雑誌「MyAge」2019年秋冬号 vol.19(11月6日発売 掲載ページP32~35)

特集「カギは口まわり&姿勢にありました!ほうれい線&二重あご 2大顔たるみを消す!」に慶田院長の監修記事と当院の美容治療が掲載されました。

【真実を知りたい!たるみQ & A】
顔のたるみには、実は"骨やせ"がかかわっていた・・・!?
さらには加齢とともに"四角顔化"するというコワイ事実も。
予防と対策のために知っておきたいたるみの真実について疑問にお答えしました!

Question ①.顔面の骨やせでたるむってほんと?
A.本当です。

加齢に伴って顔がたるむ、隠れた原因が"顔やせ"です。そもそも骨は、骨をつくる骨芽細胞による"骨形成"と、骨を壊す破壊細胞による"骨吸収"がバランスよく行われることで、毎日少しずつつくり変えられています。
しかし、加齢とともにこのバランスがくずれ、骨形成より骨吸収のほうが優位になると骨がスカスカになっていき、骨粗しょう症の原因になります。特に女性は、閉経とともに女性ホルモンが減少すると骨粗しょう症になりやすくなります。
このような"骨やせ"は、顔面骨でも起こります。顔の骨がやせると、その上の皮膚は当然たるんでいきます。骨の縁もやせるので、骨の穴の部分は全体的に広がっていきます。眼窩(眼球が入っているくぼみ)の縁が広がることで、支えをなくした目は落ちくぼみ、鼻の骨のくぼみも広がるため鼻が平らに、また低くなっていきます。頬中央部分(ほうれい線外側)の骨がやせるためほうれい線やゴルゴラインが深くなり、あごの骨が後退して小さくなるので、梅干しジワが出て、二重あごにもなりやすくなります。
さらに、額やこめかみの骨もやせて、この部分はくぼんできます。このように、顔面の骨やせは顔のたるみやシワを深くし、老け顔の大きな原因になるのです。もともと骨格がしっかりしている人など、年齢を重ねてもあまり骨やせが目立たない場合もありますが、基本的にはほとんどの人が骨やせしていきます。

◇若い頃の顔◇ 
若い頃は顔面骨の骨密度が高く、骨がしっかりしていて、眼窩や鼻の骨のくぼみも小さいので、たるみやシワができにくい。

◇老いた顔◇
顔面骨がやせると、眼窩や鼻の骨のくぼみは広がり、ほうれい線部分やあごの骨は後退。これによりたるみ、シワ、二重あごになり、老け顔に。

Question②. 顔面の骨やせ対策は何をすればいい?
A.食事と運動で骨を育てましょう。
骨やせを防ぐには、骨をつくるために必要な栄養をとることです。欠かせないのがカルシウム。小魚のほか、牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐などの大豆製品、小松菜や青梗菜などの野菜に多いのでしっかりとりましょう。
また、カルシウムの合成を助けるビタミンDも必須です。きくらげや干ししいたけ、イワシ、サンマなどに豊富です。ビタミンDの合成には日光浴も必要ですが、紫外線は皮膚にはよくありません。ビタミンDの合成には、夏だと手のひらに10分ほど紫外線を浴びればいいとされているので、ほかの部分は日焼け止めでガードをしましょう。サプリメントでビタミンDを補うのもおすすめです。骨は重力刺激によって育つので、ウォーキングなど適度な運動も取り入れましょう。

Question③. 加齢で大顔化、四角顔化するのはなせ?
A.筋肉の肥大、脂肪の減少、コラーゲンの弛緩、骨やせが4大原因です。
加齢とともに、顔はたるむだけでなく、大きくなっていきます。まず20代頃から肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンが減少し、たるみやすくなります。そして30歳前後から起こるのが筋肉肥大。くいしばり癖などによって噛むときに使う咬筋や側頭筋が肥大したり、あごに力を入れる癖などで下あごのオトガイ筋が発達しやすく、顔が大きくなっていきます。
さらに20代後半になると脂肪が委縮してきて量が減るうえ、それを支える靭帯やコラーゲンは伸びてくるため、ハリがなく緩んだ皮膚が下がってきます。特に脂肪が委縮しやすいのが、頬やこめかみ、額、口まわりです。加えて30代半ば頃から前ページでお話しした骨やせも起きます。こうして土台である骨がやせて脂肪は減るので、皮膚がなだれを起こし、顔が大きく、四角くなるのです。

Question④. たるみ老け顔の対策は?
A.皮膚を過剰に刺激しないこと。太りすぎや、急激に痩せるのもNG。美容医療の力を借りるのも手です。
一旦たるむとセルフケアではなかなか改善しづらいので、とにかく予防が肝心です。皮膚はできるだけ刺激をしないほうがいいので、強くこするマッサージなどは避けましょう。ただ皮膚は垂直に押す刺激には比較的強いので、指圧のように皮膚を優しく押すくらいなら、血液やリンパの流れがよくなり、間接的にたるみ改善につながるかもしれません。あとは、太って脂肪がつきすぎると顔が重みでたるみますし、逆に急激に痩せすぎても、余った皮膚が下がってたるみやすくなるので気をつけましょう。
たるんでしまった肌を引き上げたいなら、美容医療に頼るのがベストです。美容医療のたるみケアには、ヒアルロン酸やボトックスなどの注入系の方法と、皮膚に高周波や超音波などを照射して肌の弾力を高める照射の方法など、さまざまなものがあります。本格的にたるみが進んでしまった人だけでなく、たるみを未然に防ぎたい人にもおすすめなので、美容皮膚科で相談をしましょう。

【美容皮膚科の施術をチェック!】
美容皮膚科でできる、主なたるみ治療をご紹介します。医師とよく相談し、たるみのタイプや部分に合わせて最適な方法を選びましょう。

◇注入◇
◆こけた部分にふっくら感を与える『ヒアルロン酸注入』
ボリュームが不足している部分にヒアルロン酸を注入することで、ふくらみを持たせ、若返りを図る治療法です。ほうれい線や、ゴルゴライン、頬のこけ、目まわりや口まわりなどのシワ、へこみや影を改善します。たるんだ顔面靭帯を補給するように注入すると、リフトアップ効果も得られます。
☑持続期間は製剤の分子量により異なりますが、通常1~2年程度。
☑費用は1本¥80,000~100,000が目安。
〈ヒアルロン酸注入 施術メニュー〉
◇美人顔デザイン注入
◇トゥルーリフトTrue Lift
◇クマ・シワ

◆筋肉の収縮による表情ジワを改善『ボトックス注射』
筋弛緩作用で筋肉の収縮によってできる表情ジワ(額の横ジワ、眉間の縦ジワ、目尻のシワなど)をのばす効果があり、注射法によってはリフトアップ効果もあります。
☑通常翌日から効果が表れ、3~4カ月持続します。シワの原因となる筋肉が使われなくなり徐々に縮小するので、一般的に2回目以降から持続期間が長くなります。
☑額の場合で¥30,000~50,000が目安。
〈ボトックスの施術メニュー〉
詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

◇照射◇
◆引き締め効果が高く、小顔に!『サーマクールFLX(RF)』
RF(高周波)を用いた、たるみ治療です。高周波の熱エネルギーによってコラーゲン線維や皮下脂肪を支える線維隔壁、顔の土台となるSMAS筋膜が収縮し、施術直後から引き締め効果を実感していただけます。その後、約6カ月、大量のコラーゲンが生成され肌にハリと弾力をもたらして、シワやたるみを改善します。小顔効果が高く、ダウンタイムが少ないのも魅力です。
〈サーマクールFLX施術メニュー〉
医師照射 300ショット ¥350,000
600ショット ¥400,000
900ショット ¥450,000
※上記は、すべて1回で消化いただく照射数になります。ただし、気になる部位への振り分けは可能です。(ボディも可)
また、新たに10月より、医師と同等のトレーニングを積んだ看護師による照射メニューも増えました。
詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

◆緩んだ皮膚を強力に引き上げる『ウルセラ(超音波)』
皮膚の真皮深層、脂肪組織のさらに下層から皮膚を支えるSMAS筋膜に高密度焦点式超音波を照射するたるみ治療です。緩んだ皮膚とSMAS層を引き締めてリフティングします。
☑施術後の赤みや腫れがほとんどなく、1回の治療で効果が半年~1年持続するため、人気の高い施術です。
☑ウルセラによるフェイスリフトは¥250,000~が目安。
☑施術時間は全顔で30分程度。

当院では『ウルセラ』と『サーマクールFLX』のコンビネーション治療も人気です。
引き締め(タイトニング)による小顔効果が高い『サーマクールFLX』と、ポニーテールをしたような引き上げる効果(リフトアップ)が高い『ウルセラ』を組み合わせて行うと、補完的に作用(引き上げ&引き締め)し、顔全体のたるみを改善して、より若々しい印象の肌へと変化させることができます。
〈ウルセラ施術メニュー〉
詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

◆リフトアップ&肌の若返りがかなう『タイタン(近赤外線)』
近赤外線の熱により真皮層~脂肪組織を活性化させ、幅広い波長を持ち、照射部の水分の再生に効果的な55~60℃に加熱してコラーゲン線維の収縮を促し、強力に肌を引き締めます。
☑施術直後~3週間程度リフトアップ効果が表れ、施術1カ月~約半年、効果が得られます。
☑目の下~フェイスライン~あごで¥50,000程度。
〈タイタン施術メニュー〉
詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

◇ニードル◇
◆コラーゲンが新生しハリがよみがえる『スカーレットRF(スカーレットS)』
針刺激による創傷治癒効果と高周波(RF)の熱効果を融合させた最新式リフトアップ治療器です。真皮内で25本の針電極から直接RFを発生させ照射します。表皮、真皮、皮下組織までの広範囲深部照射が可能です。コラーゲン密度が増加し、毛穴、シワ、ニキビあと、たるみ治療に最適です。
☑顔全体のトータルリフトで¥80,000が目安。
☑真皮~皮下組織に直接照射できるのでダウンタイムも少なく、繊細な針の傷とRFの熱でコラーゲン線維が太く引き締まり肌のキメやハリ感が得られます。
〈スカーレットRF(スカーレットS)施術メニュー〉
詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

◇スレッドリフト◇
◆糸で顔全体を均一にリフトアップ『カニューレスレッドリフト』
10カ月で分解される吸収糸を皮下に挿入し、周囲のコラーゲン密度を高めるスレッドリフト療法の一種です。小さなギザギザがついた生体安全性の高い糸を使用し組織に適度に引っかかり、頬の位置や輪郭のリフトアップや、ほうれい線やマリオネットラインの改善に効果的です。
☑ダウンタイムが少ないのもメリット。
☑4本¥100,000が目安。
〈カニューレスレッドリフト施術メニュー〉
詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

【美容法を見直し!やってはいけない!たるみ撃退美容法】
美容や健康のためによかれと思ってやっていることが、実はたるみを招いている場合が・・・。⇩こんな美容法には要注意!

◆NG!◆コロコロローラーで毎日マッサージ
肌の上をコロコロと転がすマッサージローラーが人気ですが、これは要注意の美容習慣です。皮膚を鼓膜や骨に固定している"リガメント"という靭帯は、コラーゲン線維でできていて引っ張る力に影響を受けやすく、コロコロローラーで引っ張ると伸びたり切れたりし、たるみやすくなります。むくみ解消のために軽くコロコロさせる程度ならOKですが、週
2回くらいを限度にしましょう。

◆NG!◆顔ヨガで表情筋を鍛える
思い切り目を見開いたり口を大きく動かしたりする顔ヨガは、表情筋を鍛えてたるみ改善にいいといわれていますが、むしろたるみの原因になる場合があります。特に"いー"っと口角を下げる動きは、首筋の左右に浮かび上がる広頚筋という筋肉を発達させますが、これはフェイスラインを引き下げる筋肉で、鍛えると顔がたるみます。表情筋を無理に鍛えるのはおすすめしません。

◆NG!◆油抜きダイエット
油抜きダイエットは肌をシワシワにするのでNGです。肌の潤いの元であるセラミドなどの細胞間脂質は、コレステロールなどの脂質を材料にして作られています。ですから油を抜くと細胞間脂質が減ってバリア機能が低下し、乾燥してちりめんジワやたるみの元になります。オリーブオイルや亜麻仁油、えごま油など質のいい油をとるようにしましょう。

◆NG!◆かっさで肌をゴリゴリ刺激
専用プレートで肌をこする"かっさ"もあまりおすすめできない美容法です。肌を強くこすると炎症が起き、肌は炎症性物質から細胞を守るためにメラニンを作って細胞に分配します。これを繰り返すとメラニンが蓄積して色素沈着を招きます。かっさマッサージをするなら、肌にオイルやクリームをたっぷり塗って、ごく軽くなでるようにして行いましょう。

◆NG!◆ランニングで体力づくり
健康のためにランニングをしている人は多いですが、肌にとってはよくない習慣です。紫外線を浴びることで肌がダメージを受けますし、息が上がるようなきつい運動は体内で活性酸素を発生させ、たるみやシミの原因になります。さらに顔の弾力線維が振動によってダメージを受けるので、その面からもたるみを加速させます。夜にするか、ジムのマシンで速足程度でも十分です。

また、今月は、別の特集記事「素敵女医の快眠メソッド」に慶田院長の監修記事が掲載されています。

【素敵女医 睡眠の悩みと対策は?】
多忙と過労により、翌朝疲れが取れていないと感じることが増えました。対策として、興奮して寝つけないときだけ、超短時間型睡眠導入剤のマイスリーを内服しています。睡眠導入剤は依存性もなく、アルコール飲料より安全です。超短時間型なら、5~6時間ですっきり目覚め、時差ボケ予防にも効果的です。

是非、ご一読ください。


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