2019年11月 2日

雑誌『オレンジページ』2019年11月17日号(11月2日発売 掲載ページP48~49)

特集「シミのない〈透明感素肌〉は肌のターンオーバーがカギだった!」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

【シミは肌の炎症!過度な刺激を与えないことが大切】
シミには、いくつか種類がありますが、『オレンジページ』世代が気をつけたいのは〈日光性色素班〉と〈肝斑〉です。
〈日光性色素班〉とは、その名のとおり日光によってできるシミです。紫外線を浴びつづけることで細胞に傷がつき、メラニンの過剰産生が生じている状態です。対して〈肝斑〉は、女性ホルモンの影響が強いですが、過度なマッサージなどの物理的刺激でも悪化します。どちらも炎症が引き金であることには変わりません。いちばん重要なのは、これ以上刺激を与えないことです。美白有効成分も効果的です。できてしまったシミは、ターンオーバーを促進して、メラニンの排出を促しましょう。

シミ対策①.紫外線による「光の刺激」を与えない
ご存じのとおり、紫外線は美肌の大敵です。肌のエイジングの8割は紫外線による光老化といわれていて、シミはもちろんシワ・たるみ予防にも、浴びないのにこしたことはありません。これからの時季は紫外線量が少なくなるとはいえ、太陽が出ている以上紫外線は降り注いでいます。日焼け止めや日傘など、日中の紫外線対策を怠らないようにしましょう。

◇『ヘリオケアウルトラD(飲む日焼け止め)』銀座ケイスキンクリニック取扱い
ヘリオケアウルトラD 1箱(30カプセル/30日分) ¥6,000
抗酸化作用の高い成分が理想的に配合されており、紫外線以外でも発生する活性酸素から体を守り免疫力を高めてくれます。

シミ対策②.スキンケアやメイクによる「物理的刺激」を与えない
実は、『オレンジページ』世代のシミで意外と多いのが〈肝斑〉です。この場合、特に気をつけたいのは物理的刺激です。毎日のスキンケアやメイクで、ゴシゴシこすったりしていませんか?人の肌は摩擦による刺激に弱く、色素沈着の原因にもなります。コットンやブラシを使用する場合は、できるだけ上質で柔らかいものを選び、極力摩擦を避けるようにしましょう。

シミ対策③.「美白有効成分」でメラニンをつくらせない
もうすでに、シミのもととなる刺激をたくさん受けてしまった場合、残念ながらなかったことにはできません。そんな人には、美白有効成分を使ったケアが効果的です。メラニンの生成を抑える成分が配合された化粧品を使ってみましょう。

◇『ルミキシルクリーム』銀座ケイスキンクリニック取扱い 30ml ¥10,000(税別)
シミの原因メラニンの生成に関わるチロシナーゼの働きを抑える作用があります。刺激性アレルギー反応を誘発しないことが確認されているので、ハイドロキノンがあわない方にも、安心して朝・夕ご使用いただけます。

シミ対策④.「ターンオーバー」を乱さない
刺激を受け、メラニンが生成され、すでに肌表面に現れてしまったシミ。こうなると、細胞内のメラニンを排出することが必要になります。それを担うのがターンオーバー。とはいえ、ターンオーバーの周期は年齢や生活習慣によって乱れやすく、そうなるとメラニンの排出も遅れます。普段からターンオーバーを乱さない生活を心がけましょう。

【ターンオーバーを整えるには美容・生活習慣の見直しからスタート】
スキンケアの基本である〈保湿〉は、もちろん欠かせません。これには、水分だけでなく油分も必要です。肌に直接塗るだけでなく、食事などで体の内側からも補ってあげましょう。また、現代人はないがしろにしがちですが、〈睡眠〉もすごく重要です。人は寝ている間に肌の修復が行われるので、その時間を削るのはもったいないです。また、遅れたターンオーバーを早めるという点からいうと、肌表面に残っている古い角質が、ターンオーバーのサイクルを邪魔していることがあります。これをやさしくオフしてあげるのも効果的です。

ターンオーバー対策①.きちんと保湿して「バリア機能」を整える
肌が常に乾燥しているという人は、バリア機能が低下している可能性があります。そもそもバリア機能とは肌がうるおいを守る働きです。この働きが弱まると、ターンオーバーが乱れるだけでなく、外部刺激も受けやすくなり、ますますメラニンの生成を誘発することになります。バリア機能をすこやかに保つには、保湿が必要不可欠ですし、肌のキメも整います。

◇『セラミドバリアクリーム』銀座ケイスキンクリニック取扱い ¥5,000(30g)
潤いのある美肌に欠かせない角層のバリア機能に着目し開発した、天然セラミドを主成分とする当院オリジナル高機能保湿クリームです。
水分保持力・抗炎症作用が高く、アトピー性皮膚炎、超乾燥肌、ゆらぎ肌の改善が期待できます。角層のバリア機能が整うことで、ニキビや肌荒れが起こりにくくなり、キメと透明感が高まります。

ターンオーバー対策②.栄養バランスを意識して「適度に油」もとる
保湿=水分と思いがちですが、実は油分も欠かせません。とはいえ、肌表面だけに与えても体の中が不足していると、いわゆるインナードライになり、どんなにケアしてもすぐ乾燥するという悪循環になります。食事などで体の内側からも適度に補いましょう。おすすめは「オメガ3系脂肪酸」を含むあまに油やえごま油です。青魚にも豊富に含まれています。

ターンオーバー対策③.「たっぷりの睡眠」で肌の修復を促す
実は肌にとって何よりも大切なのが睡眠です。そもそも体の組織は日々活動で多少なりとも傷ついたり壊れたりしていて、それらの細胞を再生・修復しているのが睡眠中です。もちろん肌の再生作業ともいえるターンオーバーも同じです。もし睡眠の時間を削ってまで美容ケアをしているなら、最低限のスキンケアだけにして1分でも長く眠りましょう。

ターンオーバー対策④.「古くなった角質」をやさしく取り除く
ターンオーバーの乱れにはさまざまな要因がありますが、物理的な要因として、本来はがれ落ちるべき古い角質が肌表面に残っていることも考えられます。すると、肌のキメが乱れてゴワついたりくすんだりするので、やさしく取り除いてあげるのも手です。この古い角質には、もちろんメラニンも含まれているため、肌がワントーン明るく感じるかもしれません。

【こちらもチェック!】
◇ふきとり化粧水
最近人気のふきとり化粧水も上手に使えば効果的ですが、過剰な刺激は禁物です!
量が少ないとコットンの線維で肌を傷つけかねないので、たっぷりつけてやさしくなでるようにふきとりましょう。あとに使うスキンケア成分の浸透もよくなって一石二鳥です!

◇クレンジングや洗顔
本来ターンオーバーが正常ならば、クレンジングや洗顔で自然とはがれ落ちるはずの古い角質。気になる人は、酵素で角層を溶かすアイテムを追加してもいいかもしれません。その場合、長時間肌につけたままにせず、サッと落としてサッと保湿を心がけましょう。

◇『アクセーヌ リセットウォッシュ』銀座ケイスキンクリニック取扱い ¥3,000(200ml)
泡状洗顔料で肌に優しいアミノ酸系洗浄成分を配合。保湿+角質柔軟効果のある天然多糖類の働きにより、肌をやわらかく整えます。また、角質除去成分「グリコール酸」の効果で、余分な角質を除去。ボトルからスフレのようなきめ細かい泡ででてくるので、肌に負担をかけずに泡洗顔できます。

是非、ご一読ください。


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雑誌「日経ヘルス」2019年12月号(11月2日発売 掲載ページP16~17、P29、P37、P45)

特集「ほうれい線、シミ、シワ、毛穴目立ち、白髪、歯の黄ばみ 悩みを根こそぎ解決!」に慶田院長の監修記事と当院の美容治療が掲載されました。

【皮膚だけじゃない!筋肉、脂肪、骨も大きく影響!肌の老化は7層で同時に進む!】
肌の老化は、シミ、シワ、毛穴など皮膚の表面に意識が向きやすいですが、最近の研究で、血管やリンパ管、脂肪や骨など肌の奥も関わることが分かってきました。
顔の老化は"層"で起き、同時多発的に進みます。ほうれい線などのたるみは、皮下脂肪や顔面の骨量の減少など皮膚よりも下の層の劣化によって起きています。

【シミ・くすみの美容治療】
シミやくすみの最新治療として注目の『ピコレーザー』。施術中の痛みや治療後の赤み、腫れなどがほとんどなく、短期間で確実にシミやくすみを改善できます。シミ治療に広く用いられているQスイッチレーザーの照射時間幅がナノ(10億分の1)秒単位なのに対し、ピコレーザーはピコ(1兆分の1)秒単位とはるかに短く、狙った部位だけに高出力のエネルギーが集中し、一瞬でメラニンを微粒子レベルまで細かく粉砕できます。
メラニンが集まって塊になると肌表面に黒くなって見えますが、砂のように細かいメラニンが散らばった状態ならばそれだけで肌は明るく見えるようになります。実際、施術直後に肌が白くなったと感じる方は多くいらっしゃいます。
照射方法を変えることで、顔全体に広がる薄いシミやくすみ、部分的に目立つシミなど、さまざまな症状に対応できるのもピコレーザーのメリットのひとつです。濃いシミだけ部分的に消去するQスイッチレーザーや、顔全体のシミやそばかすを薄くする光治療など従来の施術と併用するクリニックも増えています。
ただし、同じ顔の中にも複数のシミが混在している場合も多く、適切な治療を受けるためにはまず自分のシミの状態を医師に正確に診断してもらうことが重要です。また、治療以外にも年間を通して紫外線対策をきちんと行うのはもちろん、美白効果のあるスキンケア製品でホームケアを忘れずに行いましょう。

◇『ピコレーザー(ピコウェイ)』
当院は、ピコレーザーの中でも特に高性能なシネロン・キャンデラ社製の「PicoWay(ピコウェイ)」を採用しています。ピコレーザー(ピコウェイ)には3つの照射方式があります。
① ピコスポット照射・・・シミ取り・ほくろ除去
② ピコトーニング照射・・・美白・ブライトニング・肝斑
③ ピコフラクショナル照射・・・ハリ・キメ・毛穴・ニキビ跡・小じわ
これらを組み合わせることで、他の治療では消しきれない薄いシミや肝斑なども幅広く改善でき、タトゥやアートメイクなどの除去、キメやハリも高まります。
施術後、一時的に赤みが出ることがあります。
◇ピコレーザー(ピコウェイ)価格◇
「ピコトーニング照射」 × 「トラネキサム酸イオン導入」
顔全体  通常価格     ¥45,000
トライアル価格 ¥36,000 
※上記はピコレーザーのメニューの一部です。詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

◇光治療(IPL)について◇
黒や赤などの色素に反応する光エネルギー(IPL)を肌に照射する治療です。シミやソバカスを徐々に薄くする効果、赤ら顔改善や毛穴引き締め効果、肌の奥のコラーゲン生成促進効果など、幅広い悩みにアプローチして、肌を一気に底上げできるので、美容医療初心者から、上級者の方まで美肌を目指すすべての方におすすめの治療です。
当院で採用している 『フォトフェイシャルM22照射』は、『フォトフェイシャル』という言葉を商標登録しているほどの老舗メーカーであるイスラエルのルミナス社の最新IPL(光)照射機器です。
従来のフォトフェイシャルと比べて、光の波長の選択肢が増え、光の出方もより細かく設定することができるのでお悩みに応じてよりきめ細やかな治療が可能です。当院では、通常搭載の5種類のフィルターに加えて515nmのスポット照射フィルターとVascular Treatment Filter(血管専用フィルター)とAcne Filter(ニキビ専用フィルター)も採用しているので、現在は全8種類のフィルターを搭載しています。
痛みやダウンタイムがなく、施術直後からメイクが可能です。
◇フォトフェイシャルM22価格◇
全顔(額はオプション) 通常価格       ¥38,000
トライアル価格    ¥28,000
初診患者様限定プラン ¥25,000
※上記はフォトフェイシャルメニューの一部です。詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

【シワ・たるみの美容治療】
『超音波照射(ウルセラ)』
ハイフ(高密度焦点式超音波治療法)とも呼ばれ、真皮から皮下組織、筋膜や靱帯まで照射が可能です。皮膚の表面には傷をつけずに、エネルギーを正確に狙った層(深さ)に届け、点状に65~70℃の熱凝固点を多数作ります。
照射直後は、即時的に伸びたコラーゲン線維を強力に引き締め、さらにその後、熱ダメージによる損傷を治癒するために、人体の「創傷治癒作用」のスイッチが入り、約2ヶ月にわたり新しいコラーゲンがどんどん増生され、徐々に効果のピークを迎えます。治療中にチクチクした痛みを伴いますが、術後の赤みや腫れは少なく、当日にメイクが可能です。
◇ウルセラ価格◇
ウルセラ フェイスリフト(チークリフト+ネックリフト) \350,000
ウルセラ チークリフト(頬~フェイスライン)      ¥250,000
ウルセラ アイリフト(額・眉下・目の下)    ¥150,000
※上記は、ウルセラメニューの一部です。詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

【毛穴トラブルの美容治療】
『フラクショナルCO2レーザー』
炭酸ガスレーザーで皮膚表面に小さな穴を開けて意図的に傷を作ることで、傷を修復しようとする皮膚の再生力を高めます。治療を重ねることで少しずつ新しい皮膚に置き換わり、毛穴の開きやニキビ跡が目立たなくなっていきます。レーザー照射中はチリチリした軽い痛みがあります。施術直後から24時間はメイク不可となっております。
◇フラクショナルCO2レーザー価格◇
全顔(瞼は除く)  通常価格    ¥60,000
トライアル価格 ¥48,000
※上記は、フラクショナルCO2レーザーメニューの一部です。詳しくは、こちらのHPでご確認いただけます。

是非、ご一読ください。


2019年11月 1日

雑誌「eclat/エクラ」2019年12月号(11月1日発売 掲載ページP206~211)

特集「ほくろ、いぼ、ガングリオン。この"できもの"放っておいて大丈夫ですか?」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

【このごろ増えたと感じる人、急増中!】
ほくろが大きくなってきたり、体にイボができたり・・・。エクラ世代になるとなぜか増えるのが"できもの"。この正体は?治療法は?そんな疑問や悩みを解決します!

お悩み① 部位:鼻の横
鼻の横(メガネの鼻パッドの当たるあたり)に、イボなのか、脂肪のかたまりのできものらしきものがあります。メガネをかけたときに違和感があって、よーく見たら突起したものが、大きくなってきてメガネをかけると痛いです。
目が悪いので拡大鏡を購入して首を見たら、小さなイボの集団が・・・・!

お悩み② 部位:首
昔は何もなかったのにクリームを塗るときに何か引っかかりがあり小さなイボができているのに気がつきました。色ムラがあってシミなのか消えるものなのかわかりません。

お悩み③ 部位:ビキニライン
ビキニラインにあるほくろが気になります。脱毛してから出現しました。3mmくらいで大きさは変わらないのですが、3Dシールのようにポコッとしています。

お悩み④ 部位:肘
10年くらい前に肘にこぶみたいなのがたくさんできて、切って、生検に回してもらいました。

お悩み⑤ 部位:眉
以前から眉毛の中にイボがあります。大きくなったり、小さくなったりします。イボの部分は毛が生えないため、大きくなったときは白くボコッとして、わかります。小さいときは、触っても、あるのかないのかわからないくらいです。

お悩み⑥ 部位:足裏
足裏に違和感があり見てみたら、皮膚の中に小さな膨らみが。病院でレントゲンを撮ってもらったところ、おそらく脂肪か水かなにかがたまったものであろうとのこと。
「大きくなってきたらまた来て」といわれ、様子を見ることに。数年たちますが、大きさは変わらずです。

お悩み⑦ 部位:目の下
目の下に白い膨らみができて気になります。目のところなので眼科なのか皮膚科なのかわからない。

お悩み⑧ 部位:わき
右わきにポコッとしたできものがあるのに気がつきました。ほくろかなと思ったけれど、色は薄いし・・・・。とりあえず放っておいています。

お悩み⑨ 部位:腕
腕の真ん中あたりにこぶのようなものがあります。痛くもないのでそのままにしていますが、夏などは目立つので、バングルをしたりして隠しています。

お悩み⑩ 部位:背中
背中にずっとできものがあり、ブラジャーをとめる場所にあるので、すごく気になっていました。病院で相談したところ、万が一悪性だといけないのでといわれ、悪性ではなかったので、ホッとしました。

【良性のものが多いが、皮膚がんの可能性もあるので要注意】
上記のように多くの人が"できもの"が気になっていることが判明!年齢を重ねるにつれ、できものができやすくなる理由とは?
できものといっても非常に多くの種類があります。黒や茶色のもの、赤いもの、肌色のものと色もさまざまで、大きさも1~2mmほどの小さなものから、20cmほどの大きなものまであります。また、どこからできているかもいろいろで、毛穴由来のもの、皮脂腺や汗腺由来のもの、母斑(ほくろ)由来のもの、表皮由来のものなどさまざまな種類があります。加齢によって増えてくるように感じるのは、できるものはゆっくりと育つものが多く、年齢を重ねると目立ってくるからです。ほくろもゆっくりと育っていくことが多いですし、脂漏性角化症という老人性イボのように紫外線の影響で発生するものも、加齢とともにしだいに濃くなり目立ってきます。こういった理由からエクラ世代になるとできものが気になりだす人が多いのです。

【"何科に行けばいいかよくわからない"という声も多数!】
基本的に、皮膚表面にあり、触ることができるできものは皮膚科、皮膚の下深くにできているものは形成外科へ行きましょう。いずれにしろ、できものの種類の診断は熟練した医師でないとむずかしいので自己判断は禁物です。皮膚科や形成外科できれいに治せるものが多いので気になる場合は受診をしましょう。

【皮膚の"表面にできる"できもの編】
まずは、皮膚の表面にできる代表的なできものをご紹介。皮膚がんとの見分け方も要チェック!

□脂漏性角化症・・・頭や顔など日光が当たる部位にできやすい少し隆起した肌色、茶色、黒色のイボ
脂漏性角化症は表皮の良性腫瘍の一種です。老人性イボともいわれ、老化現象のひとつですが、体質によっては20代ごろから徐々に増えてくることもあります。少し隆起していて表面がざらざら、でこぼこしているのが特徴で、色は肌色から薄茶色、焦げ茶色、暗黒色などさまざまです。頭や顔、首、手の甲など手のひらを除くあらゆる部分にできます。遺伝的要因や、日光(紫外線)による光老化でできるとされ、特に日光に当たりやすい顔、頭、首、背中、手の甲によく見られます。最初は1~2mm程度と小さいのですが、徐々に大きくなって隆起し、大きいものだと2~3cmほどになることもあります。良性腫瘍なので必ずしも治療の必要はありませんが、顔や手の甲などにできて見た目が気になる場合や、髪をとく際に引っかかるなど生活に支障をきたす場合に治療を受ける人が多いようです。

【特徴】
◆出来る位置:顔、頭、体幹
頭、顔~首、手の甲、体幹など手のひらや足の裏を除くあらゆる部分にできる。特に、日光が当たりやすい顔、頭、首、背中、手の甲にできやすい。
◆色:肌色、茶色、黒
色は、肌色や薄茶色、焦げ茶色、暗黒色などさまざま。大きさは1~2mmの小さなものから、2~3cmほどのものまである。

◆治療法1. CO2レーザー
CO2レーザーで脂漏性角化症を蒸散させ、皮膚表面からごく浅く削りとる方法です。傷はごく浅く、出血もないので傷あとをほぼ残さず治せます。局所麻酔をして行います。
◆治療法2. 液体窒素による凍結療法
液体窒素で凍結させ、脂漏性角化症の組織を物理的に粉砕する方法です。麻酔や手術は不要ですが、色素沈着が残りやすく、一度でとれないことが多いので美容的にあまりおすすめできません。

【Q & A】
Q.CO2レーザーで治療しても、再発することはありますか?
A.再発は少ないですが、脂漏性角化症が大きくて治療でとり残しがあったりすると、再発する場合もあります。

Q.放っておいたら、大きくなりますか?
A.大きくなっていきます。7~8mmを超えた場合、CO2レーザーで一度にとると傷あとが残りやすいので少しずつとる必要があります。

【とても似ていて見分けづらいガンの話】
ほくろなどと間違えやすく、できものだと思っていたら皮膚がんだったということは少なからずあるので注意が必要です。皮膚がんにはさまざまな種類があり、中でも特に頻度が高いのが基底細胞がんです。ほかにも悪性黒色腫(メラノーマ)や、皮膚がんの前段階の日光角化症などがあります。早期治療をすれば完治が望めますが、ほくろやシミなどと間違えて見落としやすいので、皮膚科専門医の診察を受けることが大切です。下記のような症状があったら一度診察を受けましょう。

◇悪性黒色腫:悪性黒色腫(メラノーマ)は、メラニンをつくるメラノサイトという細胞ががん化したものです。皮膚や爪に黒いシミや、盛り上がったほくろのような形で現れるのが特徴で、日本人では脚や足の裏に最も多く、次に頭、顔、首に多く見られます。早期に手術して完全に切除すれば完治しますが、真皮内に浸潤すると化学療法も必要で予後不良です。

◇基底細胞がん:皮膚の表皮の最下層である基底層や毛包などを構成する細胞から発生するがんです。80%以上が顔に見られ、特に鼻のまわりなど顔の中央に多く、原因には紫外線の関与が疑われています。初期は小さな黒い斑点なので、ほくろと間違いがちです。転移することは少なく、手術で切除しきれれば完治することがほとんどです。

【皮膚がんの見分け方】
◆ものすごく黒い
ほくろは色が均一なのに対し、皮膚がんの場合は色にムラがあったり、ものすごく黒かったりするのが特徴。
◆ひきつれている感じがする
皮膚がんの場合、その部分の皮膚がひきつれているような感じがすることがある。
◆境界線があいまい
色素班の輪郭がギザギザになっていて境界線があいまいだったり、色がにじみ出していたりしたら皮膚がんの可能性あり。
◆急激に大きくなる
小さかった色素班が短期間で急激に大きくなったら要注意。特に直径が6mm以上になったら皮膚科に受診を。
◆左右非対称
ほくろのように左右対称ではなく、皮膚がんは、左右非対称のことが多い。
◆くずれて潰瘍になる
色素班がくずれて潰瘍になっていたり、じゅくじゅくした感じがあったり、痛みやかゆみがあったら皮膚がんが疑われる。

□色素性母斑(ほくろ)・・・ほくろ、色のないものもある
母斑細胞という細胞が皮膚で増殖したものが色素性母斑、いわゆるほくろです。メラニン色素をつくる働きをもち、増殖する皮膚の深さやメラニン色素の量によってほくろの形態は異なり、黒や褐色の平らなものや、盛り上がったイボのようなものまでさまざまです。子供のころからあり、しだいに大きくなったり、膨らんでいくことがあります。色は時間の経過とともに抜けていき、肌色に近くなっていくことが多いです。良性のものなので放っておいてかまいませんが、気になるならCO2レーザーや手術で切除可能です。顔にほくろが多いと色黒に見えますが、切除することで色白に見えるという利点もあります。
加齢とともに母斑細胞の数が増え、ほくろが大きくなってきたり、膨らんでくることがあります。また、メラニン色素が減って色が薄くなり、肌色に近くなることも。肌色の出ぼくろは、ほくろの最終形といえます。

◆治療法1. CO2レーザー
CO2レーザーでほくろを蒸散させ切除します。ほくろは深く入り込んでいるので数回処置が必要な場合もあります。小さいうちにとると傷あとが目立ちません。7mm以上のものは2~4分割して段階的に切除します。

【Q & A】
Q. 足の裏のほくろって、よくないんですか?
A.足裏のほくろは悪性のものではないことがほとんどですが、悪性黒色腫の場合もあるので、疑わしい症状があれば早めに受診をしましょう。

□稗粒腫・・・目のまわりにできることが多いポツポツとした白い小さな粒状の良性腫瘍
真皮内にできる1~2mm以内のケラチン物質や細い毛が入った袋状の良性腫瘍で、女性に多く見られます。稗のような白い小さな粒状で、多数できることもあり、多い例では数十個以上できていたケースもあります。まぶたにできることが多いほか、頬、額、陰部にも発生します。生まれつき稗粒腫がある場合がありますが、水疱症などの皮膚がはがれるような疾患や、傷などの治癒の過程でできることもあります。真皮の浅い部分にできた袋状の腫瘍なので、皮膚科で注射針やCO2レーザーで穴をあけて、中の白いかたまりを取り出せばきれいになります。

◆治療法1. 針を刺す
注射針で小さく穴をあけ、中の白い角質を圧出する方法です。小さいものなら傷は1~2日で閉じ、きれいになります。自分で行うと傷あとが残るので必ず皮膚科で行いましょう。
◆治療法2. CO2レーザー
針で稗粒腫を取り除くと、角質をつくる袋が残り、再発することがありますが、CO2レーザーなら袋ごと角質のかたまりを取り除くので再発の心配がなく確実です。

【その他の"皮膚の表面にできる"できもの番外編】
□軟性線維腫 よくできるところ:脇
主に30代以降の成人に見られる肌色~褐色の柔らかい良性腫瘍です。肥満体型の人や女性に多く、わきの下、首、胸、そけい部など摩擦が多い部分にできやすいのが特徴です。CO2レーザーや、液体窒素による凍結療法、医療用ハサミによる切除で治療できます。

□老人性血管腫 よくできるところ:体幹
毛細血管が拡張、増殖してできる1~4mmほどの赤い良性腫瘍です。平らなものや隆起したものがあり、胸、背中、おなかなど体幹にできやすく、顔、腕、足にも生じます。成人後に発症し、加齢とともに増えます。CO2レーザーやヘモグロビンの赤に反応するロングパルスNd:YAGレーザーを高出力で照射すると、5~6㎜までの小さな血管腫をノーダウンタイムで治療することができます。

□老人性脂腺増殖症 よくできるところ:額
額や頬、鼻など皮脂腺が発達している部分にできるニキビのように盛り上がった黄色や白の皮疹です。高齢の男性に多く、大きさは2~6mmほどで、1個できることも多発することもあります。皮脂腺が異常に増殖することが原因です。治療の必要はありませんが気になる場合はCO2レーザーや手術で切除できます。

□汗管腫 よくできるところ:まぶた
汗を出すエクリン汗管が腫瘍性に増殖して生じます。まぶたやその周囲にできやすいほか、額、胸もと、首、腹部などにもできます。半米粒大ほどの黄色や肌色の粒々とした丘疹です。良性なので問題ありませんが、気になる場合はCO2レーザーや、高周波メスで汗腺を焼く方法などによって治療できます。

□日光角化症 よくできるところ:こめかみ
日光(紫外線)によって生じる皮膚がんの早期病変。こめかみや頬、鼻の頭などにできやすく、カサカサした赤いまだら状のシミのような状態です。皮膚がんに進展するので早めに手術や薬物療法、液体窒素による凍結療法などでの切除が必要です。

是非、ご一読ください。


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