雑誌『日経ヘルス』2016年10月号(9月2日発売)

今回は、2つの特集に慶田院長の監修記事が掲載されました。

特集「カサカサ、肌荒れ、くすみの原因はお風呂にあった!?やってはいけない入浴法」(掲載ページP59~61)

美容のために毎日の入浴は欠かさない、という女性は多いはず。でも、肌によかれと思って行っている入浴法が、実は肌に対して悪影響をもたらしているかもしれません。お風呂につかるのは、肌の汚れを落としたり血流をよくしたりと美容によい習慣ですが、誤った入浴法を続けると、肌の乾燥や肌荒れを招きかねないのです。


やってはいけない入浴法①「全身を毎日石けんで洗う」⇒肌荒れ、くすみ、乾燥の原因に!

毎日、石けんで全身をごしごしと洗うのは、実は肌によくないのです。体には皮脂腺が多くて皮脂分泌が多い部分と、そうではない部分があります。皮脂腺が多い部分には酸化した皮脂汚れが付きやすいので、毎日石けんで洗ってもよいが、二の腕や脚などは毎日石けんで洗うと乾燥を招くので一日おきでも大丈夫。また、体を洗った後はバリア機能が低下します。その後に湯船につかると、細胞間脂質などが漏出して肌がカサカサになってしまいますので、体を洗うのは入浴の最後がよいでしょう。

毎日洗っても良い部分は、皮脂腺が多い胸の上側、両わき、背中の上側などは、洗浄剤をしっかり泡立てて短時間でなでるように洗い、十分にすすいでください。他の部位は、すすぐときに流れる洗浄剤だけでも十分です。

また、肌の乾燥を進めないためには、ドライヤーの温度は低めにして、風が顔や体にできるだけ当たらないようにしましょう。

特集「老けないヘアケア20問20答」(掲載ページP94・96)
見た目年齢を上げてしまう白髪、ボリュームのないぺしゃ髪・薄毛、読者世代に多い髪トラブルの原因とその予防法に、慶田院長がお答えします。

Q7白髪ってどういう状態?

Aメラニン色素の合成プロセスに問題が生じた状態です。髪の黒いメラニン色素を作るのが、毛根の毛母細胞にあるメラノサイトです。メラノサイトの機能が低下、または休止すると白髪になります。また、色素のもとになる色素幹細胞は毛包バルジ領域(真皮内)にあり、ここで生まれたメラノサイトが毛母周辺まで移動して増殖しますが、加齢により色素幹細胞が枯渇することでも白髪になります。色素幹細胞から分化したメラノサイトが、毛母でメラニン色素を作ると髪は黒くなりますが、色素幹細胞が枯渇することでメラノサイトが不足したり、ストレスでメラノサイトの機能が休止すると白髪になります。

Q8白髪は防げるの?

A色素幹細胞が残っていれば、戻せる可能性もあります。白髪は遺伝や加齢、ストレス、栄養障害などのほか、慢性の胃腸疾患、甲状腺の病気などでも起こります。栄養バランスが崩れたり、頭皮の凝りやストレスなどで血行不良になると、毛母に血液と栄養が十分に届かず、増殖・成長の妨げになります。毛包バルジ領域の機能を守るのは、17型コラーゲンであることが解明されています。頭皮のコラーゲンの合成に必要な鉄、亜鉛、ビタミン、たんぱく質などバランス良い食事を心掛けましょう。メラノサイトが休止して白髪になっている場合は、色素幹細胞が残っていれば黒髪に戻る可能性はあります。

Q15女性の髪が薄くなるメカニズムは?

A休止期が長くなったり、成長期が短くなって起こります。老化を除いて、女性の薄毛の症状で最も多いのが、毛髪の本数が減る「慢性休止期脱毛」です。髪は毛周期と呼ばれるサイクルで成長して必ず数年ごとに生え変わりますが、成長期が短くなったり、休止期が長くなると新しい毛が育たず薄毛になります。もうひとつは主に遺伝に関わる『FAGA(女性男性型脱毛症)』で、男性のAGAと同様、男性ホルモンの作用で細く短い毛に変わります。

Q17クリニックでの薄毛治療は?

A外用薬・内服薬での治療が一般的です。女性の薄毛は、加齢や遺伝、生活習慣、閉経後の女性ホルモン低下のほか、ストレスや病気、出産による脱毛など要因もさまざまです。診察、カウンセリングし、その人に合った適切な治療法を診断しています。毛髪再生に有効な成長因子や血流改善の薬液を頭皮に直接注射する方法や、内服薬での治療もあります。

加齢とともに気になる髪のトラブルの解決に、是非、ご一読ください。

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