WEB『日経ウーマンオンライン』(2017年1月5日掲載)

特集「永久脱毛するとなぜ生えてこない? 毛のメカニズムは、レーザーはどこにあてるの? 毛が生える周期など基本を解説」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

真冬で肌の露出が少ないとはいえ、ニットの袖をまくったり、ボトムスから足元が少しのぞいたりなどふとしたときに気になるのがムダ毛。ボーボーに生やしっぱなしにしておくわけにもいきません。春を迎えるまであと3カ月。すっきりツルツルにしておきたいという人もいるのでは? 敵を制するにはまず敵を知るべし! ということで、今回は毛の構造や毛周期について学んでみましょう。ムダ毛はどうして次々と生えてくるのでしょうか。気になるあれこれに慶田院長がお答えします!

真冬でも、ふとしたときに気になるのがムダ毛です!!
【毛の構造、知っていますか?】
体毛には皮膚を保護したり、体温を保ったり、フェロモンを分泌するなど、部位ごとにそれぞれ役割があります。原始時代の人は動物のようにもっとフサフサと体毛が生えていましたが、洋服を着て、冷暖房の整った環境に暮らすようになった現代人の体毛は退化しました。昔に比べれば退化したとはいえ、気になるものです。腕や脚、ワキの下、ヒゲなどは、現代の働き女子にとってはなくても困ることはなく、むしろ見た目的にはなくしてしまいたいものですよね。毛は実はこんな構造になっています。
◎知っておきたい毛の構造
毛包=毛を作る器官です。皮膚の表面から見える部分は一般的に毛穴と呼ばれています。むだ毛を処理してもすぐに生えてくるのは、皮膚組織の一番深い部分に、毛を作る器官「毛母」があるためです。以前は毛母だけが毛の成長に関与していると考えられていましたが、毛母よりも表皮に近いところに"バルジ領域"という部分があることが2000年に発見され、ここが発毛の司令塔になっていることが分かりました。

【新しく発見された「バルジ領域」とは?】
バルジ領域と呼ばれる部分には、毛の元になる赤ちゃんの細胞「毛包幹細胞」とメラニンの元になる「色素幹細胞」が眠っています。この2つの幹細胞が毛根の下の方へ移動しながら分化して毛母細胞やメラノサイトとなり、毛とメラニンを作り出します。毛母細胞に必要な栄養素を送るのが「毛乳頭」です。この毛乳頭を熱で破壊して生えないようにするのが、クリニックで行う医療レーザー脱毛です。バルジ領域がストレスなどを受けると、毛包幹細胞と色素幹細胞が眠るバルジ領域のニッチと呼ばれるゆりかごの機能が悪くなり、どんどん分化してしまいます。すると玉切れ状態になって薄毛や白髪になります。クリニックの永久脱毛では、毛そのもの、毛母、バルジ領域と広範囲にレーザーを当てることで、不要な体毛が生えてこないようにします。

【毛には3つの毛周期がある】
毛が生まれて成長し、抜け落ちるまでのサイクルを「毛周期」と呼びます。大きく分けて3つの段階を一定の周期で繰り返しています。
◎成長期→退行期→休止期
・成長期(毛包の下端は毛乳頭とくっついている)
・退行期(毛乳頭から離れる)
・休止期(毛包の下端がバルジ領域の近くの浅い部分まで上昇し、やがて抜け落ちる)
常に成長期・退行期・休止期の毛が混在している状態です。毛周期は一斉スタートではなく、1本1本異なります。成長期・退行期・休止期の毛が混在している状態なのです。また、毛周期のサイクルには個人差があり、今生えている毛が成長期の毛なのか、退行期の毛なのかは見た目では見分けられません。

【7割の毛が皮膚の下でスタンバイ】
頭髪の90%は成長期の毛ですが、体毛は成長期の毛が30%だけです。ほとんどの毛が控え選手として皮膚の下で眠っている休止期の状態になります。私たちを悩ませるむだ毛、今生えている毛とは別に、その2.5倍近くの量の毛が肌の下でスタンバイしていたのです!

次回は、肌を傷つけない、正しい自己処理の方法をお届けします。

是非、ご一読ください。

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