2018年8月 6日

WEB『cafeglobe』2018年7月26日掲載

特集「たるみタイプ診断、目からウロコ。女医が教える"たるみ"の真実」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

ネガティブで不健康な印象を与えてしまいがちな「たるみ」顔。疲れているように見え、何より自分自身の気分もどんよりしてしまいますね。
そもそも「たるみ」とはどういう現象なのか、まずはメカニズムから知っておきましょう。

≪皮膚だけじゃない、たるみの4つの原因とは≫
たるみの原因は大きく分けて4つあります。骨・筋肉・脂肪・皮膚の老化です。たるみ改善といえば皮膚に注目しがちですが、皮膚は角層と表皮、真皮、皮下組織を合わせても、たった数ミリほどの、とても薄いものです。実は、たるみ現象は皮膚の下にある脂肪や筋肉、骨から進行しているのです。それぞれ、どんなふうに老化していくのでしょうか。

【骨:"ひょうたん顔"になっていく?】
30代半ばくらいから骨の合成と分解のバランスが崩れ始め、顔の土台である骨に萎縮や後退が生じ、骨格に変化があらわれます。例えば眼窩(がんか)はオーバル型からレイバンのサングラスのような形に。支えを失った目の下は急速にたるみが目立ち始めます。額やこめかみ、鼻の横も顕著に目減りしやすい部分です。骨が痩せ、後退して大きく後ろに引っ込みます。ところが、眉骨と頬骨だけは形状が保たれやすいため、ゴツゴツして下垂気味の"ひょうたんシルエット"になってしまうのです。

【筋肉:眉を寄せすぎ、シベリアンハスキーに!?】
年を重ねるごとに一部の顔の筋肉は固く縮み、肥大します。眉を寄せる筋肉が肥大してシベリアンハスキーのように盛り上がると、眉間の縦ジワや目のたるみを際立たせます。また、いつも口角を下げていると、口角下制筋が発達し、運気を逃す不機嫌顔になってしまいます。表情筋の使い方には気をつけましょう。"イーッ"と言ったとき首筋に浮き出る広頚筋という首筋の筋肉が発達してエリマキトカゲのようになっている女性も多く見かけます。広頚筋は下に引っ張る作用のある筋肉なので、この筋肉が発達していると下半顔のたるみの原因になります。

【脂肪:"ドロドロたるみ"の原因は?】
脂肪も年齢とともに減少していくのですが、脂肪を支えているコラーゲン線維や靭帯も劣化して伸びていくため顔の位置は段々と下がってきます。もともと脂肪が多い人は一見ハリがあるように見えますが、最近の研究結果では脂肪細胞がコラーゲン線維を束ねるエラスチンを分解する成分を分泌していることがわかりました。脂肪を支える力はどんどん減って行く上に、重みで負荷がかかるため、耐えきれずドロドロしたたるみとなってしまうのです。目の下、口周り、頬骨下方の脂肪が減少すると、顔の輪郭が崩れて卵型から四角い顔に変わり、よりたるんだ印象を与えてしまいます。

【皮膚:光老化が8割! 喫煙にもご注意を!】
皮膚をたるませる一番の要因は、太陽光に含まれる紫外線や一部のブルーライトと近赤外線です。太陽光を浴びるか浴びないかで、皮膚の状態には大きく差がつきます。また、喫煙を長く続けると、ハリや潤いを保つための女性ホルモンが減少するうえ、ニコチンが血管を収縮させて肌に栄養を届けられなくなるのでシワが深くなることが分かっています。

●さあ、あなたはどんなたるみタイプ?
質問に答えて、自分のたるみタイプと改善策をぜひチェックしてみてください。
⇒https://mediagene.svy.ooo/ng/answers/8d8e759aa9cf35ad107f94556d15d7 
「30歳を超えると、顔にその人の性格が出る」ともいいます。元々の骨格や体質に加え、生活習慣や性格によってたるみの出方も変わってきます。

【姐御タイプ(無頓着たるみ)】
ガハハと笑ったり、しわを寄せてみたり、表情筋がよく動くのがこのタイプ!元々の性格もオープンで姐御気質な人が多いでしょう。
豊かな表情は魅力的ですが......
表情豊かなのはチャーミングなのですが、その分シワもできやすく、それがたるみに進化しやすいのです。口角をキュッとあげた「微笑」を心がけてみましょう。
また、高頻度の飲酒や喫煙習慣は考えものです。たくさんのお酒を飲むと美肌のもとといわれるビタミンB群が大量消費され、肌のターンオーバーが悪くなります。お酒ばかり飲んでキチンと食事を摂らないと肌に必要な栄養が不足し、ハリツヤを失います。また、深酒は睡眠の質を下げるので、肌再生には悪影響を及ぼします。
喫煙は紫外線に次ぐ酸化ストレスです。コラーゲンの劣化を進行させ、同年齢の非喫煙者よりシワが深くなることが報告されています。また、女性ホルモンの分泌を低下させたり、肌のターンオーバーを遅らせたり、末梢循環を悪くしたりと、いいことがありません。副流煙が肌に触れると、角層の刺激になりキメや透明感が失われてしまいます。
このタイプは皮膚のたるみが進行しやすいので、早めに美容皮膚科でリフトアップ照射治療を受け始めると安心です。

付き合いが良いので、つい深夜まで飲んでいる----ということも多いかもしれませんが、お酒のつまみは高タンパク&ビタミンB群、カロテンなどを補給できる鶏肉と枝豆、チーズなどを選んでみてください。化粧はしっかり落とし、十分に保湿しましょう。クレンジングや保湿クリームにこだわってみるのもいいかもしれません。
◆おすすめ施術
タイタン
スマスアップ 
スカーレットRF(スカーレットS)
ウルセラ

【侍タイプ(緊張たるみ)】
責任感が強く、ストイックな人に多いのがこのタイプ!歯を食いしばって仕事をしている人や、部下を指導する立場にいる人も多いかもしれません。
気がついたら口角下がっていませんか?
そんな時、気がついたら眉間にしわを寄せ、への字口になっていないか注意しましょう。特に、"イーッ"と言ったときに首筋の広頚筋が出やすい人は要注意です。下向きに引っ張り下げる筋肉が強いため、口元やフェイスラインから下垂しやすいです。このタイプの人は、表情筋トレーニングは逆効果です。ますます下制筋の力が強くなってしまいます。そんな侍タイプのキーワードは「柔和」!心とお顔のマッサージが大切です。

常に緊張状態で、交感神経が優位な状態がつづくと、肌再生が停滞しがちです。肩の力を抜いて、ほっとできる時間を持つようにし、トレーニングをした後は同じくらい時間をかけてストレッチをしましょう。そうすることで筋肉がガチガチに固まるのを防ぐことができます。マッサージに適したたるみ専用クリームで優しくほぐすのも良いでしょう。表情のクセは自分で意識してもなかなか直せないものです。30歳頃からボトックス注射を始めるのもおすすめです。
◆おすすめ施術
ボトックス注射(表情ジワ)

【囚人タイプ(コケたるみ)】
真面目で几帳面タイプ!囚人のようにワーカーホリックになっていませんか?
猫背でパソコンに向き合っていると......
長時間パソコンに向き合っていると猫背になり、それが下半顔のたるみにも繋がっています。また、パソコンから出るブルーライトは、朝の光に多く含まれているため寝る前に作業すると脳が覚醒して睡眠の質を下げる原因にもなります。真面目なタイプはストイックなダイエットにもハマりがちで、栄養不足は大切な顔の皮下脂肪のボリュームダウンを加速させてしまいます。過緊張状態が続いて交感神経が優位になってばかりいると、血液や栄養が全身に巡り切らないため肌の修復が間に合わず、たるみはもちろんあらゆる劣化に繋がってきます。しっかり休んで"囚人感"にさよならをしましょう。
側頭部の骨が凹み、こめかみの脂肪が減ると眉骨が目立って骸骨っぽく変化します。また、頬の脂肪が減ることにより、頬骨が目立ち"削げ"が際立ち、鼻の横の骨がくぼみ脂肪も減ることで"ゴルゴ線(目頭から頬にかけて走るシワ)"や"ほうれい線"がより濃く刻まれたと感じるかもしれません。すると、顔に影ができて"囚人感"を増してしまうのです。
脂肪が早くから減り始める「囚人タイプ」は、過剰なダイエットは顔をコケさせ、たるみを加速させてしまうので注意しましょう。できれば30代のうちから少量のヒアルロン酸注入をスタートすると老化スピードが遅くなります。若い方ほど、ヒアルロン酸注入に関しては高い技術力を要します。信頼できる医療機関にご相談ください。
このタイプは「休息と栄養補給」がキーワード。睡眠の質を高めるための香りの良いクリームや上質なリネンなどを取り入れて、オンオフのスイッチを切り替えてみましょう。
◆おすすめ施術
ヒアルロン酸注入(クマ・しわ)

是非、ご一読ください。

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ビューティー週刊紙『WWD BEAUTY』vol.507(7月5日発売 掲載ページP8~9)

特集「摂る&塗る"オイル美容"の実力再分析」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

15年ほど前からスタートした「美容オイル」ブーム。今も定期的に新製品が登場し、スキンケアのルーティンとしてすっかり定着しています。オイルケアをするとお肌がしっとり整って、潤いをずっと保ってくれているような気がしますが、オイルを保湿剤として重要視する皮膚科医はいません。なぜなら、オイルには肌の水分蒸発を防ぎ、潤いを保つ効果はあっても、肌の潤いを高める働きは持たないので、保湿をオイル頼みにするのは禁物だからです。ただしオイルには保湿以外にも魅力がたくさんあります。
水分を含まず刺激がないので、肌荒れの時の保護に活躍しますし、メイク前に使って艶を出したりするのも良いですし、植物オイルなら自然の香りで癒されながらお手入れできます。また、油溶性の栄養素を溶け込ませたオイルなら、高い美肌効果も期待できます。

●保湿化粧品の考え方
「エモリエント」
ワセリンやオイルなど油性の保湿剤です。皮膚に油膜を覆うことで、水分の蒸発を防ぎ、角層を柔らかくする作用を持ちます。オイルを塗っていると肌がしなやかに、柔らかくなるように感じるはこの効果です。

「モイスチャライザー」
天然保湿因子(NMF)など水分を保持する作用を持つ保湿成分(ヒューメクタント)を含む保湿剤です。肌の潤いを補う働きのある、アミノ酸、尿素、ヘパリン類似物質、水溶性コラーゲン、 セラミド、多糖類、ヒアルロン酸、グリセリンなどの多価アルコールなどがあります。加齢や外的環境によって減ったヒューメクタントを補うことで、より高い保湿作用を発揮し、乾燥をやわらげます。

【植物性オイル】
植物の種や実などに含まれている油分を採取したものです。いろいろな植物から採れるので世の中には実にたくさんの種類の植物性オイルがあります。
サラッと軽やかでベタつかないホホバオイルやアルガンオイル、コクのある感触でマッサージに適したオリーブオイルやアーモンドオイルなど、植物オイルもテクスチャ―はさまざま、また精油(エッセンシャルオイルとも呼ばれていて、およそ100種類以上の成分からなる天然の芳香成分)が配合されていて香りがいいのも魅力です。軽やかなものはブースター使いもできます。
※当院で取扱いのある、「エンビロン モイスチャ-ACEオイル」100ml¥8,000(税別)
は、さらっとべたつきにくいホホバオイルをベースに、ビタミンA・C・Eを配合していま
ダーマローラー、スカーレットRF(スカーレットS)照射など美容施術後のお肌にも安心して塗ることが出来ます。全身に使用できるので、ボディの乾燥やたるみ、妊娠線ケアにもおすすめです。

【動物性オイル】
深海の魚の脂からエモリエント効果の高いオイルを抽出し、生成したのがスクワランやオレンジラフィーなどの、皮脂の構成成分に近い飽和脂肪酸を含むので肌なじみが良く、乾燥肌の人が使うと潤いバランスが整う実感があります。
これらの、オイルをつけるタイミングは、エモリエント効果を発揮するお手入れの最後に塗るのがベストですが、サラッと軽いものであれば、肌が柔らかくなることで、その後につける化粧水や美容液の浸透がよくなるので最初に使用することも出来ます。

まずは自分の好きな香り、テクスチャーのものを選んで毎日のスキンケアに取り入れてみて下さい。

【ミネラルオイル】
石油由来のオイルですが精製されているのでさらさらと水のように軽く、肌に負担が少ないのが、ミネラルオイルの利点。さまざまな天然由来オイルやビタミンなどをブレンドすることで、肌への美容効果も強化できます。

●トピックス
乾燥肌には向かないと警鐘を鳴らされ続けてきたクレンジングオイルですが、やはり手早く一度にメイクが落とせることから消費者人気は高まるばかりです。メーカー側も研究開発を重ね、最近の商品は「肌を乾燥させない」「しっとり洗いあがる」というアプローチのものが増えてきました。こすらずにきちんとメイクを落とせる商品は肌の負担も軽くおすすめです。

意外と知らないオイルの実情が良くまとまった記事です。是非、ご一読ください。

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雑誌『美的』2018年9月号 特集その2(7月22日発売)(掲載ページP142~149)

今回、慶田院長は2つの特集を監修しています。

◆特集その2『「黒くなる」肌と「赤くなる」肌 日焼け前後のケアは、ここまで違う!』(掲載ページP142~149)

<あなたはどっち?>
毎日じわじわ日焼けして、休日にでかければ1日でこんがり、日焼けが肌に定着するタイプの肌。一方で、普段はあまり日焼けせず、強い紫外線を浴びると赤くヒリヒリする肌。
それぞれの特徴を解説します。
●じわじわ焼けてどんどん定着「黒くなる」肌
日焼けして黒くなる肌は、メラニンを作る力が高め。メラニンには肌の細胞を傘のように覆い、紫外線や刺激などの外敵から守る働きが。つまり、黒くなる肌はそれだけ自己防御力高く、肌老化しにくい肌なのです。
○「黒くなる」肌はこんな人
☑海や山で日差しを浴びてもあまり赤くならずしっかり黒くなる
☑日焼け直後に肌がやや赤くなり、その後黒くなる
☑ひと夏が終わるとしっかり日焼けしている

●夏の終わりに日焼け色が残りにくい「赤くなる」肌
海や山で無防備に紫外線を浴びると赤くなり、ヒリヒリするようなタイプは、メラニンを作る力が弱い肌。細胞がメラニンに守られることなくダメージを受けてしまうため、日焼けはしにくいものの、シミ・シワ・たるみの危険と隣り合わせ!
○「赤くなる」肌はこんな人
☑海や山で日差しを浴びると赤くなり、元に戻る
☑日焼けして赤くなった後うっすら黒くなる
☑ひと夏過ごしてもほんのり程度にしか焼けない

●黒くなる肌はくすみに、赤くなる肌は老化に注意
日焼けによる肌の反応は、赤くなったり、黒くなったりと個人差があります。
ジャパニーズスキンタイプの分類では、赤くなった後もとの肌色に戻るのが1。赤くなった後に黒くなるのが2。赤くならず、そのまま黒くなるのが3。日本人の肌は、この3タイプに分類されています。タイプ1と3は約15%ずつと少なく、約70%の人はタイプ2に分類されます。
●その違いは、メラニン再生力の差。
メラニンはくすみやシミの原因と悪者扱いされがちですが、本来は肌細胞を守り、老化や肌トラブルを守るために作られるもの。タイプ1や2の肌は、メラニンが細胞を守り切れないため炎症を起こしてしまい、赤くなるためです。
今回の企画では、タイプ3と、2の中でも赤くなる度合いが少ない人を「黒くなる」肌、タイプ1と、2の中でも赤くなる度合いが高い人を「赤くなる」肌と分類。
黒くなる肌はくすみやゴワつきに注意し、赤くなる肌はダメージを受けやすいので老化に注意しましょう。

<Morning なるべく日焼けしないための、朝の予防ケア>
日焼けを防ぐことは、何より大切な美肌ケア。日焼け止めの選び方、スキンケア、インナーケアまで、「黒くなる」「赤くなる」肌で、やるべきことが違います。

★「黒くなる」肌の場合
徹底ガードで、とにかくメラニンを作らせない!
メラニンの生成を防ぎつつ肌を守るケアをプラス
メラニンをたくさん作る「黒くなる」肌は、その分細胞の中心にある核をしっかり守れるので、老化しにくい〝ラッキーな肌質〟であることは事実。とはいえくすみやすく、透明感が出ない点は悩みどころです。
黒くなる人は、より意識して日焼け止めをしっかりつけましょう。日傘などで物理的に紫外線をカットするのもおすすめです。美白美容液にも色々なタイプがありますが、黒くなる肌の人には、メラニンができる前に抑制してくれるタイプの美白ケアが有効です。毎朝のケアに組み込みましょう。

●日焼け止めはSPF50+を。保湿効果も高いものが◎
メラニンを作らせるのは、主に紫外線のUVB。UVBをカットする指数はSPF値です。肌が弱い人以外、夏場はデイリーにSPF50+の日焼け止めを使いましょう。
●メラニンができる前の段階で食い止める美白美容液が必須
紫外線を浴びてメラニンができるまでには、細胞レベルでいくつかの段階があります。早い段階で生成をストップする美白美容液が、黒くなる肌の人には効果的です。
●ビタミンCサプリで体の中から肌を守る
黒くなる人には、朝のビタミンC内服が効果的です。メラニン抑制だけでなく、さまざまな美肌効果を発揮。食事では補い切れないので、サプリメントを活用しましょう。
●日傘やサングラスも効果大!外出時は必ず
白い日傘には反射、黒い日傘には吸収の働きがあり、黒の方がやや効果が高いといわれています。また、目から入る紫外線を防ぐためには、サングラスも効果的です。

★「赤くなる」肌の場合
炎症やダメージを防ぎ、白く柔らかな肌をキープ!
多方面からの炎症を防ぐ!
「赤くなる」肌は、細胞を守ってくれるメラニンの生成量が少ない分、肌が常に危険にさらされています。炎症は細胞にダメージを残すので、将来的にシワやたるみできやすい肌質です。また、シミはメラノサイトが強いダメージを受けることでエラーを起こし、メラニンを作り続けてしまうことが原因。防御力が少ない、赤くなる肌は要注意です。
紫外線を浴びると肌の中に活性酸素が生まれ、それが炎症の原因になるので、活性酸素を消去するケアも有効。1度炎症が起きてしまうと、いくらケアしても〝なかったこと〟にはできません。朝の段階で、できることを抜かりなく。

●PA値が高く、炎症も防ぐ効果をもつ日焼け止めを選んで
肌の奥まで届いてシワ・たるみの原因になるのはUVA。UVAをカットするPAが最高値の「++++」である日焼け止めを選びましょう。最近は炎症を防く効果をもつ日焼け止めもでてるので、活用しましょう。
●高い抗酸化作用をもつコスメを朝ケアに
活性酸素はすべての肌トラブルの原因。朝のお手入れには抗酸化ケアを組み込みましょう。インナーケアも効果的ですが、塗っておくと効果がダイレクトに。
●飲む日焼け止めは、赤くなる肌にこそ有効です!
最近話題の飲む日焼け止めは、体の中から炎症を抑えてくれるので、紫外線で赤くなる肌には打ってつけです。日差しが強い夏の間は、毎朝とるのがベスト。

<After72H もし日焼けしちゃったら...3日以内のケアが大切!>
強い紫外線を長時間浴びてしまって、黒くなった、赤くなった...というときは、メラノサイトが活性化している72時間以内のお手入れが、美肌を取り戻すカギ。

★「黒くなる」肌の場合
メラニンの排出&還元ケアで〝黒い肌〟を定着させない!
メラニンの排出を促せば早くもとの肌色に戻れる
日焼けして黒くなった肌は、メラニンを作り続けているだけなので、肌のダメージは基本的に心配ありません。UVケアをしっかりして、これ以上紫外線の刺激を受けないようにすれば、メラニンの生成は収まり、不要なメラニンは自然と排出されていきます。
見た目的にくすみが気になる、早く透明感を戻したいという場合は、角質ケアで代謝を上げたり、ビタミンCでメラニンの色を還元するケアがおすすめ。日焼け直後、赤みやほてりがある場合は、治まってからお手入れをスタートして。

●角質ケアでメラニンを含む古い角質の排出を促す
透明感を早く取り戻したなら、酸や酵素の入ったアイテムで角質ケアを。ただし必要な角質までも取りすぎないように注意。マイルドな美容液タイプがおすすめです。
●レチノールで代謝を上げ新しく透明感のある肌へ
シワ改善成分として話題のレチノールですが、その効果は代謝をあげること。新しい肌が生まれるのをサポートしてくれるので、日焼け肌が早く元に戻ります。
●できてしまったメラニンの色を、ビタミンCで淡色化
数ある美容液成分の中でも、メラニン還元作用をもつのはビタミンCだけ。メラニンの色を薄くしてくれます。

★「赤くなる」肌の場合
何にはともあれほてりを鎮静。治まったらエイジングケアを開放
段階を追ったお手入れでダメージを残さない
海や山で日焼け止めがおろそかになってしまい、うっかり肌が赤くほてるまで日焼けしてしまった...!という場合は?
ほてっているときに積極的なケアを行うと、刺激となって炎症を悪化させるだけ。まずは冷やして、ほてりが引くのを待ちましょう。
ほてりが治まったら、傷んだ肌に刺激を与えないよう、油分で保湿と保護のシンプルなケアを。2日程度たって赤みも落ち着いてきたら、美白や抗炎症のケアを始めてもOK。炎症はとにかくすぐ冷やして鎮める。落ち着いたらエイジングの進行を食い止めるべく、急いで積極ケアを開始。機を見計らうことが大切です。

●ほてっている間は積極的なケアをせず、冷やして鎮静
日焼けして熱をもっている場合は、軽いやけどと同じ状態。氷水や保冷剤でしっかり冷やして。
●ほてりが治まったらクリームやバームで保護ケア
日焼け肌はダメージを受けているので、ほてりが治まったらクリームやバームなど、皮膜効果のあるアイテムで保護を。水分は染みることもあるので控えて。
●肌が落ち着いたら美白&エイジングケアをスタート
紫外線を浴びるとすぐにコラーゲン分解酵素が作られ始めるので、肌が落ち着いたらすぐに対策を。美白&エイジングケアの高機能美容液がおすすめです。

<Daily Care 紫外線のダメージを残さないためにするべきこと>
夏の小麦肌はヘルシーで素敵だけれど、紫外線は肌に確実にダメージを残します。美肌のためには、やっぱり焼かないのがいちばん。そのための共通ケアをご紹介。

01 ただ〝塗るだけ〟で安心してはダメ。肌を完璧に守る方法はコレ!
日焼け止めの数値は、分厚く塗った測定値の値。普通に塗るとSPFは1/5程度になってしまうという事実を忘れずに。重ね塗りや日中の塗り足しがマストです。

まずはSPF50・PA++++の日焼け止めをしっかり塗る
SPF50の日焼け止めを1回普通に塗ると、実際の日焼け止めの効果はSPF10程度になります。少しおいて乾いた後にもう1回薄く重ねれば、SPF15程度まで効果を高めることができます。
ファンデーションもUVカットタイプを
夏場はファンデーションも紫外線防止効果の高いものを意識的にセレクトして。例えばSPF 30程度のファンデーションを薄くナチュラルに塗ると、SPF 3〜5程度に。ただし肌を守る観点では、厚塗りがベターです。

ランチ後に日焼け止めを重ね塗り
日焼け止めとファンデーションを重ねたとしても、SPF 15〜20程度。SPF 1で肌を20分守れるので、5〜6時間たったら塗り直したほうがいいという計算に。ランチ後に日焼け止めを重ねると安心です。

02 しっかり保湿してバリア機能強化!
紫外線を浴びると肌がダメージを受け、保水力が弱まって乾燥しやすくなります。保湿成分配合した美容液や乳液、クリームでバリア機能強化しましょう。

03 湯船につかって体温上げ代謝を促す
夏はエアコンで体が冷えやすく、代謝が滞りがち。湯船につかると効率よく体温を上げることができ、全身の代謝アップにつながります。

04 リゾートではこすれ対策の日焼け止めを使って
日焼け止めは、手で触れたり汗や皮脂でぬれたりといったことで落ちてしまうのが難点。日焼けすることがわかっている海や山に行くときは、こすれや汗に強い日焼け止めを使いましょう。

05 肌を立て直す食材を取り入れる
肌を作るのも守るのも、食を抜きにしては語れません。朝は抗酸化成分を含む食材、夜は肌の修復効果があるビタミンCを含む食材を意識して取りましょう。朝にスイカやベリー類、トマトなどの抗酸化フルーツや野菜をとると、紫外線防御力が強化されます。和食派なら、抗酸化成分のアスタキサンチンがたっぷり入ったシャケがおすすめです。

黒くなる派と赤くなる派では、紫外線による肌の反応や、その後の影響に大きな違いがあります。今すぐ自分の肌に合ったケア法をチェックしましょう。
是非、ご一読ください。


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雑誌『美的』2018年9月号 特集その1(7月22日発売)(掲載ページP112~119)

今回、慶田院長は2つの特集を監修しています。
◆特集その1『今度こそ、美肌を取り入れるための「本当の肌質」誌上診断』(掲載ページP112~119)
私の肌は敏感だから、乾燥するから、混合肌だから...実は思い込みのケアで肌がよくならずに悩んでいる方が多いのです。
肌質と一言で言っても、生まれつき(先天的)のものと、日々のお手入れやライフスタイルに影響されるもの(後天的)とがあります。
さらには、元々の肌はオイリー気味だったけれど、年齢とともに乾くようになってきた...といった加齢による変化も加わってきます。
つまり、肌質とはさまざまな要素がからまり合って作られるもの。大切なのは〝今〟の状態を正しく理解し、それに合ったケアをすることなのです。
肌質ごとに、〝強み〟と〝弱み〟があります。たとえば乾燥する肌は一般的にキメが細かく毛穴が目立ちにくく、逆にオイリー気味の肌は艶やかで小ジワができにくい。自分の肌を知り、〝強み〟を伸ばして〝弱み〟を克服すれば、ほかの肌には真似できない美肌を手に入れられます。

<TYPE1 乾燥性敏感肌>
乾燥気味でバリア機能が弱い肌
☑季節の変わり目に肌の調子をくずしやすい
☑乾燥が気になる
☑刺激が気になるから、洗顔はあまりしない
☑クレンジング剤や化粧水がしみることがある
☑肌あれを起こしやすい
☑アトピー体質だと診断されたことがある

<TYPE2 保湿不足乾燥肌>
間違ったお手入れにより、肌が乾燥している
☑肌がベタベタ、ぬるぬるする感覚が苦手
☑洗顔は、汚れが一切残らないようにさっぱり洗い上げるように気をつけている
☑乳液やクリームなど、油分を含んだコスメはあまり使わない
☑肌がゴワゴワと固い。もしくは毛穴が詰まる
☑目や口元に小ジワが目立つときがある

<TYPE3 エイジング乾燥肌>
良い状態(普通肌)だが、年齢と共に乾燥が進んでいる
☑落とす→潤す→守る3ケアは、最低限欠かせない
☑お肌がもっちりとしてすべすべ。肌を褒められることが多い。キメが細かい
☑昔と比べると、乾燥が気になるようになった
☑毛穴の開きや詰まりやすさ、くすみなど、昔はなかった悩みが気になる
☑シワっぽさ、たるみの予兆を感じる

<TYPE4 オイリー混合肌>
皮脂が多めで、特にTゾーンのアブラっぽさが気になる
☑さっぱりとした仕上がりの化粧品が好み
☑日中のテカりや皮脂くずれが気になる
☑特に夏場は毛穴の開きが目立つ
☑洗顔はしっかりと行いたい(しっとり感が残る洗い上がりは苦手)
☑目周りや頬などは乾燥する
☑年齢と共に乾燥が気になってきた

<TYPE5 オイリートラブル肌>
皮脂の分泌が多く、肌が弱るとニキビや赤みなどのトラブル続出
☑肌にベタつきを感じることが多い
☑肌の調子が悪くなると赤くかゆくなったり、吹き出物ができたりする
☑思い出したように、同じ場所にニキビが出現する
☑合わない化粧品を使うと、ぶつぶつができたりかゆくなったりする
☑毛穴が開いている
☑Tゾーンや法令線などに赤みがでる

<TYPE6 ストレス混合肌>
ストレスや疲労などによる影響で肌の皮脂バランスが乱れている
☑寝不足、もしくは不規則な生活
☑ストレスが多く、ジャンクな食生活
☑便秘や冷えなど、慢性的な不調がある
☑ゆったりと肌を慈しむモードになれない
☑生理前や多忙なとき肌トラブルが起こる(ニキビ、赤みなど)
☑昔と比べ、肌がアブラっぽい感じがする

<TYPE1 乾燥性敏感肌>
水分も油分も不足してバリア機能が弱い
肌は、自ら潤い成分を分泌しています。その量が生まれつき少ないのがアトピー素因をもつ乾燥性敏感肌。細胞間を満たす「セラミド」の量は健康な肌と比べ1/3しかないというデータも。角層がスカスカになりやすく、肌が乾いたり、刺激物質が肌の中に入り込んで炎症を引き起こしがちです。
炎症があると、コラーゲンが劣化したり、シミができやすくなったりと、肌の老化が加速します。また、肌が乾燥状態だと小ジワもできやすく、将来のシワリスクが高まります。
一方で、油分の分泌量が元々少ないので、Tゾーンのテカリや毛穴の開きなどがほとんど気にならないのが、この肌質のメリット。潤いを充分に与えることさえ心がければ、良好な肌を保てます。
コスメは、細胞間を満たす成分が入ったものを。具体的には『セラミド』『アミノ酸(ペプチド)』『ヒアルロン酸』入りのものを選ぶとよいでしょう。

●強み
とにかく充分な保湿さえできていれば、トラブルは回避できて良好な肌を保てる。キメが細かく、毛穴も目立ちにくい。
●弱み
全体的に潤いが少なく、バリア機能が低下しやすい。乾燥すると肌トラブルが起こりやすく、炎症により老化も加速しがち。
●すべきケア
バリア機能の強化
洗顔はシンプル・短時間で 潤い損失を最小限に。
保湿は「細胞間を満たす」コスメを投入

「バリア強化」のための重点お手入れポイント
POINT1 こすらず洗う
・クレンジングはW洗顔不要のすぐ落ちオイルタイプを
クレンジング料を長く肌にのせていると乾燥を招くので、30秒〜1分を目安に。こすらずに短時間でメイクを浮かせられる、W洗顔不要のオイルタイプがおすすめです。
・朝の洗顔は泡で肌をなでる程度に
忙しい朝は、泡立てがおろそかになりがち。泡で出てくるタイプは泡の密度も一定で、肌への刺激となりにくい。

POINT2 細胞間を満たす保湿
・「セラミド補給」or「バリア強化」コスメを選ぶ
単なる油分ではなく、セラミドやアミノ酸など肌内部を満たす成分入りの保湿コスメを。

POINT3 日中も潤い膜で肌をシールド
・紫外線予防もできて潤い持続力の高いクリームを
バリア機能の弱い肌は、紫外線ダメージも受けやすいので防御が必要です。朝は、しっとり感が持続する日焼け止めやファンデーションで仕上げましょう。

<TYPE2 保湿不足乾燥肌>
さっぱりケアが好きで、若い頃のままのお手入れを継続
洗顔はキュッとするまで洗わないと気がすまない、ベタつくからしっとり系のコスメは苦手、と感じるのがこのタイプ。さっぱりケアが好きだから、保湿は化粧水だけで完了、ということも。
若いうちはそれでも問題なく過ごせていたかもしれません。けれど肌の代謝が落ちる30代以降、そのままだと乾燥や老化が進んでしまいます。
このタイプに必要なのは、ケアに対する「意識改革」です。
お手入れの後に手が吸い付くようなしっとり感があるのが、美肌のためには良い、と認識を改めましょう。若い頃のアイテムをそのまま使っている人は、より潤うタイプのコスメに切り替えるのも推奨したいです。
具体的には、保湿に油分を含んだコスメをプラスすること。さらには、このタイプはハードに洗顔しすぎる傾向にあるので、洗顔法の見直しや、肌に負担をかけない角質ケア方法を実践して。

●強み
不適切なケアにより乾燥を招いているので、ケアを見直しさえすればすぐに美肌になれる。元々の肌は比較的強く健やか。
●弱み
肌上の潤いを「ベタついて心地悪い」と感じがちなので、美肌になるためには思い切った意識改革が必要。
●すべきケア
若い頃からのクセを変える
さっぱりより、「吸い付くような潤肌」が良いと意識改革。まずは洗顔法の見直しと、保湿アイテムの追加。

「潤い強化」のための重点お手入れポイント

POIN1 洗顔力の見直し
・力を入れすぎていないか鏡の前で確認を
力を入れても毛穴の汚れは落ちず、肌を傷めるだけ。泡を転がすときに、肌が動かない力加減をマスターして。鏡を見ながら力加減を確認して。
・すっきりオフしたい日は洗顔料を切り替える
力を入れがちな人は、ザラザラしたスクラブは避けて。すっきりしたい日は、酵素洗顔料やクレイパックなど、肌をこすらずに角質をオフできる洗顔料を。

POIN2 肌をほぐすケアを追加
・古い角質をさっぱりオフできる拭き取り美容液
今すぐゴワつきを解消したいなら、拭き取りコスメが即効性あり。力を入れないようコットンをすべらせて。次に使う化粧水の浸透も高まります。
・潤いを与えながら柔肌を育てる軽めの乳液
吸い付く潤肌へと意識改革するファーストアイテムとして、洗顔後すぐに使う乳液やクリームもおすすめ。次に化粧水を重ねるので、ベタつきを感じず油分で肌が柔らかくほぐれるのが体感できる。

POINT3 ケアの締めは油分入りコスメで
・油分嫌いさんにも使いやすいジェルクリーム
化粧水や美容液の後、「フタ」となるアイテムをプラスして。
・積極美肌を目指すならレチノール入り
レチノール(ビタミンA)には、肌の代謝を高める働きが。肌の力が底上げされるので、ゴワつき、毛穴詰まり、乾燥などあらゆる悩みを同時に解決できます。

<TYPE3 エイジング乾燥肌>
肌状態は良好。ただし加齢とともに代謝が低下
それなりに正しいお手入れを実践していて、大きなトラブルとは無縁の肌タイプ。「理想肌」といってもよく、一般的な肌質チェックでは「普通肌」と分類されることが多いはずです。ただ、肌は年齢とともに変化するもの。特に30代以降は、肌の代謝が低下して乾燥が進む傾向に。目の周りやほうれい線の小ジワが気になったり、肌の色ムラやくすみが増えたように感じる人が増えてきます。
そこで、代謝の落ちた肌に〝ジャブ〟を入れるような攻めのケアを取り入れると、肌が再び活性化します。
このタイプの肌は角層の状態が整っているので、攻めのケアが効きやすいのが強みです。シミや色ムラが気になるなら美白、シワが気になるなら抗シワ成分入りのアイテムなど、悩みに応じた機能コスメを取り入れてみては。美容医療でも、元々の肌状態が良い人ほど結果が出る傾向があります。

●強み
大きなトラブルは見当たらず、角層の状態は比較的良好。美白やシワケアなど、攻めの機能コスメの効果が出やすい。
●弱み
弱みは少ないが、肌は加齢とともに変化する。美肌を持続させるためには変化に応じたエイジングケアの実践が必要。
●すべきケア
代謝アップ&攻めのポイントケア
なまけ肌にジャブを入れる肌活性ケアを。角層状態は良好なので、美白や抗シワの攻めケアも効く

「代謝アップ&攻め」のための重点お手入れポイント
POINT1 炭酸コスメを取り入れる
・炭酸の血流アップ効果で肌を活性化

POINT2 悩み対応美容液を1本投入
・シワやシミに効果的な医薬部外品や美容成分が高配合された美容液などがおすすめ

<TYPE4 オイリー混合肌>
Tゾーンがアブラっぽい。でもほかの部位は乾燥する
解剖学的に、体の中心を走る線(正中線)は皮脂分泌が多いという特徴が。だからTゾーンがほかの部分と比べてアブラっぽいのは当然のこと。肌としては正常で、悩む必要はありません。
ただ、混合肌の人はケアの照準をTゾーンに合わせてしまいがちです。アブラっぽいからと取り去るケアを熱心に行ったり、保湿を控えたりすることで、その他の部分の乾燥が進んでしまう傾向があります。
そこで必要なのが、部位ごとにお手入れ方法を変えること。たとえば洗うときは皮脂の多いTゾーンから泡をのせて時間差をつける、その逆に保湿コスメはUゾーンからのせて、手に余った少量をTゾーンに使うなど、レベル分けすると全体が均一に整います。
顔を全体で見たとき、Tゾーンにツヤがあるのは自然だし、立体的に見えます。天性のツヤが与えられた肌だと、プラスに捉えるといいと思います。

●強み
Tゾーンがその他の部分に比べてアブラっぽいのは正常なこと。解剖学的には健全な肌状態で、メジャーな肌質といえる。
●弱み
部位ごとに肌の性質が異なるので、それに応じたケアが必要。ベタつきを気にするあまり、乾燥を招くケアをしがち
●すべきケア
部位ごとに保湿レベルを変える
洗うのはTゾーンから、保湿は頰から。顔をブロックに分けてお手入れする習慣を

「混合肌」のための重点お手入れポイント

PONT1 洗顔はTゾーンから
・泡はまずTゾーンへ。最後にさっと頰を洗う
洗顔はTゾーンから。細かくらせんを描くように泡を転がす。その後、頬はさっと泡を広げる程度で終了。時間差をつけることでちょうど良く洗える。

PONT2 保湿は頰から
・ブロックにわけてコスメを塗る
顔を3ブロックに分けて保湿。手のひらに広げたコスメをまず頰にのせてから、余ったものをTゾーンへ。乾く部分にはコスメを追加して重ね付けしましょう。

POINT3 メイク下地は2種類を使う
・Tゾーン用のテカり予防下地
少し面倒ですが、乾く部分には普通の下地、Tゾーンには専用下地、と2種類塗り分けると化粧崩れしにくくなります。

<TYPE5 オイリートラブル肌>
アブラっぽくて、ニキビや赤みトラブルなどが起こりやすい
とにかく皮脂分泌が多くて、ベタつきや毛穴の広がり、ブツブツ...と悩みの多い肌。思春期の頃、ニキビに悩まされたという人も多いのでは?けれども人生の前半で悩んだ代わりに、30代以降は大きな恩恵が受けられます。
皮脂は、肌を守るヴェールです。だから常に皮脂で守られているオイリー肌は老化しにくいのです。一般的に潤いが低下する年代になっても、艶やかでシワの少ない人が多いです。 ただし、過剰な皮脂は諸刃の剣。肌の上に放置すると酸化して、炎症を起こしたり細胞を傷つけたりとダメージ要因となります。
分泌された皮脂は、なるべく時間をおかずにオフするのが鉄則。特に、紫外線を浴びる環境ではダメージ度合いも大きくなります。UV対策がマストなのはもちろんのこと、肌を鎮静する抗炎症コスメなどで〝火消し〟ケアを。トラブルになる前に酸化ダメージを食い止めることが重要です。
●強み
皮脂の分泌が多い=強力な皮脂膜で常に肌が保護されているということ。その分乾燥しないので、老化しにくい。
●弱み
過剰な皮脂が肌の上で酸化して、さまざまなトラブルを引き起こす。毛穴の開きも目立ち、肌に赤みも出やすい。
●すべきケア
皮脂の酸化を防いで鎮静保湿
ベタつきは放置せずに早めに落とす。抗炎・鎮静成分入りコスメでトラブルを予防

「鎮静保湿」のための重点お手入れポイント

POINT1 帰宅後すぐに洗顔
・帰宅したらすぐに洗顔して、酸化皮脂をオフ。朝も夜も洗顔料を使ってきちんと皮脂を落とすことが必要です。ただし、オイリーだからとゴシゴシ強く洗うのは禁物。泡を転がすように優しい力加減で洗いましょう。

POINT2 鎮静コスメで保湿
・鎮静・消炎効果のある敏感肌用の保湿コスメがおすすめ。

POINT3 ケアベースで日中もトラブル鎮静
・メイクをしている間も、薬用成分やトラネキサム酸入りでトラブルケアできるアイテムがあります。

<TYPE6 ストレス混合肌>
ストレスや疲労で肌の調子が不安定
人間の体をつかさどる自律神経は、ストレスを受けると戦うための「交感神経」が優位な状態に。そうすると肌の血流が減少して、代謝が低下。さまざまな肌トラブルが起こりやすくなります。一方で皮脂量は増えるので、調子が悪いのにベタベタする、非常にやっかいな肌状態になりがちです。
体の内側から起こっている不調なので、とにかく心身をいたわることが優先です。健やかな肌のためには、5つの条件があります。
①食事、②睡眠、③排泄(腸内環境)、④運動(血の巡り)、⑤ストレスコントロール。この5本柱を改善しましょう。忙しくて平日は睡眠不足という人は、休日にたっぷり寝て睡眠不足をリセット。普段の食事がおろそかな人は、自分へのご褒美としてときどきステーキ(などの高たんぱく質食材)を食べるのも良いでしょう。ストレスが多く忙しい日々の中で、少しでも心身が喜ぶことを増やす工夫を。

●強み
心身の状態を反映しやすい肌。ぐっすり寝たり、ときめくことがあったり、日々の生活が改善されることで劇的に向上。
●弱み
肌があれる、乾くのにアブラっぽい、くすむ、毛穴やくまが目立つ...と、あらゆる悩みが同時多発して、ケアが難しい。
●すべきケア
とにかく早く寝て、体調を立て直す
ストレス混合肌に必要なのは休息とリラックス。時短できる心地よいコスメを取り入れて

「ストレスケア」のための重点お手入れポイント

POINT1 時短コスメの活用
・ケアで時短。その分寝るべし!
余裕のないときは時短ケアと割り切って、睡眠時間を稼ぐのもひとつの選択です。眠る直前のスマホチェックや寝酒など、睡眠の質を低下させる行為も控えましょう。シンプルケアや時々は時短に最適なオールインワンなどを活用してもOK。

POINT2 ご褒美コスメでリラックス
・余裕のある日は湯上りに癒しのケアを
香りや感触を楽しむことも、リラックスできて美肌につながります。できれば夜は湯船に浸かって体を温めてから寝ると、同じ睡眠時間でも肌の回復が高まります。

POINT3 体の中からストレスケア
・乱れがちな腸内環境も整えて
ストレスは腸内環境も乱します。腸内が乱れると腐敗物質が血中に回り、肌あれや乾燥を引き起こします。発酵食品などをとったり、体を動かすようにしましょう。

2つ目の特集もご覧ください。

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雑誌『VOCE/ヴォ―チェ』2018年9月号(7月21日発売 掲載ページP168~169)

特集:「美ヲタ研究 透明感の正体に迫る!」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

「透明感」よく使われる言葉なのに、その正体は意外と知らないものです。美容のプロが、様々な角度から分析し、今日から「透明感のある人」になるために、使えるワザやテクニックを一挙大公開します!

【あの手この手で"透明肌"を作る!スキンケア編】
「透明感」のある肌に憧れるけれど、どんなお手入れをしていいかわからない。そんな悩める読者のために、肌理論と最適なケアをプロが教えます!

Q、「透明感」って?体質で決まるもの?
A、角層の水分量が決め手!自己ベストを目指すのがGOOD
持って生まれた肌質によるところは大きいですが、角層が抱える水分量は、透明感を大きく左右します。たとえば、つきたてのお餅はツヤがあって明るい色なのに対して、乾燥してひび割れたお餅は暗くくすんで見えますよね。肌にも同じことが起きているので、まずは水分をキープできる角層状態に整えて。スキンケアも大切ですが、それ以前に、まずは適切な睡眠や食生活、ストレス対策をすることが近道です。
角質細胞内にある天然保湿因子は、水分をスポンジのように抱えています。その細胞と細胞の間を超拡大すると、セラミドが水分を挟み込んだ状態の"ラメラ構造"があります。セラミドは細胞同士を強固に接着しますので、ラメラ構造が整っていると、水分量の多い角層は美しく層状となり、キメが整い、光をキレイに反射して"透明感"のある肌になります。
<おすすめ施術>
フォトフェイシャルM22』を年2回〜4回くらいで行うと◎。メラニンや色ムラ、ニキビにも効果的です。
初回トライアル 全顔 ¥28000、初診患者様限定トライアル¥25000、額オプション¥5000。
(全てケミカルピーリング・パック・手背への照射込み)


Q、化粧水、美容液、乳液、クリーム......透明感に影響するのはどれ?
A、化粧水よりも乳液やクリームで水分キープを
肌に水分を抱え込んだ状態を維持するために、乳液やクリームでの保湿はよいですね。化粧水で肌の水分量がグッと増えるということはないので、しっとり感を保つために、小分けにしてムラなくつけるくらいでいいです。

Q、洗顔やクレンジングで透明感をアップさせるには?
A、肌質に合わせて、"残さず、落としすぎず"を狙う!
洗浄剤には、"角層の刺激となり透明感を阻害する汚れやメイクをきちんと落としたいけれど、肌に必要な潤い成分は残したい"というジレンマがあります。きちんと落とせているか、洗いすぎていないかをよく観察しましょう。洗浄力が強すぎるものは、赤みや肌荒れを引き起こすこともあるので要注意です。

紫外線やエアコンの影響、暑さによる睡眠不足や栄養不足で肌が乾燥しやすい時期です。しっかりと肌に水分を与えて"透明感"のある肌を目指しましょう。是非、ご一読下さい。


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雑誌『MAQUIA/マキア』2018年9月号(7月22日発売 掲載ページP118~127)

特集「ニッポンの〝魔夏″を乗り切るために、美賢者からの美の処方箋 老け肌100問100答」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

【インナードライ肌の処方箋】

Q.「肌が枯れる=インナードライ」とは?
A.表面は脂っぽいが、実は肌の内部は水分が不足している状態。
湿度が高い夏は、表面は潤ってみえても内側が乾燥していることがあります。洗顔直後は肌がつっぱるのに、少しすると皮脂がでてべとつくという方は結構いらっしゃいます。これは、角層の水分保持力の97%を担う『角質細胞間脂質』と『天然保湿因子NMF』の量が不足し、水分保持力としては2~3%しか寄与しない『皮脂量』が多い状態。これをインナードライ肌と定義します。

Q.湿度が高くても肌は乾燥する?
A.乾燥しているのに、それに気づきにくいから要注意!
湿度が高くても、角層の水分量は低く、バリア機能が低下している人は多いんです。空気が湿っているから気づかないだけ。また、紫外線は、角層の水分量を低下させ、乾燥肌にする作用があります。夏に保湿をおざなりにすると、暑さに紫外線が追い打ちをかけ、肌内部がカラカラに。また、紫外線は真皮にまで届いてコラーゲンを破壊するため、シワも進行させてしまいます。夏でも水分と油分をしっかり補いましょう。

Q.朝の保湿が夜まで続かないのはなぜ?
A.汗にまつわることや、それにまつわる行動も一因かも
大量の汗で、朝の保湿成分が流れてしまいやすいのが夏ですが、そもそも与えた潤いを抱え込む、という肌本来の力が弱っているのかもしれません。
夜のケアだけでなく、寝る直前のもうひと手間〝追っかけ保湿″をすると翌朝の潤いがアップします。

Q.肌が乾くときは洗顔料で洗わなくていい?
A.洗う方がむしろ潤う、というデータも。やさしい洗浄料で洗いましょう。
肌の表面は角層という水分を保つための層におおわれています。健康な肌の角層は、肌内部の水分を逃さないようにキープしています。ところが汚れなどが付着すると、それが刺激となり、角層が乱れて水分が肌の外に蒸発しやすくなってしまいます。肌トラブルの原因になる不要な汚れや古い角質は、よく泡立てた洗顔料で洗い落とすことで、そのあとの保湿剤の効果も高まります。

【シワ・ゆるみ・たるみの処方箋】
Q.テカるのにシワが深くなるのはなぜ?
A.肌がテカるから若い肌、というわけではありません。
シワと皮脂分泌は別問題。角質のバリア機能保持力や表情グセなどの見直しを。喫煙のダメージは相当大きく、シワを深くします。30代半ばを過ぎたら肌をみれば喫煙者とわかるほどです。ぜひ禁煙を。

Q.シワって一度できたらリカバリー不可能?
A.ちりめんジワなら保湿や抗酸化、ターンオーバー促進で回復のチャンスあり
ちりめんジワ程度なら、保湿でかなり目立たなくなります。ターンオーバーを促進するレチノールなどの抗酸化成分も効果的。ただ、大ジワやたるみをなかったことにするのは難しいのが事実。積極的に改善を考えているなら、ボトックス・ヒアルロン酸、ハリを高める照射治療がおすすめです。美容医療の手を借りましょう。どの施術も医師の診立てと技術で結果に大きな差が出ます。信頼できる医師に相談を。

関連施術:お悩み別 シワ


Q.目が疲れていると、目元のシワも増える気が...
A.目を酷使することによる血流障害やブルーライトが、目元の皮膚にも影響する可能性があります。ドライアイになる生活習慣は目周りの乾燥を招くことも。

Q.やっちゃいけない顔グセってある?
A.眉間のシワ、下がり口角、しかめっ面は女が下がる!
普段から自分がなりたい表情でいること。40歳を過ぎたときのシワの現れ方が違います。顔を見ると性格まで透けて見えてしまうと心得て。

Q.紫外線とシワ、ゆるみ、たるみの関係は?
A.紫外線によりコラーゲンが破壊されて老け顔に
肌のハリの決め手であるコラーゲンやエラスチンが紫外線により破壊され劣化すると、シワやたるみにつながります。最近では近赤外線の一部の波長が、深部のたるみに影響している事実も解明されてきました。光対策は万全に、紫外線の多い時季はとくに肌の栄養に欠かせないビタミン類やタンパク質を、積極的に補いましょう。

【毛穴の開き・ニキビの処方箋】

Q.夏になると毛穴の開きが目立つ気がするのはなぜ?
A.毛穴周りの角質が厚くなるせいです。
角質の状態が悪くなると、毛穴の入り口がぶ厚くなるため開いてみえることがあります。毛穴周りの角質が硬くなり、皮脂分泌量が上がることでさらに悪化します。
角質ケアとして、軽いピーリング効果がある拭き取りタイプの化粧水を取り入れたり、定期的に美容皮膚科でケミカルピーリングを受けるなどして、ターンオーバーを高めると良いでしょう。毛穴の黒ずみを指で押したりすることは、肌を傷めるので厳禁です。

関連施術:お悩み別 毛穴の開き、黒ずみ


Q.ニキビの炎症を早く抑えるのは?
A.夏は汗や皮脂で菌が増殖しやすく、紫外線の刺激もニキビを悪化させます。ひどい炎症は抗生剤の服用などが必要なので、皮膚科を受診しましょう。小さいニキビでも炎症が長引けば難治なニキビ痕になるため、早めの治療が肝心です。日ごろのケアとして、皮脂をコントロールするビタミンB群を補うと、ニキビの予防・改善に効果的です。なかなか食事だけでは補えないので、サプリメントを活用すると良いでしょう。

暑さも湿度も上昇し、肌の疲労がピークに達するこの時期にエイジングの加速を食い止めましょう。
是非、ご一読ください。

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WEB『VoCE』2018年8月6日掲載

特集「デリケートゾーンのかゆみ止めの使い方に注意して!」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

デリケートゾーンにかゆみを感じても、患部を診せるのが恥ずかしくて病院に行けない......。そんな時に自己判断で市販のかゆみ止めを使っていませんか?「市販のかゆみ止めを軽い気持ちで常用するのは危険です!

【デリケートゾーン近辺も水虫になる!?って知っていた?】
デリケートゾーンやデリケートゾーン近くのそけい部にかゆみを感じる原因はさまざまです。特に女性の場合は、月経やおりものの影響で、デリケートゾーンがかぶれやすく、湿疹が治りづらいことも少なくありません。蒸れやすい部位なので、常在のカビ『カンジダ』が増えて皮膚炎を起こし、かゆくなることもあります。
また、実は水虫も原因のひとつなのです。みなさん、水虫といえば"足にできるもの"と思い込んでいないでしょうか? 足に水虫があればそけい部にも伝染し、それが原因でデリケートゾーンやそけい部にかゆみを引き起こしている場合もあります。
同じデリケートゾーンでも、かゆみの症状やその原因によって対処法は違います。しかし、病院にかかるのが恥ずかしいからといって市販のかゆみ止めを使用している女性が少なくありません。気軽に購入できるデリケートゾーン用のかゆみ止めですが、実は長期間、市販のかゆみ止めを使い続けることは、医者の立場から見るととても危険なことなのです。

【市販のかゆみ止めを安易に使い続けると大変なことが!】
デリケートゾーン用のかゆみ止めの主成分は非ステロイド消炎鎮痛剤(NSAID)です。ステロイドは怖いけれどNSAIDなら安心だと思っていませんか?しかし、この成分へのかぶれ(接触性皮膚炎)が意外に多いのです。かゆみを止めるために塗っているうちに、感作され(抗体ができて)かぶれてしまい、もともとの湿疹なのかかぶれなのかよく分からないけど真っ赤でグジュグジュになって皮膚科専門医のもとにようやくいらっしゃる例をたくさん経験しました。

赤ちゃんのオムツかぶれきっかけというパターンも本当に多く、小児科の先生には安易にブフェキサマク軟膏(アンダーム軟膏)を処方しないよう何度もお願いしていたのですが、ついに、2010年5月に販売中止になりました!現在でも、イブプロフェンピコノール(スタデルム軟膏・クリーム、ベジカム軟膏・クリーム)やウフェナマート(フエナゾールなん軟膏・クリーム、コンベック軟膏・クリーム)などは販売継続、処方されており、接触皮膚炎はブフェキサマクほど高頻度ではありませんが存在します。
その上、NSAIDには、湿疹を治す力はほとんどないので皮膚科専門医は通常処方しません。
さらに、一部の市販のかゆみ止めには、リドカインという麻酔薬が含まれています。麻酔で患部を麻痺させることでかゆみを抑える効果があるので、市販の虫刺され薬などにも含まれています。
みなさん、麻酔薬が入っていると知らなくて市販薬を買っていらっしゃると思いますが、外性器周り(デリケートゾーン)の薄い皮膚や粘膜付近に高濃度のリドカインを含むかゆみ止めを毎日塗り続けると、麻酔成分による重症なアレルギー症状が出るリスクが高くなることをご存知でしょうか? さらに、虫刺されでかきこわして皮膚のバリア機能が壊れているところに薬を塗れば、よりその成分が浸透し、アレルギー症状が現れるリスクが高くなります。
麻酔成分に抗体ができると、ニュースなどでも話題になる「アナフィラキシーショック」を起こすこともあります! 血圧の急激な低下や意識障害などの重篤なアレルギー症状を発症し、命の危険さえあるのです。また麻酔成分でアナフィラキシーショックを1度発症すると、それ以降、最も一般的な麻酔薬『リドカイン』系統を全て使用できなくなるので、緊急手術などへの対応が遅れる危険性も高まります。

【デリケートゾーンのかゆみは恥ずかしがらずに皮膚科医】
ネットではこの麻酔成分・リドカインによるしびれを利用して、男性の早漏防止の裏技として使い方が話題になっているようです。リドカインを含むデリケートゾーン用かゆみ止めの市販薬を陰茎部に塗ると、そこがしびれることで感覚がにぶり、射精までの時間が長くなるという口コミがあります。陰茎部にこの薬を塗った男性が避妊具を使わずに性行為を行った場合、女性の膣内の粘膜に麻酔薬が直接付着します。粘膜は普通の皮膚とは違い吸収率が高いので、デリケートゾーンに塗る以上にアレルギー症状を起こす危険が高くなることも考えられます。
女性が知らないところでも市販薬が使われ、自分自身でも毎日使っていたら......。麻薬成分入りのかゆみ止めを使う機会が増えるほど、想像もしなかったような危険が起こることを知っていて欲しいと思います。
ですから、恥ずかしいからと言って病院を避けて市販薬を使い続けずに、ぜひ皮膚科専門医のいる皮膚科を受診してください。
そして、早漏対策として、麻酔薬の目的外使用はせず、泌尿器科医師にご相談ください。
(当院ではご対応していないので、あしからず。)
実は皮膚科にいらっしゃる患者さんの1~2割は、デリケートゾーンを含むプライベートパーツのお悩みを抱えています。デリケートゾーンのかゆみは早期に対処すれば、リスクのない方法ですぐに治すことができます。

是非、ご一読ください。

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