2022年9月 3日

WEB『YOGA JOURNAL』2022年9月3日掲載

特集「単なる老化では済まされない!?更年期から注意したい皮膚の病とは"皮膚科専門医からの警鐘"」に慶田院長の監修・取材記事が掲載されました。

更年期世代から気をつけたい、皮膚老化のケアについて、慶田院長が解説しています。
【更年期を過ぎて起こる皮膚老化とは?】
Q.更年期を過ぎると、皮膚の老化はどのように進んでいくのか気になります。
A.年齢を重ねると、新陳代謝が落ちていきますね。それに従って、ターンオーバーのペ
ースが遅くなります。
そのことで、皮膚のバリア成分である、細胞間脂質が減少していくのです。同時に角層の
脱落スピードが遅くなり、角層は厚くなります。それと同じころから、皮脂腺から出る皮
脂量も減少するので、皮脂膜は薄くなり、角層がゴワゴワと硬くなっていきます。

Q.加齢によって、角層のバリアが弱くなると、皮膚の乾燥が進んで、皮膚トラブルが増
えるとも言えるのですね?
A.体は乾燥による病気。顔はイボが注意すべき症状です。
角層のバリアが弱くなると、肌の乾燥を引き起こすだけでなく、ちょっとした刺激で湿疹
などができやすくなってしまいます。このような皮膚老化によって、まず体に起こりやす
いのは"乾皮症"と"皮脂欠乏性湿疹"です。
それから、紫外線や老化に伴って生じるシミがありますが、それよりもっと注意したいの
は"脂漏性角化症(老人性疣贅)"と呼ばれる"イボ"です。
脂漏性角化症自体は、良性の病気ですが、茶、黒色で表面がガサガサした隆起性のイボの
ために、目立ちます。
体中に急に数が増えてかゆみがある場合は、レーザートレラー症候群といい、内臓のがん
と関連した症状のことがあります。通常は、経験のある皮膚科専門医の診察で見極めがで
きます。
また、脂漏性角化症に似ている病気として、日光角化症(有棘細胞がん)やメラノーマ(
悪性黒色腫)などの皮膚がんの初期病変があります。これらは、見た目では区別がつきに
くいことがありますので、イボの自己判断は、禁物です。

【皮膚老化で体と顔に起こる注意すべき病気はこれ!】
皮膚が老化すると起こる3大症状は、
①乾燥、カサカサ
②バリア機能の低下
③ターンオーバーの低下
です。
これら3つは関連していて、ターンオーバーの低下によって、バリア機能の低下と乾燥に
つながります。
皮膚老化によって体と顔に起こりやすい病気をまとめると、
■体に起こる病気
①乾皮症      
皮脂や汗の分泌が減って、皮膚が乾燥します。そのことで、ガサガサして亀裂やひび割れ

、かゆみなどの症状も起こります。
②皮脂欠乏性湿疹
乾皮症に、なんらかの刺激物の接触があると、刺激性接触皮膚炎などが加わって、湿疹を
起こした状態になります。
■顔に起こる病気
〇イボ
①脂漏性角化症
紫外線や加齢にともなって生じる皮膚の良性腫瘍。いわゆる老化による「イボ」のひとつ
です。
②日光角化症   
紫外線を浴び続けたことで発症する皮膚がんのごく早期の病変(前がん病変)です。60歳
以上に多くなります。
〇シミ
①肝斑             
皮膚とシミとの境界があいまいで、頬骨、目尻、口の周辺など、広範囲に左右対称に現れ
るのが特徴のシミです。
②日光性(老人性)色素斑 
5~20mmの大きさで円形にできることが多く、シミの境界がはっきりしているのが特徴で
す。
【体に起こりやすい皮膚の病気を防ぐには?】
体に起こりやすい乾皮症、皮脂欠乏性湿疹は、更年期以降から老年期に、すねや太もも、
腰背部、前腕などによく見られます。
原因としては、おもにアトピー素因などの先天性のものと、皮膚老化です。
あとは、過度な空気の乾燥、洗浄剤などに含まれる界面活性剤などによる脱脂、物理的な
接触刺激があります。
なかでも、原因として特に多いのが、洗いすぎによる強い刺激です。1日2回以上お風呂や
シャワーを浴びる、洗浄力の強い石鹸の使用や垢すりもよくありません。皮脂膜は、強く
こすり過ぎることや過剰に洗うことで剥がれてしまうのです。天然保湿因子(NMF)や
セラミドまで洗い流してしまうことさえあります。
Q.ほかに対策として気をつけることは、ありますか?
A.とにかく保湿することです。また、熱いお湯で長風呂をしないことも大切です。
入浴時は、ミルク系の入浴剤を使い、入浴後はすぐにボディークリームを塗りましょう。
朝晩2回塗ると、保湿効果が上がります。
Q.皮膚老化を最小限に抑えるために、食事などで気をつけられることはありますか? 
A.体も顔も皮膚を健康に保つには偏らずバランスよく食べることが大切。特にたんぱく質
と良質の脂質を摂ることをおすすめしたいです。たんぱく質はコラーゲンや筋肉などの元
ですし、脂質は細胞膜や神経鞘の材料。全身を健康に保つためにも、油抜きは厳禁です。
皮膚は、自分で毎日、見えるところなので、不調を発見しやすい場所でもあります。
エイジングコンプレックスにも大きくかかわりますから、更年期以降の女性の人生にとっ
て重要だと思っています。皮膚老化が始まる更年期のタイミングからケアしておけば、治
療が簡単で将来の土台づくり(予防)にもなります。

■イボはがんとの見極めが大事
Q.顔にできるイボで、日光角化症(前がん病変)の見極めは、どうしたらいいでしょう
か? 
A.急に大きくなる、左右非対称、いびつな形、色ムラがある、イボ周囲に炎症があるな
どが特徴です。特に、黒くて7ミリ以上のイボなら、悪性黒色腫や基底細胞上皮種の可能
性があります。気づいたらすぐ、皮膚科専門のクリニックを受診してください。より正確
な診断には、ダーモスコピー(特殊な拡大鏡)が有効です。皮膚の性状を観察するだけな
ので、痛みはありません。
■顔のイボの治療法でおすすめは?
Q.顔にできる脂漏性角化症や日光角化症の治療には、どんなものがあるのでしょうか? 
A.脂漏性角化症も、日光角化症も、治療は、炭酸ガスレーザーで削り取ればきれいにな
ります。液体窒素での冷凍凝固法は保険適応ですが、黒ずみが残りやすいので審美的にオ
ススメしません。
更年期後半の50代から始まって60代以降に、どちらのイボも起こりやすいので気をつけま
しょう。
予防には、日焼け対策が重要です。加齢により、抗酸化力が低下するので50代以降もしっ
かり対策して頂きたいですね。日焼け止めは、飲むものも、塗るものも効果があります。
■顔のシミへの有効な対処法は?
Q.シミなど顔の皮膚のメンテナンス法として、おすすめの治療があれば教えてください

A.お顔のメンテナンスは、更年期を過ぎて60代、70代になっても精神面を支える意味で
決して軽視できないところです。シミが隆起してイボのようになっていく場合もあります

50代以降目立ってくる方が多いので、早いうちに治療やケアをしておくほうが、治療も楽
に済むことが多いのです。
それぞれのシミに合わせたピコセカンドレーザーやIPL(フォトフェイシャル)などの照
射治療を症状が軽いうちから行っていくことは、効果的だと思います。

■当院おすすめのシミ・くすみ・イボ施術
●『ピコレーザー』⇒ 現時点で世界最高レベルの切れ味を持つ「シミ・肌質改善レーザ
ー」です。照射時間が従来機の1000分の1「ピコ秒(1兆分の1秒)」単位となり、熱による
ダメージが大幅に減少したため、痛みや照射後のかさぶた、炎症後色素沈着などの副反応
を最小限に抑えながら、安全かつ効率的にシミ治療を行うことができます。
 シミ・そばかす・ほくろ・イボ 1ショット ¥500~(全顔照射のオプション)
●『フォトフェイシャルM22』⇒ シミ(肝斑)、くすみ、ちりめんジワ、赤ら顔、ニキビや
ニキビに伴う赤みや色素沈着といった様々な肌トラブルに顔全体に穏やかな光を照射する
痛みの無い治療です。

 顔全体  初回トライアル1回 ¥33,000
●『CO2レーザー』⇒ 炭酸ガスレーザーを小さなドット状に分割して照射することで、皮
膚へのダメージを極力抑えながら、肌の入れ替えと再生を促進させ、「新しい肌にリニュ
ーアルする」レーザー治療です。
 老人性イボ(脂漏性角化症)6mm以下 20個以上まとめると1個あたり \2,000
上記は税抜き価格表記です。
是非ご参考になさってください。

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