雑誌『steady』2022年1月号(2021年12月7日発売)

‶毎日のアルコール消毒&手洗いで手荒れが悪化中!!今こそハンド美人になる方法″に慶田院長の監修記事が掲載されました(P50~51)

■コロナ鍋でアルコール消毒&頻繁な手洗いが日常化した今。手荒れに悩む人が急増しています。保湿をしても乾燥が続くのは間違ったケアが原因かもしれません。まずは正しいハンドケアを学び、優秀なケアアイテムをチェックして、手先まで美しいハンド美人を目指しましょう。

読者100人アンケートで分かった「コロナ禍で手荒れがひどくなった?」
NO 14% YES 86%

■あなたのハンドケアはOK?NG?皮膚科が教えるハンドケア見直しQ&A
気付かないうちに酷使してしまう手だからこそ、間違ったケアが手荒れの原因になることも。皮膚科医の慶田先生が正しいハンドケアを教えます!

Q.素手で水仕事をするのはよくない?
A.もちろんNG‼長時間水やお湯に触れていると、肌のバリア機能が弱くなってしまい、肌を守る保湿成分も洗い流してしまいます。やはり、水仕事では手袋をしたほうが良いのです。

Q.コロナ禍で手荒れする人が増えたのはなぜですか?
A.過剰なアルコール消毒と手洗いの回数が増加。アルコールは脱水作用があり、肌も乾燥しやすくなります。また、石けんを使う手洗いも除菌のためには必要なのですが、角層の保湿成分も一緒に流れてしまうため、手荒れする人が増えているのです。

Q.手荒れした指はどんな状態?
A.肌のバリア機能が弱っている状態です。もともと手のひら側は角層が厚く、少量のアルコールなら手荒れしにくいのですが、大量にアルコールを使うことで指先や爪の周りなどバリア機能が弱い部分から手荒れが起こります。また、角層が厚い分ひび割れしやすいのも要注意です。

Q.手荒れが悪化したら皮膚科に行くべき?
A.手荒れは手湿疹という皮膚病ですから、早急に皮膚科医に相談することをお勧めします。ひび割れ、赤みなど、ひどく手荒れした状態は肌バリアが壊れているので、スキンケアではもう治りません。皮膚炎はきちんと治療を行わないと繰り返し、皮膚の構造変化も生じ、ゴワゴワした皮膚に変わってしまいます。

Q.お風呂や台所で皮脂を取りすぎるのも影響する?
A.YES‼台所用洗剤は油汚れを落とすためのものなので、必要な皮脂まで洗い流してしまいます。手を洗う時は手洗い用を使用しましょう。

Q.ハンドケアでも手荒れを防げる?
A.肌の乾燥程度ならスキンケアでも可能です!肌がカサつくなどの乾燥程度ならハンドクリームなどで日常的に使用するのが有効です。

Q.手洗いでも顔の洗顔のように泡タイプがおすすめ?
洗浄力が強すぎないものがおすすめです‼顔と一緒で刺激が強ければそれだけで肌への影響もあります。また、保湿製剤を添加されたアルコールジェル消毒のほうが、石せっけんでの頻回な手洗いよりも乾燥しにくいという研究もあります。消毒する場合は、手にやさしいアルコール製品を選んで使用しましょう。

Q.手を洗った後は自然乾燥がよい?
A.NO‼濡れたままにせずちゃんと拭いた方がいいです!肌が濡れた状態は乾いた状態よりもバリア機能が弱いです。また、濡れたままだと水分は蒸発することでより乾燥します。ちゃんと指の間まで水分を拭き取ることが大切です。

Q.手を洗った後は必ず保湿したほうがいい?
A.YES‼保湿は出来れば手洗いの度にした方が良いです。水洗いでもバリア成分は流れてしまうので、保湿剤を塗って肌を保護してあげましょう。

Q.保湿剤(ハンドクリーム)でおすすめなのはどんなタイプ?
A.手荒れがひどいならバームタイプがより低刺激です。バームタイプは、保湿力は低いけれど低刺激でしみにくい。セラミドやアミノ酸など水分を抱える力がある成分配合のものが良いです。尿素はピーリング効果があるので注意が必要。乾燥が軽いなら使用感を重視して選ぶなど、症状やシーンによって使い分けるのがベストです。

Q.手荒れしている人は手袋して過ごすのも有効?
A.YES‼起きている間に手袋をして過ごす時間を作りましょう。ハンドモデルの方が日常的に手袋をして過ごすように、外部刺激から守る役割があります。日常の作業がしやすいコットン素材などの手袋がおすすめです。

Q.手荒れ対策でおすすめアイディアは?
A.使い捨ての手袋をして家事をすることです。医療現場では衛生的な意味でも患者さんに使い捨ての手袋を使用します。診察の度の手洗いは手荒れの原因につながります。同様に使い捨て手袋をして家事をすれば手洗いの回数も減るはず。

Q.ハンドケアでも日焼け対策は大切ですか?
A.手荒れに直接関係するわけではないです。アンチエイジングという意味では日焼け対策も有効です。また、シミなどの予防にもつながります。

Q.アルコール成分ハンドクリームは有効?
A.アルコールの濃度が高くないと殺菌は出来ません。感染対策に除菌機能だけでは不十分です。まずは高濃度アルコールでしっかり殺菌し、その後ハンドクリームを塗るなど、殺菌と保湿を分ける方が対策として有効です。

Q.手の乾燥対策として外出時の手袋は必要?
A.冷え対策として、寒気から守る意味でも大切です。肌は冷えると乾燥しやすくなるので、外出時は防寒用の手袋をしましょう。手荒れを防ぐためにも風邪予防の面でも、冷え対策は重要です。

Q.手荒れのときはスクラブなどのスペシャルケアはNG?
A.NGです!手荒れのときは肌が炎症を起こして角栓が厚くなってくるので、原因を根本的に治すことが最優先です。肌の状態がいいときにケアをしましょう。

ぜひご参考になさってください。


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