雑誌『美ST/美スト』2019年3月号(1月17日発売 掲載ページP144)

特集「まず何を?どう治す? ほっとくと怖い"ゆらぎ肌"」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

"気のせい"、"時間がたったら治る"、その症状、"自称敏感肌"じゃありませ。
「私は敏感肌で」という言葉が、今まではちょっと軽く思われていたかもしれませんが、肌は内と外の境目です。現在のように生活や環境が過酷になると、大きな負担がかかるようになります。自分の肌の状態に向き合って、「ゆらいでいるな」と思ったら、そこを見逃さないように。「ゆらぎ肌」だと感じたらアクションを起こすことが大切です。

① いつでも誰でも起こりうる肌の不調に悩む人が増えている
最近よく耳にする「ゆらぎ肌」とは、女性の生活の中から発生してきた言葉で医学的には「未病」の状態ですが、肌がひどく乾燥してかゆみや赤みが生じるなど明らかに普段よりも肌の調子が落ちている状態のことを言います。
アレルギー素因によるアトピー性皮膚炎や、慢性的に肌が過敏な状態にある敏感肌とは異なり、誰にでも起こり得る症状の一つで、肌に対する内外環境が悪化したことで、季節の変わり目などのタイミングで多くの女性が悩まされています。

ゆらぐ、という症状にも色々なタイプがあり、乾燥や化粧ノリの悪さなどの軽いものから、軽い皮膚炎などわかりやすい症状に加え、肌がくすみ、ハリが悪くなる状態もそのひとつとしています。
2016年には、皮膚科学者ら専門家で構成される国際的委員会が敏感肌の定義を「肌の不調とは内外の刺激に応じて生じる不快感の発症」と改めました。ですから「ゆらぎ肌」も放置せず、きちんと対応することが大切なのです。

② そもそも「ゆらぎ肌」ってどうして起こるの?
敏感肌で最も多いのが、体質的な肌の乾燥で、もともと水分保持力が弱い方に生じる「湿疹」です。今まで肌が健康だった方でも、さまざまな刺激をきっかけにバリア機能が低下しているところに、化粧品、冬の乾燥、タバコやその煙、大気汚染物質や浮遊している花粉、紫外線、誤ったスキンケア方法、ストレス、更年期などの要因が加わり「ゆらぎ肌」「敏感肌」になることがあります。
美ST世代は女性ホルモンの恩恵が徐々に失われていくことも要因の一つです。肌を再生するのに重要な睡眠時間に関しても日本の40~50代女性は、世界で一番短いと言われています。

③ 段階を踏んだり、急にいっぺんに出たり症状はさまざま
「ゆらぎ肌」という言葉は、前述のように「未病」の状態です。皮膚科にとって敏感肌は「湿疹」の症状です。「湿疹三角形」と呼ばれるように湿疹は症状が多彩です。

◎見た目の症状
炎症の最初の段階である赤み→触るとザラザラする→ひどくなるとグジュグジュ→粉を吹いたようにカサカサ。

◎自覚症状
赤み→ムズムズ→痒み→痛み。グジュグジュやザラザラを繰り返していくと、皮膚が硬くなってゴワゴワになり、慢性湿疹の状態に。

※セルフケアだけでなく、専門医の診断と治療が必要になる時期をきちんと見極めるのが大切です。

④ 「保水」ではなく「保湿」が大切。どんなアイテムがいい?
水分を塗るのは保水であって保湿ではありません。ゆらぎ肌初期には、物質そのものが水を抱えられる成分が配合されている保湿剤をお勧めします。
保湿剤(保湿化粧品)は「エモリエント」と「モイスチャライザー」、の2つに分類されます。
その作用の違いは 下記の二つ似分類されます。
◎「エモリエント」
皮膚に油膜を覆うことで、水分の蒸発を防ぎ、角層を柔らかくする作用を持ちますワセリン、オイルに代表されます。オイルを塗っていると肌がしなやかに、柔らかくなるように感じるはこの効果です。

◎「モイスチャライザー」
天然保湿因子(NMF)など水分を保持する作用を持つ保湿成分(ヒューメクタント)を含み、肌の潤いを補う働きのあるものです。尿素、ヘパリン類似物質、水溶性コラーゲン、 セラミド、ヒアルロン酸などがあります。厳密な意味での保湿剤はこのモイスチャライザーを指します。

肌が荒れて水分がしみる時美容治療後の肌が敏感になっている時目元や唇などのデリケートな部分には、撥水・角層軟化機能に優れたバームやオイル状のアイテムで、刺激が中に入るのを防いでください。肌に浸透せず、表面でピッタリと膜を作って保護してくれます。

⑤こんな成分が入っている化粧品に注目してほしい
モイスチャライザー(水を抱えられる成分)とは、グリセリンや多糖類、アミノ酸、ヒアルロン酸、そしてセラミドなどです。
当院オリジナルのモイスチャライザー『セラミドバリアクリーム』30g¥5,000(税別)は、天然セラミドが主成分で、乾燥の気になるお肌や、敏感に傾きやすいお肌をやさしく守ります。角層のバリア機能が整うため、使い続けることで、キメと透明感が高まります。

※その他、注目すべき成分
≪ビタミンACE(エース)≫
抗酸化作用の高いビタミンA・C・E。ビタミンAは肌代謝をアップ、ビタミンCには肌の弾力やハリを保ち、シミを防ぐ効果があります。ビタミンEはシミやくすみをできにくくするなど、ACEはまさにエース、美肌の救世主ですただし、ビタミンA(レチノール)はゆらいでいる時は刺激が強いのでご注意ください。
≪トラネキサム酸≫
メラニンの生成を抑制し、炎症を抑える作用と抗アレルギー効果があります。

⑥「気のせい」だと思わずに「ゆらぎ肌」の段階できちんと対応して
軽い状態も軽視せず、例えば「この行為をするとゆらぐ」など自覚するのが大事です不調になった時、「これだけは大丈夫」というお守りコスメを持つのもいいですね。
また、保湿ケアは基本中の基本ですが、肌の外側からだけでなく、肌の材料を内側から補うインナーケアも重要です。

昨今は、糖質制限ブームの影響や、油抜きなどの極端なダイエットで、食事の内容が偏っている若い女性が非常に目立ちます。もちろん摂り過ぎには注意するべきですが、肌のためには炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素をまんべんなくバランスよく摂ることが欠かせません。
中でも脂質は細胞間脂質の材料としてバリア機能の維持に不可欠です。さらに腸内環境を整える食物繊維や、抗酸化作用の高いカラフルな緑黄色野菜なども美肌効果が期待できます。
食事だけでは不足しがちな栄養素や、肌のためにより積極的なインナーケアをしたい人は、サプリメントや機能性表示食品などを取り入れるのもおすすめです。
肌内部に存在するコラーゲンやヒアルロン酸、セラミドなどは経口摂取でも保湿効果が得られる可能性があるというエビデンスがここ数年報告されつつあり、肌のアンチエイジングという観点からも注目されています。

5本柱の上に、正しいスキンケアと適切な美容医療を積み重ね、『揺らぎにくい肌』『老化しにくい肌』を目指しましょう

是非、ご一読ください。

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