雑誌『女性セブン』2020年6月18日号(6月4日発売 掲載ページP12~P13)

特集「夏こそ集中うるおいケア!そのべたつき勘違いかも!40代からの夏の『隠れ乾燥』チェック」に慶田院長の監修記事が掲載されました。
意外と肌トラブルが多い夏の肌。実は気が付かないうちに『隠れ乾燥』が進んでいるかもしれません。夏を乗り切る正しいスキンケアとは? まずは生活習慣、肌状態などをチェックしましょう!

◆オーバー40の肌は夏でも乾燥が加速する!?
夏は汗や皮脂で肌表面(角層表面)がうるおっているように見えますが、肌内部(角層深部~表皮)が乾燥している『隠れ乾燥』の女性が多いです。特に40歳代以上は加齢や更年期のホルモン減少に加え、生活習慣の乱れ、紫外線やエアコンなどによるダメージで肌が水分を抱えにくくなり、夏でも乾燥が進んでしまいます。また、『夏は皮脂量が一増えるからたくさん洗顔をして、ケアは化粧水だけ』という間違ったケアも『隠れ乾燥』を加速させる要因になります。
慶田院長は、季節でスキンケアは変えないそうです。夏でもきちんと保湿ケアを行うことが、美肌作りには大切になります。

◆あなたの肌も『隠れ乾燥』かもしれません!
【見落としがちな夏の隠れ乾燥をチェック!】
□ エアコンをずっとつけている
□ 目元や口元が乾燥しやすい
□ メイクのノリが悪いと感じる
□ アトピー性皮膚炎がある
□ 洗顔後、すぐに肌がつっぱる
□ 夏はいつもよりしっかりと洗顔をする
□ 洗顔後は化粧水しかつけないことがある
□ 日焼け止めを毎日塗っていない
□ 油抜きダイエットをしている
□ 夏は食欲がないので麺類や甘いものを食べることが多い
□ 毎日のようにビールなどのアルコールを飲んでいる
□ 夏はエアコンをつけずに寝ている
□ 入浴時に湯船につからないことが多い
□ 運動はあまりしていない
□ 便秘になることが多い
※チェックした数が多いほど、肌内部の隠れ乾燥が進んでいる可能性があります。

◆知りたい!隠れ乾燥の仕組み

Q夏の肌のペタつき、うるおいではない?
Aそれは、汗をうるおいと勘違いしているだけです!
「肌自体の保湿カは、夏も冬もほとんど変わりません。夏に肌がうるおっていると感じるのは、汗で湿っているだけです。加齢などで角層の水分を抱える力が低下している人は、夏でも肌がカラカラに乾燥しています。」

Q洗顔しすぎると乾燥しやすくなる?
A肌を刺激することでバリア機能が乱れて乾燥します。
「夏は皮脂の分泌が増えると思いがちですが、それは間違いです。実は年間を通じて分泌量はそれほど変わりません。汗でベタつくからと洗顔で強くこすると、その刺激で肌の水分保持をする角質細胞間脂質が失われ、肌のバリア機能が低下します。そうすると、乾燥が加速しやすくなってしまいます。」

Qオーバー40だと隠れ乾燥になりやすい?
A加齢で肌代謝が落ち、潤い力が低下します。
「肌の水分を保持するのは、主に角層の内部にある角質細胞間脂質(セラミドなど)と天然保湿因子(アミノ酸や尿素など)の役目です。これらは表皮がターンオーバーする過程で作られています。しかし、40歳を過ぎると、肌の代謝が落ちて角質細胞間脂質の主成分であるセラミドが減少し、潤う力が低下します。更年期で女性ホルモンが減少することも肌の乾燥を加速させる原因になります。」

◆教えて!隠れ乾燥の対策・ケア
=乾燥対策は一年中行い、体の外側と内側からのケアが大切=

【POINT1】
『クリームで油分をたっぷり補う』
洗顔後の保湿は、化粧水だけでは不十分です。乳液やクリームで油分をきちんと補うことが大切です。また冷房のきいた室内は湿度が低く、肌が乾燥します。乾きを感じたらクリームを塗り足すなど、こまめにうるおいを与えてください。

【POINT2】
『紫外線ケアは曇りの日も行う』
紫外線は乾燥を加速させるので、日焼け止めや日傘などで対策を行いましょう。紫外線量は、曇りでも晴れの日の70〜80%、雨でも50%ほどは届きます。家の中にも届くため、日焼け止めは室内にいても毎日塗りましょう。

【POINT3】
『運動や睡眠でターンオーバーを促進』
肌の保湿に必要な角質細胞間脂質や天然保湿因子は、表皮がターンオーバーする過程で作られます。正常なターンオーバーのためには、適度な運動や入浴で血行を促進させることや睡眠を十分にとって代謝をよくすることが必要です。

【POINT4】
『ヨーグルトやオイルも積極的に摂取しましょう』
バランス良く食べることが基本ですが、便秘は肌の乾燥を促進するので、腸を整えるヨーグルトがおすすめです。角質細胞間脂質の材料になる良質のオイルもしっかり摂ることが大切です。アルコールは、肌の代謝に欠かせないビタミンB群を減少させるので控えましょう。


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