の添加物など様々あります。活性酸素が大量に発生すると、活性酸素の酸化力で自らの細胞を傷つけ、その結果、シミやしわなどの肌老化のサインや疾患などが現れます。

抗酸化対策としては、紫外線ダメージからお肌を守るために日焼け止めを外用し、ビタミンA・C・Eなどの強い抗酸化作用を持つ成分を補うことが大切です。銀座ケイスキンクリニックでは、このような酸化ストレスをなかったことにできる、高濃度ビタミンC点滴治療をアンチエイジング目的で行っています。現代社会で生きる上で避けられない酸化ダメージを点滴で定期的に還元し、老化を遅らせましょう。

関連治療

高濃度ビタミンC点滴

フェイスリフト

フェイスリフトとは、加齢により皮膚の柔軟性や筋肉の張りが弱まり、しわやたるみが増える変化を修正し、若かった頃のフェイスラインを取り戻す手術です。

フェイスリフトにはさまざまな種類があり、手術の範囲や切開位置は執刀医により異なります。一般的な手術は、髪の生え際や耳の周りなどの傷が目立たないところを切開し、緩んだ皮膚や筋肉、筋腱膜(SMAS筋層)を一緒に引っ張り上げて固定します。
もともと、顔の皮膚は、顔の靭帯であるリガメントという強固な線維組織により固定されています。リガメント(靭帯)とは、顔の皮膚を骨に固定している線維組織で、耳下腺の前縁と咬筋の前縁、頬骨の前方外側の限られた部分にあります。

リガメントのある部分は、リガメントが骨に皮膚を強く固定しているためたるみにくく、リガメントのない部分の皮膚は土台となる組織との癒着が弱く、垂れ下がりやすくなります。リガメントを切断し、顔の皮膚や筋膜(SMAS)を引き上げて行うフェイスリフトをリガメント法といい、リガメントを引き上げた後、リガメントをアンカーとして皮膚、筋膜(SMAS)を固定する方法です。

このとき、皮膚の土台となっている筋肉や筋膜(SMAS)まで引き上げ、余った皮膚を切除して縫い合わせます。フェイスリフトの手術は非常に効果が高いですが、術後のダウンタイムや、瘢痕形成、顔面神経麻痺など合併症のリスクもあり、手術を検討する際に不安も生まれてしまいます。

そのため最近では、切らないリフトアップ治療が注目されおり、スマスアップやショッピングスレッドリフトはその中でも代表的な治療の一つです。スマスアップは、今までメスなしにケア出来なかったSMAS筋を刺激し、痛みなく安全かつ効果的なリフトアップ照射器です。更に、高周波(RF)による皮膚深部の加熱によりコラーゲン線維が再生成され、はりのある美肌へと導きます。局所電気刺激(DMA)を同時に用いて、筋肉を最大限に活性化させ、基礎代謝をアップします。

ショッピングスレッドリフトは髪の毛よりも細い極細吸収糸が装着された特殊な針を皮下に挿入し、糸のみを皮下に残します。吸収性の糸は少しずつ吸収される過程で、結果的に糸の形状でコラーゲン線維に置き換わっていきます。挿入した糸が溶けてなくなるまで皮下組織に刺激を与え続け長期的なコラーゲン線維生成によるたるみ、はり、肌質改善も期待できます。

関連治療

スマスアップ ショッピングスレッドリフト

スカーレットRF(スカーレットS)

スカーレットRF(スカーレットS)は、針刺激による創傷治癒効果と高周波(RF)の熱効果を融合させた最新式リフトアップ治療器です。スカーレットRF(スカーレットS)は真皮内で25本の針電極から直接RFを発生させ照射します。

施術の深さは0.5〜3.5ミリ、表皮はもちろん、真皮から皮下組織上層までの広範囲深部照射が可能です。先発品のイントラセルは、針の先端から0.3mmというごく狭い範囲のみRFが照射されるのに対し、スカーレットRF(スカーレットS)は針全体から広範囲にRFが照射されますので、より高いRFによるサーマルトリートメント効果があり、少ない施術で高い効果が得られます。

また、イントラセルよりも痛みの少ない設計のため、患者様のご負担も軽くトライしやすい治療器です。既存の経皮的RF照射と比較して、スカーレットRF(スカーレットS)はコラーゲン密度の増加が格段にアップし、毛穴、しわ、ニキビ跡、たるみ治療に最適です。今までのレーザー治療では難しかった、頭皮、まぶた、目周り、口周りにも照射可能で、頭皮からお顔全体、首までトータルなタイトニング効果で理想的な若々しいフェイスラインが手に入ります。

スカーレットRF(スカーレットS)はショックフリーニードルテクノロジーを用いた高度な制御で痛みが少なく、ダウンタイムも短縮され、出血、副反応も最小限なのでトリートメント後はすぐに外出することが可能です。銀座ケイスキンクリニックでは、スカーレットRF(スカーレットS)照射のアフターケアとして、EGF(上皮細胞増殖因子)、bFGF(塩基性線維芽細胞成長因子)、IGF(インシュリン様成長因子)の3種の成長因子のカクテル製剤の導入をサービスさせていただいています。成長因子とは、特定の細胞の増殖や分化を促進するタンパク質の総称で、組織修復、血管新生、線維芽細胞の活性化、コラーゲン線維、ヒアルロン酸の増加など、肌の再生を促進する働きがあります。

スカーレットRF(スカーレットS)により、微細な針穴が開いた肌に塗布することで、成長因子が肌の奥深くまで浸透し、細胞レベルで肌の老化を修復します。また、スカーレットRF(スカーレットS)によって刺激を受けた皮膚の治癒プロセスが活性化され、肌のキメやハリ感が得られます。今までのレーザーでは難しかった頭皮にも照射可能で、トータルリフト(頭~顔全体~顎下)を行うことで、頭皮からのリフトアップや育毛も期待できます。微細な針穴から、育毛に有効なミノキシジルなどを導入する育毛治療も人気があります。コンビネーション治療として、スカーレットRF(スカーレットS)照射後に、ヒアルロン酸注入やボトックス注射もお受けいただけます。 先に、注入をお受けいただいた場合、ボトック注射後1週間、ヒアルロン酸注入後2週間(水光注射後は1週間)空けていただければスカーレットRF(スカーレットS)の照射が可能です。相乗効果も期待できるので併用を推奨しております。

関連治療

スカーレットRF(スカーレットS)

セルライト

セルライトは(Cellulite)は皮下脂肪のうち、主に腹部・臀部・背部・上腕部・大腿部などの不均等かつブロック状になった部分を指します。肌がでこぼこしたオレンジの皮のようになる(オレンジピールスキン)現象に使用される用語で、外見上の特徴で判断されるものです。「Cellule(細胞)+ite(鉱物)」の合成語とされ、エステティックサロンから広まった言語であるために、主に美容業界、健康食品業界で用いられていますが、正確には医学用語ではありません。

セルライトの説明には複数説ありますが、一般的には脂肪組織と老廃物の塊、線維化などとされ、毛細血管やリンパ管の循環を阻害し、血行不良・むくみ・冷え性などの原因になるとしています。
しかし、医学的な研究では、セルライトと呼ばれる部分の脂肪と、その他の部分の脂肪で構造の違いはないことが確認されています。

美容・健康食品業界では、脂肪細胞が肥大し、線維化などによって固まっているために食事制限や運動療法だけでは排出されにくいといわれています。外観的な問題や健康面から敬遠されがちな為に、専用機器によるマッサージや、専用のクリームの使用、専用食品の摂取などを推奨しているところもあります。

医学的には通常の脂肪と同様であることから、クリニックでは食事・運動療法に加え、高周波および超音波の照射、脂肪溶解注射、脂肪吸引などによって脂肪を減少することにより、その凸凹が治療されています。

銀座ケイスキンクリニックでは、トリポーラRFにより脂肪厚を減らすスマスアップ照射と、脂肪溶解メソセラピーのコンビネーション治療をおすすめしています。

関連治療

スマスアップ 脂肪溶解メソセラピー

コラーゲン・コラーゲン線維・膠原線維

コラーゲンとは、人間をはじめとする動物の体内に最も多く含まれるタンパク質の一種で、皮膚や筋肉、内臓、骨、関節、目、髪などあらゆる組織に存在し、主に細胞をつなぎ、支える役割を持っています。人間の体は約20%がタンパク質でできており、その1/3はコラーゲンが占めています。

コラーゲンはそれだけ、人間の体になくてはならないものですが、その量は10代後半をピークにして加齢とともに減少していきます。皮膚の真皮では、水分を除けばコラーゲン線維は約70%を占める主要成分で、網目状のネットワークをつくることで、細胞を規則正しく整列させて、皮膚をしっかりと支え弾力を保持しています。

ですから、加齢や紫外線、喫煙、過労などの酸化ストレスの影響によりコラーゲン線維が変性、減少するとお肌の弾力が失われ、シワやたるみの原因となります。では、不足したコラーゲンを補うため経口で摂取するとお肌にも効果があるのでしょうか?残念ながら口から入れたコラーゲンは、胃腸でアミノ酸に分解され、その時点でコラーゲンではなくなってしまいます。

しかし、アミノ酸の血中濃度が上昇することで、コラーゲン線維をつくる線維芽細胞を刺激し、生成を促進させる可能性が報告されています。コラーゲンの摂取量は1日に約3~10gが望ましいとされています。魚の頭や鶏の皮などは20~80%程度がコラーゲンです。また、お肌のためのコラーゲンの摂取量は1日3~5gの摂取量が理想とされています。コラーゲンとビタミンCを一緒に摂ることで正常なコラーゲン線維がつくられやすくなります。1日に必要なコラーゲンの摂取量を考え、意識してコラーゲンを多く含む食品を摂取していきましょう。

関連治療

たるみ

ケミカルピーリング 

ケミカルピーリングとは、酸をお肌に塗ることにより、古くなった角質層を取り除き、肌の新陳代謝(ターンオーバー)を促す若返り治療です。ケミカルピーリングに用いる薬液は、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸などのアルファヒドロキシ酸(AHA)、サリチル酸に代表されるベータヒドロキシ酸(BHA)などがあります。
銀座ケイスキンクリニックでは、安全性と安定性のバランスに優れたグリコール酸を用いています。

グリコール酸によるケミカルピーリングは、角質層の細胞と細胞の結びつきであるデスモゾームを壊し角質細胞の結合を緩め、ターンオーバーを促進させてシミ、くすみを改善します。また、ケミカルピーリングにより角層のセラミドが増え、グリコサミノグリカン、特にヒアルロン酸産生が亢進し肌の水分保持力を高めます。メラノサイトのメラニン産生能を抑制する効果もあるといわれています。皮脂腺に対しては皮脂を除去し、開大した毛穴にも浸透して毛穴を収縮させる効果もあり、活動性のニキビ、ニキビ跡にも適した治療です。さらに、グリコール酸には、コラーゲン線維、エラスチンなどの真皮成分の産生を促進させて、真皮を肥厚させる働きがあり、新しく生まれ変わった皮膚は、みずみずしくはりがアップします。

ケミカルピーリングは使用する薬剤の種類や濃度、施術時間によってその効果は違ってきますので、皮膚のタイプや状態に適した方法で行うことが大切です。顔だけでなく、背中や腕、ヒップ、バストといったボディーへのトリートメントも可能です。銀座ケイスキンクリニックでは、敏感肌の方にも安心して施術を受けていただけるよう、医師の手できめ細かな調整を行って施術しています。銀座ケイスキンクリニックでは施術の効果を高めるためフォトセラピー、ジェントルレーズ照射の前処置としてケミカルピーリングをサービスさせていただいております。

関連治療

ケミカルピーリング

ケナコルト注射

ケナコルトとは副腎皮質ホルモン薬(ステロイド)の1つで、抗炎症作用や抗アレルギー作用などがあり、関節腔内注射や軟組織内注射として使用されるお薬です。

最近では花粉症の症状を抑えるのに使用することもありますが、美容皮膚科ではケロイドや、炎症が強く固くしこったニキビ治療に極少量のケナコルトを注射します。しこったニキビには大きく分けて二つの状態があります。

一つ目は炎症が強く、皮下で大きな袋状になった嚢腫性ざ瘡で、中に膿がたまっていることが多く排膿が必要となります。二つ目は、ニキビの炎症が長期にわたって続き、修復しようと出来た線維組織が過剰に産生され塊になっている状態です。ケロイドやしこったニキビ跡も、肌に大きなダメージを受けて皮膚の真皮にまで達しており、自然には治りにくいのが特徴です。

このような場合は早期にケナコルトを局所注射することで、線維化を抑制し、ニキビの炎症を抑えます。ケナコルトの局所注射には、ニキビの状態の正確な診断と適切な量、回数、適切な深さへの注射技術を要します。小さなニキビでは必要ないこともありますので、皮膚科専門医にご相談ください

関連治療

ニキビ、ニキビ跡 背中ニキビ、ニキビ跡

アキュチップ

シミを部分的に高出力で照射する光治療機です。アキュチップによるシミ治療の場合は、メラニン色素に光が吸収されてメラニンが破壊され、薄いかさぶたとなり、1週間ほどでかさぶたと一緒にシミが排出されます。その後、炎症後色素沈着の経過を経て、1ヶ月半~3ヶ月位で治療効果が確認できます。シミの濃さにより1回の治療で30~50%程度色調が淡くなり、濃いシミも2~3回の治療で淡くなります。

特徴として1Shotが5mm以下と小さいため、周囲の健康な皮膚に刺激を与えずに、気になるシミにピンポイントで照射ができます。照射スポットの冷却により痛みが少なく、通常は無麻酔で施術可能です。またダウンタイムは、シミの大きさに薄い膜状のかさぶたができる程度と軽く、シミに効果的に反応する治療であることから、美容分野で一般的な治療法となっています。照射後は、光の刺激を受けた部分が紫外線の影響を受けやすく、東洋人では炎症後色素沈着のリスクが高いことから、美白外用剤(高濃度ハイドロキノンクリーム、ルミキシルクリームやレチノイン酸)、美白内服薬(ビタミンC、トラネキサム酸、L-システイン、ビタミンEなど)の使用が必須となります。

関連治療

アキュチップ

クロモライト

クロモライトはFDA(米国食品医薬品局)の認可を受けた、イギリス製の光治療(フォトセラピー)機器です。パルスライトという、黒い色素(メラニン)だけではなく、赤い色素(ヘモグロビン)や組織の水分にも反応する幅広い波長の光を照射することで、シミ、そばかす、肝斑、ニキビの改善、脱毛といったさまざまな美肌効果を得ることができます。

これまでのパルスライト機器に比べて、集光性が高く散乱光を抑えることにより、光の作用を無駄なく皮膚に届ける事ができます。そのため、低出力で効果があり痛みが少なく、火傷などの可能性も極めて低い、安全性の高い医療機器です。ニキビ治療にも効果があり、治りにくい炎症性のニキビに対して強い効果を発揮します。

炎症を起こしているニキビでは、毛包内でアクネ菌が増殖しています。このアクネ菌が出すポリフィリンという物質にクロモライトを当てると活性酸素を生じ、それが細菌を破壊することでニキビの赤みや炎症をスムーズに軽快させることが出来るのです。炎症性のニキビの治癒が早まるだけではなく新生も減らすことができ、気になるニキビ跡の赤みにも効果的です。また、真皮の線維芽細胞を刺激し、コラーゲン線維の生成を促すため、皮膚の光老化に対しての若返り作用もあります。
さらにヘモグロビンに反応することで赤ら顔やニキビ跡の赤みを軽減し、メラニンに反応することで、肝斑を含むシミやくすみを改善し、お顔の産毛の脱毛にも効果があります。銀座ケイスキンクリニックでは、肌質改善治療として3~4週間毎に数回繰り返しお受け頂くことをおすすめしています。そうすることで、肌全体の機能を改善し透明感のある肌質に変わるのを実感いただけます。

関連治療

クロモライト

グリコール酸

グリコール酸とはAHA(α-ヒドロキシ酸の略)の一種のピーリング剤です。AHAはフルーツによく含まれている事からフルーツ酸とも呼ばれます。

AHAにはグリコール酸の他にクエン酸・リンゴ酸・乳酸などがあり、クリニックでケミカルピーリングを施術する場合にはこれらのAHAが多く使われます。その中でもグリコール酸は分子量が小さく浸透率が際立って高い(皮膚への透過性が優れている)ため、クリニックの施術で最も多く使われています。

ケミカルピーリングには濃度だけでなくpH(酸性度)も大きく関与します。クリニックで施術するグリコール酸によるケミカルピーリングは20-80%の濃度、pH2.0前後と強酸性であるのに対し、家庭用スキンケアでは10%以下の濃度、pH3.0~7.0です。AHAの中でもグリコール酸に関しては、ピーリング直後から古い角質が表層から剥離する事で新しい皮膚が表に出るのではなく、表皮表層からグリコール酸が浸透し、表皮細胞の酸レセプターに結合することで間接的に表皮基底層に働きかけ、新しい表皮細胞の増殖と分化(ターンオーバー)を促進さます。この過程で古い角質を脱落させ、十分な厚みを持った新たな表皮と適切な角層を保ち、皮膚のバリア機能を高める作用がある事が分かってきています。
独特のピリピリとした感覚は、グリコール酸が肌の角質に浸透しているサインです。古い角質の除去に加え、グリコール酸にはコラーゲン線維の生成を促進させる作用があるため、小じわを改善したり、ニキビを出来にくくさせたり、古い角質が無くなる事でくすみを改善させたり出来ます。また、クリニックでの施術においてはレーザーや光治療のお肌への透過を良くし、治療効果を高めるための治療の前処置としても使用されます。

関連治療

ケミカルピーリング

くま

一般的に目の下の黒ずんだ部分を呼びます。加齢、遺伝、外部刺激、生活習慣、疲労、疾患(貧血、肝機能異常、アトピー性皮膚炎、内臓悪性腫瘍)など多くの原因があり、複合的な原因で発生していることが多い症状です。

美容分野では、「茶ぐま」「青ぐま」「たるみぐま」に分類しますが、これらのいくつかが併発している場合が多く見られます。

そもそも「アイホール」と呼ばれる眼窩周囲の皮膚は約0.5㎜と最も薄いため(他の部位の皮膚は厚さ約2㎜)下床の筋肉が透けてみえやすく、外部刺激の影響も受けやすくなっています。また、上下のまぶた(眼窩周囲)には、皮脂腺がないため乾燥しやすく、1日のうちに1万5千~2万回もまばたきをするために負担もかかります。一つ目の「茶ぐま」は紫外線の影響、アイメイクの刺激、クレンジングなどの摩擦による軽徴な炎症と、色素沈着が原因です。

治療には高濃度ハイドロキノンクリーム、レチノイン酸、ルミキシルクリームなどの美白剤や、「ジェントルレーズ」「フォトセラピーマルチエフェクト」などの美白効果があるレーザー、光治療をケミカルピーリングと併用して照射することが第一選択です。また、CO2フラクショナルレーザー治療により、色素沈着部の肌を白く新しい皮膚に入れかえるのも有効です。

二つ目の「青ぐま」で見られる青暗い影は、下まぶたの皮膚が薄いために、そのすぐ下にある眼輪筋の静脈血の色味が透けて見えることで起こります。寝不足やストレス、冷えなどの影響で目立ちやすく、若い人や子供にもみられます。一時的な症状は睡眠やマッサージなどで改善が期待できますが、加齢によるものは積極的な治療が必要です。人間の皮膚は加齢によりコラーゲン線維が劣化・変性し、薄くなってしまうため、PRP(多血小板血漿)注入療法や各種レーザー、リフトアップ治療器照射によるサーマルトリートメント(熱治療)などコラーゲン線維を増やし、厚くする治療が適しています。

三つ目の「たるみぐま」とは加齢と肌老化により、真皮のコラーゲン線維が細くなり、皮膚がたるむことで起こります。また、眼球を支える眼窩隔膜という支持組織が弱くなり、眼窩内脂肪が突出することにより目の下がぽっこりと突出して目立つこと(目袋)や、頬のたるみによるくぼみが陰影を作ることで、余計に「たるみぐま」は目立つようになります。治療法として外科手術で眼窩内脂肪を摘出し、伸びた皮膚を切除する方法がありますが、ダウンタイムが1~2カ月と長引くことが問題です。切らない治療として、やわらかいヒアルロン製剤を注入して影をつくるくぼみを消し、くまを目立たなくする方法が適しています。また「青ぐま」治療と同じく、PRP(多血小板血漿)注入療法やスカーレットRF(スカーレットS)照射、CO2フラクショナルレーザーによるアイリフトなどコラーゲン線維の増生をはかる治療を同時に行うことで、たるみの改善が期待できます。

関連情報

クマ治療

クールスカルプティング (クルスカ)

クールスカルプティングは、脂肪だけをシャーベット状に冷やすことで、それ以外の組織にはダメージを与えることなく、余分な脂肪だけを減らすことができる最新の部分痩せ治療で、FDAの承認を取得しています。痛みや違和感などはほとんどなく、麻酔も不要です。

ハーバード大学の研究によると、シャーベット状になった脂肪細胞は、アポトーシス(不要となった細胞が自ら死滅すること)を起こし、2~4ヶ月かけて徐々に体外へ排出されるとされています。

油は水より融点が低いことから、脂肪は他の組織に比べて高い温度で凍るという性質があります。クールスカルプティングは、この性質を活かし、脂肪だけを冷やして他の組織にはダメージを与えにくい温度設定となっています。また治療によって脂肪細胞の数が減少するため、リバウンドしにくいといわれています。

銀座ケイスキンクリニックでは脂肪層に直接薬液を注入するリバウンドしにくい脂肪溶解注射や、高周波(RF)治療機「スマスアップ」による部分痩身をご案内しています。

関連治療

脂肪溶解メソセラピー

くすみ・茶ぐすみ(メラニン代謝)

くすみとは、肌がなんとなく暗く見えたり、疲れたように見える状態のことで、肌に透明感や明るさ、つやがない状態を指すイメージが強いと思います。実はこのくすみは単一の要因によるものではなく、角層の水分量低下や肌荒れによる肌理の乱れ、角層の重層化、メラニン量の増加による明度の低下などの様々な要因が複雑に関連して引き起こされているのです。

さらに、肌のくすみには一時的な体調不良や精神的ストレスのほか、紫外線の蓄積による影響、加齢による機能低下や食生活・喫煙などの生活習慣なども複雑に関与しています。また、クレンジングや洗顔不足で化粧品や皮脂が十分に落とされずお肌に残ったままの状態や、軽微な刺激性・アレルギー性皮膚炎が慢性的に続くことで色素沈着を引き起こすこともあります。

特に紫外線は、メラニンを生成させ肌色を黒くしたり、シミを作るため、肌のくすみに大きく影響します。長い年月をかけ、年齢とともに少しずつ顔全体の肌色が暗くなったり、ハリがなくなったりした結果、『くすみ』が現れますが、生活習慣や間違ったスキンケアなどによっては20代半ばから感じ始める人もいます。

若さと美しさのバロメーターでもある白く透明な肌をキープし、出来てしまったくすみを改善するには、保湿剤による角層の水分保持や、美白剤によるメラニン量の低減、日焼け止めによる紫外線対策、溜まってしまった角層・メラニンを排泄させる(メラニン代謝を上げる)ために、表皮の正常なターンオーバーを促すことなどが効果的です。

銀座ケイスキンクリニックでは、美白作用が非常に強いハイドロキノン、ルミキシルクリームやトレチノインナノエッグ(レチノイン酸)の外用薬に加え、内服薬の処方、ケミカルピーリングやフォトセラピー、ジェントルレーズを使用した肌質改善治療により、メラニン代謝アップをさせ、お肌のくすみ(茶ぐすみ)が治療できます。

関連治療

院内調合オリジナル化粧品

カーボンピーリング  

カーボンピーリングとは、気になる毛穴に、医療用の超微粒子カーボンクリーム塗り込み、レーザーを黒いカーボン粒子の色に反応させ、その熱の反応で毛穴を引き締める治療です。

お化粧でも隠せない大きく開いてしまった毛穴や、角栓による黒ずみ、ニキビ肌に効果的で、お肌の肌理を整えます。照射時に使用するレーザーはクリニックにより異なります。銀座ケイスキンクリニックでは黒い色に反応する、ロングパルスアレキサンドライトレーザーのジェトルレーズを使用します。

黒いカーボンがレーザーによって瞬時に蒸散すると同時に、熱エネルギーを発生させます。カーボン粒子とともに余分な角質や、角栓、老廃物を除去し毛穴の詰まりを解消します。
さらに熱作用により線維芽細胞を刺激しコラーゲン線維の生成を促しお肌にはりを与えるので、毛穴が引き締まります。カーボンピーリングには、皮脂分泌を調節し毛穴の過角質化を正常化させる効果がありますので、炎症性ニキビの炎症を解消し、新しく発生するニキビ数を減らす効果もあります。

施術後の肌の状態は、照射する出力により変わります。DCDシステム(冷却システム)を用いた低出力照射では、赤み、腫れなどはなく、直後からお化粧ができるので、ほぼノーダウンタイムといえます。高出力での照射時は施術後の皮膚はピンク色になり、軽いヒリヒリ感が出ます。翌日より軽い皮むけみられますが、ダウンタイムが高い分低出力照射に比べ効果が高いというメリットがあります。

カーボンピーリングはよく行われている美容皮膚科の治療法ですが、効果が弱いと感じた場合は、CO2フラクショナルレーザーによる肌の入れ替え治療を併用すると良いでしょう。

関連治療

ジェントルレーズ

エラスチン(弾性線維)

エラスチンは、コラーゲン線維(膠原線維)と共に網目構造を形成し、コラーゲン線維を束ね支えている弾性線維のことです。硬タンパク質の一種で、エラスチンを構成しているアミノ酸の80~90%はロイシン、アラニン、グリシン、プロリン、バリンの5種です。皮膚や血管壁、靱帯(じんたい)等の弾性に富む組織に多く含まれており,ゴムのように伸縮する性質があるので、あらゆる組織の柔軟性を担っています。

皮膚では、真皮に含まれるエラスチンがコラーゲン線維の網目状部分にコイルの様に巻きついて支えている事で弾性ができ、肌の弾力やはりを維持し、しわやたるみを防いでいます。加齢によりエラスチンが減少するとコラーゲン線維を支えることができなくなるため、肌の弾力がなくなり、しわやたるみの原因に繋がっていきます。

また、紫外線やストレスなどで生成される活性酸素も細胞を傷付け老化を加速させる悪影響を与えます。活性酸素を除去する酵素が40代から急激に減少するため、エラスチンとコラーゲン線維の繋がりが破壊され、肌の張りや弾力性がなくなり、深いしわやたるみが目立ってきます。特に紫外線によるコラーゲン線維やエラスチンの変性は、正常な方向へ引っ張っている弾力性を失わせ、硬くなりしわやたるみを固定化させてしまうことになります。

肌におけるエラスチン含有量は20代後半をピークに、40代以降は急激に減少することが分かっています。加齢と共に肌の張り、つや、弾力がなくなり、しわやたるみといったトラブルが現れますが、近赤外線照射のタイタンや高周波(RF)治療器スマスアップ、スカーレットRF(スカーレットS)、吸収糸(半年程で溶ける糸)を挿入するショッピングスレッドリフトのコンビネーション治療で、若い時の様に健康なコラーゲン線維、エラスチンを再生することが可能になりました。

銀座ケイスキンクリニックでは、タイタンスマスアップスカーレットRF(スカーレットS)ショッピングスレッドリフトCO2フラクショナルレーザーなどを用いて、タイトニングし、弾力や張りを取り戻す施術を行っております。

ウルトラアクセント

ウルトラアクセントは、超音波で脂肪細胞を破壊して、高周波で脂肪を体外へ排出する痩身治療器です。美容超音波医療機器の主流だった縦波ではなく特殊な横波の超音波を使用しています。

従来の超音波の縦波では、脂肪以外に表皮や血管、神経、骨などの組織にも影響を与えてしまうため、高出力の超音波を照射することができず効果が低かったのに対し、横波は脂肪細胞のみにダイレクトに作用するため、他の組織にダメージを与える事なく腫れ、痛み、内出血を起こさずに、高い痩身効果が得られます。脂肪細胞のみを共振させる特殊な横波が、脂肪細胞膜を壊すことで脂肪を溶かし、溶けた脂肪は血管やリンパ管を通じて体外へ排出され、リバウンドしにくい治療です。

また高周波の作用でコラーゲンの生成が活発になり、肌のハリ、ツヤ、リフトアップ効果をもたらしてくれるため、痩身後の皮膚のたるみも一緒に解消出来ます。デメリットとしては脂肪吸引に比べると脂肪を除去できる量に限りがある事、また効果には個人差や施術者の技術差もあり、複数回の治療を要する点です。

関連治療

脂肪融解メソセラピー

ウイルス性疣贅・ウィルス性いぼ・尋常性疣贅 

疣贅(いぼ)はヒトからヒトへ感染する皮膚病で、ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因で生じます。現在のところ、HPV は150種類以上も異なるタイプがあるといわれており、感染したHPVのタイプにより尋常性疣贅、扁平疣贅、尖圭コンジローマなどが発症します。

尋常性疣贅は手足に出来ることが多く、えんどう豆大までの隆起性結節で、表面ががさがさしています。爪の周囲はささくれが生じやすく、HPV が侵入し、いぼができやすい部位です。足の裏のいぼは体重がかかるため、あまり隆起せず、深く入り込むのが特徴でミルメシアと呼ばれることもあります。まれないぼとして色素性疣贅(黒いいぼ)や足の裏に生じる足底表皮様嚢腫、点状疣贅があります。扁平疣贅(いぼ)は顔、手の甲、下腿にみられることが多く、褐色調のいぼで青年期の女性に多く見られます。

顔のひっかき傷からHPVが感染すると、線状にいぼがみられることがあります。尖圭コンジローマ(性器いぼ)は、性行為や類似行為によって感染し、肛門周囲、外陰部、口腔内に生じるいぼです。また子どもにみられるミズイボは、HPVウイルスではなく、伝染性軟属腫ウイルスという全く別のウイルスが原因です。

治療は液体窒素による凍結療法が一般的ですが、難治性のものには炭酸ガスレーザー、くり抜き法、グルタルアルデヒドなどの外用療法、接触免疫療法、ヨクイニン内服療法なども行います。

保険診療で行われる液体窒素凍結療法は1~2週間の間隔で繰り返し施術する必要があり、強い痛みを伴います。炭酸ガスレーザー治療は病変部のみを蒸散させるので、治療期間は短くメスを用いる手術より圧倒的に傷口はきれいに仕上がります。出血もほとんどなく、当日から入浴、洗顔も可能ですが、いぼが大きく深い場合には数回の治療が必要です。最近では、ロングパルスNd:YAGレーザー高出力照射の有効性も報告されており、銀座ケイスキンクリニックでも取り入れています。

関連治療

CO2レーザー ロングパルスNd:YAGレーザー高出力部分照射

アンチエイジング(抗加齢、抗老化)

アンチエイジングとは、アンチ(反する)、エイジング(老化・加齢)という意味で、老化を防ぎ、若返りを促す予防医療のことをいいます。また、「抗老化」「抗加齢」ともいいます。 本来は、高血圧や糖尿病、高脂血症など、加齢に伴って増える生活習慣病の予防なども含まれていますが、一般的には年齢によるシミ、しわ、たるみなどの皮膚の老化を改善させる若返りなどに関して使われることが多く、外見だけでなく、適切な食事・運動・心のケアにより内面からの美しさを取り戻し、年齢を重ねても質の高いライフスタイルを維持することの総称もアンチエイジングといいます。

加齢によって生じる肌の変化(シミ、しわ、たるみなど)は、肌そのものの老化以外にも、紫外線や喫煙、過労などの酸化ストレス、バランスの悪い食生活による糖化ストレス、間違ったスキンケアなどが原因で、老化のスピードを早めることになります。

肌はターンオーバーを繰り返し、コラーゲン線維やエラスチン線維がはりと弾力を、ヒアルロン酸が水分を保持することでそのみずみずしさを保っています。しかし、年齢が進むにつれてターンオーバーが乱れ、コラーゲン線維やエラスチン線維が細く劣化し、ヒアルロン酸が減少することで、しわ、たるみが生じます。

素肌美を保つ方法として、 若さを保つアンチエイジングと若返りを図るリバースエイジングとがあります。たるみとしわを解消するためには、 加齢で劣化したコラーゲン線維の再生が重要なキーワードとなります。肌を支える骨格ともいえるコラーゲン線維を太くし、増やし、高密度に変えるために様々な治療方法があります。

銀座ケイスキンクリニックは、"切らないハッピーリバースエイジング" をコンセプトに、複数の照射・注入療法の中から患者様の年代や肌状態に合った治療方法を選択し、組み合わせたオーダーメイドの『アンチエイジング&リバースエイジングプログラム』があります。お顔立ちはそのままに、 5~10年前のご自身に戻すナチュラルな若返りプログラムです。

加齢による肌細胞や組織の変化・劣化によって、肌機能も徐々に衰え始め、シミ・しわ・たるみといった兆候(老微)が出現し、本来ゆるやかに起こるはずの加齢プロセスも、さらに老化のスピードを速めることになるため、早め早めのアンチエイジング対策が大切です。

関連項目

銀座ケイスキンクリニックについて


コエンザイムQ10

コエンザイムQ10(CoQ10)は、全身60兆個の細胞一つ一つに存在し、日常生活を送る上で必要な細胞エネルギーを作り出すために欠かすことのできない補酸素で、心臓・肝臓・腎臓に多く含まれます。またコエンザイムQ10(CoQ10)は、極めて強力な抗酸化物質です。

体内のコエンザイムQ10(CoQ10)量は、体内での生産(生合成)と食事からの補給の2種類の供給によって維持されています。このうち体内での生合成能力は20歳前後をピークに低下し始め、40歳前後からコエンザイムQ10(CoQ10)量の減少が急速に進みます。加齢と共に健康上の問題も増加するため、より多くのコエンザイムQ10(CoQ10)が必要となります。

近年、コエンザイムQ10のアンチエイジング効果が注目を集めており、コエンザイムQ10が配合された化粧品やサプリメントなどが販売されています。外用の効果としては、活性酸素による皮膚の老化を抑制するため、しわやシミの改善・予防に繋がります。

銀座ケイスキンクリニックオリジナルのホームケア化粧品では、お肌のバリア機能を高める「バリアクリーム」に高濃度コエンザイムQ10が配合されています。

関連治療


院内調合オリジナル化粧品

アファームマルチプレックス

表皮から真皮上層に点状にアプローチしお肌の入れ替えを行う「アファーム」に、真皮の中層から深層にアプローチしコラーゲン線維の生成を活性化させる事で強力なリフトアップ効果のあるレーザーが追加搭載されたのが「アファームマルチプレックス」です。波長の異なる2種類のレーザー(1440nm・1320nm)を、1cm2辺り約1200本の高密度で照射し、目に見えない微細な傷をお肌につけることで、創傷治癒力を利用しコラーゲン線維を生成させるので毛穴やたるみを引き締め、美肌へ導きます。1440nmの波長は1度の照射で15~20%の肌を入れ替える事で毛穴や小ジワ、ニキビ痕に効果があります。1320nmの波長は皮膚深層のコラーゲン線維を収縮、再生、再構築させる事でリフトアップの効果があります。

アクシダーム

アクシダームはイタリアのマイクロラボメディカル社で開発されたエレクトロポレーション理論(電気穿孔理論)を応用した有効成分の導入方法です。今では、ヨーロッパや アメリカ及び世界25カ国での実績があり、アメリカでは「メソダーム」の名称でFDA認可を受けています。通常皮膚は何層にも分かれて厚い層をつくり、レンガ模様のような三次元の壁を作り重なっています。

これまでのイオン導入や超音波導入では、水溶性の成分や分子量の小さい成分のみしか導入できず、化学物質などから肌を守る皮膚本来のバリア機能によって、化粧品などに含まれる大部分の有効美肌成分は、皮膚の深部まで透過することができませんでした。
アクシダームは皮膚に優しく刺激を与え電気の力で角質層の細胞膜に一時的に隙間を作ります。その隙間から、有効成分を皮膚表層から皮下組織の深い部分まで浸透させることが可能です。

導入する薬剤によって、様々な治療効果が得られます。シミや肝斑、色素沈着には、ビタミンC、トラネキサム酸、ハイドロキノンなど、お肌の艶、はりにはコラーゲン、ヒアルロン酸などが有効です。「針を使わないメソセラピー」とも言われ痛みはありませんが、実際には針を用いたメソセラピー(水光プラス・ダーマシャイン®)には効果の確実性はかないません。

関連治療

高濃度ビタミンC 水光プラス(ダーマシャイン®) 院内調合オリジナル化粧品

アミノ酸

たんぱく質の構成単位を総称してアミノ酸といいます。アミノ酸は、肌や髪の毛、臓器や筋肉、脳やホルモン、神経伝達物質、骨等を構成し、人間のカラダの約20%を占める重要な物質です。その種類は実に10万以上にも及びますが、これらのたんぱく質は全てわずか20種類のアミノ酸の組み合わせによって作られています。

アミノ酸は、体外からの摂取を要する「必須アミノ酸」と、体内で作ることが可能な「非必須アミノ酸」に大別されます。必須アミノ酸の種類は、フェニルアラニン、ロイシン、バリン、ヒスチジン、メチオニン、イソロイシン、リジン、スレオニン、トリプトファンの9種で、頭文字をとって「風呂場悲鳴リスト」などと語呂合わせすると覚えやすいです。近年話題の「BCAA((Branched Chain Amino Acids))は、必須アミノ酸のバリンとロイシン、イソロイシンの3つのアミノ酸で構成される分枝鎖アミノ酸で、運動時に重要な役割を果たすことが知られています。

一方、非必須アミノ酸は、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、アルギニン、システイン、プロリン、チロシン、グリシン、セリン、アラニンの11種で、中でも、グリシンやセリンは、肌の水分量を保ち保湿効果を促す成分として化粧品分野に応用されています。アミノ酸は、皮膚において重要な保湿因子の一つで、角質層の中にある天然の保湿因子(NMF=Natural Moisturizing Factor)として重要なのがアミノ酸です。水を大量に抱え込む性質があり、肌にはりをもたせる美容成分として知られるコラーゲン線維も、実はさまざまなアミノ酸からできています。

汗管腫

汗管腫とは、エクリン汗腺(汗を分泌する腺)の表皮内~真皮内汗管が、限局性に増殖してできる良性の腫瘍です。

直径1~3mmの正常皮膚色で扁平に隆起した結節で、多発することが多くあります。汗管腫はまぶた、特に下まぶたに好発し、額や頬、その他体幹に播種状にみられたり、集簇して融合したりすることもあります。
女性に多く、汗の分泌量が増加する思春期ごろから目立ちます。自覚症状はなく、痛や痒みはありません。また、自然に治癒することはなく、治療は手術での切除やレーザー治療が一般的です。

銀座ケイスキンクリニックでは炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)による治療をおすすめしています。炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)は、水分に吸収される波長10,600nmの赤外線領域の光で、このレーザーを照射することによって、皮膚に熱を与えて蒸散し、ほくろやいぼ、汗管腫なのどの隆起性病変を除去することができます。

まぶたなどの皮膚のごく薄い部分でも切除でき、治療部位にピンポイントでレーザー照射ができるので、周辺組織への影響が少なく、メスで切除して線状に縫い合わせる手術に比べ、傷の治りも早く、傷跡が目立ちにくいという利点があります。汗管腫はまぶたの際にできることも多いのですが、銀座ケイスキンクリニックでは眼球保護のためコンタクトシェルを装着するので、安全に治療をお受けいただくことが可能です。

関連治療

CO2レーザー

扁平母斑

扁平母斑とは、皮膚にできる茶色のあざです。ホクロのように皮膚から盛り上がることがないあざのため、扁平母斑と呼ばれています。出生時~生後まもなく生じる0.2~20cmほどの境界明瞭で均一な色調の色素斑で、ミルクコーヒーに似た色をしていることから、カフェオレ斑とも呼ばれます。

単発のものは10~20%の人に存在しますが、径1.5cm以上のものが6個以上あれば、フォン・レックリングハウゼン病を疑います。
日本では主に、この単発のカフェオレ斑を扁平母斑と呼んでいますが、淡い褐色斑内に、濃い褐色斑が点状に存在するものもあり、欧米では主にこのタイプを扁平母斑と呼んでいます。

それとは別に、思春期前後に生じる遅発性扁平母斑はベッカー母斑とも呼ばれ、辺縁がギザギザの大きな(平均125㎠程度)褐色斑で、表面はいぼの様にぼこぼこしていて、約半数に多毛を伴っています。特に男子の前胸部、肩部、背部に好発しますが、腹部や四肢に生じることもあります。

色調の淡い扁平母斑であれば、カバーマークなどの専用のメイク用品でカバーすることができます。過去には、ドライアイスや液体窒素による皮膚凍結療法、削皮術、手術切除などの治療が行われていましたが、炎症後色素沈着や瘢痕などのリスクもあり、現在ではQスイッチ付レーザーが主流です。

また、組織学的には表皮基底層のメラニン沈着が主体であることから、トレチノイン(トレチノインナノエッグ)と美白剤(ハイドロキノンクリーム)の外用療法も有効で、とくに顔面にある扁平母斑には良く反応しますが、長期的にはほぼ再発してしまうため、再発予防に活性の高いメラノサイトを減らす目的で、Qスイッチ付ルビーレーザーを使用します。また、多毛を伴うものには脱毛用レーザー(『ジェントルレーズ(ロングパルスアレキサンドライトレーザー)』など)の併用も試みられています。それでも、一部の症例には有効ですが、更に色調が濃くなるケースや毛孔部からの再発が見られるケースも多く、満足のいく結果が得られるものが少ないというのが現状です。

関連治療

ジェントルレーズ 院内化粧品 トレチノインナノエッグ(レチノイン酸)、ハイドロキノンクリーム

色素性母斑・黒子・ホクロ・ほくろ

くろあざ、黒子(ほくろ)のことで、胎児の頃成長過程で生じた神経櫛由来の異常分化細胞である母斑細胞が、皮膚で増殖したものをいいます。

母斑細胞はメラニン色素を作る働きを持ち、増殖する皮膚の深さやメラニン色素の量により、ほくろの形態は異なり、褐色から茶色の平らな色素斑や皮膚から盛り上がったイボのようなものまで様々です。子供のころには平らでも、大人になると母斑細胞の数が増えて隆起してくることがあります。

また、ほくろは加齢によって色が薄くなる場合もあります。皮膚の深い部分、真皮内に母斑細胞があるものでは、多数の毛包を含んでほくろから毛が生えていることがあり、有毛性色素性母斑と言います。あまりにほくろに生える毛が太く気になるようであれば、抜いたり剃ったりせずにほくろを除去し、残った毛に対してはGentle Laseによる医療レーザー脱毛をおすすめしています。レーザー光を毛の中にあるメラニンに吸収させ、その後に起こる熱作用で、毛根と毛包(毛穴)を壊して脱毛させる方法です。これらの脱毛は毛周期(成長期・退縮期・休止期)のうち、成長期にある毛幹のみに作用しますので、処理回数は数回必要になります。

ほくろの切除にはCO2レーザー治療や切除縫合手術が一般的です。切除縫合手術の場合、ホクロの約3倍の大きさの線状の傷になります。術後は、厚めのガーゼで保護し、約1週間後に抜糸を行います。
大きさや部位、状態にもよりますが、術後数日は水に濡れない様にする必要があります。傷跡は線状に残りますが、一度に深く、広めに切除しますので、病理組織学的に顕微鏡で確認し、十分取りきれていれば再発の可能性はありません。縫合切除の一番のメリットは、組織学的に確定診断がつけられるところ、悪性腫瘍との鑑別ができるところと言えます。CO2レーザーは病変部のみを蒸散させるので、メスを用いる切除手術より圧倒的に傷口はきれいに仕上がり、術後の処置も比較的簡便です。
出血もほとんどなく、当日から入浴、洗顔の制限がありません。ただし ほくろは深くまで母斑細胞が存在するものもあり、1回の治療では取りきれずに再発することも多く、2〜3回に分けて手術が必要な場合もあります。一度に深く削りすぎると陥凹したり、逆に隆起した傷になることもあるため銀座ケイスキンクリニックでは、半年以内は3回までの保証で追加治療を行っています。

1回ごとの治療の傷を浅くすることで、切除縫合手術より目立ちにくい傷に仕上げることができ、深く大きなほくろも縫わずに治療が可能です。とても簡便なCO2レーザー治療ですが、悪性黒色腫(メラノーマ)、基底細胞癌などのほくろとよく似た皮膚癌には要注意です。悪性黒色腫(メラノーマ)は、はじめは隆起しない斑状の皮疹としてみられることが多く、ほくろとの鑑別が困難なこともありますが、経過とともに皮疹の一部ないし全体が隆起してきたり、非対称性で不規則な形状や色むらが出てきたり、急に大きくなり、最大径が6mmを超える大型の病巣となったりと通常のほくろとは異なります。

さらに進行すると表面の一部がびらんや潰瘍化することもあります。基底細胞癌は高齢者の顔の中央に好発するほくろに似た褐色結節で、悪性黒色腫に比べ悪性度の低いものの、いずれも切除縫合手術による全切除が必要です。銀座ケイスキンクリニックでのCO2レーザー治療は、皮膚科専門医がダーモスコピーによる臨床診断を行い、良性と判断したものにのみ行いますので安心です。悪性の可能性がある場合は、必ず大学病院等にご紹介し、皮膚生検など精査を受けるシステムが確立しています。

関連治療

CO2レーザー

アクロコルドン

アクロコルドンとは、軟線維腫またはスキンタッグとも言われる、皮膚に出来る良性腫瘍の一つです。主に首や胸、わきの下などにできる、肌色の小さく細い突起です。20代でも見られますが、中年以降によく発生し年齢と共に増えていきます。

老化や遺伝的素因、紫外線、摩擦が主な原因と言われています。保険適応の治療では液体窒素による冷凍凝固やハサミでの切除などがあります。

液体窒素での治療が一番よく行われますが、低温やけどによる炎症後色素沈着を起こすことが多く、腫瘍の出っ張りが取れても3か月~半年程、褐色斑(シミ)が残るリスクがあり、女性にはあまりおすすめできません。

銀座ケイスキンクリニックではCO2レーザーを使用し、短時間で傷痕も目立たせず、簡便にアクロコルドンを取ることが出来ます。

関連治療

CO2レーザー

イオン導入

イオン導入とは、専用の機器を用いて皮膚に微弱な電流を流し、経皮吸収しにくい水溶性物質(ビタミンC、トラネキサム酸、グリシルリシン、プラセンタなど)を皮膚深部に導入する治療法です。

皮膚表面には「バリアゾーン」と呼ばれる層があり、正常なバリア機能があってこそ肌の健康と美しさは維持されます。バリアゾーンは皮脂膜と角層が担っており、紫外線や細菌、カビなどの外的刺激、異物の表皮内への侵入を防いでいます。

そのため、水溶性物質や、分子量の大きい物質は角層のバリアを通過することができず、単純に塗布しただけではスキンケア製品の有効成分を深部に浸透させることは困難です。イオン導入器を用いて微弱な電流を流すと、イオンバランスをコントロールしながら皮膚のバリア機能を解除し、表皮浅層に美容成分を浸透させることができます。

しかしながら、イオン導入で浸透できる量はごく微量であり、銀座ケイスキンクリニックでは、ダーマローラー、スカーレットRF(スカーレットS)、CO2フラクショナルレーザーの施術後に薬液を浸透・導入する方法やダーマシャイン®を用いた水光プラスで薬剤を真皮に注入する数種類のメソセラピーを行い、効果を高める工夫をしています。

関連治療

ダーマローラー スカーレットRF(スカーレットS) CO2フラクショナルレーザー 水光プラス(ダーマシャイン®)

2014年5月 9日

αリポ酸 

αリポ酸は、新陳代謝促進、体脂肪増加の抑制効果のある脂肪酸の一種です。

ブドウ糖の消化効率を高め熱エネルギーの生産性を高めて新陳代謝を促進し、体脂肪の増加を抑制しダイエットに効果があると人気の成分です。またビタミンC・Eの400倍の抗酸化作用があり、活性酵素の抑制効果で細胞老化を防ぎ、美肌と若返りにも効果的です。

さらに、コエンザイムQ10、ビタミンC・E、グルタチオンなど他の抗酸化成分を再生させて再利用する効果があり、抗酸化力をトータルに高めます。αリポ酸は水にも脂質にも溶けるため、体のすみずみまで行き届き効果を発揮します。

またαリポ酸には「キレート作用」により水銀などの有害金属を胆汁を介して体の外に排泄してくれる効果もあります。1日の必要量は200~300㎎で、肝臓で基礎代謝に必要な分量のαリポ酸が生産されます。

しかし、αリポ酸の合成量は30歳頃から加齢と共に著しく低下してしまいます。また、若くても細胞がストレス状態下にあると、充分な量が合成できないため、積極的に摂取すべき成分です。αリポ酸は、牛のレバー、ほうれん草やブロッコリーなどの食品に含まれていますが、ごく微量のため食事から十分に摂ることは困難です。

食事30分前の空腹時にサプリメントや注射などで摂取すると効果的と言われています。

関連治療 脂肪溶解注射(脂肪溶解メソセラピー)

PRP(多血小板血漿)注入療法(白血球添加自己多血小板血漿注入療法)(White blood Cell-conteining Platelet-rich Plasma) 

自身の血液を採取し、白血球・血小板を凝縮して抽出した血漿を、皮膚の浅い部分に細かく注入する美容治療です。再生医療を応用し、ヒトが本来持っている創傷治癒の働きに着目して生まれたアンチエイジング術で、セルリバイブセラピー・白血球添加自己多血小板血漿注入療法ともいわれます。

「PRP(多血小板血漿)注入療法」は血液から多血小板血漿を作る過程で、従来のPRPよりも血小板の濃度を高めています。さらに適量の白血球を含むことによって、より高い組織の再生効果が得られます。

PRPを肌の真皮浅層に注入すると、創傷治癒過程でみられる様々な自身の成長因子が誘導されます。簡単に言うと、注入エリアは「ケガをした」とだまされる訳です。成長因子により線維芽細胞が刺激されて、自身のコラーゲン線維やヒアルロン酸が産生されます。この過程は3週間後頃から徐々にみられ、少しずつ皮膚にはりが出現し、肌の若返りと再生が始まり、ちりめんじわ、目の下のくま、くぼみ、たるみ、ニキビ跡のクレーター、毛穴の開大などが改善します。

また、自己の血液を用いているためアレルギー反応のリスクが非常に低く、緩やかな効果が1年以上続くため、自然な変化を求める場合に適しています。通常の注射器と針を使った手打ちでの注入の場合は、3日間程の軽い腫れと、内出血が出現する場合があります。しかしながら、最近では自動式メソセラピー治療器「ダーマシャイン®®」を用いることで、均一にごく微量ずつの注入が可能となり、腫れや内出血のリスクが軽減しました。さらに内出血に関しては、あらかじめ止血予防目的の内服や点滴を行うことで、ほぼノーダウンタイムで受けられることから、近年人気が高い再生医療の一つです。

関連治療

PRP(多血小板血漿)注入 水光プラス(ダーマシャイン®®)

Qスイッッチルビーレーザー

694nmの単一波長を出すレーザーで、浅い部分にあるシミの他、深い部位にあるシミやあざにも有効な治療器です。

顔面の殆どのシミが適応となりますが、肝斑と呼ばれるシミには適しません。 光治療では届かない、太田母斑や後天性真皮メラノサイトーシス、異所性蒙古斑などの深部にあるシミやあざはQスイッチモードの付いたルビーレーザーやアレキサンドライトレーザーでなければ十分な効果が得られません。

また、浅い部分のあざである扁平母斑は、太田母斑や異所性蒙古斑と同じく保険適応となりますが、後二者に比べ効果にばらつきがあり再発も多く難治です。Qスイッチルビーレーザーは黒色への反応に優れ、皮膚内部のメラニン色素を効果的に破壊することに優れており、メラニン色素のみをターゲットとし傷痕を残さず安全に治療しますので、周囲の正常な皮膚を傷つけることがありません。

メラニン色素における吸収が高く、コラーゲン線維への吸収が低いことは、シミ以外の正常組織に対する損傷が少ないことを示し、またヘモグロビンへの吸収が低いため、血管への影響も最小限となります。

L-カルニチン  

L-カルニチンとは脂肪代謝を促すアミノ酸の一種です。

体内におけるLカルニチンの生成は20代をピークに減少していきます。加齢と共に太りやすい体質になる原因の1つにLカルニチンの減少が考えられます。1日に必要とされるLカルニチン量は300~500㎎ですが、体内では肝臓で1日約10㎎しか作ることができません。1日許容摂取量は体重1㎏あたり20㎎(50㎏の人であれば1000㎎)で、毎日生涯にわたって摂り続けても安全と言われており、一度に大量摂取しても過剰分は尿中に排泄されます。Lカルニチンは野菜や果物にはほとんど存在せず、主に肉類の赤身に含まれている成分です。和食中心の日本人の場合、食事からは十分に摂ることは難しいといわれており、日本人の平均摂取量は1日あたり75㎎です。


最近では、サプリメントやクリニックでの点滴などで補うこともできます。また脂肪溶解注射の際にホスファチジルコリンと共に脂肪層に直接注入し、部分痩身の補助薬剤としても使用されています。

L-システイン(ハイチオール)     

タンパク質を構成するアミノ酸の一種で、商品名は「ハイチオール」といいます。体内では、メチオニン(必須アミノ酸の一種。血液中のコレステロール値を下げ、活性酸素を取り除く作用がある)から作り出されます。

皮膚の代謝や、肝臓の解毒作用に関与し、皮膚の色素沈着をもたらすメラニン色素の生成を抑え、メラニンを無色化するとともに肌のターンオーバーを促し、新しい細胞への生まれ変わりを助けます。シミ、そばかす、日焼け、かぶれなどの対策として、ビタミンC、ビタミンB類などとともに用いられ、色素沈着の予防と改善に適しています。シミのメカニズムとして、紫外線などの刺激により、メラノサイト(色素母細胞)内にある無色のチロシンが酸化酵素のチロシナーゼによって化学反応を起こし、徐々に黒色化することで黒色メラニン(ユーメラニン)が合成されます。

L-システインはメラニン合成の素となるこのチロシナーゼの活性を抑えることで、メラノサイト内でのメラニンの生成を抑制します。また、無色のチロシンが黒色メラニンへと合成されるのを阻害し、黒色メラニンをドーパキノンに還元して無色化します。さらに肌の代謝を促し、ターンオーバーを正常化することで、既にできてしまったシミ、くすみ、にきび跡の色素沈着などの排出を促します。

また、抗酸化作用や体内のコラーゲン線維を生成する効果があり、肌の弾力を高めて老化防止にも役立ちます。抗アレルギー作用もあり、湿疹、蕁麻疹(じんましん)、薬疹などにも処方されます。また、L-システインは肝臓の解毒作用に関与し、体内でアルコールを処理する作用があります。二日酔いの主な原因は、アセトアルデヒドという毒性物質であり、L-システインはこのアセトアルデヒドを体外に排出します。アルコール脱水素酵素やアセトアルデヒド脱水素酵素を活性化することで、アルコールを分解し、二日酔いの改善に用いられます。食品では、赤唐辛子、ニンニク、タマネギ、ブロッコリー、芽キャベツ、オート麦、小麦胚芽などに含まれまれ、美容目的のサプリメントとして、多くはビタミンCとの合剤として市販されています。

銀座ケイスキンクリニックではシミや肝斑の改善、予防の内服治療薬としてビタミンC、ビタミンE、トラネキサム酸とともに処方しています。

関連情報

院内処方について 水光プラス(ダーマシャイン®®)について

CO2レーザー・炭酸ガスレーザー

CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)とは、水を標的とした波長10,600nmの赤外線領域光を発生するレーザーです。

細胞内の水分と反応して熱エネルギーを発生させ、治療部位を瞬間的に切開・蒸散・凝固させます。金属のメスと比較して、出血がほとんどなく、皮膚のごく浅い層のみ切除が可能で、繊細な手術に向いています。

また、電気メスと比較し、周囲の組織へ熱ダメージが広がらないため、傷の治りが早いという利点もあります。このような性質から、医療の分野ではレーザーメスとして、ホクロ(色素性母斑)・脂漏性角化症(老人性いぼ)・アクロコルドン(スキンタッグ)・線維腫・汗管腫・血管腫・稗粒腫・老人性脂腺増殖症・日光角化症・眼瞼黄色腫などの除去に使用します。

1~2mmの小さなものは数日、4~10mmまでのやや大きいものは1~2週間で傷が上皮化します。血管新生のため、一時的に濃いピンク色の類円形の傷跡になりますが、徐々に周囲の皮膚と馴染んでいくため、切除縫合手術による線状の傷跡に比べ比較的目立ちにくいというメリットがあります。

また、CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)後の傷跡の処置は、軟膏もしくはテープ(被覆材)による保護のみと簡単です。切除縫合手術後のような消毒や、ガーゼ保護は不要で、縫合糸の抜糸もなく、施術当日から入浴・シャワー浴・洗顔がすぐできます。さらに、レーザーに反応した治療部位は、傷の修復に向けた細胞の活性化により肌の再生が促進し、肌質自体も改善されるという相乗効果も併せ持つため、傷跡や深いニキビ跡などの治療にも効果的です。


関連治療


CO2レーザー

CO2フラクショナルレーザー(フラクショナルCO2レーザー)

フラクショナル(fractional)とは、1.ごくわずかな、2.分数の、少数の、3.断片的な、という意味を持ちます。CO2フラクショナルレーザーは、10,600nmの波長を発生させるレーザーを極小のドット(点)に分割して照射することで、たくさんの微細な穴をあけ(蒸散させ)、肌の入れ替えと皮膚の再生を促進させ、新しい肌にリセットさせる最新のアブレイティブ・フラクショナルレーザーです。

皮膚へのダメージを極力抑えながら高出力のレーザー照射が可能となり、副反応を最小限にし、安全に治療することが出来ます。1回の照射で、施術部位の10~20%が新しい肌へ入れ替わり、6~10回の治療を繰り返すことで肌全体が新しい皮膚へ再構築されます。毛穴の開大やニキビ跡、小じわ、傷跡、妊娠線などに効果があり、たるんだまぶたをピンとさせるアイリフトや、シミや色むら、くすみなどの肌質改善目的にも用います。

銀座ケイスキンクリニックで導入している国産のユニクセルをはじめ、CO2RE、アンコア、eCO2(エコツー)などが代表的な機種です。その他、アブレイティブ・フラクショナルレーザーの中には、エルビウムYSGGレーザー(波長2790nm)のパールフラクショナルやエルビウムヤグレーザー(波長2940nm)のピクセル2940、Lux2940などがあります。これに対し、ノンアブレイティブ・フラクショナルレーザーとは、皮膚表面に穴をあけることなくレーザーエネルギーをドット状に照射して熱を加えることで、同様の効果を実感でき、治療後は日常生活にほぼ支障がない程度のレーザーです。

蒸散していないため、ダウンタイムが短いことが利点ですが、一般的には、その分アブレイティブ・フラクショナルレーザーに比べて効果が弱く、治療回数がさらに多く必要となります。ノンアブレイティブ・フラクショナルレーザーの機種には、フラクセル3(波長1550nm・1927nm)・アファーム(波長1440nm・1320nm)などがあります。

関連治療

CO2フラクショナルレーザー(フラクショナルCO2レーザー)

AHA

AHAとはα-ヒドロキシ酸の略語で、主にグリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸の5種類があります。

リンゴやぶどう、柑橘類などのフルーツによく含まれていることから別名フルーツ酸と呼ばれます。肌になじみやすく刺激も少ないため、日本では最もメジャーなケミカルピーリングに使用する薬剤です。

角質層のつながりをゆるめる効果があり、古くなった角質(垢)をはがれやすくする事で正常なターンオーバーを促します。ターンオーバーが整う事により、肌全体のくすみが取れたり、皮脂の分泌がスムーズなる事によりニキビが改善したり、ニキビが出来にくい肌質に変えたりする効果があります。

AHAの作用は真皮にも及び、コラーゲン線維の生成が促進されるため、小じわを改善したり、ニキビ痕を浅くする効果もあります。近年ではピーリング石鹸やふき取りピーリング化粧水などの自宅でケミカルピーリングができるというスキンケア用品が多数販売されています。医療機関での施術に比べ、かなり弱い酸性度ではありますが、ケミカルピーリングにより角層の結合が弱まっている状態では、普段使用しているスキンケア成分の浸透を高めることが出来ます。皮脂の分泌を抑えたり、メラニン生成を抑え美白効果のあるビタミンC誘導体配合のスキンケア製品と一緒に使うとより効果的です。


関連治療


グリコール酸によるケミカルピーリング

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス) 

ADMとはAcquired Dermal Melanocytosisの略語であり、日本語名は後天性真皮メラノサイトーシスというあざの一種で、後天性両側性太田母斑様色素斑、遅発性真皮メラノサイトーシスもほぼ同症です。

ADMは日中韓国人の女性に多く見られ、15~24歳、30~44歳の二峰性の年齢分布を示します。単独でみられることもありますが、多くの場合普通のシミ(日光性色素斑)やそばかす(雀卵斑)、肝斑と混在していています。特に、肝斑との混在例が多く、この場合は皮膚科専門医でも判断に迷うことがあります。

肝斑は妊娠や出産を契機に発症し、女性ホルモンとの関連性を言われていますが、ADMにはそういった背景は確認されていないようです。ADMの特徴として小型の斑が散在していること、色がかすかにグレーから青味を帯びて見えること、通常両側の頬上部に左右対称に存在すること(特に女性)、額両端(特に男性)、眼瞼・鼻翼・鼻根にも色素斑を認めることなどがあります。しかし、これらの特徴も他の種類のシミや肝斑とも似ており、混在すると非常に判別しにくくなります。

組織学的には表皮基底層のメラニンの沈着と真皮内にメラノサイトの増殖がみられるため、治療は真皮内まで到達するQスイッチレーザーが適応です。通常数回の照射を必要とすることが多く、真皮内で壊れたメラノサイトが吸収されるまでには時間がかかるため、照射後すぐに消えるのではなく3ヶ月~半年くらいかけて徐々に色がとれていきます。

美容医療用語集

ア行
カ行
サ行
タ行
ナ行
ハ行
マ行
ヤ行
ラ行
ワ行

2014年5月 8日

妊娠線・皮膚線状・線状皮膚萎縮・ストレッチマーク 

妊娠線(にんしんせん)とは、妊娠6 - 7ヶ月以降、腹部、大腿外側、臀部、乳房周囲の皮膚に出現する、わずかに陥凹し、萎縮した線状の跡のことです。

妊婦の40%以上に発症し、最初は赤紫色の線としてできますが、時間の経過とともに灰白色調になります。別名ストレッチマーク、皮膚線条や線状皮膚萎縮ともよばれ、男女問わず思春期の成長が著しい場合や急激に太った場合、クッシング症候群や糖尿病、ステロイド内服治療の際にも出現します。

前述した状況下では、副腎皮質ホルモンの一種であるグルココルチコイドが様々な要因で増えており、真皮にある線維芽細胞の活性低下から、真皮のコラーゲン線維・弾性線維の産生が抑制されることにより、これらの結合組織が減少し創傷治癒に支障が生じています。

そこに、妊娠や成長・肥満により、急に皮膚の過剰な伸びが加わると真皮の結合組織が壊れ、線状の萎縮(ストレッチマーク)となるのです。残念ながら一度できてしまうと完全には元に戻りません。

妊娠線の予防としては体重増加を+8kg程度に抑えると良いでしょう。萎縮や陥凹が激しい場合は、フラクショナルレーザーなどによりコラーゲン線維の産生を促すことで、ハリを出し目立たなくする治療も行われています。

銀座ケイスキンクリニックではフラクショナルCO2レーザーを皮膚線状を含めた比較的広めの範囲に4~6回照射することで、産後のお腹の皮膚のたるみも改善できるのでお勧めしています。


関連治療:フラクショナルCO2レーザー

ワックス脱毛

脱毛法の一つで、脱毛用に開発されたワックスを肌に塗り、毛に密着させてからはがすことで、毛根から脱毛を行う方法です。エステティックサロンなどでは、固形のワックスを過熱させて溶かし、スパチュラを使って脱毛部位に塗布して行われます。

布を使って引きはがす「ソフト脱毛」とワックス自体が固形化する「ハードワックス」があります。またビキニラインの内側の脱毛を「ブラジリアンワックス脱毛」などと呼びます。これは欧米やヨーロッパのセレブから一般女性まで浸透しているアンダーヘアーの処理方法で、近年は日本でも認知度が上がり、広く知られるようになりました。家庭用として常温で使えるジェル状のものや、シートに塗布されたものも販売されています。

脱毛効果は処理後2~3週間くらいで、頭部や髭以外のほぼ全身に行えます。カミソリで行う剃毛や毛抜きで行う処理とは異なり、ワックス脱毛は毛が途中で切れたりすることなく、毛根から抜けるというメリットがあります。しかし、針脱毛やレーザー脱毛のように毛根を完全に破壊するものではないため、永久脱毛はできません。

常に毛がない状態を保つには、こまめに定期的な処理が必要になります。また、比較的安価に行えますが、複数本の毛を一気に抜きとるため痛みを伴い、角質が除去されることで肌へのダメージもあることから処理後の保湿ケアが非常に重要です。


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