ボトックス注射(表情ジワ)の効果と特徴

ボトックス注射による表情ジワの改善
額や眉間・目尻にできる表情ジワは、老けて見えてしまいます。眉間の縦ジワはしかめっ面で厳しい印象を与えかねません。シワの原因となる表情筋にボトックスを直接注射することで、筋肉の動きを一定期間弱めます。シワを解消するだけでなく、深く刻まれるのを予防できます。シワが深く刻まれる前の30代から始めたい「予防と治療」二つの意味がある注入治療です。

facemuscle.png人間は表情筋を細かく動かすことで、多彩な表情を作っています。コミュニケーション手段として表情は大切な役割を果たします。ただ、この動きが過剰になると、シワが刻まれ、老けた印象を与えてしまします。また、「片眉だけ上げる」、「片方の口角だけ下げる」「眉間にシワを寄せる」といった癖は無意識に行っており、自分で止めることは出来ません。ボトックス注射は、このような表情の癖による「顔の歪み」も改善することが出来ます。そのためにも、わたくしたち医師は、ターゲットとする表情筋の機能(起始と停止)を解剖学的にしっかりと理解し、「表情の癖」「皮膚たるみの程度」「肌年齢」「眼瞼下垂の有無」など、様々な点を考慮してボトックス注射を行っています。


botximg.pngメスを一切使用せず、薬剤を注入するだけの治療ですので、ダウンタイム(日常生活の制限)もなく、手軽に受ける事ができます。1回の注射で約4~6ヶ月効果が持続し、治療を中止すれば自然に元に戻る点も安心です。


ボトックス注射が効く仕組み


Botox_mechanism.jpg筋肉を動かす時には神経の末端から、アセチルコリンという伝達物質が放出され、脳からの刺激が筋肉に伝わります。アセチルコリンが過剰に出てしまうと、筋肉が必要以上に動き、時間が経つにつれて、シワとなって刻まれてしまいます。ボトックス注射は、神経からアセチルコリンが出るのを抑え、筋肉の過剰な動きを和らげることにより、シワを軽減します。ボトックス注射の歴史は25年以上あり、70か国以上で承認されています。


顔面の筋肉と影響する表情ジワ・症状


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【前頭筋(挙上筋)】・・・・額の横ジワ
【眼輪筋】・・・目尻のシワ
【鼻根筋】・・・鼻の横ジワ
【鼻筋】・・・バニーライン
【口輪筋】・・・・スモーカーズライン
【咬筋】・・・エラ張り
【口角下制筋・下口唇下制筋(下制筋)】・・・マリオネットライン・への字口
【広頚筋(下制筋)】・・・輪郭・フェイスラインの崩れ、たるみ


老化のメカニズム 5つの要素


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顔の老化は、皮膚だけの問題ではありません。『骨格』・『筋肉』・『脂肪組織』・『皮膚』とそれらをつなぐ『靭帯』、それぞれの層で立体的に変化が起こり、お互いに影響しながら進行していきます。これら5つの要素のうち、筋肉に直接働きかけ、緩める効果があるのはボトックスだけです。

骨格・・凹み小さくなる~
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加齢によって顔面骨は選択的に骨吸収が生じ、小さくなります。前頭骨(額)・側頭骨(こめかみ)・眼窩(アイホール)・梨状孔(鼻)・上顎骨(上あご)・下顎骨(下あご)は特に骨吸収が生じやすい部位です。顔の骨格が小さくなることで、スペースが増え、皮膚が余るので、フェイスラインが崩れてきます。一方、眉骨や頬骨は加齢による変化が少ないので、皮下組織が減る40代以降は、全体的にゴツゴツした印象に変わっていきます。

●最適な治療:・ヒアルロン酸注入


筋肉(表情筋)・・肥大・拘縮
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表情のくせや噛み締めなどにより、筋肉が過発達すると、表情ジワが深くなり、独特の容貌に変化します。また、筋肉は、支持靭帯や皮下組織を介して骨や皮膚に付着しているので、それらの加齢変化に伴い、筋肉の位置も移動し、たるみが進行します。下方向へ引っ張る筋肉(下制筋)の緊張が強いとたるみの原因となります。

●最適な治療:ボトックス注射


皮下組織(脂肪組織)・・減少・下垂
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顔の皮下脂肪は、浅層(表情筋の上)と深層(表情筋の下)に分類され、それぞれ複数のコンパートメント(かたまり)に分割されています。加齢に伴いほとんどの部分で、萎縮(減少)します。顔面靭帯が伸びてしまうと、脂肪はコンパートメントごと移動し、下垂します。すると、コンパートメントの境界に乱れが生じ、目袋・ゴルゴ線・ほうれい線・マリオネットラインの出現、Ogeeカーブや輪郭の乱れによるフェイスラインの崩れにつながります。

●最適な治療:ヒアルロン酸注入

皮膚・・・菲薄化・弾性の低下・密度の低下
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加齢と紫外線の影響で、真皮のコラーゲンやエラスチンが分解され弾力性を失い、皮膚は薄く変化します。ハリが失われ、毛穴が開き、シワがよりやすくなるとともに、たるみや輪郭の乱れにつながります。

●最適な治療:ウルセラ・タイタン・スマスアップ・スカーレットRF(スカーレットS)・ピコレーザー等の照射治療・ヒアルロン酸注入・PRP注入


顔面靭帯・・・劣化・伸延・脆弱化
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顔面の靭帯には、皮膚と骨をつなぐ真性靭帯と皮膚と筋膜をつなぐ偽性靭帯があります。これらの支持靭帯はコラーゲンが糸をより合わさって出来ています。コラーゲンが劣化することで、皮膚・皮下組織・筋肉が下垂し、たるみや深いシワとして現れます。

●最適な治療:ウルセラリフト・ヒアルロン酸注入・カニューレスレッドリフト


ボトックス注射に使用する製剤

botox.jpgボトックスビスタ
「ボトックス」とは本来、アラガン社の製品を指す名称です。銀座ケイスキンクリニックではボツリヌストキシン製剤はアラガン社製のボトックスビスタ(厚生労働省認可)を使用しています。


coretox2020.jpgCORETOX® コアトックス
コアトックス®は、抗体産生リスクの低い高純度の最新型ボツリヌストキシン製剤です。アラガン社のボトックスと同じ菌株を起源に開発され、製造工程で動物性由来物質、人血清アルブミンを完全に排除した安全性の高い製剤です。

従来のボツリヌストキシンは、広範囲に長期間継続治療を受けたり、肩やふくらはぎなど大きな筋肉に高用量で繰り返し投与していると、中和抗体ができて効果が出なくなる場合があります。

一方、コアトックス®は耐性の原因となる複合タンパク質を完全に除去しているので、繰り返し注入しても、本来の優れた効果を長く維持することができます。そのため、継続的に治療を受けられる方やエラやワキ、肩など投与量が多い複数部位を治療したい方におすすめです。なお、アラガン社のボトックスビスタは全世界で最も多く使用されている製剤で、美容領域の治療で中和抗体が発生するリスクはほとんどありません。

施術時にどちらの製剤を使用するかご希望をお聞かせください。手技やダウンタイムのリスク、痛みなどは全く変わりません。

ボトックス注射(表情ジワ)のリスクとダウンタイム
<痛み>軽度 <腫れ> 軽度(約1時間)<内出血> 全く無い~小さく10日程度

表情の違和感
shutterstock_1019073862.jpgボトックス注射で問題となる失敗は、「表情の喪失(無表情)」や「人相の変化」です。眼瞼下垂があるのに額に強く作用させすぎると、目の形が変わってしまうことがあります。また、額、眉間、目尻の3ヶ所をほとんど動かなくすると、無表情になって、怖い印象を与えてしまいます。これは、顔立ちや年齢、眼瞼下垂の程度を見極め、適切な部位に適切な量のボトックスを注射することで避けることが出来ます。俳優業など表情を大きく動かすことが求められる職業の方にはボトックス注射が難しい場合があります。理想とする状態をカウンセリングの際、担当医と十分にご相談下さい。銀座ケイスキンクリニックは、「ナチュラルな美しさ」を最優先とし、過剰な治療は行いません。特に、眼瞼下垂が顕著となる40代以降の額への施術は、「メソボトックス(マイクロボトックス)」テクニックを基本とし、2週間後の再診時に必要な場合は追加修正する方法をとっています。

内出血
注入治療で、最も高い頻度で生じるリスクは内出血です。当院のボトックス注射は、極細の針で真皮層に少量ずつ注射するだけなので、内出血を生じない人のほうが多く、出てしまった場合も針の周りに小さな青あざが数日出る程度です。また、銀座ケイスキンクリニックでは、Stat Veinにて血管の走行を確認して出来るだけ血管を避けて注射することで、内出血のリスクを最小限にしています。

当院のこだわり・タッチアップ保障
安全性の高いボツリヌストキシン製剤を使用した場合、副作用もほとんどなく、アレルギーテストは不要です。ボトックスの過剰な拡散を防ぐため、施術後から数日間は治療部位を決して揉まないようにご注意ください。表情筋の強さに左右差があることが多いので、1回の施術ではベストな状態に仕上がらないこともあります。そのため、2週間後に再診し、必要な場合はタッチアップをさせて頂きます。

VST認定医
当院の医師はVST認定医です。 VSTとはボトックス®の製造元アラガン社が定めている認定医制度で、研修に参加し、日々、注入技術を高めています。
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中和抗体のリスク
ボトックス注射の歴史は25年以上あり、70か国以上で承認されています。美容医療以外にも、眼瞼痙攣や、痙性斜頚、尖足など神経内科領域の疾患治療に用いられる安心な施術です。首や下肢など骨格筋の収縮を抑える際は、大量のボトックスを注射する必要がありますが、美容医療では主に顔の筋肉に用いるため、1/10程度の少量ずつしか使用しません。異物タンパク含有量の少ない薬剤を用いて、同じクリニックで使用量を考えながら施術する限り、顏への治療でボトックス注射が効かなくなるという『中和抗体』の発生は極めてまれです。


ボトックス注射(表情ジワ)の持続と頻度について

musclefaceimg.pngボトックス注射の効果は徐々に現れ、約2週間で効果が安定します。その後は、徐々に効果が失われてきます。目安として4~6ヶ月に一度の追加が必要になります。効果には個人差があり、一度に多量の注射をしても効果が長くなる事はありません。追加を希望される場合も症状が安定する2週間はお待ちください。





ボトックス注射(表情ジワ)の痛み
注入前に表面麻酔のクリームを使用し、34Gナノニードルという極細針を使用し注射いたしますので、痛みはもちろん、施術後の内出血などのダウンタイムもかなり軽減されています。もちろん個人差はございますが、実際に注射を受けた方は『思ったほど痛くない』『全然痛くない』とおっしゃっています。


ボトックス注射(表情ジワ)の禁忌事項について
・以前にボトックスで治療して異常反応があった方
・妊婦、授乳中の女性
・子供を作る計画があり避妊をしていない女性
・脊髄、末梢神経の病気に罹患している場合
※筋萎縮性側索硬化症、運動性ニューロパチー、重症筋無力症、ランバート・イートン症候群といわれる全身性の神経筋接合部の障害を持っている方。
詳細はお問い合わせ下さい。

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