老人性血管腫(cherry angioma)

老人性血管腫とは、皮下の毛細血管が拡張、増殖することによってできる1~4mm程度の赤色の良性腫瘍で、赤あざの一つです。平らなものから隆起したものもあり、ホクロが赤くなったような外観を呈します。

「老人性血管腫」とありますが、思春期頃から発現するようになり、年齢とともに増加していきます。また、女性ホルモンの影響でも毛細血管は増えるため、妊娠中に老人性血管腫が増えることもあります。毛細血管の増殖といっても病気ではなく、加齢により誰にでも発現するため積極的な治療は必要ありません。

しかし、老人性血管腫は顔や胸元・腕や足などに出来やすく、審美的に気になります。美容皮膚科や形成外科などで主にNd:YAGレーザー、ダイレーザー、CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)を使用した治療が可能で、小さいものは簡単に取れるため、銀座ケイスキンクリニックでも人気の施術となっています。

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ロングパルスNd:YAGレーザー

ロングパルスNd:YAGレーザー

Nd:YAGレーザーはヘモグロビン(血液の赤い色素)に吸収されやすい波長のレーザーです。

審美的に気になる老人性血管腫(cherry angioma)や、赤い糸みみず状の毛細血管(毛細血管拡張症)を安全に壊して改善します。レーザーに反応させる血管は異常に拡大・増殖しているものなので、消えても機能上問題ありません。小さな血管は照射直後に消えてなくなります。太い血管は2~3回のくり返し治療が必要です。2~3mm程度の小さな老人性血管腫は、直後に色が黒ずみ縮小し、1~2週間で少しずつ吸収されます。

照射数日後に小さな痂疲(かさぶた)になる場合もあり、1週間程度で脱落しピンク色の新しい皮膚が現れます。大きなものは1度で取れませんので1~2ヶ月後に追加照射が必要です。治療回数はお肌の色や血管の太さ、腫瘍の形状により異なります。ダウンタイムが少なく人気の治療法です。

<毛細血管拡張・毛細血管拡張症>
炎症のない持続的な毛細血管の拡張であり、線状、分岐状、網目状を呈する毛細血管をいいます。(拍動は触れません)

<血管腫>
血管が拡張したり増殖することによってできる皮膚の良性腫瘍です。加齢に伴って出現する老人性血管腫(cherry angioma)や生直後より見られる苺状血管腫、毛細血管の奇形による単純性血管腫などがありますが、老人性血管腫の治療が特に人気があります。

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ロングパルスNd:YAGレーザー(血管腫治療)

レチノイン酸(トレチノインナノエッグ)

レチノイン酸とは、ビタミンAの誘導体で生理活性はビタミンAの約100~300倍と言われ、別名トレチノインとも呼ばれています。

米国ではシミ・しわ・ニキビの治療医薬品として、FDA(Food and Drug Administration)に認可されており、日本でもシミ・しわ・ニキビの改善を目的に医師の診察のもとに処方することが義務づけられた外用剤です。

レチノイン酸は、表皮の新陳代謝を促進してターンオーバーを正常化し、古くなった過剰な角質を減らす働きがあります。毛包部の過角化を解消し、皮脂分泌を抑えることで、ニキビを出来にくくします。

また、線維芽細胞の働きを活発にしてコラーゲン線維の産生を促し、ちりめんじわが解消され、はりのある若々しい肌を作ります。レチノイン酸(トレチノインナノエッグ)を使用すると、皮膚の代謝、ターンオーバーを活性化することにより、一時的に、皮膚が薄く剥けて乾燥したり、赤くなったり、ヒリヒリしたりすることがあります。

そこで、聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センターで、上記のような副反応を抑えるため、レチノイン酸をナノカプセル化したトレチノインナノエッグが開発されました。トレチノインナノエッグは、レチノイン酸をナノスケール(直径15~20ナノメートル)の無機質コーティングカプセルにすることで、安定性や透過性が向上し、従来のレチノイン酸に比べ、炎症反応が軽減され、少量でもより効果的にターゲットとする表皮細胞へ到達できるようになりました。

トレチノインナノエッグは、シミ、くすみ、肝斑、ニキビ、脂漏肌、ニキビ跡の色素沈着、虫さされや熱傷後の色素沈着、ちりめんじわ、老化肌の改善に効果的で、シミ、くすみ、肝斑、色素沈着の治療には、メラニン産生を抑制するハイドロキノンクリームと一緒に使用するとより効果的です。

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院内調合オリジナル化粧品

レーザー脱毛・医療レーザー脱毛

医療レーザー脱毛とは、黒色にだけ吸収される波長のレーザーを照射することで、毛根周囲に存在する毛を作り出す組織(毛乳頭や毛包幹細胞)に、毛の黒色を伝って熱によるダメージを与え破壊することで脱毛する施術です。

よく『永久脱毛』と言われますが、一番歴史の古い電気脱毛については、米国電気脱毛協会により「永久脱毛とは、脱毛の施術終了から1ヶ月後の時点での毛の再生率が20%以下の場合」と定義づけられており、永久的な無毛状態を指す言葉ではありません。レーザー脱毛においては、電気脱毛と比べ歴史が浅く、永久脱毛ではなく永久減毛と考えられています。
しかしながら、レーザー脱毛は電気脱毛と比べ、施術中の痛みがかなり軽減され、非常にスピーディーに行える上に、簡便で火傷などのリスクも少なく、脱毛効果が高いというメリットがあります。

毛の生え変わるサイクルを毛周期と言い、成長期・退行期・休止期の3段階があります。表に見えている、いわゆる生えている毛は体にある毛全体の約20~30%と言われています。レーザー脱毛の効果は現在生えている毛(成長期)に対してのみ作用するため、何回か繰り返しレーザーを照射する事で、全体的に毛が減り細く軟毛化し、継続的に毛が生えづらい状態にします。個々の毛周期にもよりますが、適切な熱量・間隔で照射した場合、3回の照射で50%程度、5回の照射で70%程度を脱毛、減毛できると言われています。

銀座ケイスキンクリニックではジェントルレーズ(Gentle LASE)という、ロングパルスアレキサンドライトレーザーによる医療レーザー脱毛を行っています。レーザーと冷却ガスを同時に照射する事で痛みが格段に軽減され、ジェルなどを塗る手間もありません。外陰部(女性器周り)や肛門周りの生理的に色素の濃い部位には麻酔クリームを10分程度外用すると、ほとんど痛みなく治療できます。ジェントルレーズ(Gentle LASE)は高い脱毛効果に加え、シミやくすみ、毛穴の黒ずみにも効果的なため、同時に美白も得られます。

1ショットで径18mmの範囲を照射出来るため、施術時間もスピーディーに脱毛することが出来ます。お顔の場合は1ヶ月に1回、体の場合は1ヵ月半~2ヶ月に1回の治療を5~6回お受けいただき、その後は毛の生える期間や残っている毛量に合わせた治療ペースをご案内しています。

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レーザー脱毛

レーザートーニング

レーザートーニングとは、QスイッチNd:YAGレーザー「Medlite C6」による肝斑の治療方法のことをいいます。 一般的に肝斑にレーザー治療は禁忌とされてきましたが、QスイッチNd:YAGレーザーは1064nmと長波長のため皮膚に深く届き、肝斑を刺激しないように非常に弱い出力で照射することで、蓄積したメラニンを少しずつ減らし肝斑を改善していきます。回数を重ねるたびにメラニンの量が少なくなり、透明感のある肌へと導きます。

レーザートーニングの特徴は、フラットなビーム光での低出力照射にあります。通常、レーザー光のエネルギーは中心部がいちばん高くなり、端にいくほど弱くなります(ガウシアン型)。

しかし、パワーが弱すぎる端の部分では効果がみられず、強すぎる中心部では炎症が強く起こり、肝斑が悪化する可能性があるため、従来のレーザー機器は肝斑治療に適していませんでした。

しかしこの治療で用いるハンドピースでは、均一なレーザー光(トップハット型)で肝斑のメラニン色素を狙い撃ちし、効果を出すことができます。

銀座ケイスキンクリニックでは、ロングパルスNd:YAGレーザーを低出力で中空照射する方法「ジェネシス」にて肝斑の治療を行っております。

ビタミンC、トラネキサム酸の内服に加え、ハイドロキノンクリーム・ルミキシルクリームなどの美白剤、トレチノインナノエッグ(レチノイン酸)の外用を併用することで、肝斑の安全な治療が叶う時代となりました。

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ジェネシス

ルミキシル

米国のスタンフォード大学の研究チームにより開発された美白クリームです。天然由来のアミノ酸(ルミキシルペプチド)から構成された非毒性・非刺激性の成分なので、敏感肌の方も安心して長期間使用していただけます。

シミの元であるメラニン生成に関わるチロシナーゼという酵素の働きを防ぐことで、メラニン生成を40%阻害し、肌のトーンが明るくなります。また、シミ、そばかす、くすみ、肝斑、ニキビ跡の色素沈着などに対する美白効果が期待できます。

ルミキシル単体でご使用いただくのも効果的ですが、ハイドロキノンクリームやレチノイン酸(トレチノインナノエッグ)などの美白剤の外用や、フォトセラピーやジェントルレーズ照射などと組み合わせると、より一層効果が高まります。

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リンパ

リンパとは、一般に管状のリンパ管を指し、血管のように全身に張り巡らされ、中にはリンパ液という液体がゆっくりと流れています。
このリンパ液とリンパ管には、腸で吸収された脂肪を運ぶという重要な働きがあります。美容的には、体内で不要になった老廃物や毒素、余分な水分を運び出すという、ゴミを送り出すパイプのような役目があります。

そしてリンパ管が回収してきた異物が全身に回らないようせき止め、不純物を取り除くフィルターのような役割をしているのがリンパ節です。リンパ節は、顔の周辺、脇の下、足の付け根、鎖骨など全身にあります。

きつく締め付ける下着や靴下などを履くとリンパの流れが妨げられ、むくみの原因となることがあります。むくみはリンパの流れが滞った状態です。
このリンパの流れを良くすると、むくみや肌荒れの改善に加え、免疫機能を高め、夏バテや風邪の予防にも有効と言われています。リンパを流すポンプの役割は、筋肉の収縮です。特に心臓から遠く、重力の影響でむくみやすい足の筋肉は重要です。ウォーキングやストレッチの習慣がベストではありますが、一定のリズムで毎日5分足踏みをするだけでも、リンパの流れがよくなります。また、身体が冷えると血管やリンパ管が収縮し、流れが悪くなるので、食事、運動、衣類に気をつけ身体を温めることも重要なポイントです。高周波と電気刺激で血管やリンパの流れを改善し、デトックス作用のある「スマスアップ」照射はむくみ治療に人気の治療です。

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スマスアップ(SMAS-UP)