2021年9月16日

雑誌『美ST』2021年11月号(2021年9月16日発売)

特集〝「私がすべきたるみケアは何?」自信とともにマスクを取りたい「骨格診断」的にたるみを解決″(P106~107掲載)に慶田院長の監修記事が掲載されました。

■長引くマスクの下で確実に進んでいるのがたるみ。そこで、たるみの根本的な原因を調べていったら、「たるみ方」の傾向が「骨格診断」のタイプと合っていることを発見! より効率的に自分に合ったたるみケアをすれば、マスクを取る日も怖くありません。

Q.そもそもどうしてたるむのでしょうか?
A.たるみは同時多発的に起こります。
「たるみ」は表皮や真皮だけで起こるのではありません。その下の脂肪層(皮下組織)、いくつもの表情筋をまたいで頬から耳前部に存在するスマス(SMAS)層(筋腱膜)、筋膜、筋肉、骨、すべてで同時に老化が進み、たるみはそれらの複合的な結果として現れます。真皮深層より深層部はスキンケアでのアプローチは困難です。

Q.スキンケアでたるみは改善できるのでしょうか?
A.たるみはスキンケアだけで改善することはできません。
スキンケアで確実にアプローチできるのは表皮。紫外線やブルーライト、タバコなどの酸化ストレスを防ぎ、しっかり保湿をすることで、バリア障害を契機にした老化の進行を遅らせることができ、真皮にまで好影響を与えます。ですから化粧品で表皮のケアをすることはとても大事なのです。
でも、スキンケアだけではたるみを改善できないのも事実です。肌の奥にアプローチできる医療機関での専門治療も取り入れていくことが改善への近道です。また、比較的キメが細かい柔らかな肌質の人はたるみやすく、骨格が左右対称で、顎、頬骨、エラがしっかりしている人はたるみにくいという傾向はありますが、年齢を重ねればたるんでくるのは全ての人に共通で当然のことです。適切な化粧品でケアをしてバリア機能が整った強い肌に整え、適度な運動と健康的な食事によって血管や腸のアンチエイジングを心がけるなど、多方面から考えることが大切です。

■たるみの仕組み
表皮の変化
外部刺激をダイレクトに受けるので、紫外線やブルーライト、大気汚染物質などから守ることが大切です。また、表皮は薄いため、すぐ下の真皮の組織が変形すると凹凸が生じます。横方向の圧に弱いので強くこすらないように気をつけることが必要です。

◆真皮の変化
表皮の下、基底層の下にある真皮は、皮膚組織の大部分を占めます。肌に弾力を与えるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などのゼリー状の基質が水分を抱えて満たしていますが、加齢や紫外線の影響でそれらが減少してきます。ハリが失われた皮膚はシワがよりやすく、たるみが進み輪郭の乱れが加速していきます。

◆皮下組織の変化
真皮のさらに下にある皮下組織の大部分は脂肪層と呼ばれ、皮膚の弾力を保つクッションのような働きをしています。年を取ると脂肪を支える靱帯が伸びつつ脂肪が減り、皮膚のたるみが目立ってしまいます。若さを保つためには、脂肪の構造と密度が大事です。

◆筋膜の変化
皮下組織の下にあるスマス(SMAS)層(筋腱膜)は、表皮や真皮よりも深い、脂肪層と筋層の間にある、コラーゲンの薄い膜です。ここは皮膚と脂肪層を支える土台なので、スマス層が緩み、衰えることはたるみの大きな原因になります。

◆筋肉の変化
筋肉は年齢とともに衰える部位と硬く強くなる部位が混在しています。先に劣化が進行した皮膚が、表情筋により大きく動くとシワが深くなります。特に目周りの筋肉が衰えるとたるみが目立ちます。

◆骨の変化
骨も加齢とともに萎縮します。とくに女性は骨を維持している女性ホルモンのエストロゲンが閉経を境に極端に激減し、急激に骨が小さくなることもあります。すると筋肉や皮膚を支えられなくなり、へこみがたるみを助長するのです。

■慶田先生が考えるたるみの傾向×骨格診断が合致していた!

ほうれい線に重量感あるお肉がたまる「ドヌーヴタイプ」と、脂肪萎縮が目立って疲れた印象になりがちな「ヘップバーンタイプ」、下に引っ張る広頸筋が目立ち、そげていきながら二重顎にもなる「バーキンタイプ」が、慶田先生の考える《たるみの3傾向》。それは骨格診断の、「ストレート体型」「ウェーブ体型」「ナチュラル体型」の特徴と合っていました。

◆「カトリーヌ・ドヌーブタイプ」
肉付きがよく見え、顔には骨感やスジっぽさを感じず、肌のパンとしたハリが強い印象です。齢を重ねると脂肪が落ちてきて皮膚の伸びが加速するので、外側をしっかりホールドできる強い皮膚にすることが大事です。

・18歳頃
若い頃は皮膚のハリをしっかりと感じられます。凛としていてシャープなフェイスラインに健康的な肉感、肌にも艶があり、生き生きした印象です。

・40歳頃
脂肪の萎縮はあまり感じられません。ただ、若い頃のようなふっくら感は減少し、顔面の肉が下に落ちてきています。骨が萎縮し、皮膚が下垂することで四角い印象に変化していきます。この頃ならハイフ(HIFU)の作用で引き上げる『ウルセラリフト』がおすすめです。

・77歳
ほうれい線に肉がたまり、顎にも丸みがあります。皮膚の柔らかさも目立ってくるので、高周波(RF)の熱作用で脂肪のだぶつきを立体的に引き締める『サーマクールFLX』によるタイトニング治療を中心に行うのがお勧めです。きちんとケアすれば77歳でこれまで保てるというお手本でもあります。

◆「オードリー・ヘップバーンタイプ」
骨が華奢で肌がとろんと柔らかく、骨が細いぶん、顔の脂肪量が減ると余った皮膚がシワっぽくなり、げっそりとそげてしまうタイプです。骨が華奢で、老けて見えるのも早い傾向があるため、適正体重を保ちつつ、ふっくら度を上げる『ヒアルロン酸注入』などが欠かせないタイプです。

・22歳
キメの細かい、柔らかそうな肌です。骨が華奢な骨格タイプなので、皮下組織に脂肪がきちんとある若い頃は、ふんわりとした優しげな雰囲気があり、骨格の美しさも目立ちます。

・41歳
40代になると皮下組織の脂肪の量は確実に減っていきます。こめかみや頬のふっくら感が失われ目の周りの骨も小さくなるので、目のくぼみも目立つように変化していきます。まだ少し自前の脂肪が残っているこの頃に『ヒアルロン酸注入』を少しずつ行うと良いでしょう。

・57歳
このタイプは顔が四角い印象になるというよりも、肌の内側にある脂肪がなくなり、余った柔らかい皮膚がたるみます。結果、シワ感とそげ感がかなり目立つように変化していきます。このシワ感には、『スカーレットS』照射や『水光プラス』が向いています。もちろんヒアルロン酸注入も必要です。

◆「ジェーン・バーキンタイプ」
脂肪を感じさせず顔立ちは骨っぽく、年齢を重ねるとスジっぽさが目立っていきます。下に引っ張る広頸筋の過発達により二重顎が出来やすいタイプです。細くて小さい皮膚の表情筋も動かし続ければ太くなるので、顔筋を鍛えすぎないように気をつけることが大切です。

・21歳
若い頃は、体はもちろん顔の脂肪や肉のハリ感よりも骨感やスジっぽさが目立ちます。しっかりした鼻筋、顎や頬骨の存在感が強い、クールでかっこいい印象の人が多いです。

・40歳
加齢とともにスジや骨が目立ってきて、より中性的な感じが強くなります。体はスタイリッシュなままですが、広頚筋という首の薄い筋肉の収縮が強くなり、顔の皮膚が引っ張られて二重あごに見えることもあります。『ボトックスリフト』、『ネフェルティティリフト』と呼ばれる『ボトックス注射』で広頚筋の過緊張を緩めるのがベストです。

・71歳
肉付きを感じにくい体型ですが、年齢を重ねてふくよかになると、顔が四角く見えることもあります。また、顔の皮膚を広頚筋が下方向に引っ張るので、下顎がたるみ、輪郭もぼやけていきます。『サーマクールFLX』と『ウルセラリフト』のコンビネーション治療が向いています。

ご自分はどのタイプでしょうか?銀座ケイスキンクリニックでは、患者様お一人お一人の骨格と老化状態を正確に見極めて最適な美容医療をご提案いたします。
是非、ご相談ください。

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