WEB『Women's Health』2020年2月15日掲載

特集「"毛抜処理で肌が劣化する?!皮膚科医に正しいムダ毛処理をask!」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

皆様はムダ毛をどのように処理していらっしゃいますか?アンケート調査によると、毛抜きで毛を処理している方が意外と多いようです。実は、この"毛抜き処理"はお手軽かつお金がかからない反面、さまざまなトラブルを起こしがちなのです。そこで今回、慶田院長が皮膚科専門医の視点で、正しいムダ毛処理方法をご紹介いたします。

ついついしがちな【"毛抜き処理"そのデメリットは?】

■埋没毛や毛嚢炎を引き起こす可能性があります!!

毛抜きで毛を抜いてしまうと、埋没毛や毛嚢炎を引き起こす可能性があります。"埋没毛"とは、毛穴が塞がることにより、皮膚の中で成長してしまった体毛を指します。ほとんどが毛抜きを使ったセルフケアで生じ、ときには、皮膚の下で外に出られなかった毛が伸び続け、とぐろを巻いていることもあります。皮膚から毛が点々と斑点のように見え、皮膚の表面には毛が出てきません。無理に抜こうとして埋没毛の周囲に炎症が生じると、赤くなってしまったり、毛嚢炎を引き起こしたりします。
続いて、"毛嚢炎"。これは毛穴周囲の炎症のことです。湿疹などの炎症は表皮~真皮上層の浅い部分で生じることがほとんどですが、毛嚢炎は真皮全層に及ぶ広範囲の炎症で、繰り返すと、コラーゲンの劣化を生じ、さらにはシワの原因にもなります。ちなみに眉は毛嚢炎を比較的起こしにくいですが、ワキやVラインは起こしやすい場所です。ですから、毛抜きで毛を抜くことは絶対にやめましょう。既に何年も毛抜きで毛を抜いている場合は、炎症による黒ずみや鳥肌のようなプツプツができているかもしれません。これをセルフケアで改善させるのは厄介です。当院の『ピコレーザー治療』がおすすめです。

【では、ムダ毛はどう処理すべき?】

■セルフケアであれば、4枚刃のカミソリによる剃毛がおすすめ。

ムダ毛処理は『医療レーザー脱毛』が断然おすすめですが、どうしてもセルフケアをする場合は、抜くよりも剃るほうが良いです。
剃るときのポイントは、シェービングクリームなどを肌に塗り、4枚刃の安全カミソリを使って、皮膚を少し引っ張りながら毛流れに沿って剃ることをおすすめします。

■毛抜きによるプツプツ肌や黒ずみは、もう手遅れ...?
また、すでに黒ずみに悩んでいる方は、皮膚科での『ピコレーザー治療』を検討してみてください。鳥肌のようなプツプツは、肌の構造から変えないといけないので、プロの手を借りるべきです。鳥肌のようになってしまった場合は、毛穴の開きやニキビ痕治療に用いる『CO2フラクショナルレーザー照射』が有効な場合があります。3回ほど施術を受けて頂くと、皮膚が引き締まり、なめらかになって、プツプツとした鶏皮感が軽減します。

ポツポツ発見...【白髪の場合でも医療脱毛レーザーは受けられるの?】

■白髪にはレーザー脱毛は無反応、針脱毛が有効!

残念ながら、白髪はレーザー光に反応しません。しかし、諦めて抜いてしまわず、まず黒い毛を医療レーザー脱毛することをおすすめします。白髪は目立たないので、数が少なければ残しておいて時々剃ればよいと思います。
もしも、残った白髪をどうしても脱毛したい場合は、当院ではおこなっていませんが"針脱毛"という施術があります。針先から流れる高周波の熱で、毛乳頭を破壊する方法です。もちろん1回でゼロにはならないので、レーザー脱毛のように複数回行い、少し痛みを伴います。

■髪の白髪はどうすればいいの?

黒い髪の中に白髪が増えると目立って気になりますが、髪の白髪も抜かないほうがいいです。力任せに抜いてしまうと、毛細血管が引きちぎれ、毛乳頭を痛めるので、毛根にストレスがかかるうえに、頭皮にも大きな負担を与えてしまいます。
また、抜き続けると、生えてこなくなるケースもあります。髪の毛の場合、生えてこないと全体の毛量が減ってしまうので、おすすめできません。まぶたに近い部分の眉や眉間部分の白髪に関しては、もう生えてこなくてもいいと思うなら、抜いてもいいと思います。

興味がある女性も多いのでは?【美容家電の光脱毛機器は使用しても良い?】

家電量販店でもよく見かける「エステで行われる光脱毛が自宅でできる」と人気の光美容器。しかし、皮膚科医としてはあまりおすすめできません。なぜなら、出力できるパワーが弱いため、効果が感じられにくいうえに、背中やうなじなどは自分では脱毛しにくいからです。
個人差はあると思いますが、2週間に1回程度のケアを1~2年続けて、ようやくほんの少し効果を感じられる程度のものなのです。

○やはり脱毛は医療レーザー脱毛が断然おすすめです!!

その点、医療レーザー脱毛なら、1ヶ月半毎に3回程度の施術で毛の量が半減し、1本1本も細く柔らかくなったという効果を実感できます。6~8回程度で剃毛ほぼ不要のツルツル肌を手に入れられるので、費用対効果も高くおすすめですよ。レーザー脱毛を受けて、それでも残った産毛はフェイスシェーバーで肌に負担をかけずに剃ってみてください。産毛の断面は目立たず、ツルっとしています。

ちなみに、当院がご提案したスケジュールで通って下さっている患者さまは、本当に肌がキレイで若々しい方が多いですね。効くか効かないかわからない機器にお金と時間を使うのであれば、1回の美容皮膚科ケアをぜひおすすめします!
「医療レーザー脱毛は高いから、リーズナブルなセルフ光脱毛で」と光脱毛を選ぶという女性もいますが、目先のお金にとらわれないでほしいなと思います。皆様は機器の料金と医療レーザー脱毛の料金をただ比較してお得と考えていませんか?ご自身の時給は考慮に入れているでしょうか?家庭用脱毛器で自己処置を月に15時間行ったと仮定すると、時給1500円の場合2年間で合計54万円になります。この見えない無駄を考慮すべきですよね。それでいて医療レーザーのような効果は全く期待できません。自分の自由時間=人生です。貴重な自分の時間を光脱毛に費やしてしまっていいのでしょうか? 早く寝るなり、本を読むなり、好きなことするほうがいいと思いませんか? ぜひ、じっくり考えて、どこに自己投資するか決めてみてくださいね。

☆当クリニックの『ジェントルレーズ・プロ』による脱毛
レーザー脱毛に使用するジェントルレーズプロ(Gentle LASE Pro)はロングパルスアレキサンドライトレーザーで脱毛だけでなく、シミ・くすみ・毛穴の黒ずみなどの高い美白効果があります。レーザーと冷却ガスを同時に照射する事で痛みが格段に軽減され、ジェルなどを塗る手間もありません。外陰部やデリケートゾーンなど生理的に色素の濃い部位、鼻毛や眉毛も含めた全身の脱毛を、短時間で痛みなく照射できます。
ボディやデリケートな箇所も、ご安心☆女性ドクターの同じ女性ならではの目線でご提案いたします!

美肌を保つために【普段からしておくべきおすすめのケア方法は?】

スキンケアの基本は『洗顔』『保湿』『光対策』です。とにかく肌は優しく洗う、叩いたりこすったりしない。徹底的に保湿して、紫外線などの光対策をすること。
また、生活の5本柱である睡眠、食事、排泄、運動、ストレスコントロールをしっかり整えましょう。この基本的な生活習慣がガタガタでは、高級美容液も効きません。
ウィメンズヘルスの読者、当院のホームページをお読みの皆様は、健康的な生活習慣の基本ができているはずなので問題はないと思いますが、自分を俯瞰してみて、"うまくできていない点"、逆に"頑張りすぎている点"を改善しましょう。頑張りすぎもストレスになります。もし悩んだら、中庸(ちゅうよう:偏り過ぎないこと)を目指してください。とくに食に関しては当てはまります。食事のメソッドは昔から言われていることが正しいことが多いのです。つまり、いろんなものをバランスよく摂る=食べるのがいいと思います。1つの食べ物に頼りすぎないことが肝心です。バランスのいい食事に、コラーゲンドリンクやビタミンのサプリメントをサポーター的にプラスしてもいいと思います。もちろん、ドリンクやサプリメントをメインにせず、良質な食事があってこそですよ!

◎正しいムダ毛処理で、ツルツルの美肌を手に入れましょう!

いかがでしたか?
毛抜きで毛を抜くことはリスク大ということは、ご理解いただけましたでしょうか?
上記でお話させていただいたように、黒い毛の治療は医療レーザー脱毛が一番おすすめです。医療レーザー脱毛なら、毛穴のプツプツも見えませんし、肌のトーンも上がりますし、いいことだらけですよ。
今からでも遅くはないので、今まで間違った方法で処理していた人はすぐにやめて、正しい方法にシフトしてくださいね。
頑張って夏本番までに、ツルツル美肌を手に入れましょう!!

ぜひご参考になさってください。


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