2017年4月 3日

WEB『スキンケア大学』(2017年3月6日掲載)

特集「メラニンをシミにさせない、秋の美白ケア」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

◎女性の憧れ、「色白肌」
白い肌は多くの女性が憧れるものです。しかし、日々の生活や仕事の中で肌は紫外線や有害物質などの酸化ストレスにさらされ、色白肌を守るのは容易ではありません。人間の皮膚には、もともとダメージを回復する機能が備わっていますが、過剰なダメージには修復機能が追い付かないことがあります。その一つが女性の大敵、シミです。子供のころから無防備に浴びてきた紫外線の影響が20歳以降、次々に出てきます。紫外線を適切にブロックしつつ、受けてしまったダメージを回復させるケアを行って美しい肌を取り戻しましょう。

◎美白の大敵、シミの原因となる紫外線
紫外線が皮膚にあたると、表皮細胞のDNAに傷がつきます。この傷を回復する力が人体には備わっていますが、紫外線を大量または長期間浴びるとDNAの修復が追い付かず、メラニンを作り続けてしまうようになります。これがシミ(日光性色素斑)です。シミは一度できると、なかなか消えない女性の大敵です。シミの原因となるメラニンについて見てみましょう。

◎メラニンの役割
紫外線で表皮細胞のDNAに傷がつくと、シミや老人性イボができるだけでなく、皮膚がんになることもあります。このように有害な紫外線から核内のDNAを守る役割を持っているのがメラニン色素です。表皮の最下層にはメラニン色素を産生するメラノサイトという細胞が有ります。このメラノサイトを刺激して活性化させる要因の一つが紫外線で、紫外線を受けるとメラニン色素を作りだして皮膚を黒くし、さながら傘をさす様に表皮細胞の核や真皮を紫外線から守ります。

◎メラニンと活性酸素
メラニンには、ユーメラニンとフェオメラニンの二種があり、ユーメラニンは褐色から黒、フェオメラニンは黄色から赤の色素で、前者は紫外線で発生した活性酸素を消去しますが、後者は逆に活性酸素を作りだしてしまいます。

この活性酸素もメラノサイトを刺激する要因の一つで、メラノサイト刺激ホルモンが分泌されてメラニンが作られます。活性酸素を産生する要因には他にも喫煙やストレス、睡眠不足や過剰な飲酒などさまざまあります。

◎シミとして残さないために必要なこと
特に、紫外線に肌がさらされた夏から秋にかけてのシミ対策、セルフケアは重要です。ここではシミにならないために、そして肌のダメージを回復するために必要な美白ケアについて解説します。

◎覚えておきたい3つの要素
メラニン産生の主な要素として紫外線、活性酸素、炎症があげられます。紫外線と活性酸素はすでに触れましたが、虫刺されや湿疹などで生じる炎症も身体にとってはストレスです。防御反応としてメラニンが増えて色素沈着の原因のひとつになります。

◎肌のターンオーバー
人の細胞は常に新しく作られ続けていて、肌の生まれ変わりをターンオーバーと言います。このサイクルは年齢などの個人差もありますがだいたい28~45日といわれています。ターンオーバーが正常であれば美白の宿敵、シミの原因になる過剰なメラニン色素は体外へ排出されます。これが加齢などにより滞るとシミやくすみになるのです。ターンオーバーを整えるには、良質な睡眠など生活習慣ももちろん大事ですが忙しい現代社会では、なかなか難しいこともあります。ですから、適切な方法で刺激することも美白に効果的です。

◎ピーリングでターンオーバーをうながす
ターンオーバーを正常化するためにはピーリングは有効な方法です。角層をほんの少し溶かしたり、削ったりすることで表皮のターンオーバーを刺激してメラニン排出をうながすことができます。市販のピーリング剤にはせっけんやローションやジェルなどがあります。クリニックでは、濃度が濃く酸性度が高いフルーツ酸を使うケミカルピーリング、レーザーによるレーザーピーリングなどがあります。ケミカルピーリングには4段階あって、日本人には角層をほんの少し溶かす最浅層ピーリングが安全です。

◎美白化粧品の選び方
美白のための化粧品もさまざまなものがあって悩むことと思います。化粧品に含まれる美白成分には大きく分けて3つの作用があります。
1.シミを予防・抑制する
メラニンができる過程(チロシナーゼや情報伝達)に働きかけるもの
2.黒色メラニンの淡色化
すでにできてしまった黒色メラニンを還元し、色素沈着を防ぐもの
3.ターンオーバーの促進
代謝促進などでメラニンを含む角質を排出し、日焼けやシミを改善するもの
美白有効成分の効果と特徴

◎美白へのアプローチのために美白化粧品に入っている成分を知りましょう。
・ビタミンC誘導体
体内でビタミンCに変化する進化型ビタミンC。メラニンの生成を阻害し、できてしまったシミにも有効。抗酸化、代謝、色素沈着防止、皮脂コントロール、美肌作用などマルチタイプ。
・トラネキサム酸
止血剤にも使われる人工アミノ酸を技術改良したもの。メラノサイトを活性化させる酵素の働きを阻害し、シミを抑制する。抗炎症効果により肝斑にも有効。
・アルブチン
コケモモや梨などの植物に含まれる天然由来の成分。メラニンを生成する酵素に働きかけてシミの生成を阻害する。また、低刺激で安定性が高く、多くの美白化粧品に用いられている。
・プラセンタエキス
哺乳類の胎盤に含まれる。チロシナーゼの働きを阻害。皮膚の細胞分裂を促進し、ターンオーバーを促すことによりメラニン角質を排出する作用もある。
・4MSK
チロシナーゼの活性を抑えてメラニンを抑制、ターンオーバーの改善でシミになりやすい(慢性角化エラー)角質を排出する手助けをするW効果タイプ。
・カモミラET
カモミール抽出成分で、メラニンの生成の指令を出すエンドセリンという物質に作用。シミを防ぎ、できてしまったシミを薄くするW効果タイプ。
・ハイドロキノン
肌の漂白剤と呼ばれるほどの高い効果があり、皮膚科や、アメリカなどの医療機関で主流の美白成分。メラニンの生成を抑え、メラニンを作る過程もブロックすることでシミを予防する。
・ルシノール
シベリアモミに含まれる成分から開発された美白成分。チロシナーゼに作用してメラニンの生成を抑える。肝斑にも効果があるといわれている。
・リノール酸
ベニバナ油由来の美白成分。チロシナーゼの量を減らして分解を促進、メラニンの生成を抑える。肝斑にも効果があるとされている。
・t-AMCHA(ティーアムチャ)
大豆や卵黄から抽出。メラニンの生成を指示する物質と活性化する酵素を阻害、新たなシミの発生を防ぐ効果が期待できる。
・コウジ酸
お酒の原料となるコウジ菌が発酵する過程で生まれた美白成分で、チロシナーゼの活性を抑え、メラニンの生成を抑制。
それぞれ有効濃度は異なります。美白化粧品を使用して何か異常を感じたらすぐに皮膚科を受診されることをおすすめします。

◎シミを残さないためのスキンケア
乾燥した肌はダメージを受けやすく角質も厚くなりがちです。透明感のある色白肌を叶えるためには角層のバリア機能をキープするための保湿も大切です。角質細胞と角質細胞の間を接着しながら水分を挟みこむ角質細胞間脂質、水分を抱えこむ天然保湿因子、皮脂膜といった3要素が十分にあると、角層のバリア機能は強固になり、外部からの異物の侵入を防いでくれます。肌のうるおい補給としては水分保持効果のあるヒアルロン酸やセラミド、多糖類、アミノ酸などが配合されたものを選びましょう。

◎成分をパックする、シミ対策ケア
化粧水の有効成分を集中的に肌に届けるためにパックも有効です。顔型のシートに化粧水をしみこませて使用します。

◎パックは使い方を誤ると逆効果
シートパックは成分が浸透しやすい点がメリットですが、刺激性皮膚炎になることもあります。使用時間は取扱説明書をよく読んで時間厳守で使いましょう。化粧水を肌に浸透させるためのパックですが、パックが乾燥するとかえって肌の水分が奪われてしまうので、必ず使用時間を守り、パックの後にはクリームなどで保湿することが重要です。

◎パックの使用頻度
普段お使いになっている化粧水を染み込ませて使用するのであれば、短時間なら毎日の使用でも大丈夫でしょう。

◎パックを使うタイミング
日焼けによる炎症などが十分に落ち着いた後など、集中的にケアしたい時にパックは効果的です。

◎必要を感じたら迷わずクリニックへ
秋であっても紫外線は降り注ぎ、女性の肌を傷つけます。予防や対症療法、美白化粧品などさまざまな方法がありますが、使い方や間違った方法をしてしまうと逆に肌にダメージを与えかねません。化粧品などはしっかりと成分や説明を読んで、正しく使いましょう。そして何か異常を感じた時には迷わずクリニックなどを受診しましょう。

記事の詳細は是非、ご一読下さい。

当院『シミ治療』はこちらをご覧ください。

雑誌『キイトスkiitos.』2017年6月号(3月23日発売 掲載ページP62~79)

特集「ここちよく"夏"を迎えるためのビューティライフ」で慶田院長の監修記事が掲載されました。

ポカポカの陽気が嬉しくて、軽やかなファッションで外出する機会が増えてくるこの季節。同時に、紫外線が強くなります。こもりがちだった冬には気がつかなかった肌や身体の変化が起こり始めてくる頃でもあります。プチ不調や肌トラブルをそのままにしておくと、暑さが厳しくなってからうっかり日差し負けや夏バテしてしまうことも。夏になって慌ててケアを始めて手遅れになる前に、肌も身体も、すべてを見直してキレイを備えておきましょう。

◎BEAUTY LIFF PART 001
BASE MAKE-UP・・・今から始めるUV対策メイク
春が訪れると、もうすでに"うっかり"日焼けをしてしまう時期に突入しています。透明感あふれる美肌をキープするために、早速、紫外線対策を始めましょう。
≪覚えておきたいUVのキホン≫
◇そもそもSPFとPAとは?
SPFとは日焼けとシミの原因となるUV-Bを防ぐ指標で、数字が大きいほど防御効果が高くなります。PAとはシワやたるみの原因になるUV-Aを防ぐ効果の程度。+の数が多いほど防御効果が高くなります。
◇肌老化の原因の8割は紫外線!
肌の老化は、年齢によるものもありますが、じつは8割は紫外線など太陽光が原因。紫外線によるダメージの影響で乾燥やシミ、シワなどの肌悩みが。美肌をキープするためにも、日ごろから紫外線対策をしっかりと行うことが重要なのです。
◇ 紫外線は夏になってからでは遅い!
紫外線は、3月に入ったころから増え始め、すでに9月と同じくらいの紫外線量が降り注いでいると覚えておきましょう。肌に紫外線ダメージを与えないよう、いまから、早速、日焼け止めを塗り始めてください。
◇日焼け止めは買い替えて!
去年使い切らなかった日焼け止めを、再び使うのは避けて。もったいない気持ちもありますが、1年経過している間に品質が変わっていて肌に影響を与えてしまう可能性も。ワンシーズンで使い切るのが理想です。

◎BEAUTY LIFF PART 002
PARTS CAREパーツケアで夏のキレイを準備
ノースリーブやサンダルなど、そろそろ素肌を見せるファッションが待ち遠しくなる頃。慌てずに夏を迎えるために、今から実践したいパーツのお悩み解消テクニックをご紹介します。
◇ ボディは意外と乾燥していることを忘れない
鏡で全身をチェックしてみましょう。意外なところに黒ずみやニキビができていませんか? 顔だけでなく、体の皮膚も乾燥して、ケアせずにいると、肌荒れを招いてしまいます。まずは、入浴の前後に、鏡で全身をうつして気になる部分の確認する習慣を。今から始める早めのパーツケアで、薄着になっても慌てない美しいボディを目指しましょう。

【首·デコルテ】
実は老けた印象を与えるのは、顔よりデコルテかもしれません。スキンケアにひと手間加えて、顔と同じように透明感とハリを高めましょう。
Q、首にできてしまったシワが気になります。
A、セルフケアで完全になくすのは、なかなか困難。生活習慣でシワが深くならないように気をつけましょう。下を向く姿勢は長時間続けないこと。高すぎる枕を使っている人は要注意です。

【ひじ·ひざ】
寒い時期は、ひじやひざのケアはついつい怠りがちだけど、いざ薄着になると、ひざやひじは自分よりも人からよく見えるパーツと心得ましょう!
○黒ずみの3大原因を避けてなめらかに
ひじやひざは皮脂が少なく、とても乾きやすいパーツです。乾燥によって古い角質が溜まり、物理的刺激も加わって色素沈着を起こしています。圧迫、摩擦、乾燥という3つを避けましょう。
Q、頑固な黒ずみはどうしたらいい?
A、蓄積してしまった黒ずみはセルフケアでは難しい場合も。確実な効果を求めるなら、美容皮膚科のケミカルピーリング治療に頼ってみるのも1つの手段です。
(CARE POINT)
●乾燥させない
ラップパックする。スクラブ後、ボディクリームをひざやひじにたっぷり塗り、ラップで包んで約3分待つと潤い感がアップ!
●摩擦を起こさない
ゴシゴシ洗いは間違い。ひじやひざをこするなど、強い刺激によって色素沈着が起こります。ナイロンタオルは使わずに手で洗うのが◎。
●圧迫しない
いつものクセを見直す。頬杖をつけばひじが、立てひざをすればひざが圧迫されて、黒ずみが目立ってしまうので、やめましょう。

【かかと】
夏のサンダルから覗くかかとがガサガサだったら、せっかくのおしゃれが台無しですよね。早めの対策で、サンダルが映える足元を目指しましょう。
○皮膚を柔らかくするケアでなめらかに
かかとがひび割れする原因は乾燥や外的刺激によるもの。体重がかかるため、かかとの角質は防御反応として厚くなり、ガサガサになっていくのです。

【背中】
自分では確認しにくく、知らず知らずのうちに肌荒れが起きている背中は、こまめにチェックし、ケアしましょう。
○化学繊維は避けて保湿ケアで肌を清潔に
背中は皮脂分泌が多く、ニキビができやすい場所。予防するためには、肌を清潔にしておきましょう。あまり汗をかかない今の時期に背中が荒れている場合は、化学繊維など洋服の刺激が理由かもしれません。

Q、背中のニキビの痕が消えません!
A、炎症後の色素沈着は顔の場合半年くらいで自然に消えますが、ボディは長引きやすいのです。もし痕が残ってしまったら美容皮膚科に相談を。ニキビができたら皮膚科で薬を処方してもらうなど早めのケアが大切です。
(CARE POINT)
●肌に優しい素材を身に付ける
着心地のよいものを着る。下着や洋服でこすれたり蒸れたりするのも肌あれの原因になります。コットンやシルクなど肌あたりのよいもので風通しをよくしましょう。
●スプレーで保湿する
シュッとひと吹き。背中は皮脂が多いので、さっぱりタイプの保湿剤が最適。セルフで塗布しやすいスプレータイプを選べば、手軽にケアできます。

【二の腕】
二の腕は紫外線が当たりやすく、乾燥しやすいパーツです。今からケアすれば、涼しげなノースリーブが楽しめる二の腕も夢ではありません。
○優しく洗って保湿をしっかり
薄着になったとたんに気になる二の腕のカサつきやザラつき感。ゴシゴシ洗う習慣や、乾燥や紫外線による影響で肌あれが起こることもあります。
Q、二の腕のぶつぶつって治りますか?
A、毛穴に角質が溜まる毛孔性苔癬の可能性が。40代くらいで自然に目立たなくなりますが、ムダ毛の自己処理など刺激で悪化することも。優しく洗い、保湿を心がけて。美容皮膚科の治療に頼ってみるのもいいでしょう。当院には『毛孔性苔癬集中治療』というメニューがあり人気です。

◎BEAUTY LIFF PART 003
INNER CARE体の内側からキレイを整える
身体によいものを食べて、身体によい毎日を過ごす。キレイのキホンはここから始まります。元気に夏を過ごすためにも、なんとなく不調を感じていたら、そのままにせず内側を見直しましょう。
≪春から夏にかけて意識したい体の内側≫
春は新鮮な空気に満ちた季節。やる気や元気が湧き起こってくるときなので、のびんびと過ごすことが心と身体にも大切。気持ちを抑え込んでしまうと、夏に対応出来なくなってしまうのです。

◇体の中からアンチエイジング。
紫外線が強く時季は、アンチエイジングをより一層強化して。積極的に摂りたいのは、"肌さび"を防ぐ抗酸化成分。日焼けやストレスを感じているときは、活性酸素が大量発生するのでより意識しましょう。当院の『高濃度ビタミンC点滴』は夏の人気メニューです。

◇抗酸化フードを摂って焼けない肌に
強い抗酸化力のあるものを摂取することで、シミや肌あれ、くすみなどの原因となる活性酸素を除去し、紫外線に負けない透明感のある肌がキープできます。食事で摂るのが理想的ですが、難しい場合はサプリメントやスーパーフードを活用しても良いでしょう。
抗酸化成分を多く含む食材は、トマトなどのリコピン、にんじんなどのβ-カロテン、パプリカなどのビタミンC、ナッツ類などのビタミンE、鮭などのアスタキンサンチンが豊富なものなどたくさん。毎日、継続的に摂るように心がけましょう。

今から快適な夏を迎えるための準備を始めましょう!
是非、ご一読ください。

毛孔性苔癬集中治療
高濃度ビタミンC点滴

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