腋臭症(わきが・ワキガ)

腋臭症(わきが・ワキガ)は、汗腺の「アポクリン腺」から出る汗が原因です。

エクリン腺は全身にあるのに対して、アポクリン腺は脇の下や外耳道・外陰部など体毛が生えている部位に限られ、汗自体は無臭ですが、皮脂や細菌、エクリン腺から出た汗などと絡み合い不快な特有の臭いを発します。遺伝傾向がみられ、しばしば軟耳垢が認められます。

また夏季、運動時、不潔時などに症状著明となり、黄菌毛(多汗で不潔にしている人の腋毛・陰毛に、菌塊が固着して全体が黄色の粉末をまぶしたような外観)を合併することもあります。発汗量が多いと増悪するため、治療としてはまずエクリン腺からの発汗量を抑え、表面の細菌を抑えることが大切です。

発汗抑制については多汗症の治療(塩化アルミニウム液、抗コリン剤、精神安定剤、漢方、イオントフォレーシス、ボトックス注射、交感神経ブロック、手術など)を行い、剃毛、レーザー脱毛による常在細菌の培地の減少、アルコール消毒・制汗剤による殺菌で細菌を抑えます。

ただし、これらは保存的な治療であり、永続的な治療では手術によるアポクリン腺の破壊・除去があります。日本人の腋臭症(ワキガ)は本人が思うよりも軽症例が多く、レーザー脱毛とボトックス注射で充分満足なさる場合がほとんどです。

関連治療

多汗症

ワックス脱毛

脱毛法の一つで、脱毛用に開発されたワックスを肌に塗り、毛に密着させてからはがすことで、毛根から脱毛を行う方法です。エステティックサロンなどでは、固形のワックスを過熱させて溶かし、スパチュラを使って脱毛部位に塗布して行われます。

布を使って引きはがす「ソフト脱毛」とワックス自体が固形化する「ハードワックス」があります。またビキニラインの内側の脱毛を「ブラジリアンワックス脱毛」などと呼びます。これは欧米やヨーロッパのセレブから一般女性まで浸透しているアンダーヘアーの処理方法で、近年は日本でも認知度が上がり、広く知られるようになりました。家庭用として常温で使えるジェル状のものや、シートに塗布されたものも販売されています。

脱毛効果は処理後2~3週間くらいで、頭部や髭以外のほぼ全身に行えます。カミソリで行う剃毛や毛抜きで行う処理とは異なり、ワックス脱毛は毛が途中で切れたりすることなく、毛根から抜けるというメリットがあります。しかし、針脱毛やレーザー脱毛のように毛根を完全に破壊するものではないため、永久脱毛はできません。

常に毛がない状態を保つには、こまめに定期的な処理が必要になります。また、比較的安価に行えますが、複数本の毛を一気に抜きとるため痛みを伴い、角質が除去されることで肌へのダメージもあることから処理後の保湿ケアが非常に重要です。


関連治療


レーザー脱毛