スネコス注射と他の施術比較
プロファイロ(PROFHILO®)との違い
どちらも第三世代のヒアルロン酸として注目され、ハリ弾力の維持に欠かせないコラーゲンやエラスチン増生して、年齢によって衰えた皮膚の構造を再構築する「肌育治療」というコンセプトは同じです。大きな違いとしては、作用部位の違いがあげられます。『スネコス注射』は真皮層に働きかけるのに対して、『プロファイロ』は、表皮~真皮~脂肪組織までマルチレイヤ―に働きかけるので、肌全体が自然にふっくら若返る効果も期待できます。また、施術方法や効果が出るまでの回数、ダウンタイムなどにも違いがあります。スネコスは柔らかい製剤で、目元をはじめどの部位にも注入でき、1本が2.6mlと多く、一度に広範囲にメソ打ちで注入します。直後の小さく蚊に刺されたような膨らみは1~3時間で消えてしまい、瞼への注入の浮腫みも1日半程度で落ち着きます。
一方、プロファイロは、1カ所の注入部位から約2cm四方にわたって拡散する特徴があり「片頬に数か所」など、ピンポイントに注入する方式(BAP注入法)が基本です。粘度と硬さがある製剤なので、注射を刺す際の独特の圧迫感に加え、施術後はブヨに刺されたように1~2日間しこります。プロファイロも、額や目周り、手背・手指背には少量ずつメソ打ちしますのでブヨというより蚊に刺された感じになりますが、スネコス注射よりも膨らみが目立ち長引きます。目周りの細かいシワやくぼみ目に注入した場合、むくみや軽い重さが3~4日間持続するのでダウンタイムが長めです。また、初期治療はプロファイロが2回であるのに対してスネコス注射は4回必要です。
それぞれの施術の特長から、当院では、ハリがなく薄くてシワシワした額、眉間、目尻、首や、目の下のクマなどのパーツ改善には『スネコス注射』、顔や首全体のたるみや萎みが気になる場合は、広範囲に作用し、皮膚のハリを高め、ふんわりした自然なボリュームでシワを改善する『プロファイロ』をおすすめしています。当然、どちらも気になる方も多いので、当院ではこの2治療の同日に行うコンビネーション治療も人気です。実際の適応については、皮膚科専門医がしっかりとその方の肌状態を確認しご提案させていただきます。
水光注射との違い
『スネコス注射』と同じ、非架橋のヒアルロン酸を注入する施術として『水光注射』があります。水光注射で使用する非架橋のヒアルロン酸にもアミノ酸が含まれますが、スネコス注射は、そのアミノ酸の種類や配合に国際特許があり、細胞レベルで肌を若返らせる再生治療に近いコンセプトで開発された治療です。スネコス注射は、医師が手打ちで注入します。打てない箇所がほとんどない点も特徴のひとつです。
一方、水光注射は、専用の注入機器(9本の針)を用いて美肌効果の高い薬剤をお顔全体にスタンプ式に注入する治療です。肌全体に潤いとツヤ、内側から押し上げるようなハリ感が生まれ、回数を重ねるごとに若々しい肌に導きます。マシンならではの効果で、美容成分を均一かつ広範囲に注入できる点が魅力です。当院では、「非架橋のヒアルロン酸」の他に、毛穴をピンと引き締める「アルジルリン」、コラーゲンブースターと呼ばれる溶ける糸の成分(PCL)が配合された「ミラクルH」などの製剤をご用意しています。額や目尻、ほうれい線や首などの線状の小ジワを浅くしたい場合は、シワに沿って一滴ずつ手打ちで注入する『スネコス注射』がおすすめです。肌全体の質感を向上させたい場合は、水光注射が効果的です。肌全体を底上げしつつ、気になるシワも改善したい場合はコンビネーション治療もおすすめです。
スネコス注射のワンポイントアドバイス
若い頃の弾むようなハリと瑞々しさは、ひとえに真皮の骨格であるコラーゲンとエラスチン、そのすき間に水分を抱えながら存在し様々な細胞の活動を支えるヒアルロン酸がたっぷり満ちているからです。残念ながら、これらは永遠ではありません。悲しいことに、再生力が衰え始める20歳ごろから、分解(破壊)と合成(再生)のバランスが崩れてきます。骨がスカスカになって骨粗鬆症となって骨折するように、このような状態の肌を「皮膚粗鬆症」と呼び、シワやたるみ、毛穴開きなどの老化症状が現れるのです。さらに、泣きたくなりますが「老化=不健康な状態」なので、線維芽細胞の再生力が低下した状態では、適切な熱刺激・針刺激を与えても美容医療の結果が出にくくなってくるのです。
実際、慶田も40代半ば頃から、真皮の衰えを実感し、水光注射を定期的に行うようになりました。私たちの体に標準搭載された抗酸化力・強力な組織修復力は「神様がかけてくれた魔法」のようなもので、期間限定、およそ38歳ごろから激減します。医学と栄養が発達し、寿命は100年時代になりましたが、衰えた皮膚と体でこの先50年生き抜くためには、様々な仕掛けが欠かせません。
スネコス注射は、真皮の細胞外マトリックス(ECM)をを健康な状態に若返らせ、美肌の鍵、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の合成を担う線維芽細胞を活性化し、再生力旺盛なあの頃の肌に育てなおす治療です。これまで存在しなかった、エラスチンの合成をも同時に促進する点が画期的な薬剤です。スネコスの組織再構築効果を例えるなら、工場で1時間に1万個の製品を作るレーンがあったとして、機械をバージョンアップし、職場環境を改善させ、製品の原料も追加して1時間に1万5000個作れるようにするイメージです。
スネコス注射後は、肌再生のスペックが高まっていますから、各種照射治療の効果も文字通り爆上がりします。個人的には、2回目の注入で肌のハリを感じ、3回目の注入から2週間経ったころに肌がふっくらし、くぼみ眼が良くなったので驚きました。顔や体の皮膚の老化を感じ始めた30代半ば以降の全ての方、肌質を改善させたい方、アトピー性皮膚炎やニキビなどの炎症を繰り返し萎縮した皮膚にお悩みの方に心からおすすめできます。当院はメソセラピーに注力していますので、最大の効果を発揮する真皮浅層に正しく注射します。浅く入れれば入れるほど、注射直後は悪い虫にいっぱい刺されまくった状態になりますが、お家に帰るころには平らになってしまいます。プロファイロや水光注射など他のメソセラピー、複数の照射治療やヒアルロン酸注入などの注射注入治療とのコンビネーション治療を、お一人お一人の症状とライフスタイルに合わせて組み立てご提案しますのでご安心くださいね。4回頑張るだけの価値はあると自信を持ってお勧めできます。