2020年10月 2日

WEB『VOGUEGIRL』10月2日掲載

特集「美容医療の光と闇!? 気になるウワサを本音でクロストーク!」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

かつてはバレないようにコソコソやるもの......というイメージだった「美容医療」は、今や史上最大の韓流ブームや美容YouTuberたちの出現で、ガール世代にとってもぐっと身近なものになりました。そこで今回は、美容医療に興味津々なガール世代代表のモデルXさんとVOGUEGIRLのアラサーエディターXさん、アラフォー美容ライターNさんの3人が、慶田院長とZOOMで座談。玉石混淆なネット情報に惑わされ、誤った選択をして後悔してしまわないよう、知っておくべき正しい知識から、あまり語られない業界ウラ話まで、たっぷりお話し致しました。

<参加メンバー>
◆モデルZさん
20代後半。肌もシルエットもまったく衰えは見られないが、美意識が高く美容医療は多数経験済み。万年乾燥肌&敏感肌で、みずみずしい透明肌が理想。

◆VOGUEGIRLエディターXさん
30歳の大台にのり肌のたるみによる大顔化に怯える日々とのこと。同世代の友人が急にキレイになったことに焦り、前のめりで美容医療についてリサーチ中だが、今はまだエステでのハイフしかできていない。

◆美容ライターNさん
美容業界歴15年。これまで数多くのクリニック取材。ただし、自身は脱毛とアートメイク以外の美容医療経験はほぼなし。40歳になってさすがに危機感がつのり、人生初のボトックスに挑戦。結果の早さに感動中。

【星の数ほどあるクリニック。"どこを選ぶか"が命運を分ける!?】
慶田朋子先生(以下、慶田):ガール世代のZさんは、この中でいちばんお若いのに美容医療経験が豊富なのですね!

モデルZさん(以下、Z):はい、肌をキレイにしたいし小顔にもなりたいし、美への欲が尽きません!セルフケアももちろん怠りませんが、大きな悩みに対して手応えを感じたいときは、やはりクリニックに頼りたくなります。

VOGUE GIRLエディターXさん(以下、X):モデルさんって、エステやクリニック側から「こんなメニューがあるのでやってみませんか」とか、けっこう売り込みがありますよね。

美容ライターNさん(以下、N):"無料体験にご招待しますので、インスタで宣伝してください"のような。技術力の高いクリニックやエステはたくさんあるけれど、それほどでもないのにインフルエンサーたちを通じて集客しようとするところもあるから、そういうトラップには気をつけないといけませんね。

Z:いろんな治療やトリートメントを体験してきて思ったのですが、結局クリニックとエステって、何が違うのでしょうか? 光脱毛とかハイフとかアートメイクとか、クリニックにもエステにも同じメニューが書いてある。やることが同じなら、費用が安くおさまるエステでいいかなと思ってしまいます。

慶田:確かに、料金表だけ見たらまったく同じだからわかりにくいですよね。ただ、ひとつ言わせていただきたいのは、クリニック用とエステ用とでは、マシンのパワーもランクもまるで違うということ。以前、エステの光脱毛に2年間通っていた患者さんが、私のクリニックで医療レーザー脱毛を受けたら1回でほとんど生えてこなくなった、なんてことがありました。エステで行われているのは、マイルドな光で毛量を整える光減毛です。使用するマシンの出力も医療用のレーザーと比較して格段に低いので、効果が出るまでに数年かかることもあります。

Z:そんなに違うんですか!?

慶田:安いからとエステで同じメニューを受けても、パワーが弱い分、効果が出るまでに何度も通わなければなりません。学生さんだと時間がたっぷりあるからまだわからないかもしれないけれど、大人になると時間こそ命であり、自由時間こそ人生。目先の安さに囚われると、自分の人生に与えられた貴重な時間を無駄遣いすることになります。そして、恐ろしいのが火傷などの事故です。皮膚科専門医がいて、どのようなトラブルにも対処できる安心感は何物にも代えがたいと思いますよ。1回ごとのリスクなども考慮しつつ、差額1万2万程度ならどちらの選択がベストなのか、よく考えましょう。
当院で脱毛に使用している『ジェントルレーズ・プロ』は、日本で初めて『医療レーザー脱毛』の効能で薬事承認を受けた医療機器で、デリケートゾーンなど、生理的に色素の濃い部位の脱毛も安全に短時間で照射できます。

【目先の安さや甘い言葉に要注意!あまり語られない悲惨な事例。】
X:クリニックって星の数ほどあるじゃないですか。口コミもイマイチ信用できないし、失敗事例もよく聞くし。信頼できるクリニックって、どうやって見極めればよいのでしょうか?

慶田:気になるクリニックを見つけたら、そこのドクターが信頼に値するかどうか、プロフィールをしっかりチェックしてください。形成外科もしくは皮膚科どちらかの専門医を基礎領域でちゃんと取得しているかどうかとか、論文をどのくらい発表しているかとか。この条件だけでもクリアしているドクターって、案外少ないんですよ。

N:専門医資格を持っていると、何が違うのでしょうか?

慶田:専門医の資格は、大学病院などでの60カ月以上の研修、手術何例以上、学会発表何本、論文何本などいくつもの課題があり、それをクリアした後、専門医試験に合格して初めて取得することができるものです。例えば、皮膚科医なら、皮膚がん、アトピー性皮膚炎、血管炎、膠原病、遺伝病、熱傷、様々な感染症、爪や毛髪の異常、外性器周りの疾患など守備範囲は膨大です。足の先が壊死しかかったり、床ずれで皮膚に穴が開いたようになった方をどうやって機能障害を残さず治すかとか、すりむき傷や火傷の傷をどうやってキレイに治すかとか、皮膚がんの見極めなど、基本をすべて修めているので、「もしも」の時により安心です。そうした実績を積まずに、大学病院をすぐ辞めて大手のチェーン店クリニックに研修医のうちに入ってバンバン施術するドクターは少なくありません。基礎の勉強や経験が足りず、解剖を知らないまま見様見真似で手術や治療にあたるから、専門医から見たら考えられないような事故を起こすこともあります。だからこそ、治療を受ける側も正しく選び抜く目を養うことがとても重要になります。

N:見様見真似だなんて怖すぎる!

慶田:通常はかなり薄めて使わなければならないステロイドの局注用薬剤を、原液のまま大量に入れて脂肪を萎縮させてしまったり、たるみのない20代半ばの女の子にフルフェイスリフトを勧めて傷跡をガッツリ残してしまったり、そういう例がいくつもあります。施術を提供する側の悪どさや、知識や技術力の低さも問題ですし、素直ないい子ほどつけこまれて言われるがままにされてしまうという現状も知っておくべきです。受ける側もある程度の知識を頭に入れて臨むことが、最悪の事態を防ぐことにつながります。

Z:ただ小顔になりたいって言っただけで、こんなおおごとに...。正しい知識と見極める目を持って、自分の身を守らねば...。

慶田:ドクターのプロフィールの他にも、メニューの価格もチェックすべきポイントの一つです。他院に比べて‟安すぎる価格"には何かしらのカラクリがあります。美容クリニックの施術料金には、優秀な医師や看護師の人件費、安全で清潔な空間を維持する費用、高額な医療機器の代金とメンテナンス費のほか、リスクへの対応などを踏まえた適正価格があります。

Z:確かに、そうですよね......!

慶田:安いからと思って行っても、その月に売りたいものを売りつけられて結局高い施術を契約させられた...なんてよくある話です。なぜそんなことが起こるのかというと、大手のクリニックの多くはインセンティブを個人個人に課しているからです。カウンセラーはキャンペーンの数千円のメニューで客を寄せといて、もっと高いメニューを契約させた時に歩合が入る仕組みです。だから、人生経験のない若い方ほど丸めこまれてしまうこともあります。そういう悪徳なクリニックが一部とはいえあるので、クリニック選びは慎重に!

【ずっと追い求めている、透明肌。最速で叶える方法は?】
N:Zさん、透明感アップとか美白系のメニューが好きだよね。最近は何したの?

Z:ケミカルピーリングをやってみました! 施術後は、肌トーンがものすごくアップして大満足だったんですけど、もともと皮膚が薄くて弱いタイプだから、あまり頻繁にやらない方がいいのかな、とも思っていて。

慶田:「ピール=剥離」という言葉がついているので、敏感肌にはダメなんじゃないかって思われがちですよね。でも実際は、角層のほんの少しの目に見えないレベルの層を溶かすだけなので心配要りません。ケミカルピーリングを行うことでターンオーバーのサイクルが整うので、角層の接着性と保水機能がアップ。肌のバリア力が強化され、透明感や潤いを取り戻しやすくなります。2週間に1度、3回ほど繰り返すと、ダメージに負けない調子の良い肌になっていくはずですよ。

N:透明感といえば、フォトフェイシャルも人気ですよね。ケミカルピーリングとフォトフェイシャルはどうやって使い分けたらいいのですか?

慶田:フォトフェイシャルは、さまざまな波長の光エネルギーが束となっていっぺんにでるもの。赤に効く光もあれば黒に吸収されてシミをとる光、ニキビ菌を抑える光もあり、そういういろんな光を柔らかに当てることで、色ムラやシミ赤み、ニキビなど肌状態・お悩みに合わせてよりきめ細やかな治療が可能です。波長が長いとコラーゲンを増やすことにも役立ちますので、ピンポイントで目立つシミや色ムラ、ハリの低下が気になったらフォトフェイシャルがおすすめ。肌全体のコンディションやトーンアップを狙うならケミカルピーリングを。

Z:あと、最近「幹細胞導入」をやってみたのですが、効果がいまいちからず......。あれって何に良いのですか?

慶田:ヒト由来の幹細胞を培養するときにできる上澄みの中には、成長因子やサイトカインというタンパク質が豊富に含まれます。これを導入し、細胞を修復したり再生させることで肌を若返らせることができます。美容と健康面でさまざまなアンチエイジング効果が期待できる注目の再生医療のひとつなのですが、老化症状がほとんどないZさんにはまだ早かったのかもしれませんね。

Z:用途をあまり理解していませんでした!では、肌の乾燥を断ち切って強い肌になるためには、どんな施術がおすすめですか?

慶田:Zさんは皮脂量が少なく乾燥しやすい肌タイプだから、「プラズマシャワー」をやってみるといいかもしれません。イオン化したガスを当てて細胞の結合を緩めて保湿成分をたっぷり含むような美容液を導入していくというものです。痛みもダウンタイムもないので当院でも人気ですよ。

Z:ガスで緩める...!? ダウンタイムがないなら手軽だし気になりますね!

慶田:もうちょっとしっかり保湿したいなら「ダーマペン」もおすすめです!これは、ペン型の特殊な電動ニードル機器で表皮から真皮に微細な穴を開けることで、傷に対する創傷治癒力を利用して肌を再生させる治療です。コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の量を増やし、透明感やハリ、弾力がアップ。肌のバリア力も高まります。

Z:効果が持続しそうだから、投資の価値がありそう。うぅ、やはりどれも良さそうだから、何から手をつけたらいいのか悩む......。

慶田:治療を受ける際にも、「今日はこれを受けます」って自分でメニューを決めてかからないことも大切です。こんな悩みがあって、予算的にはこれくらいなのですが、どんな施術がいいでしょうか」と相談してもらうのがベストです。そのご要望に合わせてドクターが治療プランをご提案します。一部のクリニックでは、ドクターではなくカウンセラーがメニューを決めてしまうようなところもあります。売り上げの営業効率を考えると、ドクターの診察時間を短くした方がいいというのが理由だと思いますが。

Z:人からいいって聞いた治療法が必ずしも自分に合うとは限らないということがよくわかりました。やっぱり、プロにお見立てしていただいた方が、安心だし無駄もないし結果も早そうですね。

慶田:そのとおり。自分の肌タイプやコンディションを勘違いして逆効果なケアをしている人が結構いらっしゃいます。だからまずは、プロの手を借りるための大前提として、美容皮膚科でドクターにスキンケアをチェックしてもらうといいですよ。日々のケアが悪循環になっているなら一旦それを断つ。それができると、ホームケアでも美しく調子のよい肌を保つことができるようになります。洗顔や保湿など、基本中の基本を見直すだけでも肌はガラッと変わります。

N:土台のコンディションが上がれば、その先の治療にかかる費用も労力も軽く済みますしね!

【「小顔」を目指す、さまざまなアプローチ方法。】
X:私、どうしても小顔になりたいんです。今年30歳を迎えたのですが、ハリのおかげでなんとかなっていたフェイスラインがだんだん緩んできて、ブルドッグみたいになってきて......。

慶田:何か治療を行ったことは?

X:今のところ、エステ版のハイフしかないです。先日、同世代の友人(男性)に久しぶりに会ったのですが、フェイスラインが見違えるようにシュッとしていて、「何したの?」って聞いたら、脂肪溶解注射を右と左のフェイスラインに5ccずつ打ったと。それ以来、すっかり美容医療に興味津々になっています。脂肪溶解注射とかハイフとか、すぐにでも始めたほうがいいのでしょうか?

慶田:ハイフで顔を小さくしないといけないのは30〜40代からです。たるみや緩みが気になるなら始めてもいいかもしれません。脂肪溶解注射は、脂肪細胞膜に穴をあけ、細胞自体が壊れて減少するので、一度しておくと、よっぽど太らない限りリバウンドしにくくなります。顔は脂肪量がお腹と違って薄いので2回ほどで結構減ってきますよ。どうしても気になるのなら、二重あご、フェイスライン、頬の下あたりに1回試してみるのもありですが、注射して3日ぐらいはちょっとむくみが出ます。少しのダウンタイムがあるのは覚悟の上で。

X:効果が高いのは魅力的ですが、ダウンタイムがあるのはちょっと......。リモートも開け始めたので、"メチャやってる感"が出てバレるのもいやなんです。

慶田: 30歳ならまだ照射系の治療で挽回可能なので、脂肪溶解注射よりも近赤外線の熱でたるみ始めた脂肪層をタイトニングする「タイタン」の方が、ダウンタイムがなく、かつ小顔効果があって、値段もお手頃なのでおすすめです。脂肪層に効くので、定期的に受けると気になっているフェイスラインも徐々に引き締まっていきますよ。

X:手頃な照射だけで引き締められるなら、そっちのほうがリスクが低そう。悩みや年齢によって、いろんな選択肢があるのですね。

Z:ちなみに、ボトックスも小顔になれるってよく聞くのですが?

慶田:ボトックス注射で小顔効果が得られる人は、エラのハリが強いタイプの人です。噛み締めた時にモリっとする咬筋の噛みしめ癖が強いとか、食いしばったり、歯ぎしりがすごい人とか。毎日のことなので咬筋の張りが強まり、結果顔のシルエットが大きくなってしまうんです。そこにボトックスを打つと、ボコっと張り出た咬筋がスッと緩んで、使わないうちに筋肉がコンパクトになるので、エラがシュッとスッキリしますね。

Z:エラが張ってる人以外には小顔効果はない、ということですか?

慶田:そもそも、ボトックス注射は表情ジワに対しての治療。表情筋の動きすぎをちょっと止めたり弱めたりして、表情ジワを軽減させるもの。眉間のシワ、目の横の笑いジワとかね。
40代以降の広頚筋という首の薄い筋肉が強くなりすぎて、輪郭が崩れ始めた人にフェイスライン~首にボトックス注射をする「ネフェルティティリフト」は広頚筋の収縮を抑制し、首の縦ジワ・横ジワだけでなく顔のたるみも解消するので小顔になったと表現する人はいらっしゃいます。

N:やっぱり、ネットの情報だとわからないものですね。一人一人大顔に見える原因も違えば最適な治療法も違うから、お見立てしていただくのがやっぱり安心。

慶田:「二重あご」という悩みひとつにしても、人によっては脂肪を取るのではなく、ヒアルロン酸で輪郭をシュッと引き上げたほうが美しく自然に仕上がることもあります。すべてはケースバイケース。原因が骨の減りなのか、脂肪のたるみなのか、筋肉の過緊張(拘縮)なのか、何を治したら理想に近づけるのか、オープンクエッションでお見立てをしてもらうのがベストです。

X:顔の脂肪が多くて大顔に見える=脂肪を溶かせばシュッとする......という単純な話ではないのですね。

慶田:小顔になりたい、顔をすっきりさせたいという気持ちは誰にでもあるものだけれど、そもそも10〜20代の弾けるパンとした感じこそ、若さの証です。あと10年、20年もすれば顔のお肉は嫌でも削げていきますし、私たちは毎日のように、そんなそげそげの人たちにヒアルロン酸を入れてボリュームを戻す作業をしているので、「脂肪をむやみやたらに溶かすな!」と声を大にして言いたいですね。

X:いずれ肌のボリュームを戻したくなる日がくるかもって思うと、気軽に溶かせなくなりますね...。

【韓流ブームの闇⁉美容整形ツアーはリスクがつきもの。】
N:K-POPアイドルとか韓国ドラマ人気で、旅行がてら整形もしてきちゃう人たちがけっこういるって聞きますが、これってどうなんでしょうか?

慶田:韓国にも優秀な先生はたくさんいらっしゃいます。でも、韓国で美容整形を行うのがブームになってしまっているので玉石混淆。日本語のホームページがあったり、通訳がいるからといって、技術力が高いという保証にはなりません。

X:実際、韓国で美容整形トラブルを起こしたっていう例はたくさんあるのでしょうか?

慶田:ありますよ。私のクリニックにも、韓国での注入トラブルの修正でお見えになる患者さんはたくさんいらっしゃいます。でもやっぱり、手術をした人が最後まで責任を取るべき問題。だからせめて、1カ月はそのために滞在して、抜糸して、経過観察までしてから帰ってくるぐらいの心づもりでいないと。手術だけ受けてきて「抜糸だけしてください」とか「傷が開いちゃったのでどうにかしてください」というのは、あまりにも軽率です。

X:韓国の方が安いし、手軽そうなイメージだからといって、すぐに飛びつかない方がよいですね。コミュニケーションがとりづらいだけでも、リスクだと思って!

【ナチュラルな若さを維持するために、20代が始めておきたいこと。】
N:美容医療の始めどきって何歳ぐらいでしょう?

慶田:ほうれい線やたるみが気になり始める30代頃から通われるケースが多いのですが、かなりお若い方も増えていますね。私のクリニックでは、中学受験が終わった小学6年生がお母さまに連れられてお見えになったりもしますし、「ニキビを放置してニキビ跡になってしまうと治りづらいから、高校生のうちからしっかり治療させたい」、という美意識の高いお母さまと一緒にいらっしゃるティーンの患者さんもいらっしゃいます。お悩みは脇やスネのレーザー脱毛と、毛穴、ニキビ、ホクロの除去が多いですね。

X:スキンケアの延長みたいなところから始める方が多いんですね。

慶田:老化の兆候なんて、全く出ていませんからね!差があるとしたら、元々の肌質に起因するトラブル、たとえば、アトピーがあって湿疹を繰り返してしてしまうとか、産毛の濃い薄い、ニキビが出やすいそうでない、とか。

Z:ガール世代として、まずは何から始めるといいですか?

慶田:ガール世代は、いらないホクロがあればとって、ニキビをコントロールして、産毛を脱毛して、年に2〜3回はちゃんとしたところで『フォトフェイシャルM22』を受けるのが理想的。それができれば、老化のスピードをかなり遅らせることができますよ。

Z:やっぱり、ガール世代でも早すぎることはないんですね。先手必勝!

慶田:怪我をした時の傷の治りとか、骨折した後の骨がくっつくまでのスピードって、年齢によって全然違いますよね。肌を若返らせる仕組みって、傷をつけたり、レーザーで穴を開けたり、熱を加えたりして、その刺激をきっかけにコラーゲン線維やエラスチンを増やして新しい肌を作っていくんです。つまり、もともと備わる「再生力」を利用しているから、若ければ若い人ほど高いリターンがあります。

N:では、どのくらいの頻度で通うのがベストですか?

慶田:信頼できるクリニックでニキビなどがひどい間は月1回。難しければ、4ヶ月に1度でもいいからフォトフェイシャルだけでも続けていくと、10年20年先の肌の若さに差が出ます。皮膚科専門医以外が商業性の高いクリニックを運営している場合、20歳前後で全く必要がないのに、強すぎるエネルギーでコラーゲン線維を変性させるハイフを小顔目的で頻回に施術させたり、無意味なレーザートーニングを繰り返したりすることがあります。不必要なものはしないという高い倫理性とプライドをもつクリニックと医師を選んでいただきたいと思います。

Z:美容医療って、即効性を狙うものだと思っていたけれど、違うんですね。長い目で見て自然な美しさを保つものだと学びました。

慶田:そのとおり。今は未来の自分が羨むぐらい、若くてプリプリでたるんでない理想の状態。できるだけそこから老化のスピードを遅らせることを目標に、日々のライフスタイルやスキンケアに取り組んでみてください。まずは「睡眠、食事、排泄腸内環境、運動習慣、ストレスコントロール」の生活習慣の5本柱をしっかり整え、「洗う・潤す・光老化対策」の基本のスキンケアを細く長く続けていくこと。その上で、定期的なクリニックでのメンテナンスを行うといったルーティンを今のうちから始めておくと、将来の自分が今のあなたに感謝するはずですよ。

【美容医療のめざましい進化と、最先端に飛びつくリスク。】
N:最新の美容医療は、どこまで進化していて、どんなことまでできるのか知りたいです!

慶田:ここ数年は、幹細胞がキーワードになっていますよね。ヒト幹細胞を培養するときの上澄みの中のサイトカインを導入して肌を若返らせる「幹細胞培養上清液治療」も人気ですよ。とは言え、薬剤のグレードはピンキリなので、幹細胞だからといってなんでもすごく効果があるわけじゃないので、そこは注意していただきたいですね。当院では脂肪幹細胞生上清液を点滴するメニューがあります。

N:トレンドのワードに飛びつかないように、ですね。

慶田:シミとり系だと、3年前から「ピコレーザー治療」が人気です。これは、現時点で世界最高レベルの切れ味をもつシミ・肌質改善レーザーで、ナノ秒よりはるかに短いピコ秒(1兆分の1秒)単位で照射するため、熱発生がほとんどなく、痛みや皮膚へのダメージを最小限に抑えることができます。従来機よりも「早く、キレイに、確実に」シミを消すことができるので、私のクリニックではフォトフェイシャルよりも人気です。

Z:早くて、痛みもないなら、かなりハードルも低いですね。進化のスピードもすごい!

慶田:ただ、新しいものだけを追いかけるのが正解かというと、そうとも限りません。美容医療の世界で20年超え、25年超えの技術って、実はそうないんです。四半世紀経っているものは、「フォトフェイシャル」「ケミカルピーリング」「ボトックス注射」「レーザー脱毛」「ヒアルロン酸注入」ぐらい。四半世紀経ってもなお人気なのは、十分な効果が得られて患者さんも満足できてリスクが低い上、十分な効果が得られて患者さんも満足できる点で費用対効果が高いということです。ドクターからの評価が非常に高いという証でもあります。それはつまり、大きな問題点がないということなので、安心ですよね。

N:必ずしも最先端が良いわけではないのですね。反省......。

慶田:私の場合、新しい薬剤やマシンが出たら、最低でも1年は待ちますね。なぜかというと、じんましんの薬や抗アレルギー薬剤などの新薬が出ると、1年間に副作用報告が大量に出てくるから。100人に行った臨床試験の時では見えなかった問題点が、何百万人単位で処方するようになるとたくさん見えてくる。そこを見極めてから採用しても遅くはないと思っています。マシンも薬剤も、安全性、効果を担保してくれるような、こなれた使い方で慎重に。危ないかもと感じたなら2年待ち3年待ち、それで結局入れないなんてことも珍しくありません。安心安全第一です!

【"びっくり人間"にならないために! 美容医療との上手な付き合い方。】
X:美容医療って、早く確実に結果が出るのが魅力ですよね。だからこそ、ハマり過ぎないか心配で。「いかにもやりました!」っていう不自然な顔にならずにナチュラルに若さをキープしていくためには、どうしたら良いのでしょうか?

慶田:そもそも私のクリニックは美容皮膚科なので、顔の形を変える施術はほとんどありません。できることは、肌やシルエットを若い頃の状態に戻す、右左のバランスを整える、シワを寄せるクセが強いところはプリーツ加工される前にボトックス注射で止める、不要な良性腫瘍をとる、色ムラを調整する、ニキビをコントロールする、老化症状を改善して若い頃の理想の状態に戻す、という具合。この程度なら、劇的に顔が変貌することはないし、そんなに依存することはないと思います。

X:よく顔がパンパンだったり、能面のようになっちゃったハリウッドセレブの失敗例とか見ると、ああはなりたくないなと思っちゃって......。

慶田:確かにヒアルロン酸注入は、「オーバーフィルドシンドローム(過剰注入症候群)」といって、入れすぎちゃってる方が海外でも問題視されています。美意識が高くて、いくらでも注ぎ込める予算がある方がなりやすいですね。1〜3度目ぐらいまでは、すごく若返るし魅力も高まる。でも、過剰になると見た目に不自然になるだけでなく、たるみで皮膚が伸びてしまう場合もあります。風船をパンパンに膨らませて空気抜くと萎みますよね。それと同じ現象が肌にもたるみジワとして起こる。そのシワを膨らませて伸ばそうと、もっともっととヒアルロン酸を入れ続けると、だんだんシルエットが大きくなってしまいます。

N:まさに依存による悲劇ですね......。

慶田:そうならないために、きちんと説明してあげることもドクターの仕事。「ある程度まで注入したらそれ以上は入れません」「今度は引き締めたり引きあげたり肌質を強固にする照射治療をメインにしましょう」というふうに。注入は初めだけある程度の本数を使うけれど、その後は、間隔を空けたり、迷ったら入れないとか調整したりしてメンテナンスする。待つべきときは待つ。「やりたい=いいよ」という患者とドクターの組み合わせになるから、びっくり人間のような顔が出来上がってしまうんです。ちなみに当院の場合、初回は注入しどころ満載なので平均2.5本くらい注入しますが、その後は間隔が2~3年と空いていき、1回あたりの本数もどんどん減るので、平均すると1.4本/回しか使っていません。

N:先生のお顔の仕上がりも判断材料になりますよね。けっこう攻めてきそうだなとか、ナチュラルビューティが信条なんだろうなとか。

慶田:それはありますね。美容医療は、引き算の美学ぐらいでちょうどいいと思うんです。そこのセンスと、ドクターの倫理観、患者さんにとってハッピーかどうか。それを考えることがクリニックの姿勢にもドクターの顔にも現れる。カウンセリングのみ30分たっぷり説明だけして結局何もしないで帰すのは、クリニックにとって一銭の得にもならないけれど、私の美学であり、この仕事をする上で譲れないプライドです。医者が人のコンプレックスに付け込んで悪徳な商売をしたら地獄に落ちると思っていますし、少しでも徳を積んで死にたいので。「やるべき時しかやらない」という精神がある先生に相談していただきたいと思っています。

X:本当にそうですよね!

慶田:人間の体に注入するものには限界があるし、照射も適切なタイミングがある。限度は絶対に超えないようにすること。それを守れば、びっくり人間になることはありませんよ。

Z:適度な距離感を保って付き合うことが大切ってことを、肝に命じます。

慶田:美容点滴とかイオン導入といったダウンタイムがなく容貌が大きく変わらないようなものなら、毎月でもOK。でも、ヒアルロン酸など注入系は量や頻度を適切に守ることを忘れずに!

美容医療は自由診療なので、同じメニューでもクリニックによって費用は異なります。だからこそ、適正価格なのかそうでないか、望まない治療を押しつけられていないか、ダウンタイムや治療に関する説明がきちんとなされたか、ドクターと感性が一致しているかなどなど、目先の安さや上手い言葉に囚われないで、いくつものチェック項目を精査した上で選ぶことが大切です。光だけでなくリスクの部分にもきちんと目を向けて、納得して美容医療を味方につけましょう。
是非、ご参考になさって下さい。


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2020年10月 1日

雑誌『婦人画報』2020年11月号(10月1日発売 掲載ページP158~P161)

【マスク時代のスキンケア 美容習慣も‟新しい日常"へ 夏の後始末、秋の迎え方】に慶田院長の監修記事が掲載されました。

日常的なマスクの着用や外出の制限など、生活が変化して約半年。私たちは、これまでにはなかった美容の悩みと向き合うことになりました。特にこの夏は、マスクによる肌あれに直面した人が多かったようです。さて、秋はどういった美容の課題が表れるのでしょうか?
夏の肌あれを立て直す方法、そして秋に役立つヒントをご紹介します。新しい生活スタイルには、新しい美容メソッドが必要です。

◆ マスクによる‟新しい肌悩み"を解消
この夏、顔の下半分が大騒ぎでした。
・高温多湿
・マスクによる摩擦
・大量の汗と乾燥
マスクのなかで汗を大量にかいたり、蒸れたり、皮脂が増えたり、摩擦による刺激もあって、いまや肌あれを起こしている人がほとんどです。秋冬もマスクの着用は欠かせなくなりそうですので、早い段階で夏の肌あれを落ち着かせて、対処法を知っておきましょう。

こんな悩みが発生していませんか?
【肌あれ】・・・マスクに覆われる顔の下半分が全体的に乾燥しがち。肌が敏感になり、愛用の化粧品でもピリピリとした刺激を感じてしまう。
【ニキビ】・・・あご先やフェイスラインの肌がざらつき、ぽつぽつと白い吹き出物が出現。または炎症を起こしてしまった赤いニキビが大量に発生している人も。
【色ムラ】・・・マスクの上辺があたる頬骨付近のシミや肝斑が濃くなっている。もしくは摩擦刺激で炎症を起こして肌に赤みが出ている。
【毛穴】・・・熱がこもり、汗や皮脂が増え、刺激が加わることで毛穴が開いて目立つ。さらにその毛穴に汚れが詰まって肌がざらついたり、ニキビに発展したりする。

◇ ‟夏ならではの刺激"で私たちの肌悩みは増加した!
この夏は、暑い最中でも多くの人が、マスクを着用して外出していました。夏のマスクなんて、肌にとってはかつてない刺激です。特に不織布のマスクは、着用しているだけで、肌がこすれて刺激になります。頬や顔まわりだけでなく、ワイヤーや紐が当たる鼻や耳が炎症を起こして赤くなっている人も。4月頃からマスクによる肌あれを感じる人が出始めました。
そこに猛暑の夏がやってきたわけです。マスクのなかの汗や蒸れが不快だったという人がほとんどでしょう。温度が高いことが肌には刺激になりますし、汗そのものもかぶれの原因になります。マスクでこすれて肌のバリア機能が弱っているところへ、ほかの刺激が足され、その結果、夏になって肌トラブルが深刻化したのです。表面が赤くなったり敏感になったりする症状に加え、多いのはニキビ。マスクの着用で、顔の下半分の肌が置かれた環境が悪化し、その肌表面の常在菌バランスが崩れてしまったからだと考えられます。

=肌のためには、不織布のマスクは刺激が強い=
肌への刺激が強い不織布マスク。肌悩みが深刻なら、日常で使用するマスクを見直してみるという手も。ウレタンや布素材の立体形状になったマスクが肌に優しいです。

【肌あれ】洗顔料を見直して肌を守りましょう
マスクと肌がこすれることで起きるのが、肌本来のバリア機能の低下。そのバリア機能をケアすることは、肌あれだけでなく、ニキビや毛穴の悩みなどほかの肌トラブルの予防にも通じます。バリア機能を守るために、肌への負担が少ない洗顔料を使ってください。肌あれを起こしているときこそ、水やお湯だけの洗顔はおすすめしません。汗や雑菌、過剰な皮脂はトラブルを招くため、日に2回は洗顔料で洗ったほうがよいのです。角層をケアしながらうるおいを残して洗うことができるため、酵素洗顔はおすすめです。よく泡立てて、くるくると円を描くように洗いましょう。

【ニキビ】肌の常在菌に着目したスキンケアを
近年、肌の常在菌への研究は世界的に進んでいます。例えばマスクによって、‟美肌菌"と呼ばれる表皮ブドウ球菌が快適な生育環境を奪われて減少すると、その代わりにアクネ菌が増殖。アクネ菌は皮脂の分泌や酸化、炎症に関与します。さまざまな肌悩みの原因となるのです。表皮ブドウ球菌は適度にしっとりした環境が好きなので、肌の‟菌"に着目した製品で、丁寧な保湿を心掛けましょう。

〇ニキビやニキビ跡に効果的な治療○
自身で対策を行っていても、肌荒れに悩むこともあるでしょう。そのような時は美容医療の力を借りるのも手です。

マスクによる肌荒れにお悩みの方には、炎症を鎮めて肌の再生を促す『プラズマシャワー』(初回トライアル¥20,000~)がおすすめです。プラズマを照射すると、皮膚表面では強力な滅菌作用で、ニキビをはじめとするさまざまな皮膚トラブルを引き起こす細菌やウイルスを死滅させることができます。悪玉菌がいなくなった後は、もともと表皮内に住んでいる美肌菌が急速に増えて肌フローラが健康な状態に整うのでご安心ください。さらに、施術後30分以内に塗布する薬剤の浸透を飛躍的に高める効果もあります。
圧倒的人気な導入剤が、抗炎症と肌再生作用が高い『サイトプロMD』です。ヒト骨髄幹細胞由来のサイトカインと成長因子が高配合されています。

また、肌荒れやニキビのお悩みだけでなく、肌全体のコンディションを底上げする肌質改善治療の『フォトフェイシャルM22』(初診患者様限定¥28,000)もおすすめです。計8種類の波長変更フィルターが搭載されていて、シミ(肝斑)、くすみ、ちりめんジワ、赤ら顔といったさまざまな肌トラブルを一台の機器で改善することができます。
当院では『フォトフェイシャルM22』は、ケミカルピーリングで角質を滑らかにし、毛穴の詰まりを解消してから施術します。ニキビもできにくくなりますし、肌のバリア機能も高まりますから、マスク皮膚炎の方たちにも有効です。

是非、ご参考になさって下さい。

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2020年9月30日

雑誌『anan』No.2219号(9月30日発売 掲載ページP48-P49)

特集「好機を掴む・美ハンド&ネイル」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

ダメージを受けにくい土台作り!基本のハンドケア
【善玉菌が増えやすい肌環境をキープしよう】
新型コロナウイルス対策がスタンダードとなり、外出先や職場でアルコール消毒する機会が増えた昨今。ダメージのない、きれいな手を保つにはどのような対策が必要でしょうか?
まずは手洗い後の保湿ケアをおろそかにしないことです。保湿せず必要以上に洗うと、黄色ブドウ球菌など肌の悪玉菌が増えて、手荒れになります。天然のバリア・皮脂膜を作り、抗菌作用を発揮してくれる表皮ブドウ球菌が育ちやすい、しっとりとした状態を保つことがダメージを寄せ付けないコツです。
また、肌についた水分が蒸発する時に角層内部の水分まで奪われ乾燥するので、手洗い後は、乾いたタオルで隅々まで拭き取りましょう。その後、肌状態に合ったハンドクリームでしっかりと保湿しましょう。
さらに、できるだけ摩擦を避けることも、手荒れを軽減させるコツです。特に、手先をよく使う人は肌がこすれて傷みがちです。手袋をするなど工夫しつつ、保湿ケアに力を入れましょう。

【ハンドケアの極意!】
『その1:洗いすぎには要注意。逆効果を招く恐れも』
清潔に保とうと頻繁に手を洗い、ケアを怠ると、肌の常在バランスが崩れて悪玉菌が増え、かえって不潔になる可能性もあるので要注意です。石けんを使った手洗いとぬるま湯だけの手洗いの使い分けを心がけて。石けん使って特に丁寧に洗ったほうがいいのはトイレで大の後、調理の前、帰宅時です。あとは、ぬるま湯でしっかり洗い流しましょう。感染症対策には、不用意に手で顔を触らないよう、いま一度気をつけましょう。

『その2:手洗い後は肌の状態に合わせたクリームをオン』
洗った後、乾いたタオルで隅々まで水分を一拭き取ったら、すぐにハンドクリームなどの保湿剤を塗ることが乾燥させないコツです。手荒れをしている人は水分を抱える力のあるセラミドやグリセリンなどに加え油分が多いクリームやバームをやさしく塗りましょう。しもやけやひび割れがあるなら、血流を上げるビタミンE入りのものがおすすめ。手荒れがなく、ベタつくのが苦手なら、軽いローションでも大丈夫です。

『その3:家事をする時はグローブを活用して』
手荒れの原因になる家事の時はグローブを使うのがおすすめです。たとえば水仕事をする前は、手にハンドクリームを薄く塗り、使い捨てのポリエチレン手袋をはめます。その上から食器洗い用のビニール手袋をはめて、温かいお湯で食器を洗うと、スキンケアもできて一石二鳥。一方、直接ゴム手袋をする場合、ラテックスアレルギーで手荒れを起こす人もいるので、その場合はすぐに皮膚科を受診しましょう。

【上手な手洗い&ハンドケアを実践!】
■ステップ1:やさしく丁寧に、汚れを落とす。■
洗ったつもりでも洗いムラがあれば、手洗いの効果は半減してしまいます。逆に洗いすぎてしまっても手荒れの原因になります。心がけるべきは"隅々までやさしく"。指の間まで丁寧に洗ってすすぎ、決して水分を肌に残さないのが上手な手洗いのポイントです。

① ぬるま湯で手を濡らし、石けんをよく泡立てる。
熱湯で洗うと、肌表面の潤いまで洗い流してしまうことになります。逆に冷たすぎる水も、皮膚温度が低下して乾燥し肌荒れしやすくなるので要注意です。適温は33〜35℃。人肌よりぬるいことを意識しましょう。洗う時に、摩擦を防ぐためにも、石けんはよく泡立てましょう。
②指の間、指先、手首までやさしく洗う。
全体をくまなく洗うことが大切です。指は一本ずつ洗い、指の間や親指まわり、手首まわりも忘れずに洗いましょう。水性の汚れであれば、爪やブラシなどでこそぎ落とさなくても十分落ちます。こすりすぎると肌のバリア機能が低下するので、泡で包み込むように丁寧に洗いましょう。
③洗い残しがないよう、しっかり洗い流す。
手についた菌をしっかり洗い流すためには、30秒はすすぐのがおすすめです。石けんがすべて落ちてからも流水で洗いましょう。万が一、石けんが肌に残っていると手荒れの原因になります。こすらないようにやさしく、指の間や手首も洗い流しやすすぎ残しがないようにしましょう。
④乾いたタオルで手を包み、水分を拭き取る。
洗った後はすぐに肌当たりのいい乾いたタオルで水分を拭き取りましょう。やさしく押さえるようにしながら、タオルに水分を吸わせましょう。指の間もタオルで挟み込むようにしてしっかり拭き取りましょう。爪の間に水分を残すと炎症を起こす場合もあるので、忘れずに拭いて下さい。

■ステップ2:ハンドクリームで、潤いをプラス。■
手洗いの後はもちろん、こまめにハンドクリームをつけることはハンドケアの基本です。ハンドクリームは、キッチン、寝室、いつも持ち歩くバッグの3か所に常備しておくと、習慣づけやすいはずです。気づいた時に細部までムラなく塗りましょう。

⑤ハンドクリームを人差し指の2関節分とる。
手の細部まで塗るため、ハンドクリームの量はチュープタイプであれば人さし指の指先から第二関節までが目安です。摩擦を防ぐため、若千多めにとりましょう。手にのばしてみて少なかったら足します。缶タイプであれば、衛生面を考えてスパチュラを使うのがベターです。
⑥クリームを温めながら、手のひら&甲に広げる。
肌馴染みを良くするために、ハンドクリームは両手で挟んで温めてから塗り広げるのがおすすめです。軽く両手の甲になじませた後、片手の甲を反対側の手で軽く掴みます。そのまま親指の腹で手の甲全体に円を描くようにさすりながらやさしく馴染ませましょう。
⑦指の一本一本、側面までくまなく馴染ませる。
指の塗り忘れを避けるためには、側面と上下(爪側と手のひら側)の2面ずつに分けて塗るのが効果的です。まず指の側面を、反対の手の人さし指と親指で挟み、指先から付け根のほうヘスライド。次に指の上下を、反対の手の親指と人さし指で挟み、付け根から指先へ。
⑧爪の先も忘れずに。手首全体にもつけてハンドプレスを。
指だけでなく爪と爪まわりにも塗り込めば、ささくれ予防になります。爪も親指でくるくるとさすりながら馴染ませましょう。その後、手のひらを反対側に指で円を描くようにさすりながら馴染ませたら、手首全体にも伸ばしましょう。最後に全体をプレスすると密着しやすくなります。

【肌状態に合った成分でハンドクリームを選ぼう】
どんなハンドクリームでも保湿はできるけれど、トラブルがある場合は特に成分に注目するとケアの成果が上がりやすいです。バリア機能を上げるためにも、トラブルは早めに改善をしましょう。
○コラーゲン・セラミド
セラミドや加水分解コラーゲン、グリセリンなどは、水分を抑える力が強いので肌荒れしているときに良いでしょう。
○ビタミンE
しもやけやひび割れがあるなら、ビタミンE配合のクリームを。血流を促進して改善に導いてくれます。
○尿素
ピーリング作用があるので、角質が硬くなってしまった場合にオススメです。ただし、保湿力は低めです。

【美ハンドを保つための美容医療】
手の甲は年齢が出やすいと言われています。年齢を重ねるにつれて、脂肪が減って衰え、腱が目立って気になるとお悩みの方には『手の甲のヒアルロン酸注入』がおすすめです。『ヒアルロン酸』は、失われたボリュームを瞬時に補填し、肌のハリを蘇らせます。また、保水力の高いヒアルロン酸を肌の内部へと注入することで、手荒れの改善やキメが整うという二次的メリットもあります。
ヒアルロン酸製剤は複数ありますが、手の甲には、「極めて滑らか」で馴染みが良く、効果も1年半以上持続する『ベロテロボリューム』を使用します。ふっくらとハリが出て、シワっぽさもなくなり若返って見えます。
さらに、皮膚の透明感はメラニン量だけでなく、水分量も大きく影響しているため、色調も改善し明るくなります。保水力の高いヒアルロン酸によって、皮膚がみずみずしくなり、表面の細かいシワが消え、色調までも明るくなるのです。
若返りというと、お顔に意識が集中しがちですが、実は手の甲は老化が顕著に現れやすく、意外と人目につくパーツです。顔を見比べて年齢に差を感じるような方には、是非お勧めです。美しい手を取り戻しましょう。

価格
ベロテロボリューム1本:1ml
初回トライアル 1本 ¥75,000
通常料金 1本 ¥85,000 同日2本目 ¥80,000 

是非、ご参考になさってください。


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2020年9月29日

雑誌『60代からのおしゃれの便利帖』2020年11月号(9月29日発売掲載ページP75-P78)

特集『乾く、シワが増える、メイクが決まらない...そんな人は、今までの方法を見直して!60代からの美の新常識20』に慶田院長の監修記事が掲載されました。

どんな人でも生きている限り、加齢はするもの。でも、ちょっとしたケアやメイクのコツで、若々しさをキープすることはできます。今すぐ始められる身近なヒントをご紹介いたします。
スキンケア編
【60代からのスキンケアで大切なことって?】
《保湿と紫外線対策はマスト。それでも起こるトラブルにはプロの助けも》
スキンケアの3原則は洗浄・保湿・紫外線対策です。優しく洗って皮脂や化粧を落としてしっかり潤いを与えることです。当院には60代以上の方も多くいらっしゃいます。シミと思い込んでいたものが実は『老人性イボ(脂漏性角化症)』だったという方もとても多く、これはCO2レーザーで簡単に取り除けます。美容医療は進歩しているので、シミやシワ、たるみも切らずに解決できる時代です。基本のケアをしっかり行ったうえで、悩みが出たら早めに美容医療の力を借りるのも、60代からの賢いケア法といえそうです。皮膚がんも増える世代なので、皮膚専門医を選ぶと安心です。

【乾燥こそ最大の敵!「老け」の元凶になります】
《老け見えの3トップを遅らせるために、保湿は必要不可欠》
シワ...皮膚が薄い目元は潤いが不足して小じわとなって出現!
シミ...肌のバリア機能が落ちて炎症が続くとシミの原因に。
たるみ...たるみは真皮が衰えているサイン。すでに保湿では改善不可能。
乾燥して肌のバリア機能低下が続くと、刺激を直に受けやすくなり、シミの原因になることもあります。また、表皮の奥にある真皮にも悪影響が及びます。真皮は皮膚のハリと弾力を保つ中心的な組織なので、真皮の働きが衰えると、シワ・たるみを加速する要因になります。とにかく早めの乾燥対策が肝心です。

【化粧水のバシャ塗りは逆効果⁉塗りすぎは乾燥の原因に。保てる水分には限りがある】
《肌の許容量以上に塗っても肌は干上がるだけ》
どんなに大量に塗ったとしても、化粧水や乳液などの化粧品が届くのは角層まで。ベタベタと重ね塗りしても、肌の奥にまで浸透する量には限度があります。また、大量の水分を肌にのせると、染み込まなかった分が蒸発するときに、かえって乾燥を招くおそれも。過度な使いすぎには気をつけましょう。

【紫外線も「老け」の強敵!365日ガードしたい】
《紫外線対策を怠るとシワやたるみに》
秋になってもみなさん紫外線対策は万全ですか?エイジングケアというとアイクリームや美白美容液などの改善アイテムに飛びついてしまいがちですが、その前に絶対しておかなければならないのが紫外線対策です。紫外線は天気に関係なく年中降り注ぎ、着々と肌を老化させ、シミやシワなどさまざまな肌悩みの原因にもなります。とはいえ、何か特殊なことをする必要はなく、しっかりと日焼け止めアイテムを塗るだけで十分です。UVベースと日焼け止めを忘れずに、365日紫外線からガードしましょう。

【クリームはシワに沿って横方向に塗るのが鉄則!】
《くるくる塗るより、横方向に滑らせましょう》
クリームはうずまきのように肌の上でまるく回転させながら塗る人が多いはずです。しかしシワは「横方向」にできます。シワの部分は皮膚が薄くなっているので、保湿成分をより浸透させるためには、シワに沿って横方向にクリームを塗るのが効果的です。皮膚を傷めないように力を入れず、滑らせるようにして塗りましょう。

【あなたのすすぎは高温すぎ⁉かなりぬるくてOKなんです】
《お風呂のついでに洗顔する場合は温度に注意!》
洗顔は体温程度の34~36℃のぬるま湯ですすぐのがベスト。それ以上熱いと肌に存在する油分や水分が流出しやすくなり、バリア機能が弱まりやすくなります。入浴のついでに洗顔をするときは、熱いお湯ですすがないよう注意しましょう。

【エイジングに対応するにはレチノールは強い味方】
《レチノールで保湿とエイジングケア両方が叶う!》
エイジングケア製品に含まれるレチノールはビタミンAの一種で、コラーゲンやヒアルロン酸の増加、ターンオーバーの促進、保湿力アップなどさまざまな効果をもたらしてくれる優秀な成分。たるみやシワ、開き毛穴が目立ち始めた乾燥気味年齢肌にとっては、強い味方です。あれこれ買うより、迷ったら使ってみましょう。当院では医療機関ならでは高濃度純粋レチノール含有『ナノメッドVAエッセンス』が人気です。

【ビタミンC誘導体はマルチに効く!】
《エイジングケアの基本となる美容液です》
ビタミンCは水のなかですぐ分解してしまいますが、ビタミンC誘導体は構造を変えて安定性を増し、ビタミンCの働きを助けます。
ビタミンC誘導体の働き
効果1:ハリアップ
効果2:毛穴
効果3:シミ予防
肌に潜んだシミ予備軍に効果を発揮するのが、ビタミンC誘導体配合の美容液です。ビタミンC誘導体は安定性が高く、肌に浸透しやすいのが嬉しいところです。シミ予防のほかにも、たるみ毛穴のケアやコラーゲン生成など、とにかく嬉しい恩恵がたくさん用意されています。大人のスキンケアには欠かせない存在です。当院の『巡活ローション』は浸透度が格上の超浸透型ビタミンCと保湿成分がたっぷり配合されており、シミやニキビの改善、アンチエイジングに意識の高い患者さまに人気です。

【シワが気になる人こそ、リップや首元ケアが重要!】
《みずみずしい唇と首元が美のポイント》
老けて見えるのは、顔のシミ、シワだけが原因ではありません。首や唇、髪を含めて、全体から感じるイメージに起因します。エイジングケアを頑張りたいときこそ、むしろリップや首のケアにも注目してほしいものです。特に唇はガサガサだと、たとえ肌がキレイでも若々しく見えない理由になってしまいます。

【角質の潤いになるコレストロールは摂るべき!】
《コレストロールは角層潤いに欠かせない細胞間脂質の原料になる》
コレステロールはよくないものと思われがちですが、実は肌の潤いに欠かせない栄養素です。セラミドや脂肪酸など細胞間脂質と呼ばれるものに変わり、角層細胞の間をセメントのように埋め、隙間に水分を挟み込みながら細胞同士を接着させる役割を果たします。これにより水分の蒸発を防いで肌の潤いをキープ。敬遠しがちなバターや肉もぜひ適度に食べましょう。食品由来のセラミドは生芋こんにゃくに豊富です。

【食事こそ、美肌の素!身近なもので肌力アップ】
《食べものこそ肌の「原料」。身近な食材で美肌に》
コラーゲンドリンクやコスメなどよりも、ダイレクトに効くのが、肌の原料となる「食べもの」。りんごや納豆など、肌を若々しく保ってくれる食材を積極的に摂ることで、日々の老化を食い止め、健康的な肌を保つ手助けができます。ほかにも、わかめやごぼうは食物繊維がたっぷりで腸の善玉菌のエサになるなど、身近な食品も意識して食べるようにしましょう。
◇ちょこっとしたことで美肌に!
・りんごは皮ごと薄輪切りで食べてシミ・シワを予防
 りんごは抗酸化力が強く、シミ・シワ予防に効くポリフェノールやビタミンが豊富です。
 皮や芯周辺に多く含まれるので皮ごと薄切りに。
・1日1回、夕食時の納豆で見た目年齢が若返る!
 納豆には若返り効果のあるポリアミンが豊富。ポリアミンを含む食べものの中でヒトの血中ポリアミン濃度が高くなるのは納豆だけです。
・"鉄不足"を感じたら南部鉄器で湯を沸かしましょう。
鉄分が不足すると化粧ノリが悪化、くすむなど肌にも悪影響があります。南部鉄の鉄瓶で沸かしたお湯を飲めば、食事やサプリで摂るより手軽に鉄補給できます。

【60代の肌の透明感を取り戻す美容皮膚科メニュー】
さらに1段上の美しい肌を目指して、月1~2回は美容医療の手を借りてスペシャルケアを取り入れてみるのもよいでしょう。下降していく肌と丁寧に向き合えば、必ず今より美しい肌を手に入れられるはずです。
こちらのコンビネーション治療は、患者様の効果実感がとても高いメニューです。即効でくすみが晴れたように明るいツヤ肌に導きます。
滞った肌のターンオーバーのスイッチを入れる
『ケミカルピーリング』or『アクアフェイシャル』
×
溜まったメラニンを排出する肌質改善治療
『フォトフェイシャルM22照射』or『ジェントルレーズプロ』or『ジェネシス』
肌トラブルやお悩みは一人ひとり異なります。医師の診察により、その方に合わせたベストな治療法をご提案いたします。当院では肌質改善治療『フォトフェイシャルM22』『ジェントルレーズプロ 』『ジェネシス』を受けていただく際は、治療効果を高める目的で下記をサービスで付けております。
・照射前の『ケミカルピーリング』
・照射後のビタミンCとアミノ酸のパック
・年齢を感じやすい手の甲にも照射(手の甲はフォト・ジェントルのみ、ジェネシスは首へも照射を行います。)
照射の前にケミカルピーリングを行うことで、角質を滑らかにし、毛穴の詰まりを取り除いて光の浸透が良くなるように整えます。
毛穴の詰まりや、ゴワツキが気になる場合は、美容液で毛穴の奥まで洗う新ピーリング『アクアフェイシャル』を行うのも良いでしょう。肌の再生力をアップさせ、ふっくら美しい美肌に導きます。そして、照射後には、鎮静も兼ねてビタミンCとアミノ酸のパックで有効成分をギュッと閉じ込めていきます。これだけ盛りだくさんでも、ピーリングからパックまで約40分の施術時間なので気軽に通っていただける大人気メニューです。

■価格
『フォトフェイシャルM22』『ジェントルレーズプロ 』『ジェネシス』
初回トライアル ¥28,000 通常 ¥38,000 ※税抜き価格

また、さらにお肌を底上げしたい場合には、『イオン導入』無針メソセラピーと呼ばれる『エレクトロポレーション』を組み合わせるとさらにキメの整った透明感の高い肌に導きます。

是非、ご参考になさって下さい。


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WEB『OZmall』 2020年9月30日掲載

特集「シミやしわなどの肌老化を引き起こす原因とは?30~40代からのエイジングケア」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

30~40代くらいから感じ始める加齢現象。特に目立ちやすい顔の皮膚は、10~20代との違いを感じやすいものです。そこで肌老化の原因や30~40代からとり入れたいエイジングケアについてご紹介いたします。

【肌老化の最大の原因は紫外線などの太陽光】
シミやしわ、たるみ、くすみなどの肌老化。その原因の約8割は紫外線によるものと言われています。日焼けを繰り返すと部分的にメラニンが増えてシミができることはよく知られていますが、そのほかにも皮膚の弾力のもととなるコラーゲン線維やエラスチンが変性、減少し、しわやたるみを引き起こします。表情ジワと違って皮膚の動きとは関係なく、ひし形状のしわができ、皮膚がゴワついて硬くなっていきます。
また、紫外線は皮膚の酸化を促進させる原因にもなります。酸化は紫外線のほか、喫煙、ストレス、大気汚染物質なども原因になります。活性酸素の量が増えて肌が酸化すると、しわやたるみなどにつながります。若いころはもともと備わっている抗酸化力によって活性酸素を除去できますが、加齢とともに抗酸化力も低下していきます。

【肌老化は糖化によって加速】
さらに糖質のとり過ぎによる「糖化」も肌老化の原因です。酸化と糖化はお互いに影響しあって加速します。糖質をとり過ぎたために代謝しきれなかった糖は、皮膚のコラーゲン線維やエラスチンなどのたんぱく質と結びつき糖化最終産物AGEsに変わります。この現象が「糖化」です。糖化したコラーゲン線維は、弾力がなくなって、たるみや皮膚のごわつきを引き起こします。また、コラーゲン線維はもともと白いけれど、糖化によってべっこう飴のように薄茶色になっていき、黄ぐすみ、茶ぐすみの原因になります。
こうした原因による肌老化は、生活習慣の積み重ねによって起きるものです。人生100年時代といわれる今、生活習慣の見直しは30代、40代からでも遅くはありません。食事や睡眠、運動、排せつ、ストレスコントロールなど生活習慣を整えるほか、日焼け対策を徹底すること、糖質をとり過ぎないことを心がけるようにしましょう。

【徹底的なな保湿と優しく確実な洗浄で肌老化を遅らせる】
保湿不足や洗浄不足も肌老化を促す要因になります。保湿不足になると皮膚の表面にある角層のバリア機能が低下し、炎症を起こしやすくなります。すると透明感が失われ、キメもあらくなります。特に30代ごろからは自身のもつ保湿成分が減少していくので注意しましょう。保湿のポイントは、成分と量です。保湿を重視しようとすると油分を補いがちですが、水分を保持する働きがあるのはセラミドやヒアルロン酸、グリセリン、多糖類、加水分解コラーゲンなどの保湿成分です。まずはこれらの保湿成分をたっぷり含む乳液やクリームを肌がペタペタするくらいにたっぷり塗ることが大切です。天然セラミドを主成分とする当院オリジナル高機能保湿クリーム『セラミドバリアクリーム』(¥5,000 30g 銀座ケイスキンクリニック取扱い)は、水分保持力・抗炎症作用が高く、しっとり感がありながら、重すぎず塗り心地がよいので、顔から体まで全身に使用している患者様も沢山いらっしゃいます。

また、洗浄不足で皮脂や化粧品の油分が残ると、酸化の原因になります。ミルクタイプのクレンジング剤など洗浄力が極端に弱い場合、毛穴やシワの溝にファンデーションなどが残っていることがあるので要注意です。おすすめしたいのが、洗顔後に皮膚を拡大鏡で見て、毛穴や目周りに汚れが残っていないかどうかチェックすること。汚れが残っている場合は、クレンジング力が高いタイプのクレンジング剤に変えましょう。汚れがとれないからといって、ゴシゴシこするのはNGです。とはいえ、洗顔後に何もつけず30分以内に肌がつっぱってくるようなら、洗浄力が強すぎて必要な皮脂まで洗い流してしまう可能性が高いので気をつけましょう。
当院で人気の『ナビジョンDRのメーククレンジングオイル』(¥2,500 150ml 銀座ケイスキンクリニック取扱い)は、極めて酸化しにくいオイルで、潤い成分も高いので安心してお使い頂けます。テクニック不要でサッと落ちるので、ミルクやジェルクレンジングで長時間擦るよりも肌の負担が少なくて済むという点もメリットの一つです。

【できてしまったシミやしわには美容皮膚科での施術が効果的】
肌老化は外的な要因が大きいため、個人差が出やすいものです。30代ごろからシミやしわが気になり始める人もいるでしょう。できたてのちりめんジワであれば、抗酸化パワーの高いビタミンAの『レチノール』を含むクリームを長期的に塗ることで、浅くできる可能性があります。当院では医療機関ならではの高濃度純粋レチノール含有『ナノメッドVAエッセンス』(¥6,500 銀座ケイスキンクリニック取扱い)が人気です。
薄い肝斑や日焼け後のくすみも抗炎症作用のある『トラネキサム酸』や黒色メラニンを白く戻す作用のある『ビタミンC』をセットで数カ月間服用すると、改善する場合があります。けれども濃い肝斑やシミ、たるみなどをホームケアで改善するのは難しく、メイクでカバーしようとすると厚塗りになり、逆に老けて見えてしまうこともあります。気になる場合は、美容皮膚科でのレーザー治療や光治療、高周波(RF)照射、超音波(ハイフ)照射、ヒアルロン酸注入治療などの施術をおすすめします。

経験や知識が特に必要なのは、施術よりも診断です。正しく診断できるかどうかは、日本皮膚科学会が認定する皮膚科専門医であるかどうかが、ひとつの目安になります。皮膚科学と解剖学の知識の裏打ちの上に、美容皮膚科施術の経験を積めば、安全で効果的な美容医療を提供できます。ぜひ、担当医の研修経験や筆頭執筆論文(共著の論文で最初に名前がある論文)の数をチェックしてみてください。また、施術後にどのような経過をたどるのか、アフターケアはどのように行うのかなど、ていねいに説明してくれるかどうかも大切です。

是非、ご参考になさって下さい。

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2020年9月28日

雑誌『LDK』2020年11月号(9月28日発売LDKまんまムックシリーズ11月号特別付録 掲載ページP5-P12)


特集『老けない美肌の便利帖 −5歳肌を叶える若返りテク&新習慣』に慶田院長の監修記事が掲載されました。

【Part1:スキンケア編:乾燥肌】
「化粧水バシャバシャづけ=うるおうは大間違い!」
止らない乾燥には適量の水分と「油分でフタ」が正解です。

《スキンケアテク》
オイリーだから保湿はいらないはウソ!脂性肌でも内部はガッツリ乾燥しているかも!
肌表面がべたついていても'さっぱりケア'は危険です。
「脂性肌だから大丈夫」と考える人もいるかもしれませんが、実はそれは大間違いです。うるおいは、角層にある皮脂膜、細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)の3大要素で保たれており、皮脂膜が水分保持に役立つ割合はたったの2~3%です。肌の内部は乾燥し、表面では皮脂が過剰に分泌されている「インナードライ」の状態にあるかもしれません。

【Part1:スキンケア編:洗顔&クレンジング】
ただ"洗い流す"だけじゃ肌荒れ待ったなし!「熱すぎ」「強すぎ」はNG!
適温でやさしく洗顔が基本!

《スキンケアテク》
熱いシャワーは肌への負担大!高温・高圧の顔面シャワーは乾燥肌が悪化します。
シャワーのついでに洗顔をする人は、温度だけじゃなく水圧にも注意しましょう。顔面に高温・高圧で直接シャワーをあてると、バリア機能として必要不可欠な細胞間脂質まで落ちてしまいます。シャワーですすぎたいときは、高圧にせず温度を30~32度くらいに下げて行いましょう。ハードな顔面シャワーは乾燥だけでなく、たるみの原因にもなるので気をつけてくださいね。

是非、ご参考になさって下さい。

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雑誌『VOGUE』2020年11月号(9月28日発売 掲載ページP178~P179)

【エディターのサロン潜入レポートCONFIDENTIAL BEAUTY REPORT】
に慶田院長の監修記事が掲載されました。

己の血小板で、ハリ潤肌スイッチON!
「血小板を濃縮させたもの= PRPを浸透させて、肌の再生力を高める」と聞いたら、怖く感じる人もいらっしゃるかもしれません。血だらけになるほどハードに針で傷をつけたところにPRPを塗りこむので、そのインパクトから『ヴァンパイアフェイシャル』と名付けられました。血小板の創傷治癒のスイッチが入るのは「怪我したとき」です。『ヴァンパイアフェイシャル』は、ダーマペン4で顔中に小さな怪我をさせ、創傷治癒のスイッチを入れたところに、高濃度の血小板を作用させるため、コラーゲンを増やすには実に理にかなった施術と言えます。
そもそもPRP(多血小板血漿)は、目周りの小じわや青グマなど若返らせたい部分にピンポイントに注入するのが一般的で、10数年の間人気の続く注入治療です。ヴァンパイアフェイシャルは、ダーマペン4と組み合わせることで、PRP(多血小板血漿)の作用をより高めることができるため、顔全体の皮膚再生を促し、毛穴の開き・小じわ・たるみなどのエイジング症状を総合的に改善して若々しい肌へと導きます。2つの施術を併用することで、1回でも単独治療以上の効果を実感して頂けます。
PRP(多血小板血漿)は、患者様ご自身から採血した血液を遠心分離機にかけて、血小板が濃縮された血漿(PRP)を取り出したものです。血小板から放出される豊富な成長因子が、コラーゲンやエラスチンなどを生み出す線維芽細胞を活性化して、皮膚そのものを若返らせます。当院では成長因子は添加せず、自己血液から採取したピュアな血小板のみを使用していますので、しこりや腫れなどの副作用の心配もありません。

今回は実際にVOGUEエディターさんが体験し、ご感想をいただきました。

肝心の痛みのほうはというと、私の場合は顔や鼻に軽い痛みを感じる程度でまったく辛くない。鏡で見ても赤みがあり、ところどころうっすら血がにじんでいる程度。その上からセルフPRPをたるみ毛穴の気になるエリアにチクチク注射された。漏れ出たPRPはダーマペン4の傷から浸透。しばらく冷やして赤みを抑え、緊張の施術はあっけなく終了した。この治療を受けたのは金曜だったのだが、翌日には赤みがメイクで隠れる程度に、月曜には人に会ってもまったく気づかれなかった。そして施術から2週間ほど経た今、はっきりと肌にハリを感じている。しょんぼり落ちていた目の下もふっくらして、頬の毛穴もニキビ痕も目立たなくなっている!レーザーや注入など効果てきめんな施術はほかにもあるが、このダウンタイムの少なさと「よろず悩みに効きます」という万能ぶりはなんともありがたい。気軽なメンテナンスとして、定期的に取り入れるべきかも。

効果の高い外用麻酔クリームを十分に効かせてから治療を行うため、皮膚の薄い部分や針を深く刺した場合に、チクチクした軽い痛みがある程度です。また、施術直後から生じる赤みやヒリヒリ感は、数時間後~翌日にはほとんど引きますが、治療方法(針の長さ)によっては、赤みが3日程度続く場合もあります。
ご自身の創傷治癒力を利用し、線維芽細胞の活性化とコラーゲン線維の増生によりハリをもたらす治療のため、効果は施術から1ヶ月かけて少しずつ出現します。毛穴目立ちが改善し、水分量とハリが高まり瑞々しい素肌によみがえります。1回でも効果を実感いただけますが、1ヶ月毎に3〜5回繰り返し治療を行うとより効果的です。


ヴァンパイアフェイシャル価格■
顔全体 初回トライアル ¥80,000  1回 ¥100,000
顔全体+首前面 初回トライアル ¥140,000  1回 ¥180,000

是非、ご参考になさって下さい。

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