雑誌『女性セブン』2019年9月5日号(8月22日発売 掲載ページP40~43)

特集「やってはいけない美容法」に慶田院長の監修記事と書籍紹介が掲載されました。

朝のランニングにオレンジジュース、メイクブラシに毎日のローラーもすべていらない習慣だったのです。

「美は一日にしてならず」と言わんばかりに、日々スキンケアやダイエットに勤しむ女性たちですが、しかし、そんな毎日の積み重ねが、むしろあなたの肌を傷つけ、悩みの種を増やしている可能性があります。世にはびこる「間違いだらけの美容法」を、見直しましょう。

若い頃からそれなりにスキンケアや食べ物にも気を使ってきたつもりで、それなのに、いつの間にか頬にできた大きなシミ! 何がいけなかったのか‥‥?
最近はSNSが発達し、巷には自己流の美容法があふれています。そして、美意識の高い人ほど、芸能人やブロガーの『個人の体験談』に踊らされ、間違った美容法を信じてしまいがちです。流行の美容法ほど、間違いが多いことがあります。「無駄な努力」を重ねないために、陥りがちな、間違った美容習慣を正しましょう。

●〝朝のジョギング〟は顔も体も老けさせる
いかにも美容と健康に良さそうな朝のジョギングだが、実は〝老化への最短コース〟なのです。ジョギングはバストの下垂や顔のたるみを引き起こしているのです。バストを支えている『クーパー靭帯』は、振動によって伸び、一度伸びると戻りません。あまり知られていませんが、靭帯は顔にもあり、これも振動に弱く、ジョギングの振動は、靭帯を伸ばして、バストを垂れさせるばかりか、顔のたるみも加速させるのです。
しかも、朝は紫外線量が多く、朝のジョギングは、シミ、くすみ、たるみ、バストの下垂の4つを同時に引き起こすのです。運動するなら、室内でのストレッチやヨガがおすすめです。走ることが好きという方は、せめて日が沈んでからにしましょう。

●「水洗顔」と「メイクブラシ」は肌荒れのもと
過去には、「朝はメイクをしていないので、皮脂を落としすぎないように水だけで洗顔する」と、10年ほど前から、〝洗わない美容法〟が流行り、いまだにその習慣が浸透している人も多くいます。皮脂を落としすぎるのは、確かに肌には良くないのですが、水洗顔だけでいいのは、本当に皮脂の分泌量が少ない、ごく一部の『超乾燥肌』の人のみです。大多数の人は、朝も洗顔料を使うべきです。なぜなら、寝ている間に分泌された皮脂は、朝にはもう酸化して、『過酸化脂質』になっているからです。洗顔料を使ってきちんと洗い落とさないと、角層を厚くしたり、毛穴を詰まらせたり、キメを乱れさせる原因になります。
また、ファンデーションやチークを塗る際に使うメイクブラシも肌にとっては強い刺激になります。化粧品売り場の販売員の方の肌をよく見ると、ニキビの原因になる毛穴の詰まりのコメドがたくさんできてしまっていることがあります。これは間違いなく、メイクブラシのせいでしょう。ブラシを肌の上でクルクルするのは、肌への摩擦が強すぎます。ブラシで肌を擦ることで、刺激から守ろうと肌の角層が厚くなって、毛穴が詰まりやすく、肌荒れもしやすくなるのです。肌が荒れれば、それを隠すため、更にブラシで化粧品を肌に擦り付けてしまい悪循環です。肌荒れの悪循環を断ち切るには、できるだけすべての化粧品を指でつけましょう。どんな化粧品も、指でつけるのが、いちばん刺激が少なく済みます。キレイに洗った指で、擦らずぽんぽんと『置くように』つけてください。アイシャドウやチークも、クリームタイプのものを指でつけるのがおすすめです。パウダーファンデーションやお粉は、肌当たりの良いパフやスポンジを使って優しく載せましょう。どうしてもブラシを使いたい時は、気になるところにだけ、擦らないように気をつけながら使いましょう。
また、道具選びにも気を配りましょう。ナイロンのブラシは肌を痛めやすいので、熊野筆などの上質なものを揃えましょう。スポンジ、パフなどはすべて、最低でも3日に1回は洗ってください。台所用の中性洗剤を使うと、面白いほどキレイになります。百円ショップのもので充分なので、洗い替え用をいくつか用意しておくのもいいでしょう。

●朝の野菜・果物は◎、ただし選び方に注意
「朝の果物は金」といいますが、朝に向いていない果物があります。オレンジやグレープフルーツなどの柑橘類、セロリやキウイ、きゅうりなどには、シミをできやすくする『ソラレン』が多く含まれます。紫外線の害を増幅してしまうので、食べるなら日没後がおすすめです。生で食べる場合も、ジュースで摂る場合も、朝はソラレンを含まず、ビタミンやポリフェノールが豊富なトマトやスイカ、パプリカなどを摂るようにしましょう。
肌に意外な悪さをする果物がある一方で、女性が避けがちなある食べ物が、美容のためには必須というものがあります。肌のうるおいを保つ『セラミド』は、脂質から作られます。太りたくないからといって極端なオイルカットをしていると、乾燥肌が悪化したり、便秘になって肌荒れしたりと、いいことは一つもありません。油は適度に摂るようにしましょう。特に、オメガ3系の良質な油は、肌荒れを防ぐ効果が高いのでおすすめです。えごま油、アマニ油のほか、青魚にも含まれています。加熱に弱いのでサラダやおひたしにかけて摂るようしましょう。

●まつげエクステよりも、自まつげのケアを
まつげエクステ(以下マツエク)は、忙しい女性の味方ですが、これが眼瞼下垂のリスクを大幅に高めています。マツエクの重みは、思っている以上にまぶたにとって大きな負担になります。マツエクのせいでまぶたが垂れ下がる眼瞼下垂が起き、視界が悪くなると、目を見開こうとして、額にしわが寄ります。つまり、マツエクは、老け顔を進行させているのです。目元をパッチリさせたいなら、美容皮膚科で処方されるまつげ専用の育毛剤を使うのがおすすめです。医療用のまつげ育毛剤は、市販のものと違い、臨床試験によるエビデンスがあるので、効果を実感しや水です。医療用グレードのまつげ育毛剤を販売しているサロンもありますが、本来は違法で、品質に問題がある恐れがあるため、美容皮膚科で購入してください。

●スキンケアは夜こそ「手抜き」すべし
美意識の高い女性たちが毎晩気合いを入れて臨む、寝る前のお手入れですが、夜のスキンケアは簡単でもいい!ただでさえ忙しくてストレスの溜まっている人が、スキンケアに時間を費やして睡眠時間を減らすのは本末転倒です。肌や体の組織は、寝ている間に修復・再生されます。睡眠時間が少ないと肌のターンオーバーがうまくいかなくなり、ホルモンバランスや自律神経の乱れによる肌不調にも繋がります。スキンケアの工程をいくつも重ねたり、長時間半身浴したりするのは、余裕がある時だけにしましょう。きっぱり止めてもそれほど変わらないはずです。パックも、パッティングも、マッサージも、無理に毎日行う必要はありません。しかも、スペシャルケアのつもりのパックが悪影響になることもあります。お得な大容量のシートパックは、手でじかに触っても細菌が繁殖しないよう、防腐剤やその代替成分がたっぷり使われています。パックの美容成分の効果よりも、そうした刺激物を肌に〝湿布〟する害が心配です。パックは個包装のものを、ここぞという時だけ使うようにするのが正解です。
そもそも、化粧品の水分や美容成分は、肌のごく表面にしか浸透しません。どんなに化粧水でパッティングしても、コットンの繊維が肌への刺激になるだけで、〝肌の奥まで化粧水が入る〟ということはありません。極論を言えば、化粧水自体、使わなくてもいいもの。肌表面だけをうるおす化粧水よりも、肌が元来持っているうるおいを閉じ込めるクリームの方が、ずっと保湿効果が高いといえます。とはいえ、化粧水で表面をうるおすことでその後のお手入れをしやすくしたり、香りや感触で心地良さが得られるといったメリットもあるので、化粧水自体は悪いものではありません。つける時は、手のひらで優しく包み込むようにしましょう。
たるみ予防・改善のためのマッサージも、毎日行う必要はありません。小顔ローラーなどを使ったマッサージを毎日行うのもNGです。肌のハリ感を保つ真皮層や皮下組織は、引っ張る力に弱いものです。強い力で肌をつかんでぐりぐりと持ち上げる小顔ローラーは、皮下組織のコラーゲン線維を伸ばしたり、ひどい時はちぎってしまうこともあります。朝、むくみが気になる時に軽い力でコロコロすればむくみが取れるので良いですが、毎晩一生懸命ぐりぐりするのはやめ、多くても週2回程度にとどめましょう。
クレンジングしながらのマッサージも、毎日行うと皮下組織を痛める恐れがあります。メイク汚れや皮脂、クレンジング剤の界面活性剤を長時間肌に擦り付けることにもなるので、擦らず短時間で済ませてください。

ケアを頑張れば頑張るほど、かえって肌にとってはよくないこともあるというのが、医学的な見方です。間違った先入観と『やらなければ』という考えを捨てて、ゆるく美容を楽しむことが、美容にも心にもいいのです。美容知識を正しくアップデートすれば、もっと早く、そして簡単に美しくなれるはずです。


≪これが正解!美人を作る肌育習慣おさらい≫
【洗顔料は朝も使うべし】
朝の洗顔は、一部の「超乾燥肌」の人以外は、洗顔料を使うべきです。酵素系洗顔料などの皮脂を落とせる洗顔料をよく泡立て、顔全体を優しく撫でるように10秒ほど洗ってそっとすすぎます。夜の洗顔も同様に優しく行い、角栓が気になる人は洗顔ブラシなどの刺激の強いものは避け、酵素系洗顔料やクレンジングオイルで優しく洗うのが良いです。

【スキンケアは手のひらで。化粧水は省略OK】
基本的に、スキンケアは「手でつける」が正解です。キレイに洗った手に取って、顔を優しく包み込み、押し込むようなイメージでつけます。「手のひらが化粧水を吸う」はウソです。肌にとって本当に必要なのは「水分を与える」ことよりも「肌が持っている水分を逃がさないようにする」ことなので、化粧水よりもクリームのほうに重点をおきましょう。

【ブラシは絶対NG!指を使って優しく】
メイクも手で行うのがベストです。パウダーファンデーションやお粉をつける時は、スポンジやパフを「ぽんぽん」と優しく肌に置くようなイメージです。肌の上をすべらせるようにつけるのは、刺激になるのでNGです。アイシャドウやチークは、クリームタイプを指でつけるか、発色の良いものを清潔なブラシで「ふわっと」ひとはけだけ載せるくらいが良いです。アイシャドウについているチップはブラシよりも刺激が強いので使わないのがベター。
道具は必ずこまめに洗い、痛んだら交換できるようにスペアを用意しておくとよいでしょう。

【クレンジングも入浴も時短がベスト】
「クレンジングしながらマッサージ」は実は厳禁です。肌を擦らないようごく弱い力で行い、クレンジング剤を肌に乗せたら1分以内にすすいでください。入浴時の半身浴やマッサージは不要です。「汗や皮脂を落とせれば充分」くらいの気持ちで、汚れを落とすこととリラックスすることを重視しましょう。

【パックは"ハレの日"だけ、小顔ローラーは週2まで】
「1か月分」「毎日使える」などと書いてある大容量のパックは強力な防腐剤が刺激になります。使うなら1枚入りのものを、大切な日の朝だけに使用しましょう。肌表面がうるおって化粧ノリが良くなります。マッサージはできるだけ弱い力で行うことと、小顔ローラーは手よりも強力なので、週2程度までに抑えるようにしましょう。

【朝のジュースはオレンジよりトマト】
朝は紫外線対策としてビタミンとポリフェノールが豊富なトマト、スイカ、パプリカなどを積極的に摂り、光毒性のあるソラレンを含む柑橘類、キウイ、セロリ、きゅうりなどは避けるようにしましょう。脂質を抑えすぎると乾燥肌や便秘が悪化えごま油、アマニ油、青魚などで、オメガ3を摂取もおすすめです。朝のランニングは老化のもと、ヨガやストレッチなら、振動や紫外線による害の心配がないのでおすすめです。


是非、ご参考にご一読ください。


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