雑誌『MAQUIA/マキア』2018年9月号(7月22日発売 掲載ページP118~127)

特集「ニッポンの〝魔夏″を乗り切るために、美賢者からの美の処方箋 老け肌100問100答」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

【インナードライ肌の処方箋】

Q.「肌が枯れる=インナードライ」とは?
A.表面は脂っぽいが、実は肌の内部は水分が不足している状態。
湿度が高い夏は、表面は潤ってみえても内側が乾燥していることがあります。洗顔直後は肌がつっぱるのに、少しすると皮脂がでてべとつくという方は結構いらっしゃいます。これは、角層の水分保持力の97%を担う『角質細胞間脂質』と『天然保湿因子NMF』の量が不足し、水分保持力としては2~3%しか寄与しない『皮脂量』が多い状態。これをインナードライ肌と定義します。

Q.湿度が高くても肌は乾燥する?
A.乾燥しているのに、それに気づきにくいから要注意!
湿度が高くても、角層の水分量は低く、バリア機能が低下している人は多いんです。空気が湿っているから気づかないだけ。また、紫外線は、角層の水分量を低下させ、乾燥肌にする作用があります。夏に保湿をおざなりにすると、暑さに紫外線が追い打ちをかけ、肌内部がカラカラに。また、紫外線は真皮にまで届いてコラーゲンを破壊するため、シワも進行させてしまいます。夏でも水分と油分をしっかり補いましょう。

Q.朝の保湿が夜まで続かないのはなぜ?
A.汗にまつわることや、それにまつわる行動も一因かも
大量の汗で、朝の保湿成分が流れてしまいやすいのが夏ですが、そもそも与えた潤いを抱え込む、という肌本来の力が弱っているのかもしれません。
夜のケアだけでなく、寝る直前のもうひと手間〝追っかけ保湿″をすると翌朝の潤いがアップします。

Q.肌が乾くときは洗顔料で洗わなくていい?
A.洗う方がむしろ潤う、というデータも。やさしい洗浄料で洗いましょう。
肌の表面は角層という水分を保つための層におおわれています。健康な肌の角層は、肌内部の水分を逃さないようにキープしています。ところが汚れなどが付着すると、それが刺激となり、角層が乱れて水分が肌の外に蒸発しやすくなってしまいます。肌トラブルの原因になる不要な汚れや古い角質は、よく泡立てた洗顔料で洗い落とすことで、そのあとの保湿剤の効果も高まります。

【シワ・ゆるみ・たるみの処方箋】
Q.テカるのにシワが深くなるのはなぜ?
A.肌がテカるから若い肌、というわけではありません。
シワと皮脂分泌は別問題。角質のバリア機能保持力や表情グセなどの見直しを。喫煙のダメージは相当大きく、シワを深くします。30代半ばを過ぎたら肌をみれば喫煙者とわかるほどです。ぜひ禁煙を。

Q.シワって一度できたらリカバリー不可能?
A.ちりめんジワなら保湿や抗酸化、ターンオーバー促進で回復のチャンスあり
ちりめんジワ程度なら、保湿でかなり目立たなくなります。ターンオーバーを促進するレチノールなどの抗酸化成分も効果的。ただ、大ジワやたるみをなかったことにするのは難しいのが事実。積極的に改善を考えているなら、ボトックス・ヒアルロン酸、ハリを高める照射治療がおすすめです。美容医療の手を借りましょう。どの施術も医師の診立てと技術で結果に大きな差が出ます。信頼できる医師に相談を。

関連施術:お悩み別 シワ


Q.目が疲れていると、目元のシワも増える気が...
A.目を酷使することによる血流障害やブルーライトが、目元の皮膚にも影響する可能性があります。ドライアイになる生活習慣は目周りの乾燥を招くことも。

Q.やっちゃいけない顔グセってある?
A.眉間のシワ、下がり口角、しかめっ面は女が下がる!
普段から自分がなりたい表情でいること。40歳を過ぎたときのシワの現れ方が違います。顔を見ると性格まで透けて見えてしまうと心得て。

Q.紫外線とシワ、ゆるみ、たるみの関係は?
A.紫外線によりコラーゲンが破壊されて老け顔に
肌のハリの決め手であるコラーゲンやエラスチンが紫外線により破壊され劣化すると、シワやたるみにつながります。最近では近赤外線の一部の波長が、深部のたるみに影響している事実も解明されてきました。光対策は万全に、紫外線の多い時季はとくに肌の栄養に欠かせないビタミン類やタンパク質を、積極的に補いましょう。

【毛穴の開き・ニキビの処方箋】

Q.夏になると毛穴の開きが目立つ気がするのはなぜ?
A.毛穴周りの角質が厚くなるせいです。
角質の状態が悪くなると、毛穴の入り口がぶ厚くなるため開いてみえることがあります。毛穴周りの角質が硬くなり、皮脂分泌量が上がることでさらに悪化します。
角質ケアとして、軽いピーリング効果がある拭き取りタイプの化粧水を取り入れたり、定期的に美容皮膚科でケミカルピーリングを受けるなどして、ターンオーバーを高めると良いでしょう。毛穴の黒ずみを指で押したりすることは、肌を傷めるので厳禁です。

関連施術:お悩み別 毛穴の開き、黒ずみ


Q.ニキビの炎症を早く抑えるのは?
A.夏は汗や皮脂で菌が増殖しやすく、紫外線の刺激もニキビを悪化させます。ひどい炎症は抗生剤の服用などが必要なので、皮膚科を受診しましょう。小さいニキビでも炎症が長引けば難治なニキビ痕になるため、早めの治療が肝心です。日ごろのケアとして、皮脂をコントロールするビタミンB群を補うと、ニキビの予防・改善に効果的です。なかなか食事だけでは補えないので、サプリメントを活用すると良いでしょう。

暑さも湿度も上昇し、肌の疲労がピークに達するこの時期にエイジングの加速を食い止めましょう。
是非、ご一読ください。

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