2018年11月13日

ヒアルロン酸によるトータルフェイシャルトリートメント・美人顔デザイン注入と注入コード

ヒアルロン酸注入のトレンド ~ 線から面へ

トータルフェイシャルトリートメント・美人顔デザイン注入の時代 top_main_total1.jpg


ヒアルロン酸注入は、細かいシワを狙った『線の治療』から、顔全体のバランスを整え、リフトアップさせることでシワを浅くする『面の治療』にシフトしています。

銀座ケイスキンクリニックでは、加齢よる、『骨格』・『靭帯』・『脂肪組織』・『筋肉』・『皮膚』で生じた加齢変化を解剖学的に捉え、最適な部位に適正量注入することで、『自然なリフトアップ効果』とバランスの良い『美しい顔』を叶える『ヒアルロン酸注入によるトータルフェイシャルトリートメント』を行っています。
医学的知識と美術的感性とを融合した『美医術』をコンセプトに、ミリ単位で注入し、デザインしていくので『美人顔デザイン注入』とも呼んでいます。

この考え方で注入すると、魅力が増すだけでなく、失われる脂肪や骨格の補充と強化、コラーゲン密度のアップ、靭帯補強による顏揺れの抑制により、老化スピードを緩やかにする『アンチエイジング効果』もあり当院の若返り施術の根幹治療となっています。


ヒアル顔(Overfilled syndrome過剰注入症候群)を作らない治療


top_main_total2.png細かい線を消さないわけでは無く、枝葉末節は後から施術することで、段階的に若返らせていきます。輪郭が崩れ、大きく削げている部分があるのに口周りだけシワが無い状態、表情に違和感を覚えるほど大きく盛り上がった頬、目が小さく見えるほど目の下が膨らんでいる状態など『Overfilled syndrome過剰注入症候群』『ヒアルロン酸入れすぎちゃった症候群』、いわゆる『ヒアル顔』が全世界的に問題視されています。

当院では、不必要な注入はお断りするポリシーを貫いています。萎んだ風船に空気をパンパンに入れて、シワが無くなって見えてもシルエットは美しいと言えるでしょうか?注入だけではたるみは解消しきれないことを十分に理解した医師が、ポイントを絞って注入し、自然に仕上げることは、ヒアルロン酸注入治療の評判を貶めないためにも私たち注入指導医が啓発していくべき仕事と考えています。

トータルフェイシャルトリートメント・美人顔デザイン注入の手順

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トータルフェイシャルトリートメント(顔全体の治療)を行う場合の流れ

Foundation土台・・・中顔面への注入
まず、顏の土台となる中顔面のリフトアップからスタートし、頬位置を上げます。

Contour輪郭・・・顔の輪郭を整える注入
続いて輪郭形成です。コメカミ、口角下方から顎、額を整え、逆卵型の美しい輪郭を作ります。次いで、耳前から下あごまでのシャープな輪郭線を際立たせるJwラインへの注入まで行うと、マイナス5歳が叶います。

Refinement微調整・・・シワを浅くする注入

最後に微調整です。ほうれい線やマリオネットライン、目の下のシワを浅くし、眉を引き上げると自然な若返り効果が得られます。さらにゆとりのある方は、笑った時に出る口周りの浅いシワを消すために、柔らかなヒアルロン酸を薄く広範囲に注入することで、肌質まで改善し、マイナス7歳が叶います。

表情ジワ・・・ボトックス注射

表情ジワに対しては、ボトックス注射を併用します。

当院では、注入前に、製剤ごとに細かく注入部位を図示してご説明します。トータル治療計画を一度に施術することはありません。1回ごとの注入量は、初診の方で2~5本を上限とし、1か月以上の間隔を空け、2~3回に分けて顔全体のバランスを整えます。半年~1年でトータルフェイシャルトリートメントが仕上がると、その後は、1~3年毎に初回の1/3~1/5量で十分にメンテナンス出来るようになります。ヒアルロン酸注入は、周囲のコラーゲン密度を高める『コラーゲン貯金効果』があるので、予想以上に長持ちするのです。


ヒアルロン酸注入コード(MDコード、True Liftポイント)


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アラガン社やガルデルマ社はそれぞれMD-Codes™ (MeDical Codes: MDコード)やTrue Lift法(トゥルーリフト法)といった注入テクニックをガイドラインとして作成しています。これは主にカルテの記録や医師間の情報共有のためのツールであり、あくまでも共通言語に過ぎません。私どもは、一様にガイドラインの注入ポイントに注入するのではなく、骨格・加齢の進行度合い・お好み・ご希望に応じて、患者様それぞれに最適な製剤を選び、注入ポイント・注入量・注入深度を検討し調整する『オーダーメイド注入治療』を行います。クリニック独自の注入テクニックがありますので、どちらかというと、カルテ記載のために、後からコードに当てはめていく感覚です。

上顔面の注入コード

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額・・・コード無し
額は加齢により骨萎縮が進行しやすい部位です。骨吸収や脂肪の萎縮から男性的な形態になってしまった額にヒアルロン酸を注入し、丸みを帯びた女性的で若々しい額を作り出します。注入層は骨上で、広く薄くなじませます。ご自身の皮下脂肪と皮膚がふんわり包むため、凸凹しにくい注入法です。額への注入は、形の改善にとどまりません。前頭筋がストレッチされ額の横ジワがよりにくくなります。また、眼窩靭帯(眉山に存在する真性靭帯)がリフトされることにより、眼の開きが改善する効果も期待できます。
額全体への注入は安全のためカニューレを使用しますが、難易度が高いテクニックです。当院では体験された患者様から高い評価をいただいています。

こめかみ 【MD-codes】T1~T2
側頭骨の骨吸収や同部位の脂肪の萎縮から凹み、コケて老けた印象になります。ヒアルロン酸でボリュームを補充することで、理想の輪郭へ近けるだけでなく、テントを張るようにコメカミ部分がピンと張るので、眉毛のリフト効果や瞼たるみの改善効果も得られます。

眉毛上部 【MD-codes】E1 【True Lift】TL1
眉山の5mm上方に真性靭帯の一つである眼窩靭帯があり、周囲の組織を骨に固定しています。眼窩靭帯の基部に少量のヒアルロン酸を骨上に注射し、補強することで、眉のリフト効果や眼の開きの改善、目周りのたるみを予防する効果が期待できます。

上瞼(まぶた)・・・コード無し
若い時は少し重たいくらい肉厚だったまぶたも、30歳頃から徐々にスッキリした大人の顔になってきます。ところが、30代後半になると、まぶたのボリュームが失われ『くぼみ目』になり、老けて疲れた印象になってしまいます。眉の下からまぶたにかけて、浮腫みにくくなじみの良いヒアルロン酸製剤を注入すると、くぼみ目が改善しぐっと若返ります。非常に難易度の高い施術ですので、医師の選択には十分ご注意ください。


上中顔面の注入コード


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目周囲・・・コード無し
眼窩骨の吸収の進行により目元が痩せ、影ができクマっぽく疲れたような印象を与えます。ヒアルロン酸でボリュームアップさせることで目元のコケ感が改善され元気で若々しい印象になります。また皮膚の浅い層にも薄く面状に注入することで皮膚に厚みが増し、色調や質感の改善も期待できます。
顔全体で最も難易度の高い部位です。凸凹やチンダル現象などのトラブルが生じやすいので、施術医師は慎重に選びましょう。
※修正治療をご希望の場合は『ヒアルロン酸注入(他院の修正)』をお読みください。

頬部
頬は顔面の広範囲を占め、印象に大きな影響を与えます。重要な注入ポイントが複数ある一方で、重要な血管・神経が縦横に走行しておりリスクも高いエリアです。顔面の解剖を熟知したうえで慎重に注入を行なう必要があります。下記の順に注入します。

頬リフトアップポイント【MD-codes】Ck1~Ck3 【True Lift】TL2~TL3
まず初めに行うのが、頬骨周囲の頬部靭帯と頬中央への注入です。加齢に伴い脂肪が下垂・萎縮し、頬が平坦化し、頬の頂点が下方向へ移動します。頬部靭帯を補強し、頬位置を上げ、立体的な丸みを作ることで頬部全体のリフト効果が得られます。さらに、斜め上方向に引き上がることで、ほうれい線が浅くなります。加えて、『美の6要素』に欠かせない理想のOgeeカーブに近づけることで、美しさと若々しさを再現します。

ほうれい線が気になるからといって、最初からシワに直接ヒアルロン酸を注入するのではなく、これらの中顔面のリフトポイントへ注入すると、ほうれい線への注入は不要になる場合もあります。リフトアップさせても、ほうれい線が深く目立つ場合のみ少量のヒアルロン酸で直接シワを埋めていくという順序での注入方法が近年主流であり、何よりナチュラルです。また頬の頂点をどの位置に作ると全体的なバランスが整い美しさを引き出せるかは、MDコードやTrue Liftの注入ポイントに固執せず、患者様ひとりひとりの骨格にあわせて判断する必要があります。

頬骨下~頬中央 【MD-codes】Ck4, Ck5 【True Lift】TL2①②
二つ目は頬骨の下、脂肪が下垂・萎縮しソゲとコケが目立つエリアへの注入です。こめかみが凹み、頬骨は高く、その下が凹んでいると『ひょうたんシルエット』になり、老けて見えます。ソゲが目立つ範囲に面状にヒアルロン酸を注入することで、コケ感が改善し理想の輪郭に近づくだけでなく、テント効果で頬全体のリフトアップ効果も得られます。

ほうれい線基部(小鼻外側) 【True Lift】TL3
三つ目はほうれい線の根元、上顎靭帯が骨に付着する小鼻の外側付近です。加齢に伴い上顎靭帯が緩み皮下組織が下垂するとほうれい線が目立ってきます。また骨吸収によって、梨状孔(鼻骨の孔)が拡大することで鼻腔は外側・下方へ広がりし、ほうれい線も深くなる傾向があります。上顎靭帯を補強するように骨上に注入を行い、ほうれい線にかぶさる皮下組織を支えつつ、広がった小鼻を戻すように注入することでほうれい線の食い込みを改善します。

下顔面の注入コード

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口周り・ほうれい線 【MD-codes】NL1~NL3
上述した通りほうれい線に直接アプローチするのは、顏の土台をしっかり整えた後がお勧めです。ご予算的に1本しか注入できない場合は、ほうれい線に注入すると変化がわかりやすく喜んでいただける部位でもあります。ほうれい線は『S型(皮膚たるみ型)』・『B型(骨くぼみ型)』・『M型(筋肉型)』・『SBM型(混合型)』の4つのタイプに分類でき、どのタイプかによってヒアルロン酸注入単体での改善程度を予測できます。

マリオネットライン・口周囲 【MD-codes】C1,C6・M1~M3 【True Lift】TL4
マリオネットラインは口角からあごへ斜め方向に伸びるシワで、別名よだれジワとも呼ばれます。主な原因は、頬全体のたるんだ皮膚が下顎靭帯の上に溜まることと、口角下方の皮下脂肪の減少です。ほうれい線と同じく、直接マリオネットラインに注入しても頬のたるみが解消しない限り改善しません。まず先に、頬のリフトアップポイント、頬全体のボリュームロスを補う注入を行います。また口角横から口角下の範囲の皮膚が薄くハリが低下し、脂肪が萎縮すると、表情の変化でシワがよりやすくなります。浅い層に薄く面状にヒアルロン酸を注入することで、皮膚に厚みとハリを出し、シワを浅くすることが可能です。また少し下がり気味になった口角を上方向へ持ち上げる効果もあります。

唇・人中部・・・コード無し
加齢とともに唇のボリュームが失われ、縦ジワが増え、輪郭が曖昧になり、唇上方にスモーカーズラインと呼ばれる縦ジワが寄り始めます。老けて見えるだけでなく、口角が下がり不機嫌そうな印象を与えてしまいます。なじみの良い上質な製剤を注入すると、唇の輪郭が美しく整いふっくら若返るだけでなく、瑞々しく透明感のある色調になり、唇周囲のシワも減ります。生まれつき上下アンバランスな唇や、左右非対称な唇の形を魅力的に整えることも出来ます。当院では、不自然に大きな唇は美しさを損ねると考えており、注入したことが分からない程度にナチュラルな仕上がりを目指しています。

顎(あご) 【MD-codes】C2~C5
あごは美しい顔の輪郭において要と言えます。加齢により下顎骨小さくなると、フェイスラインの『Vライン』、額~鼻~あごの『Tゾーン』、横顔の美しさ『Eライン』全ての乱れにつながります。また、顎を骨格にあった適切な形に整えることで理想の輪郭に近づきフェイスラインも整って見えます。あごが萎むと梅干しジワが寄り易くまた下顎靭帯を補強するように注入することでマリオネットラインの改善も期待できます。オトガイ筋が過収縮し、梅干しジワがある場合は顎のボトックス注射による治療の併用もお勧めです。

フェイスライン(耳前~あごの輪郭線)【MD-codes】Jw1~Jw5
前述したそれぞれの注入ポイントで顔全体のバランスがおおむね整った方のためのステップアップした注入ポイントです。加齢に伴う下顎骨の吸収や首の下制筋の過緊張、皮膚のたるみからフェイスラインがなだらかになり顔と首との境界が曖昧になり、綺麗なフェイスラインがぼやけてしまいます。下顎骨の下縁に沿ってヒアルロン酸を線状に注入することで、たるみを改善し顔と首との境界が明確になりフェイスラインがシャープに見えます。この注入方法はアラガン社のJWコードという日本では比較的新しい注入方法です。ネフェルティティリフトという広頚筋に対するボトックス注射による治療を併用することで、下制筋の収縮が抑制されなおさらフェイスラインをくっきりと綺麗に見せることも可能です。


トータルフェイシャルトリートメント(美人顔デザイン注入)に必要な本数


top_main_total8.jpg額まで含めたトータルフェイシャルトリートメントに必要なヒアルロン酸の本数は、20代で1~3本、30代で3~7本、40代で5~9本、50代以降で5~12本と多くの材料が必要です。これは、額、コメカミ、あごへの注入がどの程度必要かどうかによって大きく変わります。額の骨格が丸く、凹みがほとんどなく、あごがしっかりしている方は少なくて済みます。中顔面の土台作り⇒輪郭形成⇒浅いシワの微調整という順に、1回当たり3~5本までの注入を2~4回に分けて行っていきます。

ヒアルロン酸製剤は1本たった1.0mlですから、5本でコーヒークリーム1個、小さじ1杯程度に過ぎません。頬や額の凹みの体積をイメージして、そこに粘度をパテのように貼り付けていく様子を想像してください。注入治療は土木工事に例えられます。谷が深ければそれを埋める土砂がたくさん必要です。スプーン1杯、こんなに少量のヒアルロン酸でも、適切な位置に注入すると顔全体の印象は大きく変わり、鏡を見た時の患者様の喜ぶお顔が私たちの原動力になっています。

トータルフェイシャルトリートメント(美人顔デザイン注入)の効果持続期間

top_main_total9.jpg患者様から、「一生、毎年こんなに沢山のヒアルロン酸を打ち続けなければならないのでしょうか?」「始めてしまったら止められなくなりそうで怖いです。」という質問を多く頂きます。そんなことは絶対にありません。ヒアルロン酸注入は麻薬のように足抜け出来なくなることもありませんし、途中で注入を止めると反動で老化が加速するという危険性もありません。

当院で扱っているヒアルロン酸は吸収されるまでに1年~2年かかります。施術後の経過を追っていくと、吸収予定期間よりも長く効果を実感いただけることが多く、また2回目以降は初回よりも少ない量しか要しません。それはヒアルロン酸製剤を足場として自身のコラーゲンが作られると同時に、適切な部位へ注入することで老化の過程を緩やかにするためと考えています。注入を止めた場合も、そこから緩やかに加齢していくだけですし、一旦年齢を戻し、コラーゲン貯金ができたことで、何もしなかった場合と比較して老けづらくなります。

老化の過程と顔面解剖を熟知した医師が、患者様ひとりひとりに最適な注入ポイントをご提案させていただきますので、まず一度ご相談にいらしてください。

料金について

ヒアルロン酸注入 製剤:レスチレン・ベロテロ・リデンシティⅠ
初回トライアル1本(1ml) ¥75,000
1本(1ml) ¥90,000
2本(2ml)※同日施術の場合 ¥170,000(1本あたり¥85,000)
3本(3ml)※同日施術の場合 ¥240,000(1本あたり¥80,000)
4本(4ml)※同日施術の場合 ¥300,000(1本あたり¥75,000)

院長施術料金

慶田院長施術 ヒアルロン酸注入 製剤:レスチレン・ベロテロ・リデンシティI
初回トライアル1本(1ml) ¥95,000
1本(1ml) ¥110,000
2本(2ml)※同日施術の場合 ¥210,000(1本あたり¥105,000)
3本(3ml)※同日施術の場合 ¥300,000(1本あたり¥100,000)
4本(4ml)※同日施術の場合 ¥380,000(1本あたり¥95,000)

※ 上記は外用麻酔・針穴テープ・カニューラ1本使用時の抗生剤・抗アレルギー内服代込みの料金です。
※『ヒアルロン酸注入』は、VIP割引・特別割引の適応外となります。
※ 残ったヒアルロン酸製剤は3ヶ月間保存できます。残注入は、下記手技料を頂戴いたします。

残注入手技料

注入から3ヵ月以内
院長施術 ¥10,000
その他医師施術 ¥5,000
お支払いについて

お支払い方法は、現金、デビットカード、クレジットカード一括払い(VISA・MASTER・AMEX)があります。 クレジットカード2枚に分けてのお支払いや、現金、デビットカードとの併用も可能です。詳しくは、クリニックにお問合せください。

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お電話でのご予約はこちら(受付時間/10:00~18:00) 0120-282-764

2018年11月12日

雑誌『美的』2018年12月号(10月22日発売)

今回、2つの特集に掲載しています。

◆特集その1『#実樹Beauty LESSON 20』(掲載ページP36~37)

今月のLESSON
「美的」をはじめ多方面で活躍する女医さんと30代の美について対談!
モデルの有村実樹さんと慶田院長が、本格的な乾燥シーズンを迎える前に確認しておきたいことをクロストークしました。

Q1.肌のゆらぎはお手入れ不足?それとも、敏感だから?
寝不足続きで疲れがたまると、いつも使っている化粧品でもたまにヒリヒリすることがあります。これは、一時的な肌のゆらぎですか。それとも、本当は敏感肌だから?

A.医学的に敏感肌と診断される人は角層のバリア機能が弱い「アトピー素因」があり、日本人の約1/3が該当するといわれています。肌の水分保持能を司るセラミドの産生力が通常よりもぐっと低く、水分や油分を溜め込めず外部からの刺激を受けやすくなります。
このように敏感肌の素因を持っている方は意外と多くいらっしゃいます。また、アトピー素因が無くても、30代を迎え、美肌を保つスキンケアの3本柱「洗顔、保湿、紫外線対策」や、生活習慣の5本柱「食事、睡眠、排泄、運動習慣、ストレスコントロール」のバランスがくずれると、肌あれしやすくなるので要注意です。
10月からは湿度も60%以下の日が増え、誰もが肌の乾燥を感じがちに。夏の間、スキンケアをあっさり&さっぱり済ませていた人は特に、乾燥によるゆらぎが生じやすくなるので、今から保湿クリームで濃密に肌を潤すことが大切です。

Q2.唇の皮ムケはリップが合わないから起こる不調ですか?
「唇の皮がむけたから、このリップは私の唇には合わない」と決める人が多い気がします。その判断は、正しいのでしょうか?撮影で長時間リップメイクをしていると唇の皮が剥けることはあります。でも、それを優しくティッシュオフするとツルツルになるので、唇が敏感だとは思っていないのですが......。

A.唇の皮膚は、ほかの部分よりもかなり薄くて皮脂腺もないため、非常に乾燥しやすい部位です。しかし皮が大きく剥けたりガサガサしたりするのは、少々バリア機能が低下している証拠です。ただし、唇はターンオーバーが他と比べて早いのも事実です。こすらずにするっと落ちるものは古い角質や垢と一緒なので、あまり気にしなくて構いませんし、使っている製品自体が悪いとも言えません。

でも、明らかな「口唇炎」なら治療が必要です。何を使っても唇に刺激を感じたり亀裂が入る場合、皮むけが治まらない場合は、口唇炎を疑いましょう。保険診療内で治療ができるので、皮膚科に相談を。

Q3.失敗しない美容皮膚科医選びのコツはありますか?
たくさんあって選ぶのに迷います。どんな美容皮膚科へ行けば、自身の肌を安心して委ねられますか?

A.まずはホームページに掲載されているドクターの経歴をチェックしてみましょう。皮膚科医が必ず入る『日本皮膚科学会』から、大学病院などで最低5年間の研修と手術の症例実績などが考慮され、筆記テストに合格した場合に与えられる "皮膚科専門医"の資格をもっていることは大前提です。形成外科医の場合は、『日本形成外科学会』認定の形成外科専門医が必須です。このどちらかに加えて論文執筆歴をチェックすることは重要です。
これがない場合は、医師としての下積み経験が少ないので、診立て力に欠ける場合があります。例えばホクロでも、それが悪性か良性か見極められなかったり、シミの種類を誤診して悪化させてしまったりすることもあります。

他の注意点としては、診察初日に治療を迫るようなクリニック、ホームページにリスクやダウンタイムに関する記載がないクリニックにはご注意ください。

美容皮膚科は、肌老けが加速するより前に少しずつ始めることで、肌老化のスピードを抑えることができます。30代からスタートすれば、40代以降の肌に大きな差がでるはず。痛みやダウンタイムがないメニューが豊富なので、是非、ご相談ください。


◆特集その2『美容賢者は、秋冬も美白ケアを頑張っている!』(掲載ページP114)
美白ケアは春夏だけでなく、紫外線のダメージが落ち着いてきた今こそ、絶好のチャンスです。今回、透明美肌で過ごす14人の美容賢者の美白ケアを紹介する特集で、慶田院長が皮膚科専門として解説しました。

夏はいくら気をつけてUV ケアをしていても、容赦なく降り注ぐ紫外線によってメラニンが活性化してしまうもの。そのため夏は美白ケアを頑張っても、メラニンの活性を抑えることで精一杯。美白美容液は最低でも3ヶ月~半年使ってこそ手応えが出てくると言われています。紫外線量が減ってくる秋冬こそ、継続して使うことで透明感が出たり、シミが薄くなってきたり...と効果を感じやすくなります。だからこそ、秋冬に美白ケアをやめてしまうのはもったいないのです!

夏場に紫外線を浴びて保湿を怠っていると、肌が乾燥して角層が厚くなります。夏のダメー
ジを経た秋口の肌は、紫外線だけでなく乾燥や角質肥厚によるくすみなどもケアしていくことが大切です。

そのため、クリニックでのピーリングや自宅での角質ケアは、日々のスキンケアの手応えを引き上げるためにも有効。さらに10 月末~ 11月には一気に気温も湿度も下がり肌の角層の水分が低下してしまうので、しっかりと保湿をすることも大切です。しっかりと水分を溜め込み角層の状態をベストに保つことで、キメが整って肌の透明感も格段にアップして見えるはずです。

最新研究によって、秋冬は乾燥によってシミ悪化因子が増加し、メラノサイトが活性化してシミができやすくなるということが解明されています。また、紫外線量が減ってくる秋冬でも、夏に受けたダメージによって肌内にはメラニンが蓄積されているということも明らかになっています。だからこそ、今の時季の美白ケアは絶対不可欠。より孤高の透明感を目指して、秋冬の今こそ美白に注力しましょう。

是非、ご一読ください。

関連施術
ケミカルピーリング(メディカルピーリング)


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雑誌『VERY』2018年12月号(11月7日発売 掲載ページP336)

特集「来年の私のために、冬休みこそシミ治療」に当院が紹介されました。

今回、美容医療アドバイザーの円谷真美さんのオススメのクリニックとしてご紹介いただきました。
いざシミ治療を始めるとなったら、どう選べば良いか迷われる方が多いのではないでしょうか。いわゆる「シミ」と呼ばれる老人性色素班から、肝斑、雀斑(そばかす)、脂漏性角化症(イボ)、アザなど種類がさまざま。シミの種類によって最適なレーザー治療が異なり、効果やダウンタイムもかわってきます。
どの治療が最適か見極めるために、診立ての専門知識がある皮膚科専門医や形成外科専門医などが診察するクリニックを選ぶと安心です。また、シミの種類に対応できるよう、複数の最新照射機器を扱う医療機関を選びましょう。
春夏になると特に目立つ悩みですが、紫外線が弱く、まとまった休みも取りやすい冬の時期に集中して治療を行うのが賢い選択です。次の夏に後悔しないために、始めるなら今です!

当院ではお肌の状態を拝見し、シミやくすみに応じてさまざまな照射機器や、ピーリング等を組み合わせた治療をご提案しています。
そのなかでも最も新しいシミ治療器が「ピコレーザー(ピコセカンドレーザー・ピコウェイ)」です。これまでシミ治療の主流だったQスイッチレーザーのパルス幅「ナノ秒」に対し、その1000分の1秒の「ピコ秒」という短いパルス幅で照射するため、肌へのダメージが少なく、一瞬でシミだけを狙い撃ちできます。最近ではシミだけでなくピコトーニング照射で、強力に美白し、色ムラを改善したり、ピコフラクショナル照射でハリやキメを整えて肌質そのものをアップさせたりと、複合的な肌悩みに対応する機種が主流です。
カウンセリングを大切にし、医師からダウンタイムや、内服・外用治療などのアフターケアについても、初回にしっかりご説明しています。
今回の特集では、冬休みにやるべきシミ治療の「基本のき」をご紹介していますので、是非ご参考になさってください。


シミ治療はこちらから

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雑誌『MyAge/マイエイジ』2018年秋冬号Vol.16 (11月6日発売 掲載ページP107~111)

特集「素敵女医の乾燥対策」に慶田院長の取材監修記事が掲載されました。MyAgeは45歳以上の医師が対象なのですが、来春45になる院長も編集部の強い希望で早々に掲載いただきました。

小児期からのアトピーを克服し、現在は美しい肌を取り戻している慶田院長は、食、コスメ、注射、マシンと、全方向から乾燥対策をしています。

【アトピーを克服し、徹底保湿で美肌をキープ中】
◎良質な油や発酵食品など、食生活にもこだわって
小児期から24歳頃まで、ずっとアトピー性皮膚炎に悩まされていました。それが皮膚科を選考した理由の一つでもあります。皮膚科入局後に薬剤塗布と保湿ケアでかなり改善したものの、顔と首、肘の内側に乾燥症状を繰り返す皮膚炎はなかなか治りませんでした。27歳頃から、顔とボディにケミカルピーリングを施術しはじめたところ、角層のバリア機能が改善。首以外の症状は出なくなりました。最後に残った首の乾燥は、極水光プラスでヒアルロン酸とビタミンミネラルなどを注射したところ1回でほぼ消失。現在は皮膚科専門医でも、私の肌を見てアトピー性皮膚炎があったと気づかないくらいです。

肌の状態がよくなった現在も保湿には気を配っていて、化粧水とボディクリームを脱衣所に置き、入浴後にすぐ塗る、10月下旬から自宅とクリニックで加湿器を使用するなどを習慣にしています。

食生活にもこだわっています。まず保湿に欠かせないセラミドですが、その材料は油です。油抜きは禁物なのですが摂取する油の種類には気を使っています。炒め物にはオリーブ油かこめ油、加えてチアシード、えごま油などオメガ3系の油を意識してとっています。

腸内 環境を整える発酵食品は、角層の水分保持にも役立つというエビデンスがあるので、ヨーグルト、納豆、ぬか漬け、味噌などを積極的にとるようにしています。

また最近ではヒアルロン酸、コラーゲン、セラミドなどの経口摂取による皮膚の保湿効果が報告されているため、 サプリメントでも補っています。

入浴時はアミノ酸系の「ミノン薬用保湿入浴剤」を使用し、肌の乾燥を防いでいますが、衣類もヒートテック素材は避け、下着や寝間着は綿かシルク、寝具はダニを通さない帝人の素材を使ったリネンを使用するなど徹底しています。

顔には37歳の時から年2回『極水光プラス』を打っていますが直後から肌がプルプルになります。また、腟のゆるみ改善と将来の乾燥予防には、4カ月~半年に1度、超音波の『ヴィーナスハイフ』を行っています。引き締まるだけでなく、潤いもアップするのでおすすめです。

是非、ご一読下さい。

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雑誌『GINZA』2018年11月号(10月12日発売 掲載ページP216~222)

特集「"デジタルエイジング"脱却宣言。」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

今の時代、パソコンやスマートフォンをまったく使わないという人は限られています。利用頻度や時間に差はありますが、こうしたデジタル機器に囲まれた生活は現代人の標準的なライフスタイルと言えるでしょう。朝はLINEをチェックし、夜はインスタを眺めながら眠りにつく...そんな私たちはすでに中毒状態です。
そして今"スマホやPCに夢中になるほど、肌や目元のエイジングを早める危機に晒される"のです。

CHECK SHEET
<デジタルエイジングの危機、迫ってない?>
☑まぶしさに弱く、目がゴロゴロしやすい
☑ベッドにスマホを持ち込んで、動画やSNSをチェックする
☑以前よりも目が小さくなってきた気がする
☑SNSやメールを1時間に1度は必ずチェックしてしまう
☑眼球だけ動かして天井を見ようとすると難しい
☑こめかみや耳の後ろを拳でゴリゴリすると痛い
☑寝つきが悪く、ちょっとの物音でもすぐ目が覚める
☑少しずつ、太ってきている
☑眉間や目尻のシワがだんだん増えてきた
※当てはまる項目が多いほどデジタルエイジングが進んでいる恐れがあります。なお、まぶしさに弱く、目がゴロゴロする人はドライアイが進んでいる可能性、寝つきが悪い人は体内時計が乱れている心配があります。


【肌荒れもたるみ顔も目のショボショボも...実はデジタル依存のせいだった?】
人気ネイルブランドの秋新色の名は"Social Detox"。SNS中毒(つまりはデジタル中毒)の私たちへのメッセージで、最近ではデジタルデトックスをテーマにしたイベントもあちらこちらで行われています。社会的には問題意識が高まっているデジタル依存ですが、実際のところ美容面にはどんな影響があるのだろうか?今年5月、<エスティ ローダー>が国際皮膚科学会で発表したのは、デジタル機器が発するブルーライトと肌の関係です。夜、ブルーライトを1時間浴びると、肌細胞内に現れるはずの「時計遺伝子」の数が60%以上も減り、肌の修復作業が正しく行われなくなってエイジングを加速させるといいます。
つまり"サーカディアンリズム(体内時計)が狂う"のが、肥満や睡眠障害の原因にも繋がるのです。ちなみにブルーライトは、もともと太陽光に含まれている光線ですが、波長が紫外線に近いため、長時間、大量に浴びると肌や目に酸化ストレスを与える可能性も懸念されています。目周りのエイジング問題もあなどれません。液晶を凝視するとまばたきが減り、ドライアイになりやすく、進行すると乾燥から目を守ろうとして細目になりやすくなる心配もあります。さらに、デジタルと向き合っている間は交感神経が優位な"緊張状態"が続くので、心身にストレスが溜まりやすくなり、冷え性まで助長します。トラブル例はキリがないですが、デジタルなしで今を生きるのも非現実的な話です。


【まずガードすべきは目の網膜!酸化ストレスケアもキー】
デジタル依存が美容面にもたらす弊害で、もっとも驚異なのはブルーライトの影響です。特に問題視すべきは、網膜に強い光が当たることによって睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑制され、サーカディアンリズム(概日リズム・体内時計)を狂わせることです。つまりまず、目にブルーライトの強い光を当てないようにするのが、肥満、睡眠障害なども含めたさまざまな弊害をブロックする最善策だと考えられます。普段できることとしてブルーライトカットメガネの着用を推奨します。iPhoneやiPadなら「Night Shift」に切り替えて、画面から発されるブルーライトの量を抑えることも出来ます。
なお、サーカディアンリズムの乱れが肌にもたらす影響は、「時計遺伝子」の働きが抑制されて老化を早めるだけではありません。寝つきが悪くなることで、寝入りに多く分泌される成長ホルモンの分泌がスムーズになされなくなることも、肌細胞の再生の妨げになります。特に気をつけたいのは、ベッドに入る直前までスマホを見続ける行為です。夜は連続してディスプレイを見ないようにし、眠りにつく1時間前にはスマホやPCから離れるのがベストです。どうしてもチェックすべきものがあるときは、プリントアウトしてから目を通すなど、液晶画面を見なくても済む工夫をしましょう。
デジタル機器が発するブルーライトの量は日中降り注ぐ紫外線に比べれば微量だが、長く浴び続ければ、肌は活性酸素を作り出して、くすみやシワに繋がる可能性もあります。ブルーライトをブロックするプロテクターで肌をガードするほか、抗酸化力が高い食べ物を摂取して、内側から防御力を高めておくのも効果的です。ビタミンA・C・E、ポリフェノールが豊富なサプリやフードを毎日チャージして酸化ストレス対策をしましょう。


ブルーライトは現在、身の回りにあふれています。簡単にできることからで構わないので、何かしらの対策をとってブルーライトから身を守ることをおすすめします。

是非、ご一読ください


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