2017年2月27日

ソノクイーン・カーブリフト(HIFU)の効果と特徴

HIFUの原理

HIFUは、High Intensity Focused Ultrasoundを略した言葉で、日本語では「高密度焦点式超音波治療法」と言います。虫眼鏡で太陽の光を一点に集めて紙などを焦がす原理によく例えられますが、超音波を一点に集束させて、高密度の熱エネルギーを発生させる技術のことです。


HIFUでたるみが改善される仕組み

ソノクイーン・カーブリフトでは、カートリッジを切り替えることで、高密度に集束させた超音波のエネルギーを正確に狙った深さ(真皮2.0 mm、皮下組織3.0 mm、SMAS筋膜4.5 mmの3層)に届けることができます。皮膚表面にダメージを与えることなく、点状に65~70℃の無数の熱作用(熱凝固)を加えます。お肉を焼くと縮むのと同じように、コラーゲン線維が熱変性を起こして組織がキュッと縮み、即時的な引き締まり効果が得られます。さらにその後、熱凝固を起こした組織を修復しようとする創傷治癒の力が働いて、3ヶ月程ゆっくり時間をかけながらコラーゲンが増生していきます。その結果、ハリや弾力が増して、緩んだ皮膚を強力に引き上げます。たるみの根本原因であるSMASにアプローチできるのがハイフの最大の特徴で、土台からリフトアップすることができるので、今あるたるみを改善するだけでなく、中長期的にたるみを予防する効果も期待できます。


ソノクイーン・カーブリフトの進化点


2015年に発売されたソノクイーンは改良を重ね、2024年に『リンカーブ』として韓国で発売され、当院は国内第一号機『ソノクイーン・カーブリフト』として導入いたしました。

丸みを帯びた独自形状のカートリッジを搭載
ソノクイーン・カーブリフトは、特許を取得した湾曲カートリッジを採用しています。曲線的な顔に沿うようにしっかり密着することで、HIFUの熱エネルギーが正確な層に均一に伝わるように設計されています。さらに痛みや火傷などの副作用のリスクも緩和しています。

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ドットハイフ(点状)×ライナーハイフ(線状)でより高い効果を発揮
ソノクイーン・カーブリフトでは、超音波を点状に照射する従来の「ドットモード」に加え、超音波を線状に照射する「ライナーモード」が搭載されました。お顔全体の引き締め効果に加え、フェイスラインやあご下の輪郭周りをよりスッキリさせることができます。マシンの画面上でモード変更を行うことができるため、お一人おひとりの皮膚のたるみや脂肪の厚さなどに合わせて、細かい調整をするカスタマイズ照射が可能です。




【点状HIFU(ドットハイフ)】➡「リフトアップ(引き上げ)」「タイトニング(引き締め)」が目的の照射モード

3種類の深さの異なるカートリッジ(2.0mm/3.0mm/4.5mm)を使用し、超音波のエネルギーを点状に集束させ、瞬間的に65~70℃の高い熱で強いダメージを照射部位に与えることで、組織の再生を促します。ソノクイーン・カーブリフトでは、1照射ごとのエネルギー(熱凝固)がソノクイーンよりも大きくなったので、より強力なリフトアップ効果が得られます。

ソノクイーンの魅力でもあった目周り専用のミニカートリッジは継承
目周りにはドットハイフの2.0mmの専用カートリッジを使用します。照射口が5 mmと通常のものに比べて先端を極限まで小さくしているので、目の際や眉の上下など眼窩周囲の狭い領域まで安全に照射できます。

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【線状HIFU(ライナーハイフ)】➡「コントアリング(輪郭形成)」「タイトニング(引き締め)」が目的の照射モード

3種類の深さの異なるカートリッジ(2.0mm/3.0mm/4.5mm)を使用し、超音波の熱エネルギーを線状に照射します。ドット照射よりもやや低温の58℃の熱を短時間で且つ広範囲に広げます。脂肪層に対する作用が強く、局所的に脂肪を溶解してタイトニングを図ります。頬やアゴ下の脂肪の厚みがあり、お顔の輪郭が大きく見える方はこちらのモードでしっかり照射していきます。


照射スピードの高速化により照射数が倍以上に増加
トランスデューサーの改良により、ソノクイーンと比べて1ショットにかかるタイムラグが短縮され照射スピードが非常に速くなりました。今回、新搭載されたライナー照射はドット照射よりも照射自体のスピードが速く、短時間で照射を完了することができます。その分、リフトアップやタイトニングに効果的な部位の照射を大幅に増やし、1回での施術効果を高めています。



適応部位と効果

ソノクイーン・カーブリフトで改善できるお悩みとその効果をご紹介します。

頬やフェイスラインのたるみ
たるみは皮膚だけでなく、脂肪、靱帯、筋肉、骨の加齢変化が複雑に絡み合っています。そのため、できるだけ多層的なアプローチがリフトアップの効果を発揮します。ソノクイーン・カーブリフトは、真皮・脂肪・SMASの3層に同時に作用して皮膚を土台から引き上げ、たるみを改善します。


ほうれい線やマリオネットライン
皮膚のハリが低下して、SMASや靭帯が緩むと脂肪が覆いかぶさるよう下垂して溝が現れます。ソノクイーン・カーブリフトは、SMASと靭帯が熱凝固により収縮して、下垂した脂肪を皮膚ごと引き上げ、ほうれい線やマリオネットラインの影を薄くします。頬の厚みがある方は、脂肪を減らし引き締めることができるハイフの線状照射「ライナーモード」でもしっかり照射していきます。


二重あご
たるみや脂肪の蓄積が原因で二重あごになっている方は、リフトアップ効果の高い点状照射と脂肪層をターゲットにした線状照射を掛け合わせると、脂肪の厚みが減少してフェイスラインがシャープに引き締まります。肉付きなどを見て、ショット数を振り分けて照射を行います。


目周りのたるみや小ジワ
目元専用の小回りがきく小さなカートリッジで細やかに照射を行います。眉の上下、目の下~目尻にかけて集中的に照射し、目元の緩みや小じわを改善し、ハリのある若々しい目元に導きます。上まぶたが引き上がると、目元がキリッとして目が開けやすくなったり、ぱっちり大きく見えたりする効果も高くなります。


顔全体の肌質改善(小ジワ・毛穴)
HIFUはリフトアップだけでなく、熱エネルギーを受けた組織がダメージを修復しようとするため、創傷治癒の過程でコラーゲンやエラスチンの生成が促進され、肌のハリや弾力が回復し全体的な肌質改善効果も期待できます。


ソノクイーン・カーブリフトの痛み

皮膚が薄い部位や骨の近くなど部位によっては熱感や軽い痛みを感じる場合がありますが、ほとんどの方が麻酔なしでもご辛抱いただけるレベルです。痛みの感じ方には個人差がございますので、ご心配な方はお気軽にご相談ください。


ソノクイーン・カーブリフトのリスクとダウンタイム

ダウンタイム
照射直後の赤みは30分程度で目立たなくなります。ごく軽いむくみ感が現れることがありますが、ほとんどの場合数日でおさまります。また施術から1~2週間程度、肌を触ると筋肉痛のような鈍痛を感じることがありますが、これは効いている証拠で自然におさまります。

副作用・リスク
赤み・むくみ・火傷・内出血・ミミズ腫れ・痺れや知覚鈍麻・しこり
ハイフは皮膚の深部に熱を送るため、稀に周囲の神経に影響が及ぶことがあります。これにより感覚が鈍る、痺れといった症状が一時的に起こりますが、最大3ヵ月程度で治まります。多くは一過性ですが、症状が強い場合は適切に対処いたしますので、速やかにご相談ください。
日常生活 当日からメイクが可能です。飲酒、運動、入浴など日常生活の制限もありません。施術後数日は肌がダメージを受けやすい状態になっているため、保湿とUVケアを徹底し、肌への摩擦や刺激を避けましょう。


ソノクイーン・カーブリフトの施術頻度と持続について

3~6ヶ月毎に1回

たるみが顕著な方、より満足度を高めたい方
初期治療として3ヶ月毎に2回の連続照射を推奨しています。

効果の現れ方
効果の現れ方や持続期間には個人差がありますが、ほとんどの方は1回の施術で効果を実感できます。直後から即時的なタイトニング効果が現れ、施術後2~3ヶ月頃をピークに最も高いリフトアップ効果を感じることができ、最長6ヶ月程度まで効果が持続します。

メンテナンス
半年ごとに施術を継続することで、より高い効果を維持できます。また、他の施術との組み合わせによりHIFUの引き上げ効果をさらに高めることができるのでご相談ください。



ソノクイーン・カーブリフトの禁忌事項

施術をお受けいただけない方
・治療部位に創傷や重篤な皮膚疾患や感染症がある方
・治療部位に金属プレートやシリコン、金の糸などを埋め込んでいる方
・重度の糖尿病、悪性腫瘍、心疾患、出血性疾患、ケロイド体質の方
・自己免疫疾患の方

医師への相談が必要な方
医師とご相談により照射の可否を判断致します。
・妊娠中またはその可能性がある方
・副腎皮質ステロイド(プレドニン換算20mg/日以上)を常用されている方
・歯にインプラントや矯正器具などの金属製品を装着している方
・心臓ペースメーカー、植え込み型除細動器の治療歴のある方
・他院で1ヶ月以内に施術部位にヒアルロン酸注入、脂肪注入、スレッドリフトなどをされた方

雑誌『MAQUIA マキア』2017年4月号(2月23日発売 掲載ページP160~161)

特集「スキンケアが台無しに?!無防備な女から、キレイは逃げる!結局、紫外線は"防ぐが勝ち"」で慶田院長の監修記事が掲載されました。

今、医師や研究者の間では、日焼けが肌に与える影響が『光老化』として改めて注目を集めています。女性を老けさせる紫外線の威力について、しっかり学びましょう!

Q1,日焼け止めって、夏だけじゃダメ?
A,一年を通じて、必ず塗りましょう。

紅斑(=肌の赤み)が出ていなくても、冬の弱い日差しでも、紫外線に当たれば、遺伝子に傷がつき始めると言われ、肌トラブルやがんのもととなります。慶田院長自身、冬でもSPF50・PA++++を塗るようにしています。


Q2, 老化の8割が紫外線からって本当?
A,はいその通りです!

たとえば顔と、常に下着に覆われているバストを比べれば、肌の色も、きめ細やかさもまったく違いますよね。無防備な状態で、屋外で過ごす時間が長い方は、見た目年齢がどんどん老けてしまいます。きちんと紫外線を防いでスキンケアをしている方は、シミもシワも少ないきれいな肌を保っています。

Q5, ずっと室内にいる日は、日焼け止め不要ですよね?
A, 一歩も家から出なくても油断は大敵。

家やオフィスの中にずっといるとしても、窓ガラス越しにかなりの紫外線を浴びます。窓際にいるときに届く紫外線は、日なたとさほど変わらないことも!一歩も家から出ないとしても、必ず塗るべきです。

Q7, 日焼け止めは「ブロック」で、「スキンケア」ではないでしょ?
A, 最近はスキンケア効果を兼ねたものもたくさんあります!

メイクののりが悪い、乾燥する、角層が厚くて手触りが悪い......これらの一因が紫外線の影響です。ダメージが生じてからのケアは時間がかかるので、予防が一番です。

Q8, 美白したいわけじゃなければ、日焼け止めは不要?
A, 乾燥やシワなどの、肌トラブルにつながるので必要です。

肌のハリのもとであるエラスチンやコラーゲンを分解するような酵素を発生させるひとつに紫外線があります。また、シミの一部が盛り上がってやがてイボになるケースも。エイジング対策としてUVケアは欠かせません。

Q9, 高SPF値のものって、肌への負担になりそう
A,一概に負担になるわけではありません。

日焼け止めを塗ることで生じる負担と、塗らないことによるダメージ。この2つを天秤にかけたら塗るほういいと研究からも判明しています。SPF値が高いものを怖がる方がいますが、大切なのは自分の肌に合うかどうか。慶田院長自身も、アトピー体質で昔は使えないものが多かったので、最近の日焼け止めの進化に驚かされています。


Q10, 日焼け止めを塗っても,なぜか焼けちゃう...
A, きちんと塗る&塗り直しを!

夏場は通勤時でも汗をかきますから、崩れにくいものを選び、2~3時間ごとに塗り直しましょう。

Q11, 日焼け止めの上手な塗り方を教えて
A, 2度塗りがおすすめ。

最近のものは伸びがいいので、ぜひ2度塗りをしましょう。量が少ないと、表示の数値の1/4~1/5程度の効果しかありません。また、時間が経つと落ちやすいので、塗り直しましょう。

Q13, スキンケアしていても、日やけ止めって必要?
A,せっかくのケアがムダに...ぜひ使って下さい!

スキンケアも欠かせませんし、最近では"飲む日焼け止め"とうたわれたものも出ています。けれど、紫外線を浴びないというのは、そういったケアの効果を発揮させる上でも大前提です。たとえ紅斑が出なくても、紫外線を浴びればエイジングは必ず加速するので必ず使用して下さい。

是非、ご一読下さい。

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