雑誌『MyAge』2022春号Vol.26(2022年3月1日発売)

特集「そろそろやり時?VIO脱毛」(P119~125掲載)に慶田院長の監修・取材記事が掲載されました。

「VIO脱毛に興味ある」という声を多く聞くようになりました。半面、「気になるけど今さら...」「痛いのでは?」といった声も。聞きにくいけど聞きたい「最新VIO脱毛」について、女性医療ジャーナリストの増田美加さんが当院での体験取材の模様を詳しくまとめた記事です。

【アンダーヘにも役割があるのでは?】
衣類も無かった原始時代においては、アンダーヘアによる保湿や保護の意味があったと思いますが、現代では環境や衣服も進化し、アンダーヘアの必要性はなくなってきています。医師としては、脱毛治療を通してVIOエリアの皮膚を直接診られるいい機会と感じています。フェムゾーンには尖圭コンジローマなどの性感染症、パジェット病などの皮膚がん、股部白癬(鼠径部の水虫)、単純ヘルペスといった数多くの皮膚病があります。自分のフェムゾーンを見たことがない人は、病気の早期発見のためにも定期的にしっかり見ておくことが大切です。

【そもそもVIOって何?】
フェムゾーンのVライン(ビキニライン)、Iライン(大陰唇~会陰部周辺)、Oライン(肛門周辺)のこと。VIO全脱毛は、別名ハイジニーナ脱毛ともいわれています。ハイジニーナは、衛生・清潔な状態を意味するhygieneに由来。欧米ではアンダーヘア処理は男女ともに常識で、ケアしていない人は不潔と思われるそう。最近は日本の芸能人の間でもハイジニーナ脱毛が広がって一般的になりつつあります。

【増田さんのVIO脱毛施術に至るまで】
「アンダーヘアは必要」という考えに変化が生じたのは、コロナ禍中にご家族の在宅医療で介護をし、看取った経験がきっかけ。また閉経後の女性の半数以上に起こるGSMの諸症状(尿漏れ、痛み、乾燥など)のお悩みや外陰部と膣の萎縮がより進んだことで、自転車に乗る際にヘアが挟まりお痛みを感じるなど、ご自身のフェムゾーンの変化に気づいたそう。
「GSMのケアで外陰部に保湿クリームを塗ったり、膣に人差し指を入れてオイルで膣マッサージをするときもヘアが邪魔になる」「コロナが収束して晴れてリゾートで水着を着るとき、外陰部が痩せたことで水着がずれ、萎縮したフェムゾーンがアンダーヘアとともに、あらわになってしまったら大変」などのご心配からVIO脱毛を決心されました。ヘアの色が薄くなったり白髪が増えるとレーザー脱毛ができなくなってしまう為、慌てて当院を受診されたそうです。

【脱毛のメリット、デメリットは?】
見た目の美しさ、におい対策、カミソリ負け防止、肌荒れ予防の4つがメリットです。更年期以降の大人世代は、将来、介護されることを見据え、身だしなみの「介護脱毛」として行う人も増えています。デメリットはほとんどありませんが、照射直後は毛の周囲に赤みが出ることがあります。これは30分~1日程度で消失します。体毛の濃い人、蕁麻疹体質の人は、蚊に刺されたように毛穴にブツブツが出ることもありますが、これも半日程度でなくなります。
あえて言うのであれば、今まで隠れていたフェムゾーンがあらわになって、戸惑う方もいるかもしれません。温泉で恥ずかしいという方は、最初はVラインだけ残すという方法もありますし、あとでV部分を施術して、全脱毛にすることも可能です。Vを残したい人で毛量が濃い人は、1~2回全脱毛して毛量を調整してから形を整えるとキレイにできます。
人気の形はオーソドックスな逆三角形や卵型や楕円形など。
最近の若い世代は全脱毛派が増えています。また介護脱毛を考えるのであれば、全脱毛のほうが良いでしょう。V部分がない方が、キレイに洗えるため清潔で保湿もしやすい為おすすめです。

【サロンとクリニックの違い】
VIOのレーザー脱毛は、医療行為なので医療機関でのみ受けることが出来ます。エステティックサロンでの脱毛治療は違法で、"肌を美しくする"名目で行われています。使用機種のレベルも低いため、効果が弱く、フェムゾーンなど色素の濃い部分、浅黒い肌や男性のヒゲなどは火傷のリスクが高く、おすすめできません。医療機関で使用するレーザー機器は、照射エネルギーが高く、少ない回数で確実に減毛させることができます。敏感肌、アトピー体質、毛嚢炎など、肌トラブルを抱えている人も、治療しながらレーザー脱毛を受けることが出来ます。

【VIO脱毛ができないのはどんな人?】
光線過敏症(日光アレルギー)の方、激しい日焼け直後の方、照射希望部位に未治療の感染症や炎症がある方、真性ケロイドの方(肥厚性瘢痕は可能です)などは施術出来ない可能性があります。まず医師が診察をして適応の有無を判断します。軽い光線過敏症で湿疹や傷があっても、きちんと治療を受け、肌状態が改善すれば施術OKになることもあります。アトピー性皮膚炎はレーザー脱毛可能です。ご心配な場合は、まずはカウンセリングでご相談ください。

【白髪になったら脱毛できない?】
レーザー脱毛は、黒色にだけ吸収される波長のレーザーを照射します。毛根周囲に存在する毛を作り出す組織(毛乳頭や毛包幹細胞)に熱によるダメージを与えることで脱毛します。ヘアの色が薄かったり、白髪だと脱毛できません。

【施術前夜/剃毛のやり方】
毛抜きでの処理は、照射1ヶ月前からやめてください。毛を抜くとレーザーが毛根に反応せず、脱毛効果が落ちます。施術前日の剃毛は、4枚刃のレディスシェーバーで深剃りすると脱毛効果が高まります。
・まず長い毛をくるくるねじり1cmの長さまでハサミでカット。
・その後フォームをつけ、指2本で皮膚を引っ張りながら剃ります。
・シャワーでさっと流したあと、フォームを足してもう一度深剃りをして下さい。

【施術当日/施術時間はどのくらい?】
麻酔クリームを約10分塗布してから施術を行います。VIO全脱毛で10~15分です。麻酔が使えるのも医療機関だからこそ。痛みは冷却ガスで冷やしながらの照射のため、ゴムでパチパチッとはじかれる感じがする程度。回数を重ね、毛量が少なくなるにつれ、痛みはほとんどなくなります。照射後は保冷剤で約10分クールダウンして、すぐにお帰りいただけます。事前にしっかり剃毛しておけば、クリニック滞在時間は1時間くらいです。また、事前に麻酔クリームをご自身で塗布し、ラップで保護した状態でご来院頂けますと、すぐにレーザー照射に入れるため、より短時間でのご施術が可能となります。
VIO脱毛は痛くて出来なかったという人もいますが、それは医療機関の技術の差かもしれません。レーザー機器もハサミと同じ。同じ機械でも、使いこなすテクニックがあるかどうかも重要。見極め方は、皮膚科専門医のクリニックで、説明を受付の人もできるかどうかを参考になさってくださいね。

【1回で完了するの?何回か必要な場合、間隔は?】
日本人のフェムゾーンは浅黒いので、完全脱毛には8回以上の施術が必要です。最初の
回で毛が柔らかくなり、剃りあとのチクチクが減ってきます。5回程度で処理が楽になり下着の蒸れなども軽減されます。脱毛の定義は80%減毛することなので、1本も生えないわけではありません。レーザー脱毛は休止期の体毛には効かない為、成長期に次のレーザー照射をします。毛周期は通常1ヶ月半~2ヶ月なのでその間隔で施術をするとよいです。
脱毛の過程で、まだらに毛が生えてくることがあります。よく「照射漏れでは?」というお声を頂くのですが、必ず50パーセント以上重なるように照射しているので、全体をずらしながら2パス照射しています。それでも、太く元気な毛は1度では破壊しきれません。1ヶ月半毎に繰り返し照射していくと全体的に細い毛に変わっていきます。

【施術後不便なことは?】
照射後の赤みは1~2時間で落ち着き、腫れや熱感もありません。特に不便なことはありませんが、注意としては当日だけは湯船への入浴、飲酒、激しい運動などはお控えください。シャワーはOKです。施術部位をこすらず泡で優しく洗い、処方されたステロイド外用薬を塗布してください。その後は保湿を心がけましょう。

【施術後にVIO部分の変化】
「大陰唇がふっくらしていたときは隠れていたのに、萎縮によって小陰唇やクリトリス、膣があらわになっていた」これも脱毛をして初めてわかったことです。その後、増田様は、大陰唇をふっくらさせるために『ヒアルロン酸注入』を左右2本ずつ、計4本行いました。効果は、1年半~2年は持続します。実際に、「小陰唇が隠れ下着によって擦れていた痛み等も軽減したことで快適に過ごせるようになり、快適以外の何物でも無い」と仰っていただきました。

他にもVIOすべてを脱毛した方は、黒ずみを気にして『ピコレーザー』や『超音波のハイフ』による治療をされます。明るい肌色になり見た目のふっくら感も少しでるようになります。

『VIO脱毛(ジェントルレーズプロ)』
1回¥45,000 / 5回セット¥180,000(¥36,000/1回) ※税抜価格

是非ご参考になさってください。


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