2019年11月 7日

雑誌『日経WOMAN』2019年12月号(11月7日発売 掲載ページP89~95、P98)

特集「女医さんが教える冬の肌と髪にやっていいこと&ダメなこと25」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

【寒さが本格化する今、やっぱり気になるのが肌と髪の乾燥!】
正しい保湿の仕方とヘアケアを理解し、潤いを保つのはもちろんですが、実は日々の誤ったケアが引き金となり、乾燥を促し、肌トラブルを引き起こしていることも。肌と髪の専門家である女性皮膚科医たちが、徹底レクチャーします!

◇Oh!No!やってはいけない肌のケア◇
毎日せっせとお手入れする割に、肌にハリがなかったり乾燥しがちだったり・・・。それは、ケアが根本的に間違っているのかもしれません。習慣にされている方が多い『シートマスク』使いや『朝はあえて湯洗い』というのも、一歩間違えば、肌トラブルの原因に。自分の肌に合わないケアや間違った美容法は、老化を加速させ、お金も時間もムダにするという悲惨な結果に。ついやってしまいがちなスキンケアに対し、医学的見地から正解を教えます!

■読者の31.9%がやっている!
やってはいけない① 大容量シートマスクで肌荒れを起こすことも!
美容液や化粧水が含まれたシートマスク。ぷるぷるの質感が気持ち良く、保湿や毛穴の引き締めに効きそう。
「残念ながら、根本的な保湿ケアにはなりません。夜の入浴後に必要以上に肌に長時間のせ続けると、マスクが乾燥して肌の水分を奪ったり、刺激性の接触皮膚炎を起こしたりします。毎日使える大容量タイプは素手で触ってもカビが生えないよう、多量の防腐剤が使われていることが多いもの。シートマスクは個包装されたものを選び、スペシャルケアとして特別な日の朝に使うなどしましょう。」
これが正解! 個包装タイプをここぞという日の朝だけに使用して

■読者の9.9%がやっている!
やってはいけない② クレンジングマッサージで肌のきめが崩壊!
温感クレンジング剤などで、肌を温めながらマッサージをして毛穴の汚れを浮かすといったモノが人気ですが、そもそも『クレンジング行為』と『マッサージ』とは全く別のケア。
「クレンジング剤にはメイクを落とすための界面活性剤が多く含まれています。長時間、肌にのせていると、肌の潤いのもとである保湿因子も一緒に溶かし出し、乾燥肌やきめが崩れる原因になります。クレンジングは『1分以内』『ゴシゴシこすらない』のが鉄則です。またクレンジングはシートタイプより洗い流すタイプがベターです。」
これが正解! 肌にのせて1分以内を目安に手早く洗い流して

■読者の10.8%がやっている!
やってはいけない③ スクラブ洗顔で乾燥肌が悪化!
キュッとした洗い上がりが魅力的なスクラブ洗顔ですが、皮膚科医の立場から考えると『避けたいアイテム』です。
「スクラブ洗顔の粒子は毛穴よりも大きいため、毛穴詰まりや黒ずみを解消する効果は薄いのです。細かな粒子の刺激で角層に傷がつくと、肌はさらに角層を厚くして外部の刺激に備える⇒ゴワつくという悪循環に。角層の傷は肌のバリア機能を乱し、乾燥肌をも引き起こします。ゴワつきや毛穴トラブルには、たんぱく質や皮脂を分解するパウダータイプの酵素洗顔料を使いましょう。」
これが正解! ゴワつきや毛穴詰まり対策には酵素洗顔が◎

【もう乾燥しない!冬の肌の正しい保湿ケア】
保湿の基本は"正しい洗顔"から。『冬になると肌が乾燥してツラい』という人は、間違った自己流で洗顔していないか見直して!

○これが正解!④ 正しい洗顔
極端に皮脂の少ない人以外は、朝・夜ともに洗顔料を使って洗顔するのが望ましいです。
「実は皮脂分泌量は年間変動があまりなく、『冬に洗顔すると乾燥する』ということはありません。洗顔による乾燥はこすりすぎ、刺激の強い洗顔剤が原因となるので注意しましょう。」

KEYWORD こすらない 短時間で すすぎもれを防ぐ 洗浄力は弱めのモノ

◇正しい洗顔の手順◇
1.ぬるま湯で手を洗い、清潔にする。
2.洗顔料を手のひらにのせ、水を混ぜながら反対の手の人さし指、中指、薬指で泡立て、卵1個分の大きさを目安に泡をつくる。うまくつくれないときは泡立てネットを使って。
3.泡をTゾーン(額、鼻、あご)など皮脂の多い箇所にのせる。その際、なるべく指が肌に触れないようにする。
4.泡をUゾーン(頬、目元、口元)などの残りの箇所にのせる。
5.ぬるま湯(33~36度)で泡を落とすようにすすぐ。20回を目安にすすぎ、洗顔料が肌に残らないようにする。
6.清潔なタオルで顔にスタンプを押すように、肌を軽く押さえ水分を取り去る。

■読者の24.3%がやっている!朝洗顔しない美容法でさらに乾燥してしまう!?
夜はメイクをしないから、朝の洗顔は水やぬるま湯ですすぐだけという人も多いのでは?「寝起きにTゾーンに触れても皮脂がつかない人なら、水ですすぐだけでも十分です。でも、『テカるのに乾燥する』という人は洗顔料を泡立て、泡でなでるように優しく洗いましょう。皮脂や夜のスキンケアで使った化粧品は空気に触れると酸化します。そのまま顔に残っていると、肌を刺激してバリア機能を乱し、乾燥の原因になります。正しい洗顔をすると、高級クリームに匹敵する美肌効果があります。試してみてください。」

○これが正解!⑤ 正しい保湿
化粧水
「医学的に見ると、乾燥肌は『角層のバリア機能障害』。バリア機能が低下すると肌の水分が蒸発し、乾燥肌に。空気が乾く冬は角層から水分が奪われやすいので、洗顔後はすみやかに保湿を心がけましょう。」
乳液、クリーム
「人間の体は60%以上が水分なので、水分は体内にあります。その潤いを逃がさないために、肌表面の角層で保湿バリアをつくることが大事です。化粧水のあとは、保湿成分や油分を含んだ乳液・クリームを使いましょう。」

KEYWORD 手でなじませる 指の腹でやさしく 

◇化粧水で保湿◇
1.500円玉硬貨大の量を目安に、化粧水を手のひらに取る。
2.両手でなじませてから、肌を軽く押さえるようにして塗る。目の周りや小鼻などは薬指の腹でやさしく。最後に首全体を塗る。
◇乳液、クリームで保湿◇
1.乳液またはクリームを手のひらまたは甲にパール粒2個分取る。
2.手にのせたものを指で取って塗る。まずは頬から。中指と薬指の2本または人さし指を加えた3本の指の腹で塗る。
3.同様の指使いで、額、顎、鼻に塗る。
4.さらにパール粒1個分の乳液またはクリームを手のひらに取り、首からデコルテになじませる。
5.両手のひらで顔を包み込むようにして、肌になじませる。

◇Oh!No!やってはいけない髪のケア◇
年齢とともにツヤやコシがなくなる、薄毛が気になる、カラーリングやパーマで傷む・・・と髪の悩みは根深いですよね。ついヘアパックやマッサージに頼りたくなりますが、髪には全身の栄養状態やホルモンバランス、薄毛の遺伝子なども大きく影響しています。特にホルモンバランスや遺伝子による悩みは、シャンプーなどの表面的なケアでは解決できません。正しいヘアケアをしつつ、専門クリニックでの診断も視野に入れましょう。

■読者の6.1%がやっている!
やってはいけない⑥ 頭皮をもんでも毛は生えない!
頭皮をもんだり、ヘアブラシで刺激したりすると血行が良くなって薄毛の解消に......というのは気休めにすぎない。
「健康な髪が生える条件は血行が良いだけではダメ。『毛包幹細胞がある』、『男性ホルモンのジヒドロテストステロンが過剰分泌されていない』、『栄養状態が良い』などの条件を満たすことが必要です。特に最近はホルモンバランスの崩れによる女性男性型脱毛症(FAGA)が増えているので、心配なら専門クリニックを受診しましょう。」

これが正解! 薄毛は頭皮の血行不良以外に大きな原因も。検査の検討も。

■やってはいけない⑦ 2度洗いで頭皮が乾燥!
頭皮も『こすりすぎ』、『洗いすぎ』はNG。
「複数の洗浄剤を使ったダブル洗いなど、シャンプーのし過ぎで頭皮が乾燥し、粉吹き状態になることも。フケだと思って、ゴシゴシ洗うのは逆効果です。反対に皮脂の過剰分泌による脂漏性皮膚炎でフケが出る人は専用シャンプーを使いましょう。どちらもお湯で予洗いし、シャンプーを泡立ててから頭皮に乗せ、指の腹で洗います。濡れたままだとキューティクルが剥がれるので、ドライヤー乾燥を行いましょう。」
これが正解! ダブル洗いは不要。よく泡立て地肌にのせ、丁寧な洗い方を。

■読者の20.9%がやっている!
やってはいけない⑧ 貧血を放置した状態で薄毛が加速!
健康な髪が生えるには諸条件があるが、『発毛に必要な材料がある』ことも重要。
「毛根に酸素や栄養がきちんと届いていることが肝心です。赤血球のなかにあるヘモグロビンは酸素を運ぶ役割がありますが、ヘモグロビンが不足して体内の酸素が足りないと貧血になり、髪が細く、全体的に薄くなります。まずはヘモグロビンを構成する鉄分を食事でしっかり補給しましょう。各種レバー、カツオ、卵などをバランス良く食べましょう。」
これが正解! 貧血のままの頭皮ケアは意味なし。食事で鉄分を摂取。

◇もうパサつかない! 冬の髪の正しいお手入れ◇
洗いすぎ、ゴシゴシ洗いに注意し、髪よりも"頭皮"を主に洗うことで、キューティクルを守りパサつき防止に。シャンプー後は頭皮と髪を濡れたままにせず乾かしましょう。
「頭皮も皮膚ですから、顔と同じく『保湿』が大事です。シャンプーは泡立てて頭皮を洗い、こすり過ぎないように気をつけましょう。また、髪はむやみにカラーリングをしない、カラーリングとパーマを同時期にしない、シャンプー後に頭皮と髪を濡れたまま放置しない、などを守るとキューティクルを傷めず、パサつきを防げます。」

KEYWORD 指の腹で洗う よくすすぐ タオルドライ ドライヤーで乾かす

○これが正解!⑨
1.髪と頭皮をぬるま湯で軽く洗う。
2.シャンプーを手のひらに取り、軽く泡立ててから頭皮の数箇所に分けてのせる。爪を立てず、指の腹を使ってマッサージするように洗う。
3.頭皮をしっかり洗った後は、髪を洗う。泡でなでるように、両手のひらで髪を挟み込むなどして洗う。
4.たっぷりのぬるま湯で、すすぎ残しがないように、しっかりすすぎ流す。特に髪の内側は忘れないように、洗い流して。生え際や耳の後ろ側なども流す。
5.トリートメントを手のひらに取り、髪全体になじませる。しばらく時間を置いた後、すすいで洗い流す。
6.頭からタオルをかぶり、そのまま頭皮を押さえるようにしながら水気を取る。
7.残った水気をドライヤーで乾かす。毛先に向かう方向に、温風を当てる。仕上げに冷風を当てキューティクルを締め、潤いを閉じ込める。

◇Oh!No!やってはいけない美容習慣◇
話題の美容法はつい、試してみたくなりますよね。でも、ひとつ間違えると老化を加速させる事態になりかねません。取り入れるときは目新しさだけでなく、『医学的なエビデンス(証拠)はあるのか』で判断を。美容の正しい情報を取捨選択できるよう、知識を磨くことも必要です。また、真面目な人ほど美容習慣に力を入れすぎて、『やりすぎ』にもなりがちです。セルフケアには限界があると心得ておくだけで、正しいブレーキがかかりますよ。

■読者の9.3%がやっている!
やってはいけない⑩ 毎日コロコロローラーでたるみが加速!
美容ローラーの転がしすぎは、たるみを加速させる。
「肌のハリはコラーゲンによって支えられています。皮膚を筋肉や骨に固定しているリガメントという靱帯もコラーゲン線維ですが、引っ張る力に影響を受け、伸びて弱くなります。美容ローラーは皮膚を奧からつかんで引っ張るので、コラーゲン線維がいじめられ、伸びたり切れたりする可能性があります。むくみ解消のために週に2回程度、軽く転がすぐらいにしておきましょう。」
これが正解! むくみ取りの目的なら週2回までの使用に。

■読者の4.4%がやっている!
やってはいけない⑪ 顔筋トレのしすぎで、かえって老け顔に!
日頃使わない表情筋を鍛え、リフトアップ効果があるという顔の筋トレ。
「残念ながらやりすぎは、たるみの原因になります。表情筋を緩めるボトックス治療があるぐらいですから、鍛える必要はありません。特に口を横に開く『イーッ』という動きは、下あごからフェイスラインを引き下げる下制筋を発達させてしまうので、やめましょう。下制筋と逆の働きをする挙上筋を優位にするため、かすかに微笑みを浮かべた状態をキープして。」
これが正解! 筋肉は緩めたほうが若々しく見えやすい。

■読者の4.0%がやっている!
やってはいけない⑫ まつエクで眼瞼下垂が悪化!
毎朝マスカラを塗る手間が省け、ドラマチックな変化を楽しめる、まつエク。ところが"盛りすぎ"は上まぶたが垂れ下がる眼瞼下垂を進行させてしまう。
「エクステは両目で120本ほどつけるのが一般的ですが、これは自まつげの1.5倍の量。接着剤の重さもあるので、まつげやまぶたに大きな負担がかかります。まつエクを何年も続けていると上まぶたを持ち上げる上眼瞼挙筋が伸びることもあるので、本数を減らすなど工夫しましょう。」
これが正解! 本数を減らす、軽いタイプに替える工夫を。

今回掲載されたこちらの記事の内容も含め、慶田院長の新著「女医が教える、やってはいけない美容法33」(小学館)には、33のやってはいけない美容法の事例が載っています。目次を開いて、気になったところからお読みいただけます。

是非、ご一読ください。


2019年11月 6日

雑誌「MyAge」2019年秋冬号 vol.19(11月6日発売 掲載ページP32~35)

特集「カギは口まわり&姿勢にありました!ほうれい線&二重あご 2大顔たるみを消す!」に慶田院長の監修記事と当院の美容治療が掲載されました。

【真実を知りたい!たるみQ & A】
顔のたるみには、実は"骨やせ"がかかわっていた・・・!?
さらには加齢とともに"四角顔化"するというコワイ事実も。
予防と対策のために知っておきたいたるみの真実について疑問にお答えしました!

Question ①.顔面の骨やせでたるむってほんと?
A.本当です。

加齢に伴って顔がたるむ、隠れた原因が"顔やせ"です。そもそも骨は、骨をつくる骨芽細胞による"骨形成"と、骨を壊す破壊細胞による"骨吸収"がバランスよく行われることで、毎日少しずつつくり変えられています。
しかし、加齢とともにこのバランスがくずれ、骨形成より骨吸収のほうが優位になると骨がスカスカになっていき、骨粗しょう症の原因になります。特に女性は、閉経とともに女性ホルモンが減少すると骨粗しょう症になりやすくなります。
このような"骨やせ"は、顔面骨でも起こります。顔の骨がやせると、その上の皮膚は当然たるんでいきます。骨の縁もやせるので、骨の穴の部分は全体的に広がっていきます。眼窩(眼球が入っているくぼみ)の縁が広がることで、支えをなくした目は落ちくぼみ、鼻の骨のくぼみも広がるため鼻が平らに、また低くなっていきます。頬中央部分(ほうれい線外側)の骨がやせるためほうれい線やゴルゴラインが深くなり、あごの骨が後退して小さくなるので、梅干しジワが出て、二重あごにもなりやすくなります。
さらに、額やこめかみの骨もやせて、この部分はくぼんできます。このように、顔面の骨やせは顔のたるみやシワを深くし、老け顔の大きな原因になるのです。もともと骨格がしっかりしている人など、年齢を重ねてもあまり骨やせが目立たない場合もありますが、基本的にはほとんどの人が骨やせしていきます。

◇若い頃の顔◇ 
若い頃は顔面骨の骨密度が高く、骨がしっかりしていて、眼窩や鼻の骨のくぼみも小さいので、たるみやシワができにくい。

◇老いた顔◇
顔面骨がやせると、眼窩や鼻の骨のくぼみは広がり、ほうれい線部分やあごの骨は後退。これによりたるみ、シワ、二重あごになり、老け顔に。

Question②. 顔面の骨やせ対策は何をすればいい?
A.食事と運動で骨を育てましょう。
骨やせを防ぐには、骨をつくるために必要な栄養をとることです。欠かせないのがカルシウム。小魚のほか、牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐などの大豆製品、小松菜や青梗菜などの野菜に多いのでしっかりとりましょう。
また、カルシウムの合成を助けるビタミンDも必須です。きくらげや干ししいたけ、イワシ、サンマなどに豊富です。ビタミンDの合成には日光浴も必要ですが、紫外線は皮膚にはよくありません。ビタミンDの合成には、夏だと手のひらに10分ほど紫外線を浴びればいいとされているので、ほかの部分は日焼け止めでガードをしましょう。サプリメントでビタミンDを補うのもおすすめです。骨は重力刺激によって育つので、ウォーキングなど適度な運動も取り入れましょう。

Question③. 加齢で大顔化、四角顔化するのはなせ?
A.筋肉の肥大、脂肪の減少、コラーゲンの弛緩、骨やせが4大原因です。
加齢とともに、顔はたるむだけでなく、大きくなっていきます。まず20代頃から肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンが減少し、たるみやすくなります。そして30歳前後から起こるのが筋肉肥大。くいしばり癖などによって噛むときに使う咬筋や側頭筋が肥大したり、あごに力を入れる癖などで下あごのオトガイ筋が発達しやすく、顔が大きくなっていきます。
さらに20代後半になると脂肪が委縮してきて量が減るうえ、それを支える靭帯やコラーゲンは伸びてくるため、ハリがなく緩んだ皮膚が下がってきます。特に脂肪が委縮しやすいのが、頬やこめかみ、額、口まわりです。加えて30代半ば頃から前ページでお話しした骨やせも起きます。こうして土台である骨がやせて脂肪は減るので、皮膚がなだれを起こし、顔が大きく、四角くなるのです。

Question④. たるみ老け顔の対策は?
A.皮膚を過剰に刺激しないこと。太りすぎや、急激に痩せるのもNG。美容医療の力を借りるのも手です。
一旦たるむとセルフケアではなかなか改善しづらいので、とにかく予防が肝心です。皮膚はできるだけ刺激をしないほうがいいので、強くこするマッサージなどは避けましょう。ただ皮膚は垂直に押す刺激には比較的強いので、指圧のように皮膚を優しく押すくらいなら、血液やリンパの流れがよくなり、間接的にたるみ改善につながるかもしれません。あとは、太って脂肪がつきすぎると顔が重みでたるみますし、逆に急激に痩せすぎても、余った皮膚が下がってたるみやすくなるので気をつけましょう。
たるんでしまった肌を引き上げたいなら、美容医療に頼るのがベストです。美容医療のたるみケアには、ヒアルロン酸やボトックスなどの注入系の方法と、皮膚に高周波や超音波などを照射して肌の弾力を高める照射の方法など、さまざまなものがあります。本格的にたるみが進んでしまった人だけでなく、たるみを未然に防ぎたい人にもおすすめなので、美容皮膚科で相談をしましょう。

【美容皮膚科の施術をチェック!】
美容皮膚科でできる、主なたるみ治療をご紹介します。医師とよく相談し、たるみのタイプや部分に合わせて最適な方法を選びましょう。

◇注入◇
◆こけた部分にふっくら感を与える『ヒアルロン酸注入』
ボリュームが不足している部分にヒアルロン酸を注入することで、ふくらみを持たせ、若返りを図る治療法です。ほうれい線や、ゴルゴライン、頬のこけ、目まわりや口まわりなどのシワ、へこみや影を改善します。たるんだ顔面靭帯を補給するように注入すると、リフトアップ効果も得られます。
☑持続期間は製剤の分子量により異なりますが、通常1~2年程度。
☑費用は1本¥80,000~100,000が目安。
〈ヒアルロン酸注入 施術メニュー〉
◇美人顔デザイン注入
◇トゥルーリフトTrue Lift
◇クマ・シワ

◆筋肉の収縮による表情ジワを改善『ボトックス注射』
筋弛緩作用で筋肉の収縮によってできる表情ジワ(額の横ジワ、眉間の縦ジワ、目尻のシワなど)をのばす効果があり、注射法によってはリフトアップ効果もあります。
☑通常翌日から効果が表れ、3~4カ月持続します。シワの原因となる筋肉が使われなくなり徐々に縮小するので、一般的に2回目以降から持続期間が長くなります。
☑額の場合で¥30,000~50,000が目安。
〈ボトックスの施術メニュー〉
詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

◇照射◇
◆引き締め効果が高く、小顔に!『サーマクールFLX(RF)』
RF(高周波)を用いた、たるみ治療です。高周波の熱エネルギーによってコラーゲン線維や皮下脂肪を支える線維隔壁、顔の土台となるSMAS筋膜が収縮し、施術直後から引き締め効果を実感していただけます。その後、約6カ月、大量のコラーゲンが生成され肌にハリと弾力をもたらして、シワやたるみを改善します。小顔効果が高く、ダウンタイムが少ないのも魅力です。
〈サーマクールFLX施術メニュー〉
医師照射 300ショット ¥350,000
600ショット ¥400,000
900ショット ¥450,000
※上記は、すべて1回で消化いただく照射数になります。ただし、気になる部位への振り分けは可能です。(ボディも可)
また、新たに10月より、医師と同等のトレーニングを積んだ看護師による照射メニューも増えました。
詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

◆緩んだ皮膚を強力に引き上げる『ウルセラ(超音波)』
皮膚の真皮深層、脂肪組織のさらに下層から皮膚を支えるSMAS筋膜に高密度焦点式超音波を照射するたるみ治療です。緩んだ皮膚とSMAS層を引き締めてリフティングします。
☑施術後の赤みや腫れがほとんどなく、1回の治療で効果が半年~1年持続するため、人気の高い施術です。
☑ウルセラによるフェイスリフトは¥250,000~が目安。
☑施術時間は全顔で30分程度。

当院では『ウルセラ』と『サーマクールFLX』のコンビネーション治療も人気です。
引き締め(タイトニング)による小顔効果が高い『サーマクールFLX』と、ポニーテールをしたような引き上げる効果(リフトアップ)が高い『ウルセラ』を組み合わせて行うと、補完的に作用(引き上げ&引き締め)し、顔全体のたるみを改善して、より若々しい印象の肌へと変化させることができます。
〈ウルセラ施術メニュー〉
詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

◆リフトアップ&肌の若返りがかなう『タイタン(近赤外線)』
近赤外線の熱により真皮層~脂肪組織を活性化させ、幅広い波長を持ち、照射部の水分の再生に効果的な55~60℃に加熱してコラーゲン線維の収縮を促し、強力に肌を引き締めます。
☑施術直後~3週間程度リフトアップ効果が表れ、施術1カ月~約半年、効果が得られます。
☑目の下~フェイスライン~あごで¥50,000程度。
〈タイタン施術メニュー〉
詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

◇ニードル◇
◆コラーゲンが新生しハリがよみがえる『スカーレットRF(スカーレットS)』
針刺激による創傷治癒効果と高周波(RF)の熱効果を融合させた最新式リフトアップ治療器です。真皮内で25本の針電極から直接RFを発生させ照射します。表皮、真皮、皮下組織までの広範囲深部照射が可能です。コラーゲン密度が増加し、毛穴、シワ、ニキビあと、たるみ治療に最適です。
☑顔全体のトータルリフトで¥80,000が目安。
☑真皮~皮下組織に直接照射できるのでダウンタイムも少なく、繊細な針の傷とRFの熱でコラーゲン線維が太く引き締まり肌のキメやハリ感が得られます。
〈スカーレットRF(スカーレットS)施術メニュー〉
詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

◇スレッドリフト◇
◆糸で顔全体を均一にリフトアップ『カニューレスレッドリフト』
10カ月で分解される吸収糸を皮下に挿入し、周囲のコラーゲン密度を高めるスレッドリフト療法の一種です。小さなギザギザがついた生体安全性の高い糸を使用し組織に適度に引っかかり、頬の位置や輪郭のリフトアップや、ほうれい線やマリオネットラインの改善に効果的です。
☑ダウンタイムが少ないのもメリット。
☑4本¥100,000が目安。
〈カニューレスレッドリフト施術メニュー〉
詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

【美容法を見直し!やってはいけない!たるみ撃退美容法】
美容や健康のためによかれと思ってやっていることが、実はたるみを招いている場合が・・・。⇩こんな美容法には要注意!

◆NG!◆コロコロローラーで毎日マッサージ
肌の上をコロコロと転がすマッサージローラーが人気ですが、これは要注意の美容習慣です。皮膚を鼓膜や骨に固定している"リガメント"という靭帯は、コラーゲン線維でできていて引っ張る力に影響を受けやすく、コロコロローラーで引っ張ると伸びたり切れたりし、たるみやすくなります。むくみ解消のために軽くコロコロさせる程度ならOKですが、週
2回くらいを限度にしましょう。

◆NG!◆顔ヨガで表情筋を鍛える
思い切り目を見開いたり口を大きく動かしたりする顔ヨガは、表情筋を鍛えてたるみ改善にいいといわれていますが、むしろたるみの原因になる場合があります。特に"いー"っと口角を下げる動きは、首筋の左右に浮かび上がる広頚筋という筋肉を発達させますが、これはフェイスラインを引き下げる筋肉で、鍛えると顔がたるみます。表情筋を無理に鍛えるのはおすすめしません。

◆NG!◆油抜きダイエット
油抜きダイエットは肌をシワシワにするのでNGです。肌の潤いの元であるセラミドなどの細胞間脂質は、コレステロールなどの脂質を材料にして作られています。ですから油を抜くと細胞間脂質が減ってバリア機能が低下し、乾燥してちりめんジワやたるみの元になります。オリーブオイルや亜麻仁油、えごま油など質のいい油をとるようにしましょう。

◆NG!◆かっさで肌をゴリゴリ刺激
専用プレートで肌をこする"かっさ"もあまりおすすめできない美容法です。肌を強くこすると炎症が起き、肌は炎症性物質から細胞を守るためにメラニンを作って細胞に分配します。これを繰り返すとメラニンが蓄積して色素沈着を招きます。かっさマッサージをするなら、肌にオイルやクリームをたっぷり塗って、ごく軽くなでるようにして行いましょう。

◆NG!◆ランニングで体力づくり
健康のためにランニングをしている人は多いですが、肌にとってはよくない習慣です。紫外線を浴びることで肌がダメージを受けますし、息が上がるようなきつい運動は体内で活性酸素を発生させ、たるみやシミの原因になります。さらに顔の弾力線維が振動によってダメージを受けるので、その面からもたるみを加速させます。夜にするか、ジムのマシンで速足程度でも十分です。

また、今月は、別の特集記事「素敵女医の快眠メソッド」に慶田院長の監修記事が掲載されています。

【素敵女医 睡眠の悩みと対策は?】
多忙と過労により、翌朝疲れが取れていないと感じることが増えました。対策として、興奮して寝つけないときだけ、超短時間型睡眠導入剤のマイスリーを内服しています。睡眠導入剤は依存性もなく、アルコール飲料より安全です。超短時間型なら、5~6時間ですっきり目覚め、時差ボケ予防にも効果的です。

是非、ご一読ください。


myage20191101.jpgmyage20191102.jpgmyage20191103.jpg

カウンセリング予約

文字サイズの変更