アルブチン

アルブチンとは、お肌の漂白剤として美容皮膚科などでも処方される美白剤である「ハイドロキノン」にブドウ糖が結合したハイドロキノン配糖体で、厚生労働省にも認可されている薬用(医薬部外品)の美白成分です。

アルブチンは、メラニン色素の合成にかかわるチロシナーゼという酵素の活性を阻害してメラニン色素の合成を抑制します。アルブチンには、昔から化粧品に使われている、ウワウルシ・コケモモ・ナシなどの葉に含まれる天然のハイドロキノン配糖体「β-アルブチン」と、ハイドロキノンにブドウ糖をα結合で転移させ、ハイドロキノンを安定化させて安全性を増した「α-アルブチン」という成分があります。天然植物の抽出物であるβ-アルブチンに対し、α-アルブチンは、10倍以上の美白効果があるとされており、一般的に高額な美白化粧品にはα―アルブチンが多く使用されています。

銀座ケイスキンクリニックでは、美白外用剤として5%の高濃度ハイドロキノンクリーム、ルミキシルクリーム、TAエマルジョン(トラネキサム酸)、10%ビタミンC・アミノ酸配合のVCAAローションなどのホームケア用品をご用意しております。

関連治療

院内処方外用薬・内服薬

薄毛・脱毛症

薄毛とは、頭髪の量が減って地肌が見えてしまう状態のことを言います。男性型脱毛症では1本1本の毛自体が細くなることから始まり、最終的には毛が認められなくなり、軟毛から脱毛の状態になります。最近は女性でも薄毛や脱毛に悩んでいらっしゃる方が増えています。実際には脱毛や薄毛を生じる疾患は多数あり、それぞれのメカニズムごとに分類すると以下のように分かれ、各々治療法が異なります。

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ウルセラシステム

ウルセラシステム(Ulthera System:ウルセラ)は、高密度焦点式超音波(HIFU ハイフ)を使ったたるみ治療器です。数あるたくさんのたるみ治療器のほとんどは、真皮をターゲットとし、タイトニング、創傷治癒を利用したコラーゲン線維・弾性線維の増生を目的としています。そのさらに下層をターゲトとしたのがこの治療機器です。

「たるみ治療」の外科的手法であるフェイスリフト手術において、成功のカギを握るといわれるほど重要なパーツに「SMAS筋膜」というものがあります。これは皮膚の「真皮深層」、「脂肪織」のさらに下層から皮膚を支える土台ともいえる部分です。

銀座ケイスキンクリニックでも人気の高周波たるみ治療機器であるスマスアップは、このSMAS筋膜への電気刺激を併用して、SMAS筋膜へのアプローチを備えた治療器ですが、残念ながら手術には及びません。SMAS筋膜は、たるみ治療のカギを握りながらも非外科的な手法ではケアが難しかった部位です。ウルセラは「SMAS層(表在性筋膜)」まで作用し、緩んだ皮膚とSMAS層を引き締めて、切らない「リアル」リフティング治療と言われています。

施術後の赤みや腫れがほとんどなく、1回の治療で効果も半年~1年間持続するため人気です。初期に比べると照射時の痛みは緩和されており、麻酔なしで受けられます。

また、ウルセラは眉毛のリフトアップに効果があるとして、世界で初めてアイブロウリフトに対するFDAの認可を受けています。新たに開発されたウルセラ1.5mmの登場により、SMAS筋膜をターゲットとした4.5mm、皮下組織をターゲットとした3.0mm 、目の下などの皮膚の薄い部分をターゲットとした1.5mmの3つの層でたるみを引き上げることができるようになりました。

関連治療
スマスアップ
タイタン
スカーレットRF(スカーレットS)
ショッピングスレッド
                

青色母斑

青色母斑は蒙古斑や太田母斑同様、青あざの一種で、色素性母斑よりも全体的に青色が強い母斑です。青色母斑の原因は、メラノサイトにあり、通常表皮にあるメラニンを生成するメラノサイトが真皮の深い部分に増えることで青黒く見えます。青色母斑の多くは乳幼児期に生じ、直径1cm以下のやや硬い青色から黒色調の軽度隆起した結節で、遺伝性はないと言われています。

顔面、手背、足背部などに好発し、乳幼児期に生じることがほとんどですが、30歳頃から生じるケースもあります。10mm以下の場合には、気にならなければ治療の必要はありません。整容面で治療を希望される場合には、手術やCO2レーザー(炭酸ガスレーザー)治療が有効です。青色母斑の一部は細胞増殖型青色母斑と言って、大きくなり悪性化することもあるため注意が必要です。メラノーマ(悪性黒色腫)や表皮性母斑と区別できない場合もあるため、皮膚科専門医に診てもらうことが大切です。

関連治療

CO2レーザー

赤ら顔・毛細血管拡張症・酒さ・酒さ性ざ瘡・赤面症

毛細血管とは、動脈から枝分かれしながら次第に細くなっていった表皮の下にある浅いところの極細い血管です。この毛細血管が体の隅々まで栄養や酸素を運び、老廃物を持ち去る働きを行っています。

通常毛細血管は肌表面には見えませんが、毛細血管拡張症はこの毛細血管が何らかの理由で広がり(拡張し)、その部分に血液が滞ることで肌表面に赤い糸状に血管が見えてしまいます。赤ら顔はこの拡張した毛細血管が原因となり、肌表面が全体的に紅潮している状態です。血管は自律神経によって拡張・収縮し、血流量や血流の速度を調整しているため、緊張や興奮、温度の変化などによって肌色が変化する際、毛細血管が拡張している人は拡張していない人と比べ、赤みが強く出る傾向にあります。また、精神の動揺によって強い赤みが出る赤面恐怖症も、毛細血管拡張による反応の一種です。

酒さとは、慢性炎症性皮膚疾患で、症状により3段階に分かれています。鼻、眉間、頬など顔の中心部に、ほてり感を伴う赤みや毛細血管の拡張がみられ、化粧品や石鹸などの軽い刺激でもひりひり感や熱感が生じる状態を第I度(紅斑性酒さ)と呼びます。紅斑性酒さの症状に加えて、赤みや膿みを持ったニキビ(ざ瘡)が多発する症状を第II度(酒さ性ざ瘡)と呼び、多くは閉経後の女性に見られます。鼻や頬を中心に結合組織の増殖を伴って隆起し、腫瘤を生じる状態を第III度(鼻瘤)と呼び、男性に多く見られますが、日本人ではまれです。

主な原因としては皮膚が薄いなどの体質の他、紫外線や、アルコール・香辛料などの多摂取が挙げられます。また女性は閉経前後に悪化しやすいこと、偏頭痛を伴う事が多い事から、血管を拡張させたり収縮させたりする血管運動神経の異常が考えられています。
これらの全ての血管病変はレーザー治療が最も有効です。銀座ケイスキンクリニックではロングパルスNd:YAGレーザーでの治療を行っております。低出力での全体照射(ジェネシス)、もしくは高出力部分照射を症状、肌状態に合わせて照射し、出来るだけ短期間で赤みを改善できるよう治療を行っています。

関連治療

赤ら顔

太田母斑

太田母斑とは、青あざの一種で、頬を中心とした眼の周囲の片側に多くみられ、日本人始め、東洋人の女性に好発します。青色からやや褐色の小さい点が集まって斑状になり、時に白眼にも青あざを認め、眼球メラノサイトーシスと呼ばれます。出生直後から目立つ場合と、思春期頃から悪化する場合があります。

また、成人してから下まぶたの外側に左右対称に点状に生じるものを遅発性両側性太田母斑(後天性真皮メラノサイトーシス(ADM))と呼び、肩から上腕部に同じような青色の斑がみられるものを、伊東母斑と呼びます。病理学的には本来は存在しないはずの真皮深層にメラノサイトとメラニンがあり、表層から見ると青っぽく見えます。治療法として皮膚を削ることや植皮手術が行われていましたが、現在はレーザー治療での「切らない治療」が可能です。

レーザー治療の代表的な治療器は、Qスイッチ・ルビーレーザー、Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー、Qスイッチ・YAGレーザーなどです。皮膚表面にはダメージをあたえず、その下の真皮にある色素細胞(メラノサイト)を選択的に焼灼することができます。

関連治療

シミ・あざ

炎症後色素沈着 

にきび、虫刺され、かぶれ、アトピー性皮膚炎、やけど、外傷など、皮膚の炎症が発生した後、色素が沈着して起こるシミで年齢に関係なく発生します。

通常は炎症が治まれば徐々に自然消滅するものですが、炎症部位において古くなった角質のターンオーバーがうまくいかず、排出されるべきメラニンが肌表面に残り続けるとシミとなります。多くの場合は一過性で、炎症が続かなければ半年以内に消失しますが、刺激が繰り返されて真皮内にまでメラニンが落ちてしまった場合は長期間消えないこともあり、また紫外線を大量に浴びた場合、更に濃くなることがあります。

炎症後色素沈着は基本的に何もせず保湿を心掛けていれば自然に消失しますが、早く治したい方には銀座ケイスキンクリニックではビタミンC・ビタミンE・トラネキサム酸・ハイチオールの内服、ハイドロキノンやレチノイン酸の外用を行います。

関連治療

院内処方外用薬・内服薬

アキュチップ

シミを部分的に高出力で照射する光治療機です。アキュチップによるシミ治療の場合は、メラニン色素に光が吸収されてメラニンが破壊され、薄いかさぶたとなり、1週間ほどでかさぶたと一緒にシミが排出されます。その後、炎症後色素沈着の経過を経て、1ヶ月半~3ヶ月位で治療効果が確認できます。シミの濃さにより1回の治療で30~50%程度色調が淡くなり、濃いシミも2~3回の治療で淡くなります。

特徴として1Shotが5mm以下と小さいため、周囲の健康な皮膚に刺激を与えずに、気になるシミにピンポイントで照射ができます。照射スポットの冷却により痛みが少なく、通常は無麻酔で施術可能です。またダウンタイムは、シミの大きさに薄い膜状のかさぶたができる程度と軽く、シミに効果的に反応する治療であることから、美容分野で一般的な治療法となっています。照射後は、光の刺激を受けた部分が紫外線の影響を受けやすく、東洋人では炎症後色素沈着のリスクが高いことから、美白外用剤(高濃度ハイドロキノンクリーム、ルミキシルクリームやレチノイン酸)、美白内服薬(ビタミンC、トラネキサム酸、L-システイン、ビタミンEなど)の使用が必須となります。

関連治療

アキュチップ

エラスチン(弾性線維)

エラスチンは、コラーゲン線維(膠原線維)と共に網目構造を形成し、コラーゲン線維を束ね支えている弾性線維のことです。硬タンパク質の一種で、エラスチンを構成しているアミノ酸の80~90%はロイシン、アラニン、グリシン、プロリン、バリンの5種です。皮膚や血管壁、靱帯(じんたい)等の弾性に富む組織に多く含まれており,ゴムのように伸縮する性質があるので、あらゆる組織の柔軟性を担っています。

皮膚では、真皮に含まれるエラスチンがコラーゲン線維の網目状部分にコイルの様に巻きついて支えている事で弾性ができ、肌の弾力やはりを維持し、しわやたるみを防いでいます。加齢によりエラスチンが減少するとコラーゲン線維を支えることができなくなるため、肌の弾力がなくなり、しわやたるみの原因に繋がっていきます。

また、紫外線やストレスなどで生成される活性酸素も細胞を傷付け老化を加速させる悪影響を与えます。活性酸素を除去する酵素が40代から急激に減少するため、エラスチンとコラーゲン線維の繋がりが破壊され、肌の張りや弾力性がなくなり、深いしわやたるみが目立ってきます。特に紫外線によるコラーゲン線維やエラスチンの変性は、正常な方向へ引っ張っている弾力性を失わせ、硬くなりしわやたるみを固定化させてしまうことになります。

肌におけるエラスチン含有量は20代後半をピークに、40代以降は急激に減少することが分かっています。加齢と共に肌の張り、つや、弾力がなくなり、しわやたるみといったトラブルが現れますが、近赤外線照射のタイタンや高周波(RF)治療器スマスアップ、スカーレットRF(スカーレットS)、吸収糸(半年程で溶ける糸)を挿入するショッピングスレッドリフトのコンビネーション治療で、若い時の様に健康なコラーゲン線維、エラスチンを再生することが可能になりました。

銀座ケイスキンクリニックでは、タイタンスマスアップスカーレットRF(スカーレットS)ショッピングスレッドリフトCO2フラクショナルレーザーなどを用いて、タイトニングし、弾力や張りを取り戻す施術を行っております。

ウルトラアクセント

ウルトラアクセントは、超音波で脂肪細胞を破壊して、高周波で脂肪を体外へ排出する痩身治療器です。美容超音波医療機器の主流だった縦波ではなく特殊な横波の超音波を使用しています。

従来の超音波の縦波では、脂肪以外に表皮や血管、神経、骨などの組織にも影響を与えてしまうため、高出力の超音波を照射することができず効果が低かったのに対し、横波は脂肪細胞のみにダイレクトに作用するため、他の組織にダメージを与える事なく腫れ、痛み、内出血を起こさずに、高い痩身効果が得られます。脂肪細胞のみを共振させる特殊な横波が、脂肪細胞膜を壊すことで脂肪を溶かし、溶けた脂肪は血管やリンパ管を通じて体外へ排出され、リバウンドしにくい治療です。

また高周波の作用でコラーゲンの生成が活発になり、肌のハリ、ツヤ、リフトアップ効果をもたらしてくれるため、痩身後の皮膚のたるみも一緒に解消出来ます。デメリットとしては脂肪吸引に比べると脂肪を除去できる量に限りがある事、また効果には個人差や施術者の技術差もあり、複数回の治療を要する点です。

関連治療

脂肪融解メソセラピー

ウイルス性疣贅・ウィルス性いぼ・尋常性疣贅 

疣贅(いぼ)はヒトからヒトへ感染する皮膚病で、ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因で生じます。現在のところ、HPV は150種類以上も異なるタイプがあるといわれており、感染したHPVのタイプにより尋常性疣贅、扁平疣贅、尖圭コンジローマなどが発症します。

尋常性疣贅は手足に出来ることが多く、えんどう豆大までの隆起性結節で、表面ががさがさしています。爪の周囲はささくれが生じやすく、HPV が侵入し、いぼができやすい部位です。足の裏のいぼは体重がかかるため、あまり隆起せず、深く入り込むのが特徴でミルメシアと呼ばれることもあります。まれないぼとして色素性疣贅(黒いいぼ)や足の裏に生じる足底表皮様嚢腫、点状疣贅があります。扁平疣贅(いぼ)は顔、手の甲、下腿にみられることが多く、褐色調のいぼで青年期の女性に多く見られます。

顔のひっかき傷からHPVが感染すると、線状にいぼがみられることがあります。尖圭コンジローマ(性器いぼ)は、性行為や類似行為によって感染し、肛門周囲、外陰部、口腔内に生じるいぼです。また子どもにみられるミズイボは、HPVウイルスではなく、伝染性軟属腫ウイルスという全く別のウイルスが原因です。

治療は液体窒素による凍結療法が一般的ですが、難治性のものには炭酸ガスレーザー、くり抜き法、グルタルアルデヒドなどの外用療法、接触免疫療法、ヨクイニン内服療法なども行います。

保険診療で行われる液体窒素凍結療法は1~2週間の間隔で繰り返し施術する必要があり、強い痛みを伴います。炭酸ガスレーザー治療は病変部のみを蒸散させるので、治療期間は短くメスを用いる手術より圧倒的に傷口はきれいに仕上がります。出血もほとんどなく、当日から入浴、洗顔も可能ですが、いぼが大きく深い場合には数回の治療が必要です。最近では、ロングパルスNd:YAGレーザー高出力照射の有効性も報告されており、銀座ケイスキンクリニックでも取り入れています。

関連治療

CO2レーザー ロングパルスNd:YAGレーザー高出力部分照射

アンチエイジング(抗加齢、抗老化)

アンチエイジングとは、アンチ(反する)、エイジング(老化・加齢)という意味で、老化を防ぎ、若返りを促す予防医療のことをいいます。また、「抗老化」「抗加齢」ともいいます。 本来は、高血圧や糖尿病、高脂血症など、加齢に伴って増える生活習慣病の予防なども含まれていますが、一般的には年齢によるシミ、しわ、たるみなどの皮膚の老化を改善させる若返りなどに関して使われることが多く、外見だけでなく、適切な食事・運動・心のケアにより内面からの美しさを取り戻し、年齢を重ねても質の高いライフスタイルを維持することの総称もアンチエイジングといいます。

加齢によって生じる肌の変化(シミ、しわ、たるみなど)は、肌そのものの老化以外にも、紫外線や喫煙、過労などの酸化ストレス、バランスの悪い食生活による糖化ストレス、間違ったスキンケアなどが原因で、老化のスピードを早めることになります。

肌はターンオーバーを繰り返し、コラーゲン線維やエラスチン線維がはりと弾力を、ヒアルロン酸が水分を保持することでそのみずみずしさを保っています。しかし、年齢が進むにつれてターンオーバーが乱れ、コラーゲン線維やエラスチン線維が細く劣化し、ヒアルロン酸が減少することで、しわ、たるみが生じます。

素肌美を保つ方法として、 若さを保つアンチエイジングと若返りを図るリバースエイジングとがあります。たるみとしわを解消するためには、 加齢で劣化したコラーゲン線維の再生が重要なキーワードとなります。肌を支える骨格ともいえるコラーゲン線維を太くし、増やし、高密度に変えるために様々な治療方法があります。

銀座ケイスキンクリニックは、"切らないハッピーリバースエイジング" をコンセプトに、複数の照射・注入療法の中から患者様の年代や肌状態に合った治療方法を選択し、組み合わせたオーダーメイドの『アンチエイジング&リバースエイジングプログラム』があります。お顔立ちはそのままに、 5~10年前のご自身に戻すナチュラルな若返りプログラムです。

加齢による肌細胞や組織の変化・劣化によって、肌機能も徐々に衰え始め、シミ・しわ・たるみといった兆候(老微)が出現し、本来ゆるやかに起こるはずの加齢プロセスも、さらに老化のスピードを速めることになるため、早め早めのアンチエイジング対策が大切です。

関連項目

銀座ケイスキンクリニックについて


アファームマルチプレックス

表皮から真皮上層に点状にアプローチしお肌の入れ替えを行う「アファーム」に、真皮の中層から深層にアプローチしコラーゲン線維の生成を活性化させる事で強力なリフトアップ効果のあるレーザーが追加搭載されたのが「アファームマルチプレックス」です。波長の異なる2種類のレーザー(1440nm・1320nm)を、1cm2辺り約1200本の高密度で照射し、目に見えない微細な傷をお肌につけることで、創傷治癒力を利用しコラーゲン線維を生成させるので毛穴やたるみを引き締め、美肌へ導きます。1440nmの波長は1度の照射で15~20%の肌を入れ替える事で毛穴や小ジワ、ニキビ痕に効果があります。1320nmの波長は皮膚深層のコラーゲン線維を収縮、再生、再構築させる事でリフトアップの効果があります。

アクシダーム

アクシダームはイタリアのマイクロラボメディカル社で開発されたエレクトロポレーション理論(電気穿孔理論)を応用した有効成分の導入方法です。今では、ヨーロッパや アメリカ及び世界25カ国での実績があり、アメリカでは「メソダーム」の名称でFDA認可を受けています。通常皮膚は何層にも分かれて厚い層をつくり、レンガ模様のような三次元の壁を作り重なっています。

これまでのイオン導入や超音波導入では、水溶性の成分や分子量の小さい成分のみしか導入できず、化学物質などから肌を守る皮膚本来のバリア機能によって、化粧品などに含まれる大部分の有効美肌成分は、皮膚の深部まで透過することができませんでした。
アクシダームは皮膚に優しく刺激を与え電気の力で角質層の細胞膜に一時的に隙間を作ります。その隙間から、有効成分を皮膚表層から皮下組織の深い部分まで浸透させることが可能です。

導入する薬剤によって、様々な治療効果が得られます。シミや肝斑、色素沈着には、ビタミンC、トラネキサム酸、ハイドロキノンなど、お肌の艶、はりにはコラーゲン、ヒアルロン酸などが有効です。「針を使わないメソセラピー」とも言われ痛みはありませんが、実際には針を用いたメソセラピー(水光プラス・ダーマシャイン®)には効果の確実性はかないません。

関連治療

高濃度ビタミンC 水光プラス(ダーマシャイン®) 院内調合オリジナル化粧品

アミノ酸

たんぱく質の構成単位を総称してアミノ酸といいます。アミノ酸は、肌や髪の毛、臓器や筋肉、脳やホルモン、神経伝達物質、骨等を構成し、人間のカラダの約20%を占める重要な物質です。その種類は実に10万以上にも及びますが、これらのたんぱく質は全てわずか20種類のアミノ酸の組み合わせによって作られています。

アミノ酸は、体外からの摂取を要する「必須アミノ酸」と、体内で作ることが可能な「非必須アミノ酸」に大別されます。必須アミノ酸の種類は、フェニルアラニン、ロイシン、バリン、ヒスチジン、メチオニン、イソロイシン、リジン、スレオニン、トリプトファンの9種で、頭文字をとって「風呂場悲鳴リスト」などと語呂合わせすると覚えやすいです。近年話題の「BCAA((Branched Chain Amino Acids))は、必須アミノ酸のバリンとロイシン、イソロイシンの3つのアミノ酸で構成される分枝鎖アミノ酸で、運動時に重要な役割を果たすことが知られています。

一方、非必須アミノ酸は、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、アルギニン、システイン、プロリン、チロシン、グリシン、セリン、アラニンの11種で、中でも、グリシンやセリンは、肌の水分量を保ち保湿効果を促す成分として化粧品分野に応用されています。アミノ酸は、皮膚において重要な保湿因子の一つで、角質層の中にある天然の保湿因子(NMF=Natural Moisturizing Factor)として重要なのがアミノ酸です。水を大量に抱え込む性質があり、肌にはりをもたせる美容成分として知られるコラーゲン線維も、実はさまざまなアミノ酸からできています。

アクロコルドン

アクロコルドンとは、軟線維腫またはスキンタッグとも言われる、皮膚に出来る良性腫瘍の一つです。主に首や胸、わきの下などにできる、肌色の小さく細い突起です。20代でも見られますが、中年以降によく発生し年齢と共に増えていきます。

老化や遺伝的素因、紫外線、摩擦が主な原因と言われています。保険適応の治療では液体窒素による冷凍凝固やハサミでの切除などがあります。

液体窒素での治療が一番よく行われますが、低温やけどによる炎症後色素沈着を起こすことが多く、腫瘍の出っ張りが取れても3か月~半年程、褐色斑(シミ)が残るリスクがあり、女性にはあまりおすすめできません。

銀座ケイスキンクリニックではCO2レーザーを使用し、短時間で傷痕も目立たせず、簡便にアクロコルドンを取ることが出来ます。

関連治療

CO2レーザー

イオン導入

イオン導入とは、専用の機器を用いて皮膚に微弱な電流を流し、経皮吸収しにくい水溶性物質(ビタミンC、トラネキサム酸、グリシルリシン、プラセンタなど)を皮膚深部に導入する治療法です。

皮膚表面には「バリアゾーン」と呼ばれる層があり、正常なバリア機能があってこそ肌の健康と美しさは維持されます。バリアゾーンは皮脂膜と角層が担っており、紫外線や細菌、カビなどの外的刺激、異物の表皮内への侵入を防いでいます。

そのため、水溶性物質や、分子量の大きい物質は角層のバリアを通過することができず、単純に塗布しただけではスキンケア製品の有効成分を深部に浸透させることは困難です。イオン導入器を用いて微弱な電流を流すと、イオンバランスをコントロールしながら皮膚のバリア機能を解除し、表皮浅層に美容成分を浸透させることができます。

しかしながら、イオン導入で浸透できる量はごく微量であり、銀座ケイスキンクリニックでは、ダーマローラー、スカーレットRF(スカーレットS)、CO2フラクショナルレーザーの施術後に薬液を浸透・導入する方法やダーマシャイン®を用いた水光プラスで薬剤を真皮に注入する数種類のメソセラピーを行い、効果を高める工夫をしています。

関連治療

ダーマローラー スカーレットRF(スカーレットS) CO2フラクショナルレーザー 水光プラス(ダーマシャイン®)

αリポ酸 

αリポ酸は、新陳代謝促進、体脂肪増加の抑制効果のある脂肪酸の一種です。

ブドウ糖の消化効率を高め熱エネルギーの生産性を高めて新陳代謝を促進し、体脂肪の増加を抑制しダイエットに効果があると人気の成分です。またビタミンC・Eの400倍の抗酸化作用があり、活性酵素の抑制効果で細胞老化を防ぎ、美肌と若返りにも効果的です。

さらに、コエンザイムQ10、ビタミンC・E、グルタチオンなど他の抗酸化成分を再生させて再利用する効果があり、抗酸化力をトータルに高めます。αリポ酸は水にも脂質にも溶けるため、体のすみずみまで行き届き効果を発揮します。

またαリポ酸には「キレート作用」により水銀などの有害金属を胆汁を介して体の外に排泄してくれる効果もあります。1日の必要量は200~300㎎で、肝臓で基礎代謝に必要な分量のαリポ酸が生産されます。

しかし、αリポ酸の合成量は30歳頃から加齢と共に著しく低下してしまいます。また、若くても細胞がストレス状態下にあると、充分な量が合成できないため、積極的に摂取すべき成分です。αリポ酸は、牛のレバー、ほうれん草やブロッコリーなどの食品に含まれていますが、ごく微量のため食事から十分に摂ることは困難です。

食事30分前の空腹時にサプリメントや注射などで摂取すると効果的と言われています。

関連治療 脂肪溶解注射(脂肪溶解メソセラピー)

L-カルニチン  

L-カルニチンとは脂肪代謝を促すアミノ酸の一種です。

体内におけるLカルニチンの生成は20代をピークに減少していきます。加齢と共に太りやすい体質になる原因の1つにLカルニチンの減少が考えられます。1日に必要とされるLカルニチン量は300~500㎎ですが、体内では肝臓で1日約10㎎しか作ることができません。1日許容摂取量は体重1㎏あたり20㎎(50㎏の人であれば1000㎎)で、毎日生涯にわたって摂り続けても安全と言われており、一度に大量摂取しても過剰分は尿中に排泄されます。Lカルニチンは野菜や果物にはほとんど存在せず、主に肉類の赤身に含まれている成分です。和食中心の日本人の場合、食事からは十分に摂ることは難しいといわれており、日本人の平均摂取量は1日あたり75㎎です。


最近では、サプリメントやクリニックでの点滴などで補うこともできます。また脂肪溶解注射の際にホスファチジルコリンと共に脂肪層に直接注入し、部分痩身の補助薬剤としても使用されています。

L-システイン(ハイチオール)     

タンパク質を構成するアミノ酸の一種で、商品名は「ハイチオール」といいます。体内では、メチオニン(必須アミノ酸の一種。血液中のコレステロール値を下げ、活性酸素を取り除く作用がある)から作り出されます。

皮膚の代謝や、肝臓の解毒作用に関与し、皮膚の色素沈着をもたらすメラニン色素の生成を抑え、メラニンを無色化するとともに肌のターンオーバーを促し、新しい細胞への生まれ変わりを助けます。シミ、そばかす、日焼け、かぶれなどの対策として、ビタミンC、ビタミンB類などとともに用いられ、色素沈着の予防と改善に適しています。シミのメカニズムとして、紫外線などの刺激により、メラノサイト(色素母細胞)内にある無色のチロシンが酸化酵素のチロシナーゼによって化学反応を起こし、徐々に黒色化することで黒色メラニン(ユーメラニン)が合成されます。

L-システインはメラニン合成の素となるこのチロシナーゼの活性を抑えることで、メラノサイト内でのメラニンの生成を抑制します。また、無色のチロシンが黒色メラニンへと合成されるのを阻害し、黒色メラニンをドーパキノンに還元して無色化します。さらに肌の代謝を促し、ターンオーバーを正常化することで、既にできてしまったシミ、くすみ、にきび跡の色素沈着などの排出を促します。

また、抗酸化作用や体内のコラーゲン線維を生成する効果があり、肌の弾力を高めて老化防止にも役立ちます。抗アレルギー作用もあり、湿疹、蕁麻疹(じんましん)、薬疹などにも処方されます。また、L-システインは肝臓の解毒作用に関与し、体内でアルコールを処理する作用があります。二日酔いの主な原因は、アセトアルデヒドという毒性物質であり、L-システインはこのアセトアルデヒドを体外に排出します。アルコール脱水素酵素やアセトアルデヒド脱水素酵素を活性化することで、アルコールを分解し、二日酔いの改善に用いられます。食品では、赤唐辛子、ニンニク、タマネギ、ブロッコリー、芽キャベツ、オート麦、小麦胚芽などに含まれまれ、美容目的のサプリメントとして、多くはビタミンCとの合剤として市販されています。

銀座ケイスキンクリニックではシミや肝斑の改善、予防の内服治療薬としてビタミンC、ビタミンE、トラネキサム酸とともに処方しています。

関連情報

院内処方について 水光プラス(ダーマシャイン®®)について

AHA

AHAとはα-ヒドロキシ酸の略語で、主にグリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸の5種類があります。

リンゴやぶどう、柑橘類などのフルーツによく含まれていることから別名フルーツ酸と呼ばれます。肌になじみやすく刺激も少ないため、日本では最もメジャーなケミカルピーリングに使用する薬剤です。

角質層のつながりをゆるめる効果があり、古くなった角質(垢)をはがれやすくする事で正常なターンオーバーを促します。ターンオーバーが整う事により、肌全体のくすみが取れたり、皮脂の分泌がスムーズなる事によりニキビが改善したり、ニキビが出来にくい肌質に変えたりする効果があります。

AHAの作用は真皮にも及び、コラーゲン線維の生成が促進されるため、小じわを改善したり、ニキビ痕を浅くする効果もあります。近年ではピーリング石鹸やふき取りピーリング化粧水などの自宅でケミカルピーリングができるというスキンケア用品が多数販売されています。医療機関での施術に比べ、かなり弱い酸性度ではありますが、ケミカルピーリングにより角層の結合が弱まっている状態では、普段使用しているスキンケア成分の浸透を高めることが出来ます。皮脂の分泌を抑えたり、メラニン生成を抑え美白効果のあるビタミンC誘導体配合のスキンケア製品と一緒に使うとより効果的です。


関連治療


グリコール酸によるケミカルピーリング

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス) 

ADMとはAcquired Dermal Melanocytosisの略語であり、日本語名は後天性真皮メラノサイトーシスというあざの一種で、後天性両側性太田母斑様色素斑、遅発性真皮メラノサイトーシスもほぼ同症です。

ADMは日中韓国人の女性に多く見られ、15~24歳、30~44歳の二峰性の年齢分布を示します。単独でみられることもありますが、多くの場合普通のシミ(日光性色素斑)やそばかす(雀卵斑)、肝斑と混在していています。特に、肝斑との混在例が多く、この場合は皮膚科専門医でも判断に迷うことがあります。

肝斑は妊娠や出産を契機に発症し、女性ホルモンとの関連性を言われていますが、ADMにはそういった背景は確認されていないようです。ADMの特徴として小型の斑が散在していること、色がかすかにグレーから青味を帯びて見えること、通常両側の頬上部に左右対称に存在すること(特に女性)、額両端(特に男性)、眼瞼・鼻翼・鼻根にも色素斑を認めることなどがあります。しかし、これらの特徴も他の種類のシミや肝斑とも似ており、混在すると非常に判別しにくくなります。

組織学的には表皮基底層のメラニンの沈着と真皮内にメラノサイトの増殖がみられるため、治療は真皮内まで到達するQスイッチレーザーが適応です。通常数回の照射を必要とすることが多く、真皮内で壊れたメラノサイトが吸収されるまでには時間がかかるため、照射後すぐに消えるのではなく3ヶ月~半年くらいかけて徐々に色がとれていきます。