2017年4月18日

『日本経済新聞』土曜日発行の「NIKKEI プラス1」(2017年3月25日発売 掲載ページP12)

すっきり生活「紫外線対策4月から始めよう」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

春の陽気に誘われ、お出かけしたくなる季節。気になるのが日焼け!紫外線は浴びる前の対策が欠かせません。日焼けを防ぐためにも、まずは紫外線と日焼け止めの知識を確認しておきましょう。

紫外線は季節や気候にかかわらず降り注ぎます。曇りでも晴れの日の半分以上の紫外線量が地表に届いており、対策が欠かせません。

【服は濃い色・照り返し注意】

外出の際は服装を注意しましょう。紫外線のカット加工が施されたものが最適ですが、特別な加工がなくとも、黒や青、紺など濃い色も紫外線を防いでくれます。ポリエステルや羊毛など、目の詰まった素材の方がより紫外線カット率が高まります。

見落としがちなのが地面からの照り返しです。紫外線は地面にぶつかると反射して、下から跳ね返ってきます。芝生やコンクリートの反射率は1~6%と小さいのですが、アスファルトだと10% 、砂になると15~20%に増えます。水面では20~40%、雪面だと80~95%にもなります。雨上がりの公園やグランド、芝生で過ごすときには、いつも以上に念入りな対策が必要になってきますね。

直射日光は帽子や日傘、サングラスである程度防げますが、反射した紫外線はまず足元に届きます。足首が露出しているジーンズなどは要注意です。首元にも跳ね返ってくるため、肌が出ている部分にはしっかりと日焼け止めを塗りましょう。

次に日焼け止めの基本的な知識のおさらいです。紫外線はUVA、UVB、UVCの3タイプに分類されます。C波はオゾン層で遮られ、注意が必要なのは地上に届くA波とB波です。

A波は皮膚の奥に届き、肌を黒くし、シワやたるみの原因となり、肌の弾力を奪います。日焼け止めではPAという指標はA波を防ぐ効果を示す目安で、プラスの数で効果の大きさを表します。最大はPA + + + +です。

B波はA波と比べ、エネルギーが強く、浴びると肌が赤く腫れあがり、そばかすや乾燥を引き起こします。B波の日焼け止めの指標はSPFで、SPF 20などと表現する。これは塗る前に比べ、日焼けするのに20倍の時間がかかることを表します。最大はSPF 50、その上にはSPF 50+もあります。

肌がヒリヒリする一般的な日焼けはB波によるもの。しかしB波が紫外線全体に占める割合は10%ほどで残りはA波です。A波で生じる肌の黒化は10分ほどで消えて自覚症状も少ないのですが、長時間浴び続ければシワの原因となるのでA波対策が欠かせません!

日焼け止めを使うときには、PAやSPFといった指標を参考にしましょう。たとえば買い物や散歩などの日常生活では両指標が低いタイプでも構いませんが、炎天下でのレジャーは高いタイプを使用しましょう。PAとSPFの両方が高いものを使うと効果的です。生活シーン別に使い分けましょう。

【重ね塗りコツ・髪の分け目も】

紫外線量は時間帯によっても変わります。午前10時~午後2時までの4時間で1日の半分以上の紫外線が降り注いでいるため、特に注意が必要です。ゴミ出しや洗濯物を干すときにも、帽子や長袖等で対策を心がけましょう。

日焼け止めの塗り方にもコツがあります。肌に塗り、馴染んだらもう一度塗るのが効果的です。顔に塗る場合はまず、額、頬、鼻、顎に適量をつけ、人差し指と中指の第二関節までを使ってムラなく塗り広げます。細かいところは薬指を使うとよいでしょう。ファンデーションを重ねれば、粒子による紫外線カットも期待できます。

腕や肩、足には線状に日焼け止めを滑らせ、指3本で塗り伸ばします。耳の裏や首の後ろなど、忘れがちな場所にもしっかり塗りましょう。髪の分け目にも薄く塗るとよいでしょう。ただ、日焼け止めは時間が経てば汗や皮脂によって落ちてしまいます。野外では2時間に1回は塗り治しが必要です。乳幼児は肌が薄く、細胞分裂が盛んです。そのため、大人よりも紫外線の障害を受けやすく、子供用の日焼け止めや帽子、ベビーカーの日よけなど、なるべく日が当たらないよう注意が必要です。万全な対策で気持ちよい春を迎えましょう。

是非、ご一読下さい。

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