【美容医療初心者必見】予約前に確認!失敗しない美容クリニックの選び方と始める時期

【美容医療初心者必見】予約前に確認!失敗しない美容クリニックの選び方と始める時期

    目次
  1. 1. 美容治療を始める時期?何から始めればいいの?
  2. 2. 美容皮膚科と一般皮膚科の違い
  3. 3. クリニック選びの基準

1. 美容治療を始める時期何から始めればいいの?

美容治療というと「私はまだ大丈夫!」「高額なんじゃないの?」「周りにバレないか心配...」「治療がうまくいくかしら...」など、さまざまな理由で尻込みしてしまう人もいるかもしれません。

でも、セルフケアでは深いシワやたるみ、老人性イボやシミ、ニキビ痕などの瘢痕、薄毛を改善させることはできません。5年後、10年後の未来のお肌を考えると、セルフケアと併用して専門医による美容治療を受けるのがベストです。安全で効果的な照射機器や注入剤が出揃った今は、いつまでも若々しい肌をキープするために、美容治療がマストと言ってもいいのかもしれません。

とはいえ、初めての美容治療ともなると分からないことがたくさんあります。そこでビギナーのみなさんから寄せられた疑問をもとに、そのお悩みをここで解説していきたいと思います。

■ 美容治療を始める時期と年代に合わせた治療内容

これは目的がニキビなどの「疾患改善目的」か、「老化対策」かで異なります。

例えば、若年時から始める価値があるものは次のような治療です。

レーザー脱毛 ➡ 中学生~

ニキビ治療 ➡ 高校生~

ニキビ痕治療・アトピー性皮膚炎後の黒ずみ改善治療・ホクロ除去手術 ➡  大学卒業後あたり~

老化対策 ➡ 初期老化が始まる30歳頃~

もちろん老化のスピードは人によってさまざまですから、光老化が進んでいるタイプ、喫煙者、抗酸化力が遺伝的に弱いタイプは20代からマイルドな施術を始めたいところです。

周囲の人が、「この人老けたわね~」と感じる頃には、相当たるみやシワが目立ってきています。伸び切ってしまったゴムは、新しいものに付け替えたり、切って縫い縮めなければならないように、メス(外科的治療)が必要になるのです。

ですから、そうならない前の予防はとても重要です。転ばぬ先の杖、たるまぬ先の美容医療なのです。他人が見たらわからないけれど、自分では確実に老化の兆しがあり、気になるとしたら、その段階で治療すると、かなりの効果が期待できます。少し年齢を巻き戻す、という感じでしょうか。事前の準備が40代以降の肌の老化スピードに大きな差が出てくるのです。

今の美容医療の主流は、「切らない治療」です。これまで美容皮膚科が行ってきたメスを使わない治療を複数組み合わせることでナチュラルに肌質を改善したり、老化を予防したり若返らせたりします。実際、美容外科においても手術件数が減っており、これは世界的な潮流です。腫れや内出血、固定具の装着などのダウンタイムがほとんどない美容医療で、6〜7歳若返ることも可能になりました。

2. 美容皮膚科と一般皮膚科の違い

そもそも美容皮膚科は一般皮膚科とはどう違うのか、という疑問もあるかと思います。皮膚病の治療ではなく、見た目の改善を行うのが美容皮膚科です。病気の治療はマイナスの状態をちょっとマイナスかゼロに戻す目的であり保険適応ですが、老化や肌質、傷痕、色素沈着など病気とは言えないお悩みの改善は保険適応外です。ちなみに、審美目的の施術に保険病名を付けて保険を効かせることは「健康保険の不正請求」であり、優しい医者ではなく実は犯罪行為です。

3. クリニック選びの基準

■ ドクターのキャリアを調べる

まず確かめたいのは、ホームページに記載されているドクターの経歴です。美容皮膚科の場合は、皮膚科医が必ず入る『日本皮膚科学会』から、チェックをしましょう。

皮膚病の診立てと適切な標準治療を行うには、皮膚科専門医の資格を持っていることが大前提です。2022年12月時点で全国に6964名いますが、この人数や専門医有資格者の一覧は日本皮膚科学会公式ホームページ(https://www.dermatol.or.jp/)で確認する事が出来ます。

これは大学病院など専門医の研修施設に認定された基幹病院の皮膚科(2022年11月時点で日本全国に101の主研修施設)に入局し、最低でもフルタイム勤務で5年以上の研修期間の間に、責任指導医の指導のもと、多領域かつ複数の手術・臨床症例、講習参加、学会発表、論文執筆などの実績により受験資格を得られます。その上で筆記・口頭試験に合格した医師でないと取得できない資格です。

形成外科医の場合は、『日本形成外科学会』認定の形成外科専門医であることが必須です。

さらに調べるなら、論文執筆歴を見ましょう。医師としてのキャリアを十分に積んでいるなら、論文数も多いはずです。例えばホクロなどの良性腫瘍をレーザーメスで削って手術する場合、良性か悪性かを見極めなければなりませんが、これには高い専門性が求められます。

初期研修の2年間が終わったとたんに大手美容クリニックに就職し、専門領域の研修がゼロの医師に、専門医でも難しい診断させるのは酷な事です。もし誤診して皮膚癌をそれと知らずにレーザー治療し転移させてしまったりしたら命に関わる問題です。

このことは、患者様に広く知っていただきたいのですが、基礎となる専門分野の研修は美容クリニックでは不可能です。なぜなら症例が集まらないので診断と検査、治療を見せることができないからです。当院は、初期研修しか受けていない医師が就職を希望されても全てお断りしているのはこういう理由です。学びのチャンスは若い時しかないのです。大学病院や基幹病院では、世の中の役に立つ専門医を教育し、数年後に医局の柱になる人材を育てたいという熱い使命感で若い医師の教育に尽力してくださっています。

私自身も、先輩医師たちが無償で育ててくださったから今の自分があると思っています。数えきれないほど皮膚生検し、鑑別診断を調べ、当直時には自分の担当以外の入院患者さん全員を診察し、他科からのコンサルテーションに応えるために全身疾患と皮膚の関係を学んだ時期は倒れるほど忙しい日々でした。専門医であっても誤診はあり得ます。でも、自分の手に負えないという判断はできます。それはひとえに、実際に診て触って治療して悩んだ経験に裏打ちされており、これは誰にも奪えない一生モノの財産です。急がば回れなのです。学びのチャンスを自ら捨てた医師に患者様を診察する資格があるのでしょうか?医師免許を取得して直ぐに医師として診察していいわけではないのです。実際に、当院には毎週多数の患者様が、このような医師の失敗を他院修正希望で受診されます。皆様泣きながら来院され、お話を伺うと施術した医師を擁護できない状況が多いので、強い言葉で表現しています。

■ 価格が適正かを調べる

クリニックによっては、お試し価格と称して、安い価格で施術が可能なところもあります。お試しで安ければいいやと飛びつくのは早計です。取り返しのつかない事態になる可能性もあり得るのです。安すぎる価格には、必ずカラクリがあります。価格に釣られてクリニックに行ったら、不要な高い施術を薦められて困っているといった話もよく聞きますので、安さを基準でクリニックを選ぶのは危険です。

実際の事例では、目の下のたるみ取り希望で某大手美容外科を受診し、不必要な脱脂術、脂肪注入、眉下切開など複数の治療をカウンセラーに契約させられ、総額200万円支払った患者様がいました。やせ型なので脂肪吸引は難しいと思うと訴えたのに、カウンセラーが大丈夫と決め、手術の時に執刀医が「なんだこれ!太ももから脂肪取れないじゃないか!」と急遽ヒップから脂肪吸引されてしまいました。そのためヒップが高齢者のようにシワシワになり、回復不可能な状態にさせられご相談にいらっしゃいました。

そもそも治療方針をカウンセラーが決めるのが悪。手術の前に執刀医の診察が無いのが悪。手技が低レベルで悪。会計が酷くて悪。悪の4重苦でした。会計の明細を見せて頂いたのですが、麻酔代オプションが3つも付いていたり、謎の点滴やオプション手術などがあったりして驚愕しました。この金額を出せば、マエストロと呼ばれる腕の良い形成外科専門医の手術を受けてもお釣りが来ます。

■ カウンセリングはドクターがするもの

ホームページには美辞麗句が書かれています。比較するのは難しいですが、問い合わせてカウンセラーという職種が存在するかを確認してみてください。大手美容外科や大手美容外科出身で開業した医師のクリニックではカウンセラーが常駐しており、医師の診察の前にカウンセラーや看護師が治療方針を決めてしまいます。当院では、看護師による問診の後、医師が必ずカウンセリングを行います。お悩みに最適な治療を複数組み合わせてご提案しますし、希望される施術の適応があるかどうかを見極めるためにも、カウンセリングは重要で、初診の場合は20〜30分かけて入念に行います。

そして施術のメリット、デメリット、考えられるリスクも説明します。初診の患者様の場合は、問診とカウンセリングだけでも1時間以上かけるので、施術まで入れると2時間半くらいかかります。ですから時間に余裕を持ってお越しいただいています。
効率と売上を重視し、医師のカウンセリング時間が極端に短いところもあるようです。こういうクリニックは医師の説明義務を果たしているとはいえないので、注意が必要です。試しに受診してみて、医師の診察により治療方針を決めるクリニックでなかったなら、勇気をもって一度帰って考え直し、セカンドオピニオンを受けてください。