雑誌『美的』2017年3月号 (1月23日発売)

今回2つの特集に掲載がございます。

その1(掲載ページP151~166)
特集「〝プチ不調〟脱出BOOK」
何となく気になる、肌や体の不調はありませんか?今回の特集は、そんな不調をすっきり解消するための方法を専門家が解説しました。慶田院長は皮膚科専門医として、美容や健康に関するお悩みについてアドバイスしています。

〈体の悩み〉
Q.ダイエットをしてもやせにくいのはナゼ!?
A.繰り返すダイエットで生じた筋肉量の減少で、基礎代謝が低くなっているとやせにくくなります。
そもそも、冬は皮下脂肪を蓄える時期なので、やせにくいのは事実。だからこの時期に無理してやせなくてもOKです。それでもやせたいという場合は、軽い運動で体をあたため、基礎代謝をあげるように心がけましょう。

Q.肩こりが激しくてつらいです
A.長時間PCやスマホを見て同じ姿勢を続けることで、首から腰まで連動してこり固まります。常に前傾し、肩が丸まり、猫背気味になることで起こります。冬は寒さによって症状が助長することも。
30分に一度は首や腰を動かしてストレッチする、椅子や机の高さを調整し、できるだけリラックスした姿勢を工夫しましょう。
テニスボールを固いところにあて、その上を転がる、テニスボールマッサージはおすすめです。

Q.便秘がひどいのが悩みです
A.便秘は、不規則な生活リズム、ストレス、自律神経の異常などが影響します。
大腸性の便秘は、食事の繊維質不足、水分不足、大腸のぜんどう運動が悪いことなどが考えられます。この場合は食事の内容を意識して、海藻や野菜、ヨーグルトなどを積極的にとったり、適度な運動をするようにしましょう。直腸性の便秘は、排便習慣が悪く、直腸に便がたまったときに本来自然に感じる便意を感じにくくなっている状態です。そのため、直腸内に残った便が固くなり、排便障害につながります。初めに出る便が固い場合は、直腸性が疑われます。便意を感じたら、ガマンしないように心がけましょう。

Q.全身がかゆくなるときがあります
A.大気の乾燥と室内の乾燥、寒気による皮膚温の低下で角層のバリアが障害されると、かゆみが生じます。皮膚温度の低下でも角質のバリア機能が低下し、ちょっとした刺激でもかゆみが生じるようになります。そんな時は、寒気に触れないように衣類で覆い、入浴時も泡で優しく洗います。また、保湿クリームを塗ったり、加湿器を使用して乾燥を防ぎましょう。
保湿剤は、セラミドやヒアルロン酸、アミノ酸などの保湿成分を配合したクリームがおすすめです。1日2回塗るように心がけましょう。

Q.ひじやひざの黒ずみが取れない!
A.乾燥と物理的刺激による角化します。ひじをついたり、立てひざをつくことによる摩擦は大敵です。また、角質がたまることでも黒くなります。ボディスクラブで角質をケアしてから、角層溶解作用のある尿素クリームで保湿すれば、春にはスベスベ肌が期待できます。
クリニックで行うケミカルピーリングなどもおすすめです。

Q.ドライアイで、いつも目が充血しています
A.長時間PCやスマホを見すぎて、まばたきの回数が減り、角膜が乾燥するのが大きな原因。大気や室内の乾燥も誘引します。
できるだけ室内を加湿し、ヒアレインなどの点眼薬を定期的にさして乾燥を防ぎましょう。

その2(掲載ページP198)
特集『エイジング加速をストップ!敏感肌を美しくする「バリア」&「リペア」メソッド』
嫌なことがあったり疲れていると肌が荒れ、老け感も増すことは、多くの女性が体感しています。実際に心理的ストレスが血行不良を引き起こし、肌のバリア機能を低下させ、コラーゲンまで破壊するメカニズムがわかってきました。
そこで鍵となるのが、「タイトジャンクション」。「タイトジャンクション」は、表皮の顆粒層に存在し、細胞同士を接着する役割りがあります。しっかりと細胞同士が接着し、正常な層を形成していれば、肌の水分は外に逃げないようになっていますが、その接着力が弱まると、細胞に隙間ができて、水分などが逃げていってしまうのです。
ストレスを受けたり、睡眠不足だったりすると、血流が悪くなり、皮膚温度が低下します。皮膚温度が低下すると、角質の奥の「タイトジャンクション」の働きが悪くなり、肌内部の水分やカルシウムイオンが流失。良質な角質が作られなくなって、バリア機能が低下します。さらにバリア機能が低下して刺激を受けやすくなった肌は、微弱な炎症を繰り返します。炎症状態だとコラーゲンが壊れやすくなり、ハリ・弾力が低下し、ますますエイジングが加速するのです。

心と肌は密接に関連しています。ストレスには、肉体的、精神的ストレスがあり、どちらも体や心に影響します。ストレスがかかると、体は戦闘態勢に入り、自律神経のうち交感神経が優位になります。すると、消化機能、末梢循環機能、代謝機能、肌を含めた再生機能は低下してしまいます。
実際に、『心が荒れるとお肌も荒れる』のです。この状態が続くと、軽微な炎症が繰り返され、エイジングを加速させることにもつながります。とはいえ、生きている限りストレスをゼロにするのは難しいこと。ストレッチをする、花を飾る...など、小さいことでもいいので、なるべく多くのストレス解消法をもつと良いでしょう。朝夕のスキンケアも心地よいものを選ぶと、心も満たすお手入れがになることでしょう。

是非、ご一読ください。

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